【ラブライブ!】凛ママ「……」凛(15)「……」カリカリ
- 2020.04.16
- SS

そういったキャラ妄想が嫌いな方は、気をつけてください。
凛「……」カリカリ
凛ママ(……)チラッ
凛ママ(そうか、そうだよな。もう受験、か…)
ーーー
凛ママ(早いもので凛も、高校受験か)
凛ママ(しかも音ノ木坂…変な縁もあるもんだ)
凛パパ「……」
凛ママ「…ん、ああ。たしかに私じゃあ勉強はあんまり教えてやれないからね…頼む」
凛パパ「……」コクッ
凛「…」カリカリ
ーーー
花陽ママ「そう、凛ちゃんも…やっぱりこのあたりの子は、そうだよね」
凛ママ「入れたら陸上部に行くってさ」
花陽ママ「凛ちゃん走るの早いもんね」
花陽ママ「たぶん、そこは大丈夫だと思うよ。花陽が一緒に勉強するって言ってたから」
花陽ママ「誰かさんみたいに、ギリギリ合格になっちゃうかもだけど」
凛ママ「やかましい」
花陽ママ「そうだね…」
凛ママ「もう15年かぁ…」
花陽ママ「早いね」
凛ママ「早すぎるよ」
花陽ママ「でも、あと5年あるからね」
凛ママ「まあな……。その内の三年間も、楽しく送ってもらいたいものだけど」
花陽ママ「なら、少しだけでも、応援っていうか」
花陽ママ「なにか励みになること、してあげるといいんじゃないかな」
花陽ママ「うん」
凛ママ「…」
ーーー
凛ママ「……」
凛ママ「というわけで夜食だ」
凛パパ「……?」
凛ママ「受験と言ったら夜食だろう」
凛パパ「……」ソウカナ
凛ママ「そうだよ」
凛ママ「教えてちょ」
凛パパ「……」
ーーー
凛ママ「豆腐茶漬け?」
凛パパ「……」
凛ママ「へえへえ。なるほどなるほど。そりゃいいじゃん」
凛ママ「作り方も簡単だし、ちょうどいいじゃん」
凛ママ「できた!」
凛ママ「いやほんとこれ簡単すぎて達成感すらないけど…まあいいよな」
凛パパ「……」
凛ママ「んー。…」ゴソゴソ
凛ママ「……」カチャカチャ
凛パパ「?」
凛ママ「おにぎり」
凛ママ「海苔かな」
凛ママ「いや梅干とかの方がいいのかな」
凛パパ「……」
凛ママ「1個ずつでいっか。ちっちゃいのにすれば、大丈夫だろ」
ーーー
コンコンッ
凛ママ「…りーん」
シーン……
凛ママ「……あれ。凛? はいるぞ」
凛「……」クカー
凛ママ「…」
凛ママ「こんなところで寝たら風邪ひくってーの…どっこい、しょ…」
凛ママ「うわ、涎…もう……」
ポフッ
凛「……」zzzz
凛ママ「……」
凛ママ「そうだよな…」
凛ママ「今は凛が、1番頑張ってるんだよな…」
ナデ…
凛パパ「…」フッ
ーーー
チュンチュン…
凛「……ん、んん……ん?」
凛ママ「……」zzz
凛「っ、どぇう!?」
凛ママ「ん、ぐ……」
凛「……」
ーーー
凛「じゃあ、今日ちょっとかよちんに勉強教わりに行ってくるね」
凛ママ「んー、いってらっしゃい」
ーーー
凛ママ「受験シーズンの娘と一体どんな会話すればいいのか、さっぱりわからない」
花陽ママ「うーん……」
凛ママ「はっきり言って、凛も凛でちょっとピリピリしてる。でもだからと言って、それを指摘するってわけにもいかない」
凛ママ「でもどーしても気になるんだよな…」
花陽ママ「大事なことだからね、あの子達にとって……」
花陽ママ「高校、だけじゃあないけど、まず一回目の、決断しなきゃいけない時期だよね」
花陽ママ「ここで、今後は変わるんだから」
凛ママ「……」
花陽ママ「そこで出会った人達とか、環境で、あの子達の今後が大きく変わるのは、間違いないからね」
花陽ママ「音ノ木坂でしか会えない人もいれば、音ノ木坂に、入らなければ出会える人がいる」
花陽ママ「そこから広がる交友関係も、また変わってくるって考えたら」
花陽ママ「なんだか、すごいことだよね」
凛ママ「…つまり、お前は」
花陽ママ「人生、何があるかわからないんだから、見守ってあげようよ」
凛「……最近」
花陽「え?」
凛「最近、お母さんが妙に優しいの」
花陽「うん」
凛「いや、いつも優しいよ。けどなんかやたらと、ね?」
