【ラブライブ!】ダイヤ「また果南さんと鞠莉さんが喧嘩してますわ……」
- 2020.04.23
- SS

~3年生の教室~
ダイヤ(最近 私には悩み事がありますわ)
果南「だーかーらー、今度の衣装は逆のイメージで行くって曜も言ってたでしょ。ね、ダイヤも言ってやってよ」
鞠莉「いいえ! ぜぇーったいこっちの方がcute! ねぇダイヤ?」
果南「ダイヤ!」
鞠莉「ダイヤー!」
ダイヤ(最近 なにをするにも果南さんと鞠莉さんが、こうして些細な喧嘩をするようになってしまいました)
ダイヤ(しかも質の悪いことに……)
果南「ほら、鞠莉がわがまま言うからダイヤ困ってるじゃん。ダイヤ、素直に言ってよ」ハグッ
鞠莉「あーっ!!」
鞠莉「果南はまたそうやってダイヤを誘惑する! ねぇダイヤ、果南なんかよりも私の意見の方が正しいわよね?」ムギュ
ダイヤ(な・ぜ・か・!)
ダイヤ(私を間に挟んで喧嘩するのですわ……)ハァ
ダイヤ(聞くところによれば、私がいないところでは 争っていないらしいのですが)
果南「む……」ギュ
鞠莉「ぐぬぬ」ギューッ
ダイヤ「あぁっ! もう うっとおしいですわっ!」バーン!!
果南「うわっ」
鞠莉「きゃあ!」
ダイヤ(喧嘩するほど仲が良い。とは言いますし、実際そのとおりなのでしょうけど)
ダイヤ(大切な親友が、それでも喧嘩するのを毎日毎日見せられては……)
ダイヤ(悩みの種はつきないのです)
果南「ふっ」ドヤ
鞠莉「ぐぬぬ……!」
ダイヤ「ですが――」
ダイヤ「確かに、鞠莉さんの意見も悪くはありませんし、このまま無視するのも勿体ないので……」
ダイヤ「次回の衣装のアイデアとして、曜さんたちに進言してはどうでしょう。きっと喜びますわ♡」ニコッ
鞠莉「だっ、ダイヤぁ~♡」キューン♡
ダイヤ「あっちょっと強く抱きすぎですわっ!」
鞠莉「……♡」ニヤァ
果南「…………っ」
バチバチバチッ!!
ダイヤ「…………」ハァ
ダイヤ(悩みの種は……つきないのです)
ダイヤ「この時期は生徒会の仕事も忙しいですわね」カキカキ
ダイヤ「…………」カキカキ…
シーン…
ダイヤ「はぁ……」
ダイヤ(普段、やかましいふたりに囲まれ、放課後はもっとやかましいAqoursの皆に囲まれ)クス
ダイヤ(それが日常になってからは……)
ダイヤ(いつからか、生徒会の静寂が……寂しい、と思うようになった)
ダイヤ(……まぁ、それ自体に気づいたのも最近ですが)
ダイヤ「生徒が多い学校ならば、役員も多いんでしょうけど」
ダイヤ「独りで片付けるにはなかなか骨が折れますわね……」フゥ
果南「なに独り言 言ってるの?」
ダイヤ「どひゃあああっ!?」ズルッ
ドテッ!!
ダイヤ「い、いったぁーいっ!!」デスワ!!
