【ラブライブ!】ことり「臆病な私でも」
- 2020.04.22
- SS

ことうみ『…えぇっ!?』
ある日穂乃果ちゃんに急に呼び出されたらそんなことを言われちゃいました
海未「……でも急ですね? どうしてにこなんですか?」
穂乃果「……初めて出会った時からにこちゃんのことが気になってたんだよね」
海未「……所謂一目惚れってものですか?」
穂乃果「そうそうっ! それそれ!」
海未「……はぁ 私にはいまいち理解できません」
穂乃果「えぇ~? 恋をするきっかけなんてみんなそんなものだと思うけどなぁ?」
海未「みんながみんなあなたみたいに単純な訳ではないのですよ?」
穂乃果「むぅ…… 海未ちゃんになんだか馬鹿にされてる気がする」
ことり「……うん、ちょっとびっくりしただけだから」
ことり「……大丈夫だよ」
穂乃果「……もしかしてことりちゃん、これからの私達の関係が終わっちゃうって思ってない?」
海未「……ことり、そうなのですか?」
ことり「……うん でも穂乃果ちゃん、どうしてわかったの?」
穂乃果「もしね、穂乃果がことりちゃんの立場だったらそう思っちゃうかなって」エヘヘ
海未「穂乃果……」
穂乃果「……でもね、それはほんの些細なことだと思うんだ」
穂乃果「だって私たち3人が幼馴染って事実は消えないし、何より私はことりちゃんと海未ちゃんのことが大好きなんだもん!」
穂乃果「……だからね、きっと大丈夫だよ!」
ことり「……穂乃果ちゃん、ありがとう!」
ことり「私、不安になっちゃってたみたい……」
海未「……私も2人のことが好きですしね」クスッ
穂乃果「海未ちゃん、そういうことだよ!」
穂乃果「……ことりちゃんは?」
ことり「……もちろん私だって2人のことが大好きだよ!」
穂乃果「でしょ? だから大丈夫なんだよっ!」
穂乃果「ことりちゃん、海未ちゃん、これからもよろしくねっ!」
ことうみ『うんっ(ええ)!』
初めて出会った時からずっと
……それに気付いたのは小学校中学年の頃かなぁ
でも今までこの気持ちには蓋をして過ごしていたの……
だって告白をしたらね、どちらにしても今までの関係が壊れてしまうと思ったから
告白が失敗したら海未ちゃんとの関係が……
告白に成功したら残された穂乃果ちゃんとの関係が……
きっと海未ちゃんと付き合うことになったぐらいじゃ穂乃果ちゃんとの関係は壊れたりしない
……穂乃果ちゃんのことを免罪符にして告白を先延ばしにしてただけなんだ
私は告白に失敗して海未ちゃんとの今の関係が変わっちゃうことが怖いだけなんだって……
それをね、今日の穂乃果ちゃんの言葉で改めて思い知らされちゃったの……
ことり「うん、そうだね」
穂乃果ちゃんの告白から2週間経ちました
あの日以来穂乃果ちゃんがにこちゃんと帰ることが増えたの
だから必然的に海未ちゃんとの2人で帰ることも多くなったの
嬉しい、でも気持ちを知られたらいけない
そんなことを思っちゃうと少し憂鬱になっちゃうの……
ことり「……ううん、なんでもないよ?」
海未「……そうですか」
海未「……ことり、何かあったらすぐに言ってくださいね?」
海未「私が貴方の力になりますから」
ほらまた海未ちゃんに心配かけちゃった……
海未「別にいいですけど……」
海未「……もしかして破廉恥なことをしようとしていませんか?」
ことり「そんなことしないよぉ」ギュッ
海未「それならいいのですが……」
ことりの心臓、こんなにドキドキしてるんだよ
気づいてくれるかな?
こんな遠回りしかできないことりでゴメンね……
でも海未ちゃんに拒絶されるかもって思うと怖くなっちゃうの
……ことりに勇気があればあと一歩前に進むことができるのかなぁ
海未「ことりが襲われてしまっては困りますから」
海未「ことりは可愛らしいですし」
ことり「う、海未ちゃん?///」
海未「それではことり、今日はお疲れ様でした」
海未「明日もまた頑張りましょうね」
ことり「う、うん///」
ことり「海未ちゃん、また明日ね///」フリフリ
海未ちゃんは素であんなこと言っちゃうんだから……
それにこんなに優しくされたら……
ことり、期待しちゃうよ……?
ピロンッ
ことり「穂乃果ちゃんからだ」
穂乃果:今日泊りに来てもいいかな?
