【ラブライブ!】絵里「あったかい冬よ」
- 2020.04.27
- SS

絵里「寒いわね…」プルプル
希「そうやねぇ…」
絵里「すっかり冬ねぇ…」
希「そうやねぇ…」
絵里「雪降るのかしら…」
希「どうやろねぇ…」
希「うちは耳がとれそう…」
絵里「あら大変、温めたらくっつくかしら?」
希「いや取れんけどね」
絵里「えいっ」ピトッ
希「冷たっ!?」ビクッ
希「…なにするん」
絵里「耳を私の手で温めてあげようかと…」
希「さっき自分で冷たい言ってたやん…」
希「冷たい…」
絵里「かじかんだ手が解れていくようだわ」
希「離して」
絵里「はい」スン
希「冷たかった…」サスサス
絵里「それ、いいわね」
希「ん?なに?」
絵里「それよ、手袋」
希「ああこれ?温かそうやろ?ほらもこもこ」ニギニギ
絵里「まあ高三でそのセンスはどうかと思うけどね」
希「なんやと」
希「昨日してなかったっけ?」
絵里「ああ…今朝亜里沙が間違って着けていっちゃったのよ…」
希「あーおっちょこちょいさんやね亜里沙ちゃん」
絵里「ええ…代わりに亜里沙のをって思ったんだけどね?」
絵里「デザインがね…とてつもなくファンシーなのよ…」
希「ふふ、いいやん可愛くて」
絵里「亜里沙が着ける分には構わないわよ?でも私があれを着けるのは…」
希「だからいいやん?えりちが可愛い手袋してても」
希「きっと似合うと思うんやけどなー♪」
絵里「いやいや…希の年甲斐のないもこもこ手袋なんて比べものにならないくらい
もこもこのぷわぷわなんだから!」
希「なんやと」
絵里「うう!寒!」
希「風冷たー…」
絵里「ああ…せっかくほっぺで温めたのに…」
希「ウチのね」
絵里「もう一度…」スッ…
希「自分のがあいてるよ」パシッ
絵里「うう…希が冷たいわ…」
希「ウチも寒いもん…」
絵里「なに?」
希「片方貸すよ、はい左手」
絵里「いいの?あんなにディスったのに…」
希「自覚あったんやね」
絵里「ありがたく貸してもらいます」ペコ
希「どうぞ」ペコ
絵里「よいしょ」スポッ
絵里「おお…あったかい…」もこもこ
希「でしょ?機能性が重要なんよ」
絵里「そうね…これは考えを改めないとね」
のぞえり「!?」
希「さ、寒い!」
絵里「か、風が本気を…」
絵里「でも左手は守れたわ…ふふ…」
希「ウチも右手だけは…」
絵里「右はもうダメね」ぷらぷら
希「諦めないで!」
絵里「はい、感覚はもうないわ」スッ
希「あるやろ…ん」ギュ
絵里「あら」
希「こうやって空いてるほうの手繋いだらあったかいやん?」
絵里「…ええ、 そうね」
絵里「ぽかぽかして温かいわ♪」
希「感覚あるやん!」
絵里「復活したのよ」
希「えー… ふふっ」
絵里「でもほら、私の手は冷たいでしょ?」ギュ
希「…ううん、あったかいよ」
絵里「そう?まだかじかんでてぷるぷるしてるけど…」
希「とってもあったかい♪」
絵里「希、もうちょっとこっち寄って」
希「ん、こう?」ピトッ
絵里「えい」ズボッ
希「お?」
絵里「こうして繋いでる方をポケットに入れたらさらにあったかいでしょ♪」
希「…うん、そうやね♪」ぽかぽか
絵里「はぁー♪希ってほんとにあったかいわね」ギュ
希「そうかな?」
希「えりちが冷たいんやない?」
絵里「そんなことないわよ、いつもあったかいって亜里沙のお墨付きよ」
希「…まあ亜里沙ちゃん優しいからなー」
絵里「どういうこと」
希「ん、着いた」
絵里「そうね」
希「今日も寄ってく?」
絵里「ええ、暖まってからじゃないと帰れそうにないわ」
希「ふふっ、温かい紅茶なら」
絵里「いただくわ♪」
希「ただいまー」
絵里「ただいま」
希「ちゃうやろ」
絵里「いいじゃない」
希「…お邪魔しまーす」
絵里「おかえりなさい♪」
希「…それもちゃうんやない?」
絵里「あら?そうかしら」
絵里「ええ」
希「うー…部屋のなかも寒いなぁ」
絵里「暖房点けるわね」
希「ウチお湯沸かしてくるね」
絵里「ええ、ほっ」ピッ
エアコン「」シーン
絵里「あら?」ピッ
エアコン「」シーン
