【ラブライブ!】希「凛ちゃんと花陽ちゃんがケンカ?」
- 2020.04.15
- SS

希「珍しいこともあったもんやね」
真姫「あの二人がケンカなんて…一体どうしちゃったのかしら」
希「ふむふむ…真姫ちゃんは二人のことが心配なんやね」
真姫「べっ、別に心配なんて…」
希「それにしても…相談なんて、真姫ちゃんもずいぶん素直になったんやね。やっぱりウチのこと信頼してくれてるん?」
真姫「だ、だれがあなたなんか…!」
希「まあまあ、ウチに任せといて!スピリチュアルパワーで全部解決しちゃうのだー!」
希「さ、早速本人たちに話を聞きに行ってみよっか」
希「凛ちゃんと花陽ちゃん、どっちが先がいいかなー…」
パラパラパラパラ シュッ
希「おっ…このカードは!」
希「花陽ちゃんの話を聞いてみた方がいいみたいやね。カードもそう言ってる」
花陽「はぁ…」テクテク
希「ちょいどいいやん!花陽ちゃーん!」
タタタッ
希「なんでそんなに驚いてるん?」
花陽「あっ、ううん…ナンデモナイヨ」オロオロ
希「絶対なんかあるやん!?」
花陽「うぅー…じ、実はちょっと悩み事があって…」
希「やっぱり…凛ちゃんとケンカしたことで悩んでるの?」
花陽「そう…なんだけど」
希「ケンカの原因は何なん?二人がケンカなんてよっぽどのことやと思うんやけど…」
花陽「……」
希「言いづらいことなん?」
花陽「……うん」
希「そっか…そうやよね」
花陽「ノ、ノゾミチャンニハゼッタイイエナイヨォ…」ボソッ
希「ん?なんか言った?」
花陽「…ナンデモナイヨ」
花陽「……うん」
希「…あっ、そうだ!この間のアレ、効いてる?」
花陽「う、うん!すっ、すっごい効いてるよ!」
希「だったら何も心配しないでいいんよ。あれさえあれば花陽ちゃんは超ラッキーやからね」ニコッ
花陽「……希ちゃん」
希「んんっ!?花陽ちゃんからスピリチュアルパワーを感じる…!これは…すごい!今の花陽ちゃんならできないことはない!カードもそう言ってるんよ~」
花陽「…あはは」
希「じゃ、またねー花陽ちゃん」
花陽「…またね」
希「ふぅ…花陽ちゃんはあんな感じでええかな」
希「あとは凛ちゃんやね。近くにいるといいんやけど…」
凛「はぁ…」テクテク
希「いるやん!さすがウチはラッキーガール!」
凛「……」
「りーんちゃん」
凛「にゃ!?」
凛「…なんでもないよ」
希「あれっ…元気ないね。やっぱり花陽ちゃんとケンカしたから?」
凛「そう……かな」
希「凛ちゃん、ケンカの原因は何なん?」
凛「……」
希「だんまり…やね」
凛「……」
希「花陽ちゃんもそうやったし、よっぽど言いにくいことなの?」
希「うん?」
凛「あのね…、えっとね…」
希「?」
凛「実はこの間、かよちんに……」
「凛ちゃん!」
希「!?」
凛「か、かよちん…」
凛「だ、だって…」
花陽「ダメだよ!」
凛「でも…」
花陽「どうしてわかってくれないの!?凛ちゃんの…凛ちゃんのわからずや!」
凛「……むっ」
凛「かよちんはそう言うけど…凛はやっぱり言った方がいいと思うよ!」
凛「言わなきゃわからないことだってあるんだよ!」
花陽「でもそんなのひどいよ!」
凛「黙ってる方がひどいよ!」
花陽「凛ちゃん!」
凛「かよちん!」
花陽「凛ちゃん!」
凛「かよちん!」
希「これはいかんよ…二人がこんなになるなんて、ウチが思ってたより深刻な問題なのかも…」
にこ「ちょ…あんたたちこんなところで何してんのよ」
花陽、凛「にこちゃん!」
希「にこっち!」
部室
希(とりあえず、にこっちが二人を止めてくれたわけやけど…)
花陽「……」ヒソヒソ
凛「……」ヒソヒソ
にこ「……なるほどね」
希(3人で何話してるんやろ…?そして、なんでウチは仲間はずれなんやろ…?)
