【ラブライブ!】善子「リリーを完璧なリトルデーモンにしてみせるわ!」

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1: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 22:40:57.06 ID:4VCIhyK5

善子「というわけで、どうすればいいかしら」

梨子「…えーっと、それって私に聞くべきなのかな?」

善子「え?だってリリーのことだし、本人に聞くのが一番早いじゃない」

梨子「えー…そうかもしれないけれど」

2: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 22:42:03.79 ID:xtNAx84E

梨子(こういうのって普通、他の誰かに相談とかするものなんじゃ)

梨子「そのために、わざわざ日曜日にうちに来たの?」

善子「そ、そうよ!何よ、悪いの?」

梨子「そうじゃないんだけど、今からピアノ弾こうと思ってたから」

善子「えっ…」ガーン

梨子「…」

善子「…」

梨子「…上がってく?」

善子「いいの!?」パアッ

梨子「まあ作曲しようってわけでもないし。大したおもてなしはできないけど」

善子「っ!」コクコク

4: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 22:44:05.04 ID:xtNAx84E

ガチャッ

善子「リリーの部屋、久しぶりだわ」

梨子「いや、10日前くらいに来たよね?」

善子「10日も空いたのよ!まったく、リリーが最近忙しそうにしてるから…」

梨子「私がっていうか、テスト期間だったからでしょー」

善子「だからリリーの家で勉強会しようって言ったのに…」

梨子「どうせ勉強にならなくなるからだーめ」

善子「…むー」

5: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 22:46:43.12 ID:xtNAx84E

梨子「そういえばよっちゃん、お腹空いてない?今朝クッキー焼いたんだけど食べない?」

善子「リリーのクッキー!?食べたい!」

梨子「ふふ、よかった。ちょっと待っててねー」

善子「そうだ、貰い物の紅茶持ってきたの!丁度いいから淹れましょう!」

梨子「ほんと?ありがとうよっちゃん、一緒に用意してくるね」

善子「はーい」

6: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 22:49:39.42 ID:xtNAx84E

…………

善子「んー、やっぱり美味しいわ!さすがリリー!」

梨子「ふふ、よかった。よっちゃんがくれた紅茶も美味しいね。これ結構いいやつなんじゃない?」

善子「んーどうなのかしら。お母さんの知り合いが持ってきてくれただけだから、よくわからないわ」

梨子「ほんとに美味しい…なんかいいね、この組み合わせ」

善子「そうね…癒される組み合わせだわ…リリー、もっと貰っていい?」

梨子「もちろん。いっぱい食べてー」

善子「ありがとうリリー。ああ美味しい…」

善子「…って、ちがーーーーーう!!」

7: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 22:52:48.98 ID:xtNAx84E

梨子「よっちゃん、人の家で大声出さないの」

善子「あ、ごめんなさい…じゃなくて!違うのよ!」

梨子「どうしたのよっちゃん…何が違うの?」

善子「私は堕天使ヨハネよ!言わば皆から恐れられる存在!なのにこれだと私がリリーに餌付けされてるみたいじゃない!」

梨子「えー…だってよっちゃん毎回大喜びで食べるじゃない」

善子「だ、だからってこれは無視できない事態だわ!これじゃまるで私がリリーの眷属みたいじゃない!」

梨子「そう…ごめんねよっちゃん。じゃあこれ片付けるね」

善子「そ、それはダメよ!もう食べないとは言ってないわ!」

梨子(やっぱり食べるんだ)

8: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 22:56:12.89 ID:xtNAx84E

…………

善子「とにかく!私はリリーにとって、もっと畏怖される存在であるべきなのよ!」

梨子「口に食べカスつけながら言っても説得力ないよ?」

善子「え、うそ、どこ?…ここ?」

梨子「そっちじゃなくて…あーよっちゃん、ちょっとじっとしてて」

善子「んー」

梨子「よいしょ…はい、とれたよー」

善子「ありがとリリー…それで!リリーはもっと私を畏れてほしいのよ!」

梨子(仕切り直した)

10: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 22:58:15.15 ID:xtNAx84E

善子「それで、リリーに聞きに来たってわけよ」

梨子「いやそんなこと言われても…」

善子「リリーは絶対私のリトルデーモンにするの!だからほら、何か案出して!」

梨子「えー…」

梨子(本人に聞いてる時点でいろいろおかしいと思うんだけど…)

12: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:00:43.26 ID:xtNAx84E

善子「そうだ!リリーの苦手なものって何かしら?」

梨子「苦手なもの?…ワンちゃんとか?」

善子「なるほど、それがあったわね!よしリリー、少し待っていて!」ガタッ

梨子「え、ちょっとよっちゃん、どこ行くの?」

善子「準備してくるわ!すぐ戻ってくるから!」ダッ

梨子「準備って…行っちゃった」

13: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:04:08.06 ID:xtNAx84E

…………

善子「待たせたわねリリー!」ガチャッ

梨子「あ、お帰りよっちゃ…って、なにそれ…」

善子「ふふふ、どう?完璧でしょう!」

梨子「…えーっと」

梨子(よっちゃんがワンちゃんの着ぐるみ?パジャマ?みたいなの着てる…)