果南「ちょ、ちょっと大丈夫!?」タッ
ダイヤ「うぅ~っ!」グス
果南「ご、ごめん……そんな驚くと思わなくて」
果南「大丈夫? 思いっきり椅子から滑り落ちたけど……」
果南「立てる?」スッ
ダイヤ「あ、ありがとうございます……」ニギッ
果南「うん」グッ
ダイヤ(あ――)
果南「普通に立てるってことは大丈夫かな? ほんとごめん」
ダイヤ「え、えぇ……///」
ダイヤ「――果南さんって、すごく力が強いんですわね」
果南「えっ? そうかな……って」
果南「父さんの仕事とかで力仕事も手伝ってるしね。女の子としては、あんまりよくないのかな。なーんてね♪」
果南「でも どうしたのいきなり」
ダイヤ「いえ……いま、手を握って引っ張りあげてくれた時、そう感じたので」
ダイヤ「…………」
ダイヤ「……思えば、昔から私を引っ張って行ってくれたのはこの手 でしたね。……と」
ダイヤ「思っただけですわ♡」ニコ
果南「……っ///」ドキッ…
ダイヤ「はい? あ、そう言えば、なにか用事があってここまで来たんですわよね?」
果南「あ、あー……うん。まぁ」
果南「うん……」
果南「最近、昼休みに生徒会の仕事して、お昼、独りでしょ?」
果南「だからダイヤさえ迷惑じゃなければ一緒に……って///」
果南「思ったんだけど///」チラ
ダイヤ「まぁ♡」
ダイヤ「嬉しいですわ♡ 果南さん、案外気がききますのね~♡」
果南「……いますっごい失礼なこと言ってるけど」
果南「……くす♡ まぁ、いいや。一緒に食べよ♡」
モグモグ
ダイヤ「そう言えば、鞠莉さんは?」
果南「……ん、鞠莉は今日は理事長室。ダイヤと同じで仕事だってさ」モグモグ
ダイヤ「そう……。なら鞠莉さんも」
果南「ダイヤも鞠莉も忙しくて移動の時間も勿体ないくらいなんでしょ」
果南「鞠莉は今日だけみたいだし、明日は鞠莉と一緒に来るよ」
ダイヤ「え、えぇ」モグモグ
ダイヤ「……果南さんがそう言い出す時は、なにかお目当てのものが私のお弁当にあった時ですわね♡」
果南「あはは……バレてる」
ダイヤ「それで? 今日はなにをご所望ですの?」
果南「ん、それ。たまごやき」
ダイヤ「はいはい♡ どうぞ――」
果南「でさー……その」
ダイヤ「ん?」
果南「いっつももらってばっかな気がするから、今日は私のお弁当もあげるよ。その……たまごやきでいい?」
ダイヤ「え? えぇ……なんか珍しいですわね、そんなこと……」
果南「……///」ドキドキ
果南「はい、その……あーん……///」スッ
ダイヤ「ぶふぉっ!?///」
果南「うわっ!?」
ダイヤ「し、失礼……って///」
ダイヤ「ななななんですのそれは!///」
果南「えっと、ダイヤのたまごやきを――」
ダイヤ「そうじゃなくて!///」
果南「うん。はい、あーん……///」
スッ
ダイヤ「ちょ、ちょっと待ってください///」
ダイヤ「わ、私が果南さんのお弁当箱から自分のお箸で取ればいいだけではないですかっ」
ダイヤ「そんな、果南さんが、口つけたお箸で……///」ドキドキ
果南「嫌なの? っていうか、これ、最後のひとつだし、お箸ついたのは変わらないよ?」
ダイヤ「い、嫌なわけでは……///」
果南「…………///」ジィ
ダイヤ「~~っ///」
ダイヤ「あ、あーん……///」パク
果南「……///」
果南「おいしい?」
ダイヤ「えぇ……/// と、とても優しい味ですわ……///」
果南「そっか、よかった……♡」ホッ
果南「今日、自分でお弁当作ってきたんだ」
ダイヤ「そ、そうなのですか」
果南「おいしいって言ってもらえてよかった……///」ニコッ
ダイヤ「……か、果南さん///」ドキドキ
果南「それじゃ、ダイヤのお弁当のたまごやきも、もらって、いいかな」
ダイヤ「えっ……///」
ダイヤ「あ、あぁ、そうでしたわね。どうぞ――」
果南「同じようにはくれないんだ?」
ダイヤ「は、はぁっ!?///」
果南「あ……」
果南「あーん……///」
ダイヤ「ちょっ……///」
ダイヤ「ほ、本気ですの……!?///」
果南「なに照れてるの? 友だち同士のおかずの食べさせあいじゃん///」
果南「ほら、あーん///」
ダイヤ「……っ///」プルプル
ダイヤ「あ、あーん……///」
果南「……んっ♡」パク
ダイヤ「……///」ドキドキ
果南「……ちゅる♡」
ダイヤ「っ!?///」バッ
ダイヤ「……///」ドキドキドキドキ
果南「ごちそうさま、やっぱりダイヤのお弁当はおいしいや」
果南「――ダイヤ?」
ダイヤ「はっ!? い、いえ!!///」
ダイヤ「なんでもな――」
キーンコーンカーンコーン
ダイヤ「ぁ……」
果南「ありゃ、お昼、終わっちゃった」
果南「ごめん、なんか邪魔しにきただけみたいで」
ダイヤ「い、いえ……うれしかったですわ。ありがとう、ございます……///」ドキドキ
果南「教室もどろっか」
ダイヤ「は、はい、少し片付けますから」アセアセ
ダイヤ(な、なんなんですのっ!?///)ドキドキドキドキ
~放課後へ続く~
ダイヤ「買い出し……ですか?」
梨子「はい、すみませんがダイヤさんにお願いしようかって」
梨子「千歌ちゃん、花丸ちゃんは歌詞つくり」
梨子「私はふたりを見つつ作曲もして……」
梨子「曜ちゃん、ルビィちゃん、よっちゃんは衣装……」
梨子「果南さんもダンスの動きの関係で曜ちゃんたちと衣装つくってもらってますし……」ヒトデモナイデスシ
ダイヤ(あぁ……)
ダイヤ「なるほど、残りの2人で……」
梨子「はい、すみません。よろしくお願いします」
ダイヤ「わかりましたわ」
鞠莉「ンダイヤ~♡」ギュ
ダイヤ「きゃっ、ちょっとなにしますのっ!」
鞠莉「あぁん♡ つれないわねぇ♡」
鞠莉「今からせっかく 放課後デートなのにぃ」
ダイヤ「誰と誰がデートですって?」
鞠莉「じゃあしゅっぱーつ!☆」
ダイヤ「相変わらず人の話をききませんのね!」ムキー!!
