【ラブライブ!】花丸「おら、ほんとは……れずなんだ……///」モジモジ 善子「えっろ」
- 2020.04.29
- SS

善子「あ、間違えた」
善子「コホン。……えっ!?」
花丸「だから、その……おらは、同性にしか……興味を持てない、みたいなの……///」
善子「へ、へえ……そ、そうなんだ……」
花丸「このこと……今まで誰にも相談できなくて……」
善子「わ……私に言っちゃってるけど……いいの?」
花丸「善子ちゃんになら……いや、善子ちゃんには……言っておきたくて……」
善子「そ、そう……」
善子「このことは誰にも言わないし……」
花丸「善子ちゃん……」
善子「それから……このことで、アンタのことを気持ち悪がったり、引いたりなんかしないから」
花丸「……ありがとう、善子ちゃん」
花丸「善子ちゃんなら、そう言ってくれるって……おら、信じてたずら」
善子「こちらこそ……私のことを信じて、そんな大事なことを相談してくれて……ありがとね」
花丸「そんな……お礼を言うのはこっちの方だよ……」
善子「……ねえ」
花丸「……うん」
善子「実際、どうなの……? 今まで、誰か……女の子に……」
善子「恋したことって……ある?」
花丸「…………」
花丸「恋……初恋なのか、分からないけど……」
善子「!!」
花丸「好きだった子は……いるかも」
善子「……っ」
善子「え……?」
花丸「ほんとはね……今も好き……その子が」
花丸「多分、この『好き』は……友情だけじゃ、ない……恋愛感情が籠ってる」
善子「…………そう」
善子「……その子は……アンタのことが好きかどうか以前に……異性が好きかもしれないから……」
花丸「……うん……」
善子「思い切って告白しなさいよ! ……というアドバイスもできないわね……」
花丸「そうだね……」
花丸「……うん」
善子「そっか……。やっぱ、1年生?」
花丸「……うん」
善子「あー……やっぱりそっかぁ……」
善子「そうよね……あの子かぁ……」
花丸「ルビィちゃんはおらの大切な大切な親友だけど、ルビィちゃんじゃないよ」
善子「…………え?」
花丸「恋愛感情とは違うかな」
善子「へえ……意外ね」
花丸「ルビィちゃんと中学で知り合えたことはマルにとって、とても幸せな出来事ずら」
善子「…………」
花丸「ルビィちゃんは友達のいなかったマルの心に光を灯してくれた……」
花丸「でも……もっと昔に知り合った子と長らく会ってなくて……」
花丸「ちょっとだけ、心に穴が開いてたかも」
善子「なるほど……その子がアンタの好きな子ね! どっかに転校しちゃった小学校の同級生とか!」
善子「…………」
善子「そ、そう。そっかぁ……あの頃か~……」
善子「い、一体誰なんだろうなぁ……」
花丸「これ以上は話せないずら」
善子「……大丈夫よ。もう聞かないから」
善子「今度は私の悩み、アンタに相談させてよ」
花丸「え、善子ちゃんの悩み? うん、もちろん聞くよ!」
善子「……そうね。私ももしかしたら、同性愛者なのかもね」
花丸「え?」
善子「そういうの、あんまり気にしてなかったけど。私にも実は、好きな子がいるのよ」
花丸「…………っ」
花丸「そっか……」
善子「その子、女の子なの。きっと、私の好きな子がたまたま女の子だったんだわ。多分」
花丸「……そう」
善子「初恋は幼稚園の時ね。……アンタと同じね」
花丸「…………」
善子「この高校で再会したんだけど……」
善子「また、その子のことを好きになったのよ」
善子「これって、初恋が継続している状態、とも言えるのかしらね?」
花丸「…………さぁ」
花丸「マルには、分からないずら……」
善子「でもその子、すでに好きな子がいるらしいのよ……」
善子「私、一体どうすればいいんだろう……」
花丸「マルも……」
花丸「マルもね……マルの好きな子は……ね……」
花丸「とっくの昔に……誰かのことを好きになってたみたい……」
花丸「どうしよう……場合によっては泣いちゃうかも……」
善子「…………」
善子「私も、場合によっては泣くわ」
善子「ねえ、花丸」
花丸「……何? 善子ちゃん」
花丸「うん……」
善子「すでに誰かのことを好きになってたって知ったのって……」
善子「いつ……?」
花丸「…………!!」
花丸「そ、それは……」
花丸「それは……」
善子「お願い。答えて」
花丸「…………」
善子「!!!」
花丸「……っ」
花丸「善子ちゃん!!」
善子「花丸!!」
花丸・善子「「好きですっっ!!!!」」