にこ「…希、ちょっと二人で話しましょ」
希「ん、にこっち?」
希「どうしたん…?」
にこ「希、単刀直入に言うけど…あの二人のケンカの原因は…」
希「えっ!?にこっちは原因を教えてもらえたん?」
にこ「…ええ」
希「ウチは教えてもらえなかったのに…。ウチ、二人に信用されてないんかな…」
にこ「そうじゃないわよ。あんたにだけは絶対言えなかったのよ」
希「どういうこと?」
にこ「実は…」
凛「おはよーかよちん」
花陽「おはよう凛ちゃん」
ペンダント「」キラーン
凛「あれかよちん、そのペンダント…」
花陽「うん、幸福のペンダント。私が失敗して落ちこんでた時に希ちゃんがくれたんだ」
凛「でもそれ…」
花陽「…凛ちゃん?」
凛「多分偽物だにゃ」
花陽「ええっ!?」
希『このペンダントはすごいんよ?これさえあればなんでも願い事が叶うんよ』
希『でも、ウチにはもうこれは必要ない。ウチにはもう欲しいものなんてないからね』
希『μ’sのみんながいれば…それで十分なんよ』
希『そのペンダントのおかげで…ウチはみんなに出会えた』
希『だから花陽ちゃん、大丈夫やよ』
花陽「って言ってたんだよぉ!?」
凛「…かよちん、よく見て」
花陽「えっ?」
凛「裏の部分…」
花陽「……あっ!?ラインの数が微妙に違う!」
凛「…うん、それは…」
凛「悪質なコピー商品だにゃ」
花陽「悪質なコピー商品だったのぉ!?」
花陽「ど、どうしよう…」
凛「希ちゃんに教えてあげようよ。そのペンダントは悪質なコピー商品だったんだよって」
花陽「ええっ?そんなのダメだよぉ!」
凛「どうして?」
花陽「だって…希ちゃんはこのペンダントをすっごく大事にしてたんだよ?このペンダントのおかげでみんなと会えたんだって」
花陽「偽物かどうかなんて関係ないよ。希ちゃんにとってこれは、本当に願いを叶えるペンダントなんだよ」
花陽「だから…このことは希ちゃんには内緒にしよう?私と凛ちゃん、二人だけの秘密」
凛「……」
花陽「ね、凛ちゃん…」
凛「いやだ!」
花陽「なんで!?」
花陽「そんなことしたら希ちゃんがかわいそうだよ!このペンダントは…希ちゃんにとって思い出のペンダントなんだよ?偽物だなんて言われたら…」
凛「でも…かよちんは知らないかもしれないけど、コピー商品は他にもいっぱいあるんだよ!」
花陽「そうだったの!?」
凛「凛知ってるよ!幸福のペンダントの他にも幸福のブレスレットと幸福のネックレスと幸福のイヤリングの偽物もあるんだ」
凛「もし希ちゃんがまた騙されて偽物を買っちゃったら…そっちの方がかわいそうだよ!」
花陽「で、でも、今度は騙されないようにすればいいだけだよ…」
凛「だから!騙されないように偽物は偽物だって教えてあげた方がいいんだよ!」
花陽「それだと希ちゃんの思い出が台無しだよぉ!」
凛「だけど…偽物は偽物だよ」
花陽「もう、凛ちゃんの…凛ちゃんのわからずや!」
凛「かよちんだって…!」
花陽「凛ちゃん!」
凛「かよちん!」
花陽「凛ちゃん!」
凛「かよちん!」
ガミガミ
にこ「それで、本当のことを言うかどうかで凛と花陽がもめちゃって…」
希「ってことはケンカの原因は…」
希「ウチやんね」
にこ「そうなのよ」
希「どうしよにこっち!?」
にこ「知らないわよ…」
希「って、あれ偽物だったん!?ええっ、ショック!高かったのに…!高かったのに!」バタバタ
にこ「ちょ…落ち着きなさいよ」
希「うん…」
にこ「……」
希「ていうか…全部ウチのせいやったんやね」
にこ「まあ…そうかもね」
希「凛ちゃんと花陽ちゃんに迷惑かけちゃうなんて…ウチ、情けないなぁ…。ダメやなぁ…」
にこ「そんなことないわよ」
にこ「それだけ…あんたはあの二人から好かれてんのよ。あんなに仲のいい二人がケンカしちゃうぐらいにね」
にこ「ま、自信持っていいんじゃない?」
希「…優しいやん」
にこ「ふんっ、スーパーアイドルにこにーはファンの笑顔のためなら何でもするのよ」
