【ラブライブ!】真姫「A-RISEの英玲奈ってロボットよね」海未「私も思ってました」
- 2020.03.19
- SS

海未「い、いえ……決してそういうわけではないのですが」
真姫「でもなんていうか、喋り方が機械的って感じじゃない?」
にこ「あんたが言う!?」
真姫「どういう意味よ!」
海未「それに人としてあるはずの気配といいますか、そういうのを感じませんでした」
にこ「そうやってバカにしてるけど、A-RISEに憧れたからμ’s始めたんでしょ!?いい加減にしなさいよ!」
海未「私は穂乃果が放っておけなかっただけです」
真姫「私は海未の詩に魅かれただけよ」
にこ「……そう」

海未「ですが……」
真姫「なんていうか……」
にこ「ああもう!そんなに気になるなら直接確かめればいいのよ、付いてきなさい」
真姫「どこに?」
にこ「本人の所に決まってるじゃない」
海未「会えるのですか?」
にこ「あたしくらいになればいつだってA-RISEに会いに行けるのよ!さっさとしなさいよ」
海未「……大丈夫でしょうか」
真姫「多分ダメね」
真姫「で、何で裏口なのよ」
にこ「A-RISEの3人はいつもこの時間帯に裏口から下校するの」
海未「で、何で隠れる必要があるのですか?」
真姫「ただのストーカーじゃない」
にこ「うっさいわね!直接『あんたロボ?』って聞く気だったの!?」
海未「逆ギレですか……」
にこ「……!来たわよ、静かにして」
ツバサ「今日もお疲れ様。それじゃあ」
あんじゅ「うん、明日も頑張ろうね」
英玲奈「帰還する」
にこ「追うわよ」
海未「一緒には帰らないのですね、あの3人」
にこ「家が遠いからね」
真姫「家まで把握してるの?」
にこ「当たり前じゃない」
海未「そ、そうですか……。ところで真姫、さっきから気になっているのですが」
真姫「私も気になっていることがあるわ」
にこ「何よ」
海未「英玲奈さんの足の動き、おかしくないですか?」
真姫「いえ、動きに問題はないわ。ただ歩幅と移動速度がズレているの」
海未「……なるほど。言われてみれば少し滑っているように見えますね」
真姫「きっとブースターで移動してるのよ」
にこ「何勝手なこと言ってるのよ……店に入るみたいよ」
真姫「パソコンのお店ね」
海未「凄いお店ですね……よく分からないものがたくさんあります」
にこ「パソコンの部品よ」
真姫「……居たわ、あそこ」
海未「換気扇みたいなものを見ていますね」
真姫「あれは冷却装置よ。風を送って部品を冷やすの」
海未「これからの時期は熱が問題なのでしょうね」
真姫「そうね、きっと機体の温度が上昇するんだわ」
にこ「ただ見に来ただけでしょ……まったく」
英玲奈「……システム、スキャンモード」
真姫「いやおかしいでしょ今の」
海未「何ですか今の」
にこ「ふぁ、ファンサービスよ……」
海未「誰に対してですか……」
真姫「気付かれた!?」
海未「そんな……!?壁越しに話しかけるなど……」
にこ「あ、ありえないわ……」
ドヒャア!
英玲奈「何故隠れている?」
海未(なんか凄い音しましたよ!?)
真姫(なんか瞬間移動したわよ!?)
にこ(うわあああ目の前に英玲奈がぁああああ!?)
にこ「あ、あの、えっと、その」
英玲奈「ん?ああ、そんなに緊張しないで欲しい。私たちは同じスクールアイドルという土俵に立った良きライバルだ」
にこ「べ、別に緊張していたわけではないわ」
英玲奈「そうなのか」
海未(それどころではありません)
真姫(わざとやってるでしょ)
海未「そ、そうですね」
真姫「私達はにこちゃんに連れられて……」
にこ「ちょ!」
英玲奈「なるほど。それで何を探しにきたのだ?私も手伝おうか?」
にこ「いや、今日のところは出直そうかと思ってて」
英玲奈「そうか、では私も用が済んだ。そろそろ帰還する」
海未「そうでしたか、ではまたの機会に」
真姫「またね」
にこ「また会いましょ」
英玲奈「では」
海未「……行ってしまいましたね」
真姫「で、どう思ったの?にこちゃんは」
海未「何がどう違うんですか!どう考えても人じゃありませんよ!」
にこ「そんなわけないでしょ!」
真姫「じゃあドヒャア!ってなによドヒャア!って!瞬間移動してたじゃない!」
にこ「あれはきっとあれよ!足がすっごく速いのよ!」
海未「じゃあ壁越しに話しかけてきたのはなんなんですか!」
にこ「あれは……その」
真姫「きっとスキャンモードよ。私達をスキャンしたんだわ」
海未「なるほど、よく分かりませんが高性能なのですね」
にこ「もう!何よあんた達!私の英玲奈をバカにして!もう知らない!!」
真姫「あ、にこちゃん!」
海未「追いましょう」
にこ(何よ何よ何よ!二人とも英玲奈をバカにして!)
にこ(確かに喋り方がちょっとあれかも知れないけど……そこも含めて英玲奈の魅力なの!)