絵里「…嘘でしょ?」ピッ
エアコン「」死ーン
エアコン「」シーン
絵里「諦めなさい希」
希「そ、そんな…」ガクッ
絵里「そ、それじゃ私はこれで…」スクッ
希「待って待って!紅茶淹れるから!」
絵里「ふふふ、冗談よ冗談」
希「たぶん…ここに1人残されたら心も体も冷えきって…」
希「最終的に冬眠するしかなくなってまうんよ…」
絵里「いいじゃない冬眠」
希「いいかなぁ!?」
絵里「ありがとう、はい毛布」
希「ありがと」
のぞえり「…」クイッ……
絵里「ほぅ…」ホッ
希「…あちっ」
絵里「まさかエアコンが壊れるなんてねぇ…」
希「なんていうタイミングなんや…」
絵里「こたつとかないの?」
希「うん…一人暮らしのおこたは危険やってお母さんが…」
絵里「あー…なるほどね」
希「こたつは暖房器具じゃなくて人を呑み込む魔物よって言ってたっけなぁ」
希「まあね」
絵里「希がお茶目なのもお母様似なのかしら?」
希「うーん…どうやろ、ウチの両親どっちも変わった事好きやからなぁ…」
絵里「あはは 希はご両親のハイブリッドなのね♪」
希「うん…ハイブリッド…?」
絵里「ん…サラブレッド?」
希「いや、わからん…」
絵里「そうねぇ…優しくて、ちょっと怖くて…」
絵里「でもやっぱり優しい人よ」
希「ちょっと怖くて、でも実はすっごい優しい」
希「ふふっ、親子やねぇ…♪」
絵里「あら私は怖くないでしょう?」
希「…今はね」
絵里「な、なによ…」
希「初めて話しかけようって時どんだけ緊張したか…」しみじみ
絵里「あ、あの頃はほら、しょうがなかったのよ…色々と!」
希「…うん、色々とな♪」
絵里「もう…わかってるくせに…」
希「あはは!」
絵里「…っ、あははは!」
ーーー
ーー
ー
希「あー何から手をつけて良いかわかんなくてなー…」
…
…
絵里「その時あの怖かった先生がー…」
希「あったあった!その後逃げ出したアルパカがー…」
…
…
絵里「それでも右手に握った長ネギはー…」
希「あははは!はぁー…懐かしいなぁー…」
…
…
希「えぇー↑それではぁ↓これよりィー!↑」
絵里「あはははっ!先生の物真似似てるわね!」
…
…
…
絵里「はぁ…笑い疲れたわ…」
希「ウチも…」
希「あ、紅茶おかわりいる?」
絵里「いえ、いいわ」
絵里「いっぱい笑ったから身体ぽかぽかよ」ぽかぽか
希「あ、言われてみれば…」ぽかぽか
絵里「ふぅ…」
絵里「結構話し込んでたわね」
希「そうやねぇ…」
絵里「さて…」
希「…」
絵里「そろそろ帰りましょう?」
希「うん?帰りましょ?」
絵里「ええ、身体も暖まったし、時間もいい時間だしね」
希「や、そうやなくて…ウチは家ここなんやけど…」
絵里「だから、うちに行きましょう?って言ってるのよ?」
希「え!…いいの?」
絵里「もちろんよ、一晩中こんな寒い部屋に居たら風邪引くわよ?」
絵里「泊まれればずっとくっついててもいいけど、うちで亜里沙が待ってるからね」
希「いきなり行って大丈夫なん?亜里沙ちゃん迷惑せんかな…」
絵里「大丈夫よ、あの子ならμ’sメンバーはいつきてもウェルカムよ!」
絵里「もちろん、私もね♪」
希「…ふふっ、じゃあお言葉に甘えようかな♪」
希「はいえりち左手」
絵里「ありがと」
絵里「手繋いで」
希「はい」ギュ
絵里「それじゃあ行きましょう♪」
希「うん♪」
テクテク…
その後絵里宅であったかい一夜を過ごしましたとさ
エアコンは後日叩いたら直りました
おわり
乙
こういうの好き
こういうのぞえりは本当に好きだ
エアコン空気読んだな
よいのぞえり
ゴーン…ゴーン…
希「明けましておめでとうございます」ペコ
絵里「明けましておめでとう」ペコ
希「今年もよろしくな♪」
絵里「ええ♪」
絵里「大丈夫よ、もう三年目だしね」
希「ありがとうなー毎年すっごい助かってるんよ」
絵里「今年はにこも手伝ってくれたものね」
希「ね、手際よくて先輩の巫女さんびっくりしとったよ」
絵里「にこはああいうの得意そうよね」
希「にこっちもえりちもこれを機にほんとの巫女さんになっちゃったり!?」