花丸・善子「「…………え……?」」
善子「ほ……」
花丸「……ほんとに……?」
花丸「善子……ちゃん……」ヨロ…ヨロ…
善子「花丸っ!!」ダッ ギュッ
花丸「善子ちゃん!!」ギュウッ
善子「よ……よかった……」
善子「あなたが……同性が好きって知って、内心嬉しかった……」
花丸「ま、マルも……」
花丸「善子ちゃんが、おらの秘密を打ち明けても引かないでいてくれたことが、嬉しかった……」
善子「それから……」
花丸「それから……」
善子「あなたが、私のことを……」ウルッ
花丸「善子ちゃんが、おらのことを……」ウルッ
善子・花丸「「好きでいてくれてよかった……!!」」ウルウル ギュウ
善子「…………」ペラ…ペラ…
花丸「…………」ペラ…ペラ…
善子「…………」ペラ…ペラ…
花丸「……ふう」パタン
善子「…………」ペラ…ペラ…
花丸「善子ちゃん……その本、ずいぶん分厚いね」
善子「……そうかもね」
花丸(タイトルは……『魔界と地獄の関係性とその深淵』……か。相変わらずだね、善子ちゃん)
善子「アンタだってこのぐらいの厚さの本、ホイホイ読んでるじゃない」
花丸「…………」
花丸「善子ちゃ~ん♡」ギュウッ
善子「ずら丸……読書の邪魔よ」
花丸「持参してきた本、読み終わっちゃったずら」
善子「じゃあ本棚にある私の本、好きなの読んでいいから」
花丸「……なんかおかしくない?」
善子「何が?」
花丸「なんでせっかく遊びに来たのに、2人して読書してるの?」
花丸「そんな、気を使ってもらわなくても」
善子「別に気なんて使ってないわよ。……それとも不満?」
花丸「えーと……不満と言うか……」
善子「お互い同じこと、好きなことをしながら一緒の時間を過ごす……」
善子「いいでしょ? こういうの。たまには」
花丸「う、うん。分かるよ。分かる……けど……///」
花丸「あの……こういうのって普通……図書館とか、学校の図書室とかでいいんじゃないかと……」
善子「う、うるさい! /// それじゃ2人っきりの空間にならないじゃない! ///」
善子「そこ! 今更その程度で照れない! ///」
花丸「善子ちゃんには言われたくないずら! ///」
善子「な、何ですって~~~!! ///」
善子「ずら丸のくせに~~! この、このっ!」コチョコチョ
花丸「はひゃあ!? うひゃっ、あはっ、あははっ!」クネクネ
花丸「よっ、善子ちゃん!!」ドンッ
善子「きゃあっ!?」ドサッ
花丸「うわっ!?」ドサッ
花丸「…………」
花丸(まずい……善子ちゃんを押し倒しちゃう形になっちゃった……///)
花丸「ご、ごめんね、すぐ退くから……///」アセアセ
善子「待ちなさいよ」ガシッ
花丸「え?」
善子「せっかくだからキスしなさい……アンタから」
花丸「ええっ!? ///」
花丸「うぅ……///」
善子「…………」ジーー
花丸「…………///」ドキドキ
善子「…………」ジーー
花丸(よ……よし! じゃあ……///)
善子「そういえば今朝、ちょうどこんな夢を見たのよね」
花丸「え?」
――――
――――――――――――
花丸「善子ちゃん、大好きずら……♡」
善子「私も大好きよ、花丸……♡」
花丸「チューしてもいい? ///」
善子「いいわよ♡/// しましょう♡」
花丸「善子ちゃん♡」チュッ
善子「花丸♡」チュッチュ
花丸「善子ちゃん♡ 善子ちゃん♡」チュッチュッ
善子「花丸♡ 花丸♡」チュッチュッ
――――
――
善子「……こんな感じの」
花丸「よ……」
花丸「善子ちゃんのバカーーー!! /////」ベシベシベシ
善子「ちょ、ちょっと!! 何度もチョップするなぁ!!」ガシッ
花丸「せっかくしようと思ったのに、なんてこと言うずらぁぁ!!! ///」ググッ
善子「見ちゃったんだからしょうがないじゃない!!」グググ
花丸「見ても話さないで心の中に留めておいてよ! ///」ググググ
善子「これでもずっと我慢してたのよ!! 今日一日ずっと意識しないようにしてたんだからね!!」ググググ
善子「はい」パッ
花丸「……ありがと」
善子「でも、キスしてくれなきゃ私の本は貸さない」
花丸「…………」
善子「さーて、ヨハネは本の世界に戻ろっと」パラッ
花丸(……はぁ)
花丸(今日は休日だけど、一応勉強道具をちょっとだけ持ってきてるんだよね)
花丸(とはいえ、宿題はもう終わらせてあるし……)
花丸「じゃあおらは、数学の苦手なところの復習でもやろうっと」
善子(ああもう、何意地張ってるの! 花丸!)
