【ラブライブ!】善子「リリーを完璧なリトルデーモンにしてみせるわ!」
- 2020.04.29
- SS

梨子「…えーっと、それって私に聞くべきなのかな?」
善子「え?だってリリーのことだし、本人に聞くのが一番早いじゃない」
梨子「えー…そうかもしれないけれど」
梨子「そのために、わざわざ日曜日にうちに来たの?」
善子「そ、そうよ!何よ、悪いの?」
梨子「そうじゃないんだけど、今からピアノ弾こうと思ってたから」
善子「えっ…」ガーン
梨子「…」
善子「…」
梨子「…上がってく?」
善子「いいの!?」パアッ
梨子「まあ作曲しようってわけでもないし。大したおもてなしはできないけど」
善子「っ!」コクコク
善子「リリーの部屋、久しぶりだわ」
梨子「いや、10日前くらいに来たよね?」
善子「10日も空いたのよ!まったく、リリーが最近忙しそうにしてるから…」
梨子「私がっていうか、テスト期間だったからでしょー」
善子「だからリリーの家で勉強会しようって言ったのに…」
梨子「どうせ勉強にならなくなるからだーめ」
善子「…むー」
善子「リリーのクッキー!?食べたい!」
梨子「ふふ、よかった。ちょっと待っててねー」
善子「そうだ、貰い物の紅茶持ってきたの!丁度いいから淹れましょう!」
梨子「ほんと?ありがとうよっちゃん、一緒に用意してくるね」
善子「はーい」
善子「んー、やっぱり美味しいわ!さすがリリー!」
梨子「ふふ、よかった。よっちゃんがくれた紅茶も美味しいね。これ結構いいやつなんじゃない?」
善子「んーどうなのかしら。お母さんの知り合いが持ってきてくれただけだから、よくわからないわ」
梨子「ほんとに美味しい…なんかいいね、この組み合わせ」
善子「そうね…癒される組み合わせだわ…リリー、もっと貰っていい?」
梨子「もちろん。いっぱい食べてー」
善子「ありがとうリリー。ああ美味しい…」
善子「…って、ちがーーーーーう!!」
善子「あ、ごめんなさい…じゃなくて!違うのよ!」
梨子「どうしたのよっちゃん…何が違うの?」
善子「私は堕天使ヨハネよ!言わば皆から恐れられる存在!なのにこれだと私がリリーに餌付けされてるみたいじゃない!」
梨子「えー…だってよっちゃん毎回大喜びで食べるじゃない」
善子「だ、だからってこれは無視できない事態だわ!これじゃまるで私がリリーの眷属みたいじゃない!」
梨子「そう…ごめんねよっちゃん。じゃあこれ片付けるね」
善子「そ、それはダメよ!もう食べないとは言ってないわ!」
梨子(やっぱり食べるんだ)
善子「とにかく!私はリリーにとって、もっと畏怖される存在であるべきなのよ!」
梨子「口に食べカスつけながら言っても説得力ないよ?」
善子「え、うそ、どこ?…ここ?」
梨子「そっちじゃなくて…あーよっちゃん、ちょっとじっとしてて」
善子「んー」
梨子「よいしょ…はい、とれたよー」
善子「ありがとリリー…それで!リリーはもっと私を畏れてほしいのよ!」
梨子(仕切り直した)
梨子「いやそんなこと言われても…」
善子「リリーは絶対私のリトルデーモンにするの!だからほら、何か案出して!」
梨子「えー…」
梨子(本人に聞いてる時点でいろいろおかしいと思うんだけど…)
梨子「苦手なもの?…ワンちゃんとか?」
善子「なるほど、それがあったわね!よしリリー、少し待っていて!」ガタッ
梨子「え、ちょっとよっちゃん、どこ行くの?」
善子「準備してくるわ!すぐ戻ってくるから!」ダッ
梨子「準備って…行っちゃった」
善子「待たせたわねリリー!」ガチャッ
梨子「あ、お帰りよっちゃ…って、なにそれ…」
善子「ふふふ、どう?完璧でしょう!」
梨子「…えーっと」
梨子(よっちゃんがワンちゃんの着ぐるみ?パジャマ?みたいなの着てる…)
善子「千歌さんに借りて来たわ!どう?怖い?」
梨子「いや全然怖くないんだけど」
善子「んな!?何でよ!」