希「ファン…?ウチのこと?ウチはにこっちのファンだったん?」
にこ「違うの?」
希「…いや、ファンかも」
にこ「でしょ?」
希「うん」
希「えっ……?」
ガチャ
凛・花陽「希ちゃん…」
希「二人とも…」
凛「凛たち…希ちゃんの気持ちなんてわからないのに、勝手にこうした方がいいって考えちゃって…」
花陽「それで二人でケンカになっちゃって…みんなに心配かけちゃって」
希「いや…いいんよ。ていうか、謝らなきゃいけないのはウチの方なんよ」
希「二人とも…ごめんね。ウチのせいでケンカになっちゃって…」
希「それと…ありがとう!」
凛・花陽「えっ?」
凛「ううん、凛は何も…」
希「花陽ちゃんもありがとう!ごめんね、偽物のペンダントなんかあげちゃって…」
花陽「ううん、そんな偽物だなんて…」
希「それは偽物やよ。…でもね、ウチはそのペンダントのおかげでみんなに会えたんやと思ってる」
希「幸福のパワーなんてないのかもしれない…だけど、そのペンダントには希パワーがたーっぷり入ってるんよ」
希「だから…花陽ちゃんもいいことあるよ。だって、ウチのスピリチュアルパワーをおすそ分けしてあげたんやからね!」
花陽「希ちゃん…」
希「それ…大事にしてくれたらウチも嬉しいんよ」
花陽「うん!ありがとう希ちゃん!」
凛「えっ?でも凛たち…」
花陽「もうケンカしてないよ?」
希「まあまあ、こういうときは一応お互い謝っといた方がいいんよ。その方がすっきりするやん?」
凛、花陽「うーん…」
花陽「…ごめんね凛ちゃん、わからずやなんて言って」
凛「…こっちこそ…ごめんねかよちん」
凛「えっ?いいの?」
花陽「うん!ちょうどラーメンが食べたかったんだ!」
凛「だったら…この前オープンしたところにしようよ!ちょうどライス無料券があるんだ!」
花陽「ライス無料!?」
凛「かよちんにあげるよ!」
花陽「やったー!」
凛「もう、かよちん喜びすぎにゃー」
花陽「あはは…」
凛「えへへ…」
希「一件落着…やね」
翌日
花陽「それでね、ことりちゃんがアルパカさんに…」
凛「へえー…すごいね」
リンチャン カヨチン
真姫「さすが希ね、あの二人…すっかり元通りになったみたい」
希「あっ、…うん」
真姫「結局…ケンカの原因は何だったのかしらね」
希「そ、それはその…うーんと…ええっと…」
真姫「……?まあいいわ、あなたのスピリチュアルパワー?も少しは信じてあげる。それのおかげで仲直りできたんでしょ?」
希「あっ、うん…」
真姫「じゃあね」
真姫「…希」
希「?」
真姫「…ありがと」ボソッ
希「あっ、いや…」
希「……」
希(ホントのことは…言えんなぁ)
希「……」
『このペンダントおかげで…ウチはみんなに出会えたんよ』
『希ちゃんは騙されてたんだよ!』
『そんなことしたら希ちゃんがかわいそうだよ!』
希「……結局、全部ウチが…」
希「……」
希「あーん!めっちゃ恥ずかしいよー!///」ジタバタ
希「花陽ちゃんと凛ちゃんに気を遣われちゃったよー!」ジタバタ
希「…ウチ、みんなにどう思われてるんだろ?」
希「『スピリチュアルパワー』とか『カードが告げるんよ』とか言ってるけど、コピー商品に引っかかっちゃうなんて抜けてるところもあるんだね…なんて、思われてるのかな?」
希「あーん!//」バタバタ
希「……」チラッ
カタログ『幸福のペンダント 今だけ3割引き』
希「……」スッ
希「ばかー!」ポイッ
希「……」
『そんだけ…あんたはあの二人から好かれてんのよ。自信持ちなさい』
『あなたに相談してよかったわ』
『…ありがと』ボソッ
希「……」
希「…まあいっか」
希「そうだ!おうどんさん食べてねちゃおー!」
希「うーどん♪うーどん♪」
ガタガタ ゴトゴト
おわり
ひたすらのぞりんぱなが可愛い
面白かったおつ
偽物に騙されて恥ずかしがってる希も可愛い
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