ガタゴト
ダイヤ「普段はともかく、買い出しとなると 沼津まで出なければ行けないのは不便ですわね」
鞠莉「田舎だよね~♡」スリスリ
ダイヤ「……鞠莉さん?」
鞠莉「ん?」ニコニコ
ダイヤ「近くありませんか?」
鞠莉「そんなことないよ。公共の乗り物、なるべく詰めて座らないと♡」
ダイヤ「そうではなくてですね……はぁ」
鞠莉「あぁ~……またため息」
鞠莉「だめだよ、ため息ついちゃ」
鞠莉「そう言う悪いお口は……えい☆」
ピト
ダイヤ「んぐっ」
鞠莉「マリーの指で、ダイヤのお口にチャックよ♡」
ダイヤ「む~……」
鞠莉「ため息ばっかりだと、幸せが逃げちゃうよ? それに――」
鞠莉「私と一緒に、ふたりきりでいるんだもの。ダイヤには笑顔でいてほしいわっ♡」ニコッ
ダイヤ「っ///」ドキッ
鞠莉「……えへへ♡」ニコニコ
鞠莉「やっとついたわね~。んー……」ノビー…
ダイヤ「沼津の駅まで出ようとすればこれくらいかかりますわよ」
鞠莉「それで?」クルッ
鞠莉「どこに行こう、ね、ダイヤ♡」ギュ
ダイヤ「だ、だから買い出しだと」
鞠莉「もちろん買い出しはするけど、そうなると荷物 多くなるデショ」
鞠莉「そしたらこうやって……///」ムギュ♡
ダイヤ「ちょ……///」
鞠莉「腕を組むどころか、手もつなげなくなっちゃうよ」
ダイヤ「ま、鞠莉さんー!///」
鞠莉「もぉ、ダイヤうるさい♡」
鞠莉「手が空いてるときくらい、こうしてたい。ってだけデショ」
鞠莉「……だめ、なの……?」ウルウル
ダイヤ「うっ……」
ダイヤ「仕方ありませんわね……」フゥ
ダイヤ「ほら、行きますわよ」ギュ
鞠莉「……!♡」パァァ…
鞠莉「うんっ♡」
鞠莉「ほらダイヤっ、次はこっちに行こうよ!」グイグイ
ダイヤ「あっちょっと引っ張らないで!」
鞠莉「もぉ……」
鞠莉「ダイヤのろま~」
ダイヤ「んなっ!?」
ダイヤ「荷物持ってるんですから当たり前ですわっ!!」
ダイヤ「むしろなんであなたはそんなに元気ですの!?」ゼェハァ
鞠莉「なんで――って、言わなきゃわからないの?」
ダイヤ「こ、こんなことになるなら無理にでも果南さんも連れてくるべきでしたわ……」
鞠莉「――」ピク
ダイヤ「ってそれも失礼ですわね。まぁでも、果南さんならこの程度の荷物など――」
鞠莉「ねぇダイヤ」
ダイヤ「はい?」
鞠莉「いま、ダイヤの目の前にいる子はだぁれ?」
ダイヤ「は?」
鞠莉「私じゃないの?」
鞠莉「…………」ジィ…
鞠莉「かして」
ダイヤ「?」
鞠莉「荷物。……よいしょ」
ダイヤ「荷物、持ってくれるんですの?」
鞠莉「うん……」
ダイヤ「な、なんなんですの……急に落ち込んだりして……」
鞠莉「知らない。ダイヤのバカ。炭になっちゃえ」ツーン
ダイヤ「なっ……」スミッテ
鞠莉「………………」シュン
ダイヤ「……あぁ、もう」グイ
鞠莉「あっ」
ギュ