14: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:08:23.10 ID:xtNAx84E

梨子「よっちゃん、どしたのそれ?」

善子「千歌さんに借りて来たわ!どう?怖い?」

梨子「いや全然怖くないんだけど」

善子「んな!?何でよ!」

梨子「ワンちゃんは少し苦手だけど…それただの可愛いパジャマ着たよっちゃんだし」

梨子(頭の部分はフードだから普通に顔見てるし)

15: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:11:53.80 ID:xtNAx84E

善子「な、なんてこと…完璧な作戦だと思ったのに」

梨子「むしろ何でそんなに自信満々だったの…」

善子「要するに犬っぽさが足りないってことよね…だったら犬っぽいことをしてあげるわ!」

梨子「犬っぽいことって…」

梨子(ていうか、主だって示すために犬の真似するって、何か致命的に間違ってるような)

善子「犬っぽいこと…何すればいいのかしら」

梨子「いや私に聞かれても」

善子「…舐めればいいかしら」

梨子「」

16: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:14:59.38 ID:xtNAx84E

善子「よしリリー…いくわよ…」ジリジリ

梨子「いやいやいやいやいや!」ブンブン

善子「ムダな抵抗はよしなさい!観念するのよ!」

梨子「よっちゃん落ち着いて!何かすっごい迷走してるよ!」

善子「ふふ、その反応!やっぱり効くのね!…リリー、覚悟!」ガバッ

梨子「ち、ちょっとよっちゃ…んっ、くすぐった…//」

善子「ククク、ヨハネの力に平伏すがいいわー!」

17: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:18:50.29 ID:xtNAx84E

…………

善子「うう…何もぶつことないじゃない…」

梨子「よっちゃんが悪いんでしょ!全くもう…」

善子「でも、リリーに恐怖を与えることには成功したわ!」

梨子「いや、恐怖っていうか…」

善子「ん?なによ?」

梨子「いや何でもないわ。とにかく、もうこんなことしちゃダメだからね」

善子「わ、わかったわよ…」

19: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:23:58.31 ID:xtNAx84E

善子「じゃあ、次はどうやってリリーを怖がらせようかしら」

梨子「え、まだやるの?」

善子「もちろんよ!さあリリー、他にも怖いものを教えなさい!」

梨子「んー、怖いもの…」

梨子(ワンちゃん以外はそんなに…あ、そういえばこんな感じの有名なネタあったよね)

善子「あ、何か思いついたのね?教えてちょうだい!」

梨子「えーと…」

梨子(…まあ、さすがに引っかからないよね。話題変えるきっかけにはちょうどいいかも)

梨子「実は私、サンドイッチ好きっていうのは嘘なんだ」

善子「へ?そうなの?」

22: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:27:19.37 ID:xtNAx84E

梨子「うん、実は。好きってずっと言ってれば克服できるかなーって思ってて」

梨子(言ってて恥ずかしくなってきた…さすがにベタすぎたかな…)

善子「リリー…」

梨子「あ、あはは。なんてね。結構有名なネタだよn」

善子「ククク、恐怖しなさいリリー!今すぐ持ってきてあげるわ!」

梨子「えっ」

善子「また出てくるわね!すぐ戻ってくるわ!」ダッ

梨子「え、ちょ、よっちゃん待っ」

バタン!バタバタバタ…

梨子「…うそー」

23: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:31:34.50 ID:xtNAx84E

…………

善子「待たせたわねリリー!さあ、存分に恐怖なさい!」ドヤッ

梨子「…えっと、その、えー…」

善子(この反応…ふふっ、期待出来そうだわ!)

善子「さあリリー、これを食べてみなさい!」

梨子「えっと…よっちゃん、ごめんね?」

善子「?なんで謝るのよ?」

梨子「いやその…まんじゅうこわいって知ってる?」

善子「?なによそれ」

善子「…」ググル

善子「…」ヨム

善子「」

24: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:35:32.74 ID:xtNAx84E

…………

梨子「ほ、ほんとにごめんねよっちゃん。まさか引っかかるなんて…」

善子「うう、リリーのばか…止めてくれてもよかったじゃない…」

梨子「よっちゃんすぐ行っちゃうんだもん…スマホ置いてっちゃうし…」

善子「これじゃまるでヨハネが使い魔みたいじゃない…うう…」

梨子「ほ、ほらよっちゃん!お金私が出すし、一緒に食べよう?お腹空いてきちゃったし!」

善子「…ふんっ」

善子「フルーツ系の初めて食べたけど、美味しいのね…」モグモグ

梨子「そうだね。なんかケーキ食べてるみたい」モグモグ

26: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:39:01.67 ID:xtNAx84E

善子「よしリリー!次はこれよ!」

梨子「あ、まだやるんだ…なにこれ?」

善子「サンドイッチ買いに行った時にたまたまマリーに会って、借りてきたのよ!ホラー映画!」

梨子「ストレートなもの持ってきたね…」

善子「リリーの言う通り、今までは迷走しすぎていたわ!シンプルイズベストってやつよ!」

27: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:45:31.00 ID:xtNAx84E

梨子「まあ見るのはいいけど…」

善子「なによリリー、随分余裕そうじゃない…もしかして得意なの?」

梨子「得意っていうか、そもそもホラー映画って見たことなくて」

善子「あ、そうなのね…実は私も見たことない」

梨子「でも多分よっちゃんよりは強いと思うよー?」

善子「言ったわねリリー。私はリリーが恐怖に震える姿を楽しませてもらうわ!」

梨子「ふふっ、じゃあ見よっか」

28: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:48:30.50 ID:xtNAx84E

バーン!!!
ギャアアアァァァ!!!