善子(いや……悪いのは私ね。強要するのは悪かったわ)
善子「ずら丸……ごめんね。もう私の本、自由に読んで……」
花丸「大発見ずらぁぁぁーーーー!!!」キラキラ
善子「!?」ビクッ
善子「な、何? ど、どうしたの?」
花丸「善子ちゃん善子ちゃん! 大発見だよ!!」
善子「大発見って……一体何を発見したの?」
善子「はぁ!? 何よその公式!?」
花丸「善子ちゃんは445ずら」
善子「え? ま、まあ……私もそういうことは考えたことあるし……って! 私は善子じゃなくてヨハネ!」
花丸「それで、善子ちゃんの頭のお団子……シニヨンは424」
善子「ふーん……まあそうね」
花丸「マルは0! だから花丸は870!!」
善子「ああはいはい、そうね」
花丸「そこで! 興味本位で計算してみたらこうなったずら!!」
善子「いや、数学の復習はどうしたのよずら丸!? 何してんの!?」
花丸「これを全部足すと!」
花丸「【445+424+1=870】!! なんと! 花丸になります!!」
善子「お、おお~~」パチパチパチ
善子「へ、へえ。まあ、くだらないとも思うけど……でも、よく見つけたわね。すごいわ」
花丸「え、えへへ……///」
善子「でも……1つ言わせてもらうなら……」
善子「+1ってのがね……ちょっと無理やりすぎじゃない?」
善子「まあ、それで870になるのはすごいとは思うけどね」
花丸「頭にお団子を2つ付けてる人だっているずら。善子ちゃんは1個だから+1」
善子「まあ分からなくもないけど、そこは424×1=424でしょ」
花丸「じゃあ、この世にたった1人の善子ちゃん!」
善子「だから変わらないわよ! 445×1=445よ! いや、だから私は善子じゃなくてヨハネよ!」
花丸「むぅ……じゃあ……。じゃあね、えっとね……」
善子(必死に考えてる……可愛い)
花丸「! そうだ!! 絆! 絆だよ!!」
善子「絆……」
花丸「おらと、善子ちゃんとの間にある、絆の分だよ」
善子「私と花丸の、2人の間に生まれる絆の数はただ1つ……まあそうね。それならいいかもね」クスッ
花丸「やったずら! よかったぁ♪ ふふっ」ニコッ
花丸「というわけで!」
花丸「【善子ちゃん+善子ちゃんのシニヨン+2人の絆=花丸】だよ!!」
善子「うん……まあ、なかなかいい公式じゃない」
花丸「世紀の大発見ずら!!」キラキラ
善子「大げさなんだから……でも、そういうことにしといてあげる♪」
善子「……すぅ……すぅ……」
花丸「…………」ペラ…ペラ…
花丸(善子ちゃん……本、読み疲れちゃったのかな? 眠っちゃってる……)
花丸「…………」パタン
善子「……すぅ……すぅ……」
花丸(善子ちゃん……可愛くて……とっても綺麗……)
花丸(幼稚園の頃も可愛かったけど……今や、綺麗さも加わって、見違えるよう……)
善子「……すぅ……すぅ……」
花丸(……さっきから善子ちゃんの唇ばかり目に入って来る……引き込まれそう……)
花丸(いいよね? さっきはできなかったけど、今なら……)スッ
花丸「…………///」チュッ
善子「………………」
花丸「しちゃった///」ガシッ
花丸「……えっ? んむっ!?」チュッ
善子「お返しよ♡」
花丸「善子ちゃん! 寝たふりなんてずるいずら~! ///」ポカ ポカ ポカ
善子「ちょっ、何叩いてんのよずら丸っ!」パシッ パシッ パシッ
花丸「うう~! 放ぁ……///」ジタバタ
善子「はい」パッ
花丸「……さなくていいです……///」
善子「……我儘」ギュウッ
花丸「おらが我儘なのは、善子ちゃんに対してだけずら……///」ギュウ
善子「はいはい」クスッ
善子(知ってるわよ、それくらい……ふふっ)
おわり
天使と堕天使(天使)
乙です
-
前の記事
【ラブライブ!】にこのチラシを拒否った男の考察 2020.04.29
-
次の記事
【ラブライブ!】果南さん悪い顔をする・・・ 2020.04.29