ダイヤ「鞠莉さんが荷物 半分持ってくれたおかげで手が空きましたから」
ダイヤ「組むのはともかく……握ることならできますし」ギュ…
ダイヤ「……ごめんなさい。機嫌 なおしてください」
鞠莉「――――」ジワッ
鞠莉「……ダイヤのバカ……///」
ゴトゴト
鞠莉「結構大荷物になっちゃったね」
ダイヤ「そうですわね。って」
鞠莉「なぁに? 手なら離さないよ?」
ダイヤ「いえ……もういいです」クス
鞠莉「……♡」ニコニコ
ダイヤ「言葉に、誤解……しないでほしいんですけど」
鞠莉「うん?」
ダイヤ「今日は1段と子どもっぽいですわね、鞠莉さん」
鞠莉「……ん。そうかも♡」ギュ…
ガタゴト
鞠莉「こういうときじゃないと……」
鞠莉「ダイヤにいっぱい、さわれないし♡」
ダイヤ「……そうですか? いっつも無遠慮にスキンシップしてくると思いますけど」ジト
鞠莉「あっはは♡」ケラケラ
鞠莉「なんにもわかってないなぁ、ダイヤは♡」
ダイヤ「はぁ?」
ギュ…
鞠莉「ムードが大切なの、こういうのはね♡」
ダイヤ「はぁ……?」
ダイヤ「手が冷たい人は心が暖かいと言いますが……逆はどうなのでしょうね」クスクス
鞠莉「もぉ、ほんっと空気よめないよね、ダイヤ」スッ
ダイヤ「あ……手を」ハナシ…
ギュ…!
ダイヤ「――え?」
鞠莉「…………っ///」ダキッ
ダイヤ「ちょ、ちょっと!///」カァ
鞠莉「ダイヤのからだ……あったかいよ……?///」ギュ…
鞠莉「あはは♡ 心臓の音がきこえる……♡」
ダイヤ「……っ!?///」ドキドキドキ
鞠莉「こんなに早くドキドキしてるんだもん。心が冷たいなんてありえないわ♡」
ダイヤ「こっ、これはその……っ///」
ダイヤ「いっ、いきなり抱きつかれたら誰だって驚きますわよ!///」
ドキドキドキドキ
鞠莉「……♡」
ダイヤ「ま、鞠莉さ――」
鞠莉「ん。もうちょっとこのまま……もう少し、ダイヤの音をきかせてよ……♡」ギュ…
ダイヤ(ま、鞠莉さんの心臓の鼓動も!)
ダイヤ(しっかり感じるんですけれど!///)
~翌日に続く~
ダイヤ「…………」アセアセ
果南「…………」
鞠莉「…………」ツーン
シーン…
ダイヤ「あの……」
果南「……ん?」
鞠莉「なぁに?」
ダイヤ「お昼……まだですわよね?」アセ
ダイヤ「なにか、つくってきますわ」
果南「あ、いいよ。私……」スッ
果南「作ってきたんだ。お弁当……」
果南「ダイヤに食べてほしくて」チラ
鞠莉「……!」
鞠莉「……ダイヤっ!」
ダイヤ「は、はい?」
鞠莉「あ、っと、えっと……」
鞠莉「――き、キッチンかして! 私もダイヤになにかつくる!!」
果南「いや、だからダイヤの分はここにあるってば」
鞠莉「果南は黙ってて!」ムキー!
果南「はぁ?」イラッ
ダイヤ「…………」ダラダラ
ダイヤ(なっ!)
ダイヤ(なぜ……こんなことに……!?)