2人「ひいいいいいいいいいいいい!!!!」ガタガタガタ

梨子「むむむむ無理無理私無理もうむりいいいいいい!!!」

善子「ちちちちちょっと置いてかないでよリリー!!!」

梨子「よっちゃんが見るって言い出したんじゃない!!!!」

善子「リリーだってノリノリだったじゃないいいいいい!!!!」

ドーン!!!
イヤアアアァァァ!!!

2人「きゃああああああああああああああ!!!!」ガタガタガタ

29: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:52:21.63 ID:xtNAx84E

…………

梨子「こ、こんなに怖いだなんて…」

善子「あ、甘く見ていたわ…まさかこれほどとは…」

梨子「夢に出てきたらどうしよう…ああああ忘れたい…」

善子「!そうよ、リリーを怖がらせることには成功したわ!どうよリリー!」

梨子「いや、よっちゃんも怖がってたよね?」

善子「そ、そんなことないわよ!それに、リリーが怖がったのは事実よ!」

梨子「確かに怖かったけど…元々の目的考えたらよっちゃんが怖がったらダメなんじゃ…」

善子「…」

梨子「…」

善子「結局これもだめじゃないいい!」

梨子「気付くの遅いよ!」

30: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:56:22.69 ID:xtNAx84E

善子「うう、どれも成功しなかったわ…」

梨子「ていうか、そんなにこだわらなくてもいいのに…」

善子「ダメよ!リリーは私のリトルデーモンにするの!このまま引き下がるわけにはいかないわ!」

梨子「いや、でもこんなことしても意味ないっていうか…」

善子「んなっ!?どうやってもリリーは私のリトルデーモンになる気はないというの!?」

梨子「いやそういうことじゃ…」

善子「いいわ!だったらヨハネの本気を見せてあげるわ!」

梨子(ああ、こうなったらやっぱり人の話を聞かない…)

31: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/25(水) 23:59:53.25 ID:xtNAx84E

善子「リリー!次の土曜日暇かしら?」

梨子「どうしたの急に立ち上がって…空いてるけど」

善子「よし、ならそのまま空けておいてちょうだい!今度はリリーが私の家に来るのよ!」

梨子「え…いいけど、なんでまた」

善子「今日のところは失敗に終わったけど、次こそはリリーを完璧なリトルデーモンにしてみせるわ!覚悟してなさい!」

梨子「そんなにムキにならなくても…ていうかよっちゃん、あの」

善子「私は帰って家で作戦を立てるわ!リリー!首を洗ってまってらっしゃい!おじゃましました!」ダダダ!

梨子「あっ、よっちゃ…行っちゃった」

32: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/26(木) 00:04:55.59 ID:aZXu45jX

梨子「まったく…相変わらずなんだから」クスッ

梨子「…次の土曜日、か」

梨子「よーしっ」

33: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/26(木) 00:06:39.88 ID:aZXu45jX

…………

コンコン

梨子母「梨子ー?もうお夕飯よ…って、何でそんなに服散らかしてるの」

梨子「あ、うん。お出かけする用事あるから、悩んじゃってて」

梨子母「明日平日よ?制服のままでいいじゃない」

梨子「いや、行くのは次の土曜日なの」

梨子母「えっ、次の土曜日に着る服を今選んでるの?」

梨子「うん、そうだよ?」

梨子母「…まあいいけど。とにかく、早めに降りてくるのよー?」

梨子「はーい」

バタン

梨子母「…今のうちから服装悩むって、どれだけ浮かれてるのかしら」

34: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/26(木) 00:07:18.29 ID:aZXu45jX

梨子「うーん決まらない…学校帰りに新しい服買いに行こうかな…」

梨子(よっちゃんはまたなんか怖がらせにでも来るのかもしれないけど…)

梨子(まあでも、正直関係ないっていうか、意味ないし…)

梨子(だって…)

35: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/26(木) 00:07:49.60 ID:aZXu45jX

梨子「…私はとっくに、よっちゃんのリトルデーモンなんだけどなー」
37: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/26(木) 00:10:09.13 ID:N3yFlkPi

乙です!
すごく可愛かったです!
39: 名無しで叶える物語@\(^o^)/ 2017/01/26(木) 00:20:02.23 ID:6AxvZ6bP

乙!空回りよっちゃん凄く可愛い
ほのぼのしたいいSSでした
ありがとうございます