ことり「……一体どうしたんだろう?」
ことり「もしかしてにこちゃんとケンカしちゃったとかかなぁ……?」
ことり「穂乃果ちゃんいらっしゃい」
ことり「ところで今日はどうしたの?」
ことり「……にこちゃんと何かあったの?」
穂乃果「久しぶりにことりちゃんと2人で話したかっただけなんだけど……」
穂乃果「……もしかして迷惑だった?」ウルウル
ことり「……でもね、私がにこちゃんの立場だとちょっと嫌かもって思って」
穂乃果「どうして……?」キョトン
ことり「だって彼女がいるのに他の娘の家に泊まりに行くんだよ?」
ことり「万が一間違いがあったらって思っちゃうよ……」
穂乃果「大丈夫だよ! にこちゃんにはちゃんと言ってあるから」エッヘン
ことり「そういう問題じゃない気がするなぁ……」
ことり「……まあにこちゃんがいいっていうのならいいんだけどね」
穂乃果「そうだねぇ いつも海未ちゃんも一緒だったもんね」
ことり「そ、そういえば海未ちゃんはどうしたの?」
ことり「穂乃果ちゃんのことだから海未ちゃんも呼んでると思ったんだけど……」
穂乃果「呼んでないよ?」
ことり「え……? どうして?」
穂乃果「だって今日はことりちゃんと2人だけで話したかったんだもん!」
ことり「勘違いする人もいるかもしれないよ?」
穂乃果「大丈夫だよ! 穂乃果はにこちゃんと一筋だからねっ」
穂乃果「って今は穂乃果の話はどうでもいいの!」
穂乃果「今日はことりちゃんの話を聞きにきたんだよっ」
ことり「私の……?」
穂乃果「うんっ!」
穂乃果「ことりちゃん、最近海未ちゃんとうまくやれてる?」
ことり「ど、どういうことかな?」
穂乃果「あれっ? ことりちゃんって海未ちゃんのこと好きじゃなかったっけ?」
ことり「ど、どうしてそう思ったの?」
穂乃果「だってことりちゃんふとした時海未ちゃんのこと見てること多いよね?」
穂乃果「あとは勘かなぁ 間違ってたらゴメンね」
穂乃果「ってことはやっぱり?」
ことり「うん…… 私は海未ちゃんのことが好きだよ」
穂乃果「……それでさ、ことりちゃんはどうするの?」
ことり「どうするって……?」
穂乃果「海未ちゃんに気持ちを伝えないの?」
ことり「っていうかどうして今のタイミングなの?」
穂乃果「だって穂乃果のことを考えなくていいからだよ」
ことり「……穂乃果ちゃん、どういうこと?」
穂乃果「だってことりちゃんは優しいでしょ?」
穂乃果「きっとことりちゃんは穂乃果がいると告白はしないと思うんだ……」
穂乃果「2人がそういう関係になると穂乃果が1人になっちゃって辛い思いをするんじゃないかって考えちゃいそうだしね」
穂乃果「穂乃果はことりちゃんが自分の気持ちを押し殺してるほうが辛いよ」
ことり「……でも」
穂乃果「それにね、私にはにこちゃんもいるし大丈夫だよ!」
穂乃果「……だからね、ことりちゃんは自分の気持ちに嘘はつかなくていいんだよ……?」
穂乃果「ことりちゃんが謝ることないよ 穂乃果のほうが悪いんだし」
ことり「そういうことじゃないの……」
ことり「確かにね、穂乃果ちゃんが言ったようなことは考えてたよ……」
ことり「でもね、それがあったから私は安心してたの……」
ことり「私は海未ちゃんに告白したくてもできないんだって……」
ことり「本当は告白に失敗して海未ちゃんとのこれまでの関係を崩すのが怖いだけなのに……」
ことり「ただ自分が臆病なだけなのにね、穂乃果ちゃんのせいにして逃げてたの……」
ことり「だからね、穂乃果ちゃんごめんなさい……」
穂乃果「もしもの話をするけどいい?」
ことり「う、うん……」
穂乃果「ことりちゃんが海未ちゃんに告白したとするでしょ?」
穂乃果「もし失敗したとしても海未ちゃんがことりちゃんのことを拒絶すると思う?」
ことり「しないって思いたい…… でもわかんないよ……」
穂乃果「……海未ちゃんなら大丈夫だよ」
穂乃果「きっとどう転ぼうと海未ちゃんとことりちゃんの関係は悪くならないよ」
穂乃果「それは穂乃果が保証するよ!」
穂乃果「うんっ! それにね、ことりちゃん」
穂乃果「もし海未ちゃんが他の誰かと付き合うことになったらどうする?」
ことり「えっ? 海未ちゃん誰かと付き合ってたりするの?」ウルウル
穂乃果「もしもの話だよっ」アセッ
ことり「もうっ 穂乃果ちゃん! 本当だったら立ち直れないところだったよ……」
穂乃果「……でもねことりちゃん 今のままだったらいつかは海未ちゃんが誰かと付き合う日だって来るかもしれないよ?」
ことり「えっ……?」
穂乃果「μ’sに入ってからは前以上にラブレター貰ってるって愚痴ってたしね」
穂乃果「そんなに多いんだったらもしかしたら海未ちゃんの好みの人がいるかもしれないし」
ことり「そんなの駄目だよっ!」
穂乃果「だったらことりちゃんがやるべきことは1つなんじゃないかなぁ?」
ことり「……うん ことり決めたよ」
ことり「明日、海未ちゃんに告白します!」
穂乃果「ことりちゃん、頑張ってね!」
ことり「穂乃果ちゃん、ありがとう!」
ことり「ことりの海未ちゃんへの思いを全部ぶつけてくるね」
ことり「やらずに後悔はしたくないから……」
穂乃果「うん きっとことりちゃんならうまくいくよ!」
穂乃果「だからね、ファイトだよっ!」
ことり「うんっ!」
海未ちゃんが私の知らない人と幸せそうに笑ってる
そんなことを想像しちゃうと胸が痛んだの
どうして隣がことりじゃないのって
あくまでも想像なのにおかしいよね……
この想像が現実になって欲しくない
だからこそ私は海未ちゃんに告白します!