梨子「ワンちゃんは少し苦手だけど…それただの可愛いパジャマ着たよっちゃんだし」
梨子(頭の部分はフードだから普通に顔見てるし)
梨子「むしろ何でそんなに自信満々だったの…」
善子「要するに犬っぽさが足りないってことよね…だったら犬っぽいことをしてあげるわ!」
梨子「犬っぽいことって…」
梨子(ていうか、主だって示すために犬の真似するって、何か致命的に間違ってるような)
善子「犬っぽいこと…何すればいいのかしら」
梨子「いや私に聞かれても」
善子「…舐めればいいかしら」
梨子「」
梨子「いやいやいやいやいや!」ブンブン
善子「ムダな抵抗はよしなさい!観念するのよ!」
梨子「よっちゃん落ち着いて!何かすっごい迷走してるよ!」
善子「ふふ、その反応!やっぱり効くのね!…リリー、覚悟!」ガバッ
梨子「ち、ちょっとよっちゃ…んっ、くすぐった…//」
善子「ククク、ヨハネの力に平伏すがいいわー!」
善子「うう…何もぶつことないじゃない…」
梨子「よっちゃんが悪いんでしょ!全くもう…」
善子「でも、リリーに恐怖を与えることには成功したわ!」
梨子「いや、恐怖っていうか…」
善子「ん?なによ?」
梨子「いや何でもないわ。とにかく、もうこんなことしちゃダメだからね」
善子「わ、わかったわよ…」
梨子「え、まだやるの?」
善子「もちろんよ!さあリリー、他にも怖いものを教えなさい!」
梨子「んー、怖いもの…」
梨子(ワンちゃん以外はそんなに…あ、そういえばこんな感じの有名なネタあったよね)
善子「あ、何か思いついたのね?教えてちょうだい!」
梨子「えーと…」
梨子(…まあ、さすがに引っかからないよね。話題変えるきっかけにはちょうどいいかも)
梨子「実は私、サンドイッチ好きっていうのは嘘なんだ」
善子「へ?そうなの?」
梨子(言ってて恥ずかしくなってきた…さすがにベタすぎたかな…)
善子「リリー…」
梨子「あ、あはは。なんてね。結構有名なネタだよn」
善子「ククク、恐怖しなさいリリー!今すぐ持ってきてあげるわ!」
梨子「えっ」
善子「また出てくるわね!すぐ戻ってくるわ!」ダッ
梨子「え、ちょ、よっちゃん待っ」
バタン!バタバタバタ…
梨子「…うそー」
善子「待たせたわねリリー!さあ、存分に恐怖なさい!」ドヤッ
梨子「…えっと、その、えー…」
善子(この反応…ふふっ、期待出来そうだわ!)
善子「さあリリー、これを食べてみなさい!」
梨子「えっと…よっちゃん、ごめんね?」
善子「?なんで謝るのよ?」
梨子「いやその…まんじゅうこわいって知ってる?」
善子「?なによそれ」
善子「…」ググル
善子「…」ヨム
善子「」
梨子「ほ、ほんとにごめんねよっちゃん。まさか引っかかるなんて…」
善子「うう、リリーのばか…止めてくれてもよかったじゃない…」
梨子「よっちゃんすぐ行っちゃうんだもん…スマホ置いてっちゃうし…」
善子「これじゃまるでヨハネが使い魔みたいじゃない…うう…」
梨子「ほ、ほらよっちゃん!お金私が出すし、一緒に食べよう?お腹空いてきちゃったし!」
善子「…ふんっ」
善子「フルーツ系の初めて食べたけど、美味しいのね…」モグモグ
梨子「そうだね。なんかケーキ食べてるみたい」モグモグ
梨子「あ、まだやるんだ…なにこれ?」
善子「サンドイッチ買いに行った時にたまたまマリーに会って、借りてきたのよ!ホラー映画!」
梨子「ストレートなもの持ってきたね…」
善子「リリーの言う通り、今までは迷走しすぎていたわ!シンプルイズベストってやつよ!」
善子「なによリリー、随分余裕そうじゃない…もしかして得意なの?」
梨子「得意っていうか、そもそもホラー映画って見たことなくて」
善子「あ、そうなのね…実は私も見たことない」
梨子「でも多分よっちゃんよりは強いと思うよー?」
善子「言ったわねリリー。私はリリーが恐怖に震える姿を楽しませてもらうわ!」
梨子「ふふっ、じゃあ見よっか」
ギャアアアァァァ!!!