~
ダイヤ「休日だからといって、気を休めては……ふぁぁ……」
ダイヤ「はっ、はしたないですわね。欠伸が……」
ダイヤ(とは言え……ルビィも花丸さんと遊びに出かけてしまいましたし……)
ダイヤ(家には私 独り……気が緩んでも仕方ありませんわね)フアァ…
ピンポーン
ダイヤ「あら?」
ダイヤ「はいはい、お待ちくださいませねー」トテトテ
ガラッ
果南「……やっほ」
ダイヤ「果南さん」
果南「特に約束とかしてなかったと思うけど……遊びに来ちゃった」
ダイヤ「え、えぇ……それは構いませんけど……」チラ
果南「なに?」
ダイヤ「あっ、いえ、随分とおめかししているなぁ、と」
果南「あはは……おめかしって」
果南「まぁ……女の子だし、スクールアイドルだし」
果南「ちょっとは気を使ってみようって思っただけだよ」
果南「…………」
果南「……へん、かな?」
ダイヤ「とてもよく似合っていると思いますわ♡」ニコッ
果南「――……///」ドキ…
果南「ありがと……///」
果南「が、がんばってみてよかった……かも」ボソッ
ダイヤ「さ、玄関で立ち話もなんですし、あがってください」
ダイヤ「なにもありませんけどね」クスクス
果南「あはは……おじゃまします」
~
ダイヤ「果南さんがウチに来るなんて珍しいですわね」
果南「そう? あー……でも最近は父さんの手伝いとか、そうでない日もAqoursの練習とか」
果南「こうやって遊ぶことは全然ないかもね」
ダイヤ「えぇ」
ダイヤ「こうしてふたりでいると、少し前を思い出しますわね……」
果南「……鞠莉のこと?」
ダイヤ「えぇ……」
ダイヤ「果南さんは怒るかも知れませんが……私は、やっぱりうれしいですわ」
ダイヤ「また――3人でスクールアイドルができて……あのときの……」
ダイヤ「夢の続きを、まさかまた、見れるなんて……」
果南「そうだね……」クス
果南「――ダイヤはさ」
ダイヤ「はい?」
果南「鞠莉のこと……好きなの?」
ダイヤ「……? えぇ」
ダイヤ「嫌いなわけありませんわ」
果南「……いや、そうじゃ
ピンポーン
果南「……」
ダイヤ「あら……今日は来客が多いですわね」
ダイヤ「ちょっと 出てきますわ」
果南「うん……」
鞠莉「ハァイ♡ あなたの愛しのマリーよ♡」
ダイヤ「…………」ジト
鞠莉「冷たっ、視線が冷たいわよダイヤぁ~」
ダイヤ「鞠莉さん……」
鞠莉「遊びに来たわー♡」タッ
ダイヤ「ちょ、ちょっと!///」ギュ
鞠莉「えへへ……ダイヤぁ~♡」スリスリ♡
ダイヤ「はぁ……まぁいいですわ。あがっていってください」
鞠莉「あ、またため息!」
ダイヤ「させてるのはあなたですわっ!」
鞠莉「今度ため息ついたら熱いキッスしちゃうからね!」オジャマシマース
ダイヤ「はいはい」
鞠莉「……あら?」
鞠莉「この靴……」
ダイヤ「あ、わかりましたか?」
ダイヤ「いまちょうど――」
果南「ダイヤ~? なんか騒がしいけど大丈……」ヒョコ
鞠莉「――果南」
果南「鞠莉……?」
鞠莉「…………」
果南(もしかして、ダイヤと鞠莉……約束してた、とか?)
鞠莉(果南……来てたのね)
果南「…………」
鞠莉(私……おじゃまインセクト……とか?)
果南(でも……)チラ
鞠莉(でも……)チラ
かなまり(引かないんだから……!)ゴゴゴゴゴ
ダイヤ「……?」ヒクッ
ダイヤ「な、なんだかとてつもないオーラが……?」ゴシゴシ
ダイヤ「お」
ダイヤ「お弁当ですか! そ、それは楽しみですわっ!」アセアセ
ダイヤ「昨日のたまごやきも とてもおいしかったですし」
果南「…………そっか」プイ///
鞠莉「ちょっと!? 昨日ってなに?」
果南「あれ? 言ってなかったっけ」
果南「昨日も私、お弁当つくってきたんだよ。昨日は1品だけだけどダイヤに食べてもらえて……」
果南「お、おいしいって、言ってくれたから///」
鞠莉「……!」
鞠莉「今日はお弁当まるごとあげようと思って……///」テレテレ
鞠莉「~~~~っ!?///」
鞠莉「ダイヤぁ!」モギュ
ダイヤ「うぷっ!?」
果南「あっ!」
鞠莉「な、なに果南といつの間にコイビトみたいなことしてるの!?」ユッサユッサ
ダイヤ「あぁあぁぁ……」ユッサユッサ
果南「ちょっと鞠莉!」
訂正
果南ちゃんのセリフでした。ごめんなさい
ダイヤ「!?」
果南「!?」
ダイヤ「ま、鞠莉さん……泣い……」
鞠莉「うぇぇ……ひっく……ひっ」ポロポロ…
果南「ま、鞠莉……ちょっと、これは違って……」
鞠莉「びえええぇぇぇぇえ!!」ピーッ!!
ダイヤ(な、なにが……はっ!)