にこ(ちょっとツリ目で歌も凄く上手くてカッコいいのに喋るのが下手っていうところが可愛いの!それなのに)
海未「あ!居ましたよ!そこです!」
真姫「待ってよにこちゃん!」
にこ「待たない!待たないったら待たない!」
海未「に、にこ!前!信号赤です!」
にこ「はぁ!?そんな手にはのらな──」
真姫「ちょっとちょっと!トラック!トラックきてる!」
にこ「……え?」
海未「にこ!!」
英玲奈「ツバサ、プライマルアーマーの使用許可を……了解」
にこ「え、ええ……それより今のは……?」
英玲奈「ここでは話せない、目立ちすぎる」
海未「にこ!?無事ですか!?ケガは!?」
にこ「あ、あたしは大丈夫……」
真姫「それより……あなた、やっぱり……」
英玲奈「場所を改めよう。……派手にやり過ぎたようだ」
真姫「そうね」
海未「周囲の視線凄いです……」
英玲奈「場所は……そうだな、君たちの練習しているところにでもしようか」
真姫「そろそろ説明してもらえる?」
英玲奈「その前に、君たちを軽度とはいえ汚染してしまった事を詫びよう」
海未「……汚染、ですか?」
英玲奈「……もう隠しても仕方がない」
海未「やはり、何か隠し事があったのですね」
真姫「やっぱり、それって……」
にこ「……」
英玲奈「私は……」
ツバサ「待って」
海未「あなたは……」
にこ「ツバサ!?なんでここに!?」
ツバサ「英玲奈のことは私から説明するわね。すべては私が原因だから」
真姫「どういうこと?」
ツバサ「……英玲奈はね、人間だったの。5年前までは」
ツバサ「そう。あなた、西木野真姫にとっても特別な意味を持つわね」
海未「どういうことですか?」
真姫「私の家が急に裕福になったのが5年前なの。お父さんがとある事業に成功したって」
海未「西木野総合病院は随分前からあったハズですが……?」
ツバサ「西木野総合病院の院長の他に、ある研究機関もやっていたの」
真姫「まさか……」
ツバサ「ニシキノ機関。今の英玲奈が生まれた場所ね」
真姫「それじゃ、お父さんが言ってたある事業っていうのは……」
ツバサ「多分、英玲奈のことね」
海未「そんな……」
ツバサ「死んでいるわけじゃない。でも二度と起きてくれない、喋ることも歌う事もできない……死んでいるも同然だった」
ツバサ「そこに、院長先生が声をかけてきたの」
『その子が目を覚ましてくれる方法があるかもしれない』
ツバサ「そんな都合のいい話があるわけがないとは思った……けど、他にどうしようもなくて」
真姫「それで、託したのね」
ツバサ「ええ。でも、実際は違ったの。あんなものは治療でもなんでもなかった」
ツバサ「新しく発見されたコトリ粒子の生体実験の材料にされたの……そして今の英玲奈が生まれた」
海未「そう、だったんですか」
真姫「ごめんなさい……私、何も知らなくて……」
ツバサ「別にいいのよ。私も英玲奈も恨んでいないから」
にこ「……なによ、それ」
にこ「……私がずっと追いかけてきたのは機械だったって事?」
ツバサ「それは違う。ここに居るのは英玲奈よ」
にこ「でも!こいつ機械なんでしょ!?痛みも感じないロボットなんでしょ!」ドカッ
英玲奈「機体がダメージを受けています」
海未「ダメージは受けるみたいですね」
真姫「やめてよにこ、痛がってるじゃない」
にこ「なによ、このやるせない感じは」
ツバサ「それに、あなたが応援してくれていたのはA-RISEの英玲奈。違わない?」
にこ「違わないけど……けど」
ツバサ「けど?」
英玲奈「エネルギー残り30%」
にこ「ちょっと黙っててよ」
ツバサ「分かってくれて嬉しいわ。じゃあ……そろそろ英玲奈のエネルギーが切れちゃうから」
海未「それは大変ですね」
真姫「早く補給しなきゃね」
ツバサ「ええ、ありがとう。では帰るわね」
英玲奈「また会おう」
海未「行ってしまいましたね」
真姫「まさか本当にロボットだったとはね……冗談で言ってたのに」
海未「しかも真姫が関係者だったとは意外過ぎます」
真姫「べ、別に私は関係者じゃないわよ」
<Party Shocking Party 始める準備はどう?
海未「見てください真姫!見事なターンブーストです!」
にこ「皆に気付かれずにここまでブースト吹かしまくってる……さすがね」
真姫「よく見て、ブーストの噴射炎をステージの光で目立たなくしているのよ」
海未「それにエネルギー管理も完璧です、全く息切れしません!」
穂乃果「……何の話してるのあの3人」
ことり「さぁ……ね」
あんじゅ(最近にこちゃんがこっち見てくれない……)
おわり
やっぱりロボットっぽいよな
乙!
-
前の記事
【ラブライブ!】ラブライブ!劇場版とか40過ぎの俺には無理ゲーすぎだろ・・・ 2020.03.19
-
次の記事
【ラブライブ!】かしこくなさそうなエリーチカも可愛すぎ!!! 2020.03.19