2人「ひいいいいいいいいいいいい!!!!」ガタガタガタ
梨子「むむむむ無理無理私無理もうむりいいいいいい!!!」
善子「ちちちちちょっと置いてかないでよリリー!!!」
梨子「よっちゃんが見るって言い出したんじゃない!!!!」
善子「リリーだってノリノリだったじゃないいいいいい!!!!」
ドーン!!!
イヤアアアァァァ!!!
2人「きゃああああああああああああああ!!!!」ガタガタガタ
梨子「こ、こんなに怖いだなんて…」
善子「あ、甘く見ていたわ…まさかこれほどとは…」
梨子「夢に出てきたらどうしよう…ああああ忘れたい…」
善子「!そうよ、リリーを怖がらせることには成功したわ!どうよリリー!」
梨子「いや、よっちゃんも怖がってたよね?」
善子「そ、そんなことないわよ!それに、リリーが怖がったのは事実よ!」
梨子「確かに怖かったけど…元々の目的考えたらよっちゃんが怖がったらダメなんじゃ…」
善子「…」
梨子「…」
善子「結局これもだめじゃないいい!」
梨子「気付くの遅いよ!」
梨子「ていうか、そんなにこだわらなくてもいいのに…」
善子「ダメよ!リリーは私のリトルデーモンにするの!このまま引き下がるわけにはいかないわ!」
梨子「いや、でもこんなことしても意味ないっていうか…」
善子「んなっ!?どうやってもリリーは私のリトルデーモンになる気はないというの!?」
梨子「いやそういうことじゃ…」
善子「いいわ!だったらヨハネの本気を見せてあげるわ!」
梨子(ああ、こうなったらやっぱり人の話を聞かない…)
梨子「どうしたの急に立ち上がって…空いてるけど」
善子「よし、ならそのまま空けておいてちょうだい!今度はリリーが私の家に来るのよ!」
梨子「え…いいけど、なんでまた」
善子「今日のところは失敗に終わったけど、次こそはリリーを完璧なリトルデーモンにしてみせるわ!覚悟してなさい!」
梨子「そんなにムキにならなくても…ていうかよっちゃん、あの」
善子「私は帰って家で作戦を立てるわ!リリー!首を洗ってまってらっしゃい!おじゃましました!」ダダダ!
梨子「あっ、よっちゃ…行っちゃった」
梨子「…次の土曜日、か」
梨子「よーしっ」
コンコン
梨子母「梨子ー?もうお夕飯よ…って、何でそんなに服散らかしてるの」
梨子「あ、うん。お出かけする用事あるから、悩んじゃってて」
梨子母「明日平日よ?制服のままでいいじゃない」
梨子「いや、行くのは次の土曜日なの」
梨子母「えっ、次の土曜日に着る服を今選んでるの?」
梨子「うん、そうだよ?」
梨子母「…まあいいけど。とにかく、早めに降りてくるのよー?」
梨子「はーい」
バタン
梨子母「…今のうちから服装悩むって、どれだけ浮かれてるのかしら」
梨子(よっちゃんはまたなんか怖がらせにでも来るのかもしれないけど…)
梨子(まあでも、正直関係ないっていうか、意味ないし…)
梨子(だって…)
すごく可愛かったです!
ほのぼのしたいいSSでした
ありがとうございます
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