ダイヤ(わっかりましたわ! この黒澤ダイヤ、ついに理解しましたわ!)ドヤァ
ダイヤ(つまり果南さんも鞠莉さんも、私に嫉妬していたんですわね!?)
ダイヤ(この果南さんの慌てよう、そしてふたりだけのときには争わない理由!)
ダイヤ(そして最近、ふたりが私に妙に近いのはそれとない警告!)
ダイヤ(……ふたりには……申し訳ないことをしてしまっていましたのね……)フッ
ダイヤ「鞠莉さん……」スッ
ナデナデ
鞠莉「っ……///」
ダイヤ「ごめんなさい。果南さんも」
果南「え? ……う、うん?」
ダイヤ「私……おふたりの気持ちにまったく気付かずに……」ホホエミ
鞠莉「……!」ピタ
果南「えっ」
ダイヤ「でも安心してください……もう、大丈夫ですわ」
ダイヤ「――私、おふたりの恋路の邪魔は致しませんから!」ドヤァ…!
かなまり「……は?」
ダイヤ「不肖――この私!」バーン!!
ダイヤ「好きあってるおふたりを心から応援しますわっ!!」キラーン
かなまり「…………」パチクリ
ダイヤ「あぁっ! 大丈夫ですわ果南さんっ!」
ダイヤ「私、おふたりがお付き合いしても、おふたりの親友としてありたいと思ってますわ!」
果南「…………」
ダイヤ「鞠莉さんも」
鞠莉「……」
ダイヤ「あなたの大好きな果南さんを、私が取ってしまっているとお思いなのでしょうけど」
ダイヤ「誤解ですわ♡」ナデナデ
鞠莉「…………」
ダイヤ「そしてごめんなさい。今度から私が気を使って――」
かなまり「はぁ~~~~っ」
ダイヤ「」ビクッ
鞠莉「」コクン
ダイヤ「えっ、あの……きゃあっ!?」
ドテーン!!
ダイヤ「な、なにしますのっ!?」
ダイヤ「人をふたりして押し倒すなど……!」
ギシ…
果南「黙って」ズイ
ダイヤ「……っ///」
ダイヤ「ち、近……っ///」
果南「空気よめないって言うか……勘違いしてるよ、ダイヤ」
ダイヤ「なななな、なにを……っ///」ドキドキ
鞠莉「む、ダイヤってば果南に床ドンされて顔 赤くしてる」ムゥ
ダイヤ「ま、鞠莉さんっ!?」ユカドン!?
鞠莉「私ってば泣き損だわっ、こーんなにぶちんだったなんて! ……知ってたけど」ギュ
ダイヤ「うっ……重///」
鞠莉「おも……?」
ダイヤ「い、いえっ!?」
鞠莉「果南と付き合ってるかも、なんて聞かされて気が気じゃなくなったから、言うけど」ギュ…
ダイヤ「な……っ///」
果南「私たちが好きなのはね、ダイヤ――」ソッ
ダイヤ「んっ///」ビクッ
鞠莉「昔から……ずっと……」ミミボソッ
ダイヤ「ぁっ///」
かなまり「ダイヤのこと……大好きなんだから」
ダイヤ「は……はああぁぁぁっ!?///」
ダイヤ「こ、この状況でそれは冗談になって!///」
果南「ダイヤ、冗談だと思うの?」ギュ
ダイヤ「っ、果南……さんっ///」
果南「この状況で、冗談、言うと思うの……?」///
鞠莉「冗談にしようとしてるダイヤの方がよっぽど、冗談じゃない、わよ」ムギュ
ダイヤ「ま、鞠莉さ///」ムネガ…
鞠莉「押し倒されて、左右から抱きつかれて、それでも冗談じゃないって……思ってる?」
鞠莉「私の心臓の音……聞こえるでしょう?」
ドキ ドキ ドキ ドキ
ダイヤ「――っ!?///」ドキンドキンドキン
果南「ほらダイヤ、こっちも向いてよ」ムギュ
ダイヤ「あっ!?///」
果南「私もさ、こういう性格だから伝わりにくいかもだけど……///」
果南「こ、これでもドキドキ、してるんだから/// さわってみてよ///」
ドキッドキッドキッドキッ
ダイヤ「~~~~っ!?///」
鞠莉「ダイヤぁ♡」スリスリ
ダイヤ「ひんっ♡ ふ、ふたりとも耳元で喋らないで……っ///」
果南「……ダイヤもドキドキしてるんだ」サワッ
ダイヤ「あんっ♡ ――はっ!?///」
鞠莉「いま……すっごいかわいい声だしたね、ダイヤ……♡」ゾクゾク