絵里「遠慮します」
希「ふふっ、そっか♪」
絵里「ふふっ」
希「そうやねぇ」
絵里「あ、お茶おかわりちょうだい」
希「ほい」コポポポ
絵里「ありがと」ズズズ…
希「なんかこう…穂乃果ちゃんっていう激流に呑まれるような…そんな一年やったね」
絵里「時間の進みが早かったわよね…一年があっという間だわ」
希「ほっほっほ、年を取るともっと早くなるんじゃよ…」
絵里「いや同い年でしょうが」
希「まあウチの方がお姉さんやしー?」
絵里「数ヵ月だけじゃない!」
絵里「やめなさい!…あ、いや、そうね」ニヤ
絵里「お姉ちゃん?」
希「どうしましたー?」ふりふり
絵里「お姉ちゃんお年玉ちょうだい?」♪
希「あ、おもしろそうなテレビやっとるよ」ピッ
絵里「ちょっとぉ!」
テレビ<ガヤガヤ
希「あーこれ毎年やってるお笑いのやつやね」
希「結構おもしろいやつ」
絵里「私見たことないわ」モグモグ
希「そうなん?この番組から芸人さんがブレイクすることもあるみたいやよ」あーん
絵里「へぇー、テレビ局が今年売り出したい芸人さんが集まってるって事ね!」ぽい
希「あむっ…まあそういうもんなんかも知れんけど…」モグモグ
希「すっぱ!」
絵里「すっぱいでしょこのみかん」モグモグ
希「美味しそうに食べてるから甘いんかと思ったのにー」あーん
絵里「甘いのが食べたいなら自分で剥きなさい」ぽい
希「もむもむ…すっぱ!」
ー
テレビ<ガヤガヤ
希「あはははっ」
絵里「ふふっ」
絵里「ん…そうだ」
希「はははは!」バンバン
絵里「希お蕎麦食べない?」
希「いひひひひっ!」ゴロゴロ
絵里「…ツボってる…」
希「はははは…ふぁー…ふうーー…」ハァ…ハァ…
希「…食べる」スン…
絵里「んふっ!い、いきなり落ち着かないでよあははははっ!」
希「笑いの波ってピーク越えると一気に引くんよね」
絵里「冷静に分析しなくていいからっ!はははは!」
希「それじゃお蕎麦準備しよか」
絵里「ええ…ふふっ」ハァ…ハァ…
絵里「んーと…お鍋これでいい?」ガラン
希「おっけー!」
希「えりち何入れる?」
絵里「何があるの?」ジャー
希「えっと…出来合いのかき揚げとか、天かすとかお揚げとか」
絵里「ああこれ乗せるだけでいいやつね」ジャー
希「案外美味しいんよ」
絵里「うーん何にしようかしら」キュ
希「全乗せしちゃう!?」
絵里「しちゃわない」カチチッボッ
希「はい」スン…
絵里「ふっ…!それやめて!」
希「お蕎麦とうにゅーう!」サパパパパパ
絵里「何分?」
希「えっとー、3分~5分やって」
絵里「だいたい5分ってとこかしら」
希「あったかいお蕎麦だから気持ち短めでもいいんやない?」
絵里「そうね」
絵里「…この麺類をゆでてる待ち時間って絶対にいつもの時間より長いわよね」
希「わかる、カップラーメンとかね」
絵里「そうそう、でも別の事して待ってると今度は茹で過ぎちゃうのよね」
希「わかるわかる、待ってる最中の漫画は禁物やね」
絵里「そうなの?」
希「はっ!?希!そのカップラーメンは4分ですよ!まだ15秒早いです!」
希「ああ凛!!凛のは3分です!30秒も過ぎてるじゃないですか!」
絵里「あははは!ちょっと言いそう」
絵里「でもさすがそこまで細かくないんじゃない?」
希「…以前、山で実際に言われたんよ…」
絵里「あっ…」
いいよいいよー
絵里「っと…そろそろいいかしら」
希「あれ?何分たった?」
絵里「え?希が時計見てたんじゃないの?」
希「……」
絵里「希」
希「ま、まあ!こういうのは一本取って食べてみればいいんよ!」
絵里「ま、それもそうね」ヒョイ
絵里「はい」
希「あむ」チュル
絵里「どう?」
希「ちょうど!」
絵里「よし!じゃあ空けるわよー」
希「おっとザルザル…」タンッ
絵里「よいしょ…っと」ザッパー
絵里「おっふ…湯気がすごいわね」
希「あー!眼鏡が曇ってなにも見えーん!」
絵里「かけてないでしょ!遊んでないでおつゆ準備してちょうだい!」
希「すまぬ」カチャカチャ
のぞえり「完成!」
