【ラブライブ!】KKE「みんな大好きKKE」
- 2020.04.13
- SS

ふぅ と思わずため息をこぼす。
それは太陽と形容されることもある少女には、あまりにも似つかわしくない姿である。
いけない、いけない…私は前向きで元気印の女の子なんだから。
だけど……..
「H、どうしたのかしら?」
後ろを振り向くと、そこにはみんな大好きKKEちゃんの姿が!
ううん、なんでもないよ と伝えなきゃ…..
KKE「悩んでいるようね。どうかしら、ここは私にひとつ悩みを預けてくれないかしら?」
…トゥクン…トゥンク…トゥーンリンク…….
KKEちゃんの言葉に心臓が高鳴っちゃう。シアワセ行きのSMILING!しちゃう。
KKEちゃんはキリッと表情を凛々しくさせる。
そのかっこよさに、どれだけの女の子がツカマエチャーされてしまったのだろうか。
…なんて言っている私だって、KKEちゃんが心配してくれているということが、申し訳なく思いつつも、たまらなく嬉しいのだ。
H「その日に行けそうなメンバーがKKEちゃん含めて今のところ4人だけなの。中止にするのも申し訳ないし…かと言って最高のパフォーマンスが出来なさそうなのも申し訳なくて…」
私は今抱えている悩みを正直に打ち明けた。
KKE「なるほど…なるほど…つまり要約すると….」
KKEちゃんはうんうんと頷きながらつぶやく。
KKE「私たちが今週末に、地域のイベントに参加するけれどμ’sの中で風邪が流行って、その日に行けそうなメンバーが今のところ4人だけだから、中止にするのも申し訳ないし、かと言って最高のパフォーマンスが出来なさそうなのも申し訳ない ということね?」
私の言葉を一字一句しっかりと聞いてくれていたことに、私は尊敬した。
KKE「けどね?みんなはそういったものに追われながらも、必死に毎日を生きているの。」
KKE「そうしてるとね、確かに私って一体何をしているのかしら?生きている意味すら分からなくなることもあると思うの。ただ、それでもみんな、毎日を必死に生きているのよ。たとえ明日もその先も同じような毎日だったとしてもね。」
KKE「…それが人間ってものでしょ?そうは思わないかしら、H?」
そして私にウィンクをして、いつの間にやら口にくわえていたバラを投げ、一言。
KKE「スイート」
気がつくと私はその場で号泣していました。
余談ですが、バラを投げるときに唇を刺にひっかけてしまったみたいで、KKEちゃんの口元からは溢れんばかりの笑顔と同じくらいの血が流れていました。
H編 終幕
私には大切な幼なじみがいます。
しかし、とあることがきっかけで、私は今とても悩んでいます。
きっともう大丈夫だと思うのですが…はぁ…..
「浮かない顔をしているじゃない?」
その声を聞いて上を向いてみると、階段の先にはみんなの憧れKKEの姿が!
そんなKKEがμ’sにいてくれて、私は本当に感謝しているのです。
U「いえ…きっと大丈夫だと思うので….」
KKE「U、しゃべっちゃいなよ」
…トゥンク…トゥーンリンク…セヤァァァァァァアアア!!……
まるでB↑を発動したみたいに、私の心拍数は上昇しました。
危ない、危ない。このままでは、私の心にある一輪の、赤い赤い未来の花が君に咲いてしまうではありませんか。
U「これは内密にしていただきたいのですが…実は先日、穂乃果とことりが高級なお菓子に釣られて、誘拐される ということがありまして…」
KKEはとても驚いた様子で
KKE「…そ、そそそんなことがあったのチカね…許せないわね…」
と憤りを露わにしていました。
U「…しかし、常にそれをしようとするのも限界がありますし…なかなか自分の時間を見いだせなくなってきたのです。」
KKE「…なるほど。」
U「…それに、それはある意味2人のことを、もう大丈夫だ! と信用できていないような気がして…。次はもう大丈夫だと思っているのですが…やはりまだ不安なところもありまして….。」
U「一体私はこれからどうすれば良いのか…と。」
KKE「OK…OK….概ね理解できたわ」
KKE「さらに、それはある意味2人のことを、もう大丈夫だ! と信用できていないような気がして、次はもう大丈夫だと思ってるけれど、やはりまだ不安なところもあるから、これからどうすればよいか ということね?」
KKE「確かにそれだけのことが起こったのだから、心配する気持ちもわかるし、後は2人を信じたいという気持ちもわかるわ。U、あなたはよく頑張ったわね。」
私のことを労ってくれるKKEの言葉に、意図せず涙腺が緩みます。
KKE「U、あなたが今まで2人を護ってきたことは決して無駄になんかならない。それは3人の絆をより強いものにしてくれるはずだわ。」
KKE「人は未熟な小鳥のようだったとしても、いずれは翼が大きくなって旅立つものだわ。だから人って,昔から空を求めいたと思うの。」
KKE「だからこそねU、私たちは…WAになって踊りましょ?WOW~WOWWOW~ってね。そうは思わないかしら、U?」
そこには慈しみに満ちた、輝く笑顔がありました。
気づけば、私の頬を止まることのない涙が流れていました。
そう言うと、KKEはポケットからウエットティッシュを私に手渡してきました。
こうした配慮ができるのもKKEの人となりだと思います。
涙で濡れた顔を拭くと、それまで以上にビショビショになった私の顔がそこにはありました。
U編 終幕
絶望…かつてこの言葉を、これほどまでに感じたことはあるのかしら。
何をする気も起きない…今は誰とも会いたくない….