ダイヤ「か、果南さんがいきなり首元さわるからですわっ///」カオマッカ
果南「心臓――とか言いながら、胸さわるよりいいかなーって……♡」
鞠莉「まぁでも……さわらなくても、ダイヤがすっごいドキドキしてるわかるけどね~うふふ♡」スンスン♡
ダイヤ「~~~~っ///」クラクラ
かなまり「ねぇ、ダイヤ」
果南「好きって気持ち、伝えたんだから……///」
鞠莉「ダイヤの気持ち、きかせてほしいなぁ♡」
果南「どっちを……選ぶの?」
鞠莉「……ダイヤ……?」
ダイヤ「わ、わたくしは……っ///」ドキドキドキドキ
ダイヤ「わたくしは――っ!」
~
ダイヤ『み、見つかったらおこられますわ……』アセアセ
果南『へーきだよー♡』
鞠莉『…………?』
ダイヤ『ピギャッ!?』
鞠莉『あなたは……?』
果南『は、はぐ……』
鞠莉『……?』
果南『……はぐ、しよ……?』
ダイヤ『あわわわ……///』
~
ダイヤ(果南さんと、ふたりだったのが、3人になって)
~
鞠莉『スクール……アイドル……?』
ダイヤ『そうですわ! 学校を廃校の危機から救うにはっ、それしかありませんの!』ワクワク
果南『鞠莉、スタイルいいし、一緒にやったら絶対注目浴びるって!』
鞠莉『そーりー……』ガタッ
鞠莉『そう言うの、興味ないの』スタスタ
ダイヤ『……』
果南『…………』クス
果南『――ハグっ♡』
鞠莉『オウッ!? なにするのっ!?』
果南『うん、っていうまでハグする♡』
鞠莉『離してよぉーっ///』
ダイヤ『うふふふふ♡』
ダイヤ『私も仲間に入れてください――
~
ダイヤ(ずっと、3人で……)
ダイヤ「これからもずっと、果南さんと――」チラ
果南「……うん」ギュ
ダイヤ「鞠莉さんと――」
鞠莉「……ん」ギュ
ダイヤ「一緒にいたいと、思ってますわ……///」
ダイヤ「好き、とか……果南さんや鞠莉さんのものとは違うのかも知れませんし」
ダイヤ「同じかもしれない……でも」
ダイヤ「共にありたいと、そう思う心はきっと、おふたりと同じだと……」ジワ…
ダイヤ「おもって……」ポロポロ
果南「なんで泣いてるの……?」ギュ
鞠莉「ダイヤ……?」ギュ
ダイヤ「わかりませんわ……っ、でも!」ポロポロ…
ダイヤ「またこうして、3人でいられることが……っ」グスグス
果南「そっか……」オデコ コツン
鞠莉「それは私たちも同じだよ、ダイヤ……♡」コツン
ダイヤ「いられることがどれだけ望みだったか……っ」ポロポロ…
果南「ダイヤ……♡」
鞠莉「今度はダイヤがボロ泣きしてるし……♡」グスッ
ダイヤ「この気持ちが、好き――愛しい、と言うのならば……」
ダイヤ「私は、きっとふたりのことが好きなのですわ」ニコ…
ダイヤ「ごめんなさい、これがいまの答え……ですわ♡」ポロポロ
果南「そっか……♡」
鞠莉「ダイヤならそう答えると……思ってたわ♡」
ダイヤ「えっ……?」グスグス
果南「ちゃんと面倒みてよね、鞠莉だけじゃなくて、私の分も」
鞠莉「あら♡ 意外とめんどくさいのは果南だと思うけど?」
ダイヤ「――怒らないん、ですか?」
かなまり「?」
ダイヤ「どっちつかずの……私を」
果南「あぁ……」
鞠莉「」フルフル
鞠莉「私たちも、こうでありたいね、って」
果南「話したからね」
ダイヤ「……?」
果南「ん、こっちの話」
~
鞠莉「ダイヤが選んだことなら潔く受け入れる!」
果南「うん、約束だからね」
~
かなまり「……♡」ニコ
鞠莉「ダーイヤ♡」ギシッ
ダイヤ「な、なんですの……///」
かなまり「……♡」ジィ…
ダイヤ「ぅ……/// そ、そんな、なぜじっと見つめるんです///」
果南「鞠莉」
鞠莉「しょーがないから譲ってあげるわ♡」
果南「ありがと♡」
ダイヤ「ちょっと、なんの話―
チュッ♡
ダイヤ「んっ!?♡♡」チュ
果南「……これからもよろしく♡」