絵里「それじゃ運びましょ」
希「うん、気を付けてね」
絵里「ええ、わかってるわ」
希「あちちち」
カタッ コトッ
希「ふー」
絵里「伸びちゃう前に食べましょ!」
希「うん、それじゃ…」パキッ
のぞえり「いただきます!」
お蕎麦(召し上がれ…)
絵里「…んー♪美味しいわ」モグモグ
希「ふー…ふー…」ズズッ
希「あちち…うん、うん♪」モグモグ
絵里「身体もあったまるわね」
希「ね、ふー…ふー…」ズルズルッ
絵里「…」モグモグ
希「ふー…ふー…」
絵里「…そういえば」
希「ん?」
希「えっとー、確か他の麺類に比べると麺が切れやすいから
一年の災厄を絶ち切るとかで、本来年明け前に食べるものなんやって」フーフー
絵里「ええ!?そうなの!?」
希「うん」
絵里「もう明けちゃってるじゃない…」
希「そうやね、でもふるーくからある風習ってのは地域差とか捉え方の差異とかで意味なんて様々やからね」
希「だからこの年越しそばは美味しく食べることで、今年これから降りかかるかもしれん災難、
その縁を絶ち切ってくれるんやーって思って食べたらいいんよ♪」
絵里「へぇ…そういうものなのかしら」
希「そういうもんなんよ(たぶん)」ズズズ
希「そうやねぇ…きっと凛ちゃんはそっちの方がお好みやろね」
絵里「意味は…そうね、長くてコシのある一年になりますように…とか」
希「コシのある一年てなんやろ…」
絵里「楽しい一年って事よ♪」
希「ふふっ、いいね年越しラーメン」
絵里「でしょう?花陽には年越しおにぎり…真姫には年越し…トマト?」
希「真っ赤な一年になりますように…」
絵里「ひぃ!だ、ダメね!変更よ変更!」
希「ふふふ…まあ無理に意味なんて持たせてあげなくてもいいと思うけどねー」
希「年末年始に好きなものを食べる、それが一番幸せな新年を迎えさせてくれると思うんよ♪」
絵里「ふぅ…ごちそうさま」
希「おいしかったなー」
絵里「ええ、ほんとにね」
希「あ、さっきのテレビ終わっとる」
絵里「今やってるのは…これもお笑い番組ね」
希「今度は大喜利番組やね」
絵里「年末は深夜まで番組やってて賑やかねぇ」
希「なんかこういうのわくわくするやんな?」
絵里「ふふっそうかもね」
希「今のどういう意味やろ…」モグモグ
絵里「大喜利って見る方も難しいのね…」あーん
希「わかりやすいのもあるんやろうけどねー」パクッ
希「ん」グイ
絵里「はむ」チュ
絵里「…あまーい♪」モグモグ
希「でしょ?これはあたりやねぇ」モグモグ
絵里「うーんそうねぇ…ことりかしら」
希「ほほう、ことりちゃんか」
絵里「ええ、なんかこう…こちらの想像のつかない解答をしてくれそうだわ」
希「あーあるかもねぇ」
希「ぷわぷわ空間から突如放たれる突き抜けた解答」
絵里「きっとガード不可能ね」
希「今度μ’sで集まったときやってみる?」
絵里「ええー?…カオスになる未来しか見えないわ」
希「…おもしろそうやん♪」イシシ
絵里「悪い顔しないの」
…
テレビ<フットンダー!
希「…ふふ」
絵里「…」
希「…ふわぁ~…」アクビー
絵里「…」ウトウト
希「…ん…えりち?」
絵里「…ん?なあに?」
希「眠そうやね」
絵里「…ええ…ちょっとね…」ウトウト
希「もう寝よか?」
絵里「うーん…そうねぇ…」コックリ…コックリ…
希(…なんか…眠そうにしてるえりち見てると…)
希(こっちまで眠くなってくるやんな…)ウトウト
絵里「うぅん…」
希「えりちベッド行こ」
絵里「…うん…」ウトウト
希「ふぅ…」ぬくぬく
絵里「…zz」スヤ
希(寝るのはや!)
絵里「んんぅ…」ギュ
希(まあ…さっきも眠そうにしてたからなぁ…)ナデナデ
希「…おやすみえりち」チュ
絵里「…zzz」すぴー
希「…」
希「すぴー」スヤァ!
寝正月のはじまりでしたとさ
おわり
当たり前のように食べさせあいとかしててとっても良い雰囲気だった
のぞえり今年も花園ってくれ!
まだまだ続いてもええんやで
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