花陽「…」
花陽「凛ちゃんの、お母さんは、やっぱり一生懸命なんだよ」
凛「……?」
花陽「なんて言えばいいのかわからないけど、頑張る凛ちゃんの姿を見て、その、応援してくれてるんじゃないかな」
花陽「頑張れっー、頑張れっー、って」
花陽「口じゃ言わないけど、自然と態度とかに、でちゃってるのかも、しれないね」
凛「……」
花陽ママ「……でもさ」
花陽ママ「凛ちゃん、やっぱり少し堅苦しさは感じてるかもよ?」
凛ママ「え?」
花陽ママ「明らかに気を使われてるって感じると、スッキリしないかもよ?」
花陽ママ「私はそうだね」
凛ママ「…」
凛ママ「そう、かな」
凛ママ「別に気を使ってる気は…」
凛ママ(……いや。あるかもしれない)
花陽ママ「だから、いつも通りに過ごしてあげたら、いいのかも」
花陽ママ「そういうことが、私達親に出来ることの一つなのかもしれないね」
凛ママ「……親か」
花陽ママ「親だよ」
凛ママ「そうだったな」
ーーー
凛「ただいま」
凛ママ「……ん、おかえり」
凛ママ「あー。凛、その箱の中さ、ケーキあるから、食っていいぞ」
凛「……うん」
パカッ
凛「ってうわっ!? 」ビクッ
ビョイーンビョイーン…
凛「い、いやそんな一昔前のびっくり箱……!?」
凛ママ「あっはははは!」
凛ママ「ケーキなんてないよ! だいたいもうすぐ夕食なのに、出さんわ」
凛「……」ポケッー
凛「ぐっ、くふ……」
凛「だからってこの箱のセンスはないでしょー?」
凛ママ「何を言う、センスの塊だろ」
凛「ないない」
凛「うん……!」
ーーー
凛ママ「…」
凛パパ「……」
凛ママ「…ん。なに」
凛ママ「もういろいろ考えるのは止めた」
凛ママ「私らがどう考えようとさ」
凛ママ「最後に決めるのは、凛だからな」
凛ママ「……よーし」
凛ママ「今から凛の風呂に乱入しよう」
凛パパ「!?」
凛ママ「ほらレッツゴー!」
ワーキャー…オカアサンッ!?オトウサン!?
ヤッホーイ……!!
ーーー
入試当日。
凛「……」
凛ママ「凛」
凛「……!お母さん…」
凛ママ「これ持ってきな」
凛「え……! だ、太宰府天満宮の…お守り…!」
凛「お母さん、いつ…!」
凛ママ「ほれ早く行ってこい。泣いても笑っても今日しかない」
凛「……うん。行ってきます!」
ーーー
『では、始め』
凛(……う、緊張して少し手間どる、こんな簡単な問題なのに……)
チャラッ…
凛「……」
凛(…お母さん、わざわざ)
凛「……!」
カリカリ…
ーーー
凛パパ「……」ドウダッテ?
凛ママ「半々だってさ。最後まで書いたが自信がまちまちらしい」
凛ママ「あとは、果報は寝て待てって奴だな…」
凛「…」
凛パパ「……」ダイジョウブ?
凛「ダイジョウブ、イコウ」
凛ママ「じゃあ、頼むな。私は先に家出るから…」
凛「うん。お仕事頑張ってね」
凛ママ「ああ」
ーーー
凛パパ「……」
凛(ここに番号がなかったら、なかったら……!)
凛パパ「…」ダイジョウブ
凛「……うん……!」
凛「あっ……!」
ーーー
プルルルルル…
凛ママ「ん…」
『凛』
凛ママ「……」
ピッ
凛ママ「…はい。もしも……」
凛『――受かった!!!』
凛ママ「――」
凛『あった、ちゃんとあったよ、凛の番号!』
凛『凛今度から高校生!』
凛ママ「……そうか…おめでとう」
凛ママ「いや、大丈夫。これから車降りるから」
凛『そっか。わかった、うん!じゃ、また夜!』
凛ママ「……ああ」
ピッーピッーピッー
凛ママ「……そっか。受かったか」
凛ママ「良かった良かった」バタンッ
凛ママ「いや本当に良かった」テクテク
ーーー
『……あの、星空さん。なんで泣きながら出社してきたんですか?』
凛ママ「うるさい」
娘が一生懸命勉強して、第一志望に合格したことが。
泣くくらい嬉しいに決まってるだろ、とは。
決して言えやしなかった。
おわり
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