鞠莉「はいはーい、次は私の番!」
鞠莉「えい☆ ――んちゅ♡」
ダイヤ「んんーっ!?♡♡」チュゥ
鞠莉「……ぷは♡」
鞠莉「……マリーのファーストキッス、ダイヤに捧げたんだから♡」テレテレ
鞠莉「……離したりしたらヤだからねっ♡」ギュ
ダイヤ「……っ///」ドキドキドキドキ
果南「どうしたの?」
鞠莉「なぁに?♡ まさかえっちな気分になっちゃったとか!?♡」ナーンテ…
ダイヤ「そ、そうかもしれません……っ///」ワナワナ
鞠莉「えっ!?///」ビクッ
果南「……おぉ?」
ダイヤ「……っ///」ハァハァ
ダイヤ「お、おふたりに、き、キキキッシュ!///」
ダイヤ「されてから!/// 胸の動悸が……っ///」
ダイヤ「おふたりが――おふたりに ふれたくて……っ///」
ダイヤ「あぁ……/// 果南さんも鞠莉さんも、こ、こんな可愛らしい……いえ、可愛らしいのは知っていましたけど……!」
ダイヤ「……っ、果南さん! 鞠莉さん!!」
果南「は、はいっ!?」
鞠莉「……♡」
ダイヤ「果南さん――んっ♡」チュッ
果南「ん……♡」チュゥ
ダイヤ「鞠莉さん……♡」チュ
鞠莉「ダイヤからしてくれるなんて……ん♡」チュッ
果南「だ、ダイヤ……すごい、なんか……///」ゾク
鞠莉「……え、えろすねぇ♡」ドキドキ
ダイヤ「果南さん……鞠莉さん……♡」ウルウル
果南「」プチン
鞠莉「」プチン
~この後めちゃくちゃイチャイチャした~
果南「まーりー!」
鞠莉「もー果南うるさいうっとおしい!」
果南「なぁっ!」
鞠莉「なぁによっ!」
ギャーギャーギャー!!
ダイヤ「はいはい、喧嘩はそれくらいにしてください?」
ダイヤ「お昼、できましたから。食べましょう?」
鞠莉「ォーゥ! おいしそう!」
果南「あっ、鞠莉! まだ話は終わって!」
ダイヤ「まぁまぁ、果南さん」
果南「むぅー……」
ダイヤ「まったく……せっかく卒業して3人で暮らせていますのに……」
ダイヤ「毎日 喧嘩では疲れませんか?」
鞠莉「うんうん」
ダイヤ「へ?」
果南「私たちが喧嘩する大抵の理由って、ダイヤに関係あることだし」
鞠莉「昔からそうなんだけど、なぁに? もしかして気づいてなかった?」
ダイヤ「え、えぇ」
果南「えー……」
鞠莉「うわぁ♡」
ダイヤ「にこやかな顔で引かないでくれますっ!?」
果南「……ともかく」ハグッ
ダイヤ「あっ///」
果南「今日は私の買い物に付き合ってよ♡」
鞠莉「あーっ!」
鞠莉「果南ってばすぐそーやってダイヤに抱きつくんだから!」ギュ
ダイヤ「ま、鞠莉さん///」
鞠莉「そもそも今日はもともと 私に付き合ってくれる約束よね、ダイヤ♡」
果南「はぁー? いつそんな約束したのさ」
鞠莉「果南に教える義務はないもんっ」
ダイヤ「あぁっ! もう うっとおしいですわ!」ギューッ
果南「わっ///」
鞠莉「むぎゅ♡」
ダイヤ「まったく、今日は時間もありますし、3人で出かけますわよ!」
ダイヤ「いいですわね!」
かなまり「はーい……♡」
ダイヤ(こうして、私たちは喧嘩するほど仲良く暮らしていますわ)
ダイヤ(相変わらず喧嘩してはの繰り返しで、私は頭を抱えることも多いですが)
ダイヤ(きっと、これからも……)
ダイヤ(悩みの種は……つきないのでしょうね♡)
おわり♡
レスしていただいたダイヤちゃんはじめ、みなさま、笑わせてもらいました。楽しかったです
ありがとうございましたm

|c||^.- ^||ブラボーですわ!
一歩引いた立ち位置から静観する|c||^.-^||を大好きなかなまり最高
|c||^.- ^||
|c||^.-^||・・・
|c||´ .-`||
乙
|c||^.- ^||すばらしいですわぁ^~
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