級友でμ’sの仲間であるRとHに心配はされつつも、重い足取りで音楽室に向かっていたの。
いざ、ピアノの椅子に腰掛けてみたものの、部屋に響く音は私のため息ばかりだった。
「精一杯笑おうか」
声がするピアノの下を覗き込むと、そこにはピアノの裏側を丁寧に掃除しているKKEの姿が!
ピアノ歴が長い私でも、今までそんなことは考えたことはなかった。感銘を受けた。
KKEは私の表情を読み取りながら、
KKE「…M、私じゃ力になれないかしら?」
そんな言葉….ズルい ズルい ズルいことはしちゃダメなのよ?
あ…やば…涙が…….
KKE「今は私しかいないから。遠慮は必要はないわ。」
そう言って、私の顔はKKEの胸の中に預けられた。
….トゥーンリンク….セヤァァァァアアア!!….ショウユアムゥゥゥゥウウウウウ゛!!…….
私の両目からファルコンパンチが暴発した。
私の目からは現在進行形でファルコンパンチが連射されている。
KKE「大丈夫よ…謝らないの。とっても苦しかったわね。今は遠慮せずにたくさん泣きなさい。…私も一緒に泣いてあげるわ。」
後輩の失恋を真正面から受け止めて、一緒に涙をながしてくれる人がいるなんて…私のパンチに拍車がかかったみたい。
KKE「ウグッ…よぐ…よぐっ…がんばっだばね…。エグッ…あだだがぁ…ほんどにぃ…ほんどにっ…がんばっでだの..わだ..じ..ちゃんと見でだがらっ…うわああああん」
KKEの青色の瞳からは、大量のPKサンダーが放出されていました。
言い方が悪いけれど、当の私よりも、えづく勢いでPKサンダーするKKEの姿は情けないはずなのに、私はこの人の仲間でいることを誇りに思ったの。
気づくと私は、左肩にPKフラッシュを被弾していました。
新品を弁償すると主張するKKEに、私はクリーニング代を請求するという案を提示し、無事に和解に至ったわ。
このあたりも律儀なのね。その真面目さに免じて、お茶目な失敗は水に流すことにしました。
M「…Nちゃんはね、私がアイドルでいる間は、誰とも付き合わない…って。それは私じゃなくてほかの誰からであっても と言われたわ。それだけ本気のつもりだからわかってほしい…と。」
KKE「I see. I see.(I see. I see.)」
M「だけどね!未練がましいかもしれないけど、私やっぱりNちゃんのこと諦めたくないの!Nちゃんが大好きなのっ!」
M「ただ…フられちゃったから…これからどうしたらいいのかしら….」
KKE「ハラショー」
KKE「自分の大事な気持ちに真っ直ぐに、臆さず進めることは本当にすごいことだと思うのよ。あなたはとっても強い女の子ね。」
KKE「だから、私はあなたの選ぶ道で、あなたの背中の後押しだけをしてあげるわ。隣を一緒に歩いてくれるのはNじゃなくちゃね…そう思わないかしら、M?」
…本日2度目の…. 西木野 春のファルコンパンチが開催されました。
M「いな…っいわね゛…グスッ…」
全く…この先輩は本当に…いつか恩返ししなくちゃね…
KKE「だからこれからどうすればいいか…このカードに教えてもらいましょ?」
KKEは親友に借りたのだろうか、タロットらしきカードを取り出した。
KKE「ふふふ…まぜまぜ~~」
KKEはぎこちない手つきでカードをシャッフルし、私に好きな位置をめくらせた。
…カタパルトタートル。水属性。
KKE「銀幕の壁を砕け!ということみたいね」
私は号泣しながら、一言。
M「…ナニソレ..イミワカンナイ….フフッ..」
何故か、ほんの少し笑いがこみ上げた。
………………
N「Mちゃん。話ってなぁに?」
M「…Nちゃん。今からの話真剣に聞いて欲しいの。」
N「…..」
M「この前、Nちゃんに告白して、私はフられた。アイドルの間は誰とも付き合わないって。」
N「…そうね。そのとおりよ。」
M「だからね…私決めたの。付き合うとか付き合わないとか…そんなの関係なくて、Nちゃんをずっと傍で支えようって!」
N「!?」
M「やっぱり私はNちゃんのことが好き。もちろんNちゃんが本気でアイドルをやろうとしていることも理解しているつもりだし、頑張ってもらいたい。」
M「だから、これから私は私なりに、Nちゃんのことをサポートしていこうと思う。勝手に一緒にいることにする。これが私のやりたいこと!これだけはNちゃんにも否定させない!」
N「…そんなこと言っても、Mちゃんは将来医者になるんでしょ?だったら正直無理じゃないの?」
M「馬鹿にしちゃダメよ?片方しかできないなんて、誰が決めたのかしら?」
N「…随分と欲張りさんになったみたいね?」
M「なんたって私は気高きCutie Pantherだから。狙った獲物は逃がさないの。」
N「…はぁ~あ。…まったく…スキャンダルとか、そういうの避けたいとか思ってるんだけどねぇ。…まぁ、同じμ’sのメンバーなら、仲良いと思われるくらいで済むかな?」
M「!?そ、それって….」
N「言っておくけど、Nはアイドルを今後の人生アイドル辞めるつもりなんてないから!」
N「だから…Mちゃんは、一生Nの傍でサポートしていきなさいよね?」
M「!!…ウゥゥ….」
….ナニナイテンノヨ….ウゥゥ…ダッテェ…….
「……スイート」
誰の仕業かは分からないけど、天から一輪の赤いバラが舞い降りた。
M編 終幕
本日もご覧いただきありがとうございました!
最近のSSレベル高い
ポンコツ絵里ち可愛すぎる
ジャニーさんかよ! 良かった乙です!
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