それにね、穂乃果ちゃんに勇気をもらったから
きっとどういう結果になっても海未ちゃんとの関係はなくなったりしないって
不思議だよね
穂乃果ちゃんに言われるとどんなことでもそうなるように思えちゃうんだもん
……海未ちゃんはどんな顔を見せてくれるんだろう?
驚いた顔? 悲しい顔? 困った顔?
笑顔でいてくれたらいいな……
ことり「海未ちゃんに伝えたいことがあってね」
海未「……奇遇ですね 私もことりに伝えたいことがあるのですが」
ことり「……そうなの?」
海未「はい でもまずはことりの方からでいいですよ」
ことり「いいの……?」
海未「ええ 呼び出したのはことりの方ですしね」
海未「そうですね…… お慕いしてますよ?」
ことり「……本当?」
海未「ええ 嘘をつく理由などありませんしね」
ことり「ことりはね、海未ちゃんのこと大好きだよ」
海未「ことり、ありがとうございます」ニッコリ
ことり「……私ね、ずっと前から海未ちゃんのこと見てたの」
ことり「私がね、かわいい洋服を着ることができるようになったのは海未ちゃんのおかげなの」
ことり「あの日海未ちゃんに言ってもらった言葉、ことりは忘れてないよ」
ことり「たぶんね、一生忘れない」
ことり「それだけ嬉しかったんだよ?」
ことり「あの日気づいたの 私は海未ちゃんのことが好きなんだって」
ことり「友達じゃなくて恋愛的な意味でね」
ことり「でも、私が臆病なせいで…… 伝えることができなかったの……」
ことり「でもね、穂乃果ちゃんに言われちゃったの……」
ことり「もし海未ちゃんにそういう人ができたらどうするのって……」
ことり「ことりね、海未ちゃんが他の人と一緒になるってことを想像したらすごく嫌な気持ちになったんだ……」
ことり「海未ちゃんの隣は私じゃないと嫌だって」
ことり「そんなこと考えてたら居ても立っても居られなくなっちゃって……」
ことり「……ことりは海未ちゃんのことが大好きです」
ことり「ずっとあなたの隣にいてもいいですか……?」
ことり「海未ちゃん……?」
海未「……ことりはずるいですね」
海未「私から伝えたかったのですが取られてしまいましたね……」
ことり「え……?」
海未「……ことり、ずっと私の側にいてください」
海未「そしてあなたのことを一生支えさせてください……!」
ことり「私面倒な性格してるよ……?」
海未「先に告白してきたのはことりの方なのに何を今更……」
海未「それに私はことりのそのようなところも大好きなのです」
海未「いえ、ことりの全てが好きなんです!」
海未「だからそんなに自分を卑下しないでください」
海未「ことりっ どうしたのですか?」
海未「どこか痛むのですかっ?」
ことり「ううん、違うの……」
ことり「私ね、今すごく嬉しいの……」グスッ
ことり「海未ちゃん、私も海未ちゃんの全部が大好きだよ!」
海未「どうしたのですか、ことり?」
チュッ
海未「へっ……?」
ことり「えへへ、海未ちゃんをもらっちゃった///」
海未「は、破廉恥ですっ!///」
実はね、後から聞いた話なんだけど海未ちゃんもμ’sのメンバーに相談してたみたいなの
海未ちゃんもわたしとの関係が壊れるのが怖かったんだって
海未ちゃんもわたしと同じことを悩んでたなんてもしかしたら運命だったのかもね
そしてね、この想いが変わらずにずっと一緒にいたいって思ってるよ
海未ちゃんはどうかな……?
幸せだって思ってくれてるといいな
今度2人きりの時に聞いてみようかな
私と同じ気持ちでありますようにと願ってしまうことりなのでした
ことりちゃん可愛い、良かったぞ
ほのうみ視点の方も期待
これは良いことうみ
アネモネしてきた
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