【ラブライブ!】海未「まきちゃん」真姫「海未…」
- 2020.03.29
- SS

真姫「ねえ、海未。夜の海も良いわね…」
海未「まきちゃん」
真姫「くすっ…そうね。海はあなたよね」
海未「まきちゃん」
真姫「ねえ、海未。覚えてる?」
海未「まきちゃん」
真姫「覚えてないわよね。私あなたのおかげでスクールアイドルを続けられたのよ?」
海未「まきちゃん」
真姫「私これでもあなたに凄い感謝してるのよ?ーーーそれこそ私の一生を捧げてもいいくらいに…」ぼそっ
海未「まきちゃん」
真姫「っ! そろそろ冷えてきたわね。海未、病室に戻るわね」
海未「まきちゃん」
真姫「大丈夫。あまり揺らさないわよ」
海未「まきちゃん」
海未「まきちゃん\(^-^)/」
真姫「ベッドに移すわよ」
海未「まきちゃん」
真姫「んしょ…、と」
海未「まきちゃん」
真姫「あら? 海未、あなた少し痩せたわね。なんだか軽いわ」
海未「まきちゃん」
真姫「ふふ、確かに私に力がついたのかもね」
海未「…まきちゃん」
海未「まきちゃん」
真姫「はい、あーんして」
海未「まきちゃん…っ!」びくっ
真姫「あ、ごめんなさい。熱かった? 今冷ますからちょっと待ってね…ふぅー…ふぅー…」
海未「まきちゃん…」
真姫「ふぅー…よし、これくらいでいいわね。はい、あーん」
海未「まきちゃん…」あー
真っ姫患者だろ、総合病院スレも知らんのか
海未「まきちゃん」
真姫「そう! それはよかったわ」
海未「まきちゃん」
真姫「べ、別に嬉しくなんかないわよ!」ぷいっ
海未「まきちゃん」
海未「まきちゃん」
真姫「ほんと♪ なら今から紙とペンを持ってくるわね」
海未「まきちゃん」
海未「まきちゃん」
真姫「どれどれ? えっと」
まきちゃん(曲名)まきちゃん
まきちゃん(作詞)まきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃん
まきちゃんーー
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃん
まきちゃんーーー
まきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃん
まきちゃんーーー
真姫「…なによこれ」ぐすっ
海未「まきちゃん…」
真姫「すごく良い歌詞じゃない…」うるうる
海未「まきちゃん」
海未「まきちゃん」
真姫「ええ、そうね。出来たら一緒に歌いましょう」
海未「まきちゃん」
真姫「あ、そうだ。どうせなら振り付けもつけてみる?」
海未「まきちゃん」
真姫「くすっ…、それも一緒に考えましょう」
海未「まきちゃん」
真姫「曲が出来たわ。聞いてみる?」
海未「まきちゃん」
真姫「ーーーどう? いいでしょ♪」
海未「まきちゃん」
真姫「うぇ!? そんなに褒めても何も出ないわよ?」
海未「まきちゃん」
海未「まきちゃん」
真姫「ふふ、そうね。にこちゃんはともかく花陽までアイドルになるなんて…、少し驚いたわ。あとで二人に電話するけど何か伝えたいことある?」
海未「まきちゃん」
真姫「それだけでいいの?」
海未「まきちゃん」
真姫「そう、わかったわ」
海未「まきちゃん」
真姫「二人ともありがとうだって」
海未「まきちゃん」
真姫「それにしても寂しくなるわね。今まではテレビを付けたら頻繁に二人の様子を確かめられたんだけど、これからはそれもなくなるのよね」
海未「まきちゃん」
真姫「そうね。様子を知りたくなったら電話すればいいだけよね」
海未「まきちゃん」
海未「まきちゃん」
真姫「もうそんなにがっつかなくてもいっぱい買ってきたわ」
海未「まきちゃん」
真姫「そうね。穂乃果もまた腕を上げて、これなら穂むらも安泰ね」
海未「まきちゃん」
真姫「…ごめんなさい。別に海未を贔屓してるわけじゃ」
真姫「ええ、わかったわ」
真姫(はあ…、一週間の出張ね。海未のところに寄りたいけど…、無理そうね)
海未「まきちゃん」きょろきょろ
海未「まきちゃん」そわそわ
海未「まきちゃん…」きょろきょろ
海未「…まきちゃん」
海未「まきちゃん…」じわっ
海未「まきちゃん…」うるうる
海未「まきちゃん」ごしごし
海未「…まきちゃん」しゅん
海未「まきちゃん…」じわっ
海未「まきちゃん…」うるうる
海未「…………………まきちゃん」ぽろぽろ
海未「…まきちゃん」
海未「まきちゃ…ぃ…」
海未「まきちゃ……ぁ…ぃ」
海未「まきちゃーーーー」
その夜、海未は姿を消した
真姫「ーーーなによそれ!」
真姫「海未がいなくなったってどういうこと!?なんでしっかり見てないのよ!」
真姫「いつ? いなくなったの?」
真姫「っ! なんですぐに私に連絡しないのよ!」
真姫「ーーーもういいわ。今から探しにいってくる」
真姫「うるさい。こんなことならあの時海未に一言告げてから行くんだった。もし、海未の身に何かあったらーーー絶対に許さないから」きっ
たっ
真姫(海未…)
海未「…きちゃん…まきちゃ…」
海未「まきちゃ…ん…まきちゃん」
海未「まきちゃん…」
久しぶりの故郷。懐かしい香りがする。だけど、数日間ずっと飲食をしていなかったせいで車椅子を漕ぐ手にもあまり力が入らず、少しずつしか前に進まなかった
海未「…まきちゃ…」
本能のままに進み、そこまで辿り着くと、そこで車椅子を漕ぐ手から力が抜けた。
海未「…ま…き…ちゃ…?」
そこは帰省本能の最終地点。つまりは海未の生まれ育った場所。海未の実家があるはずだったーーー
だけど、そこには見たこともないような家屋が立っていた
海未「ま…き…ちゃん」
海未は手を伸ばす。その手の先には見知らぬ家屋。掌から何もかもが零れ落ちるかのような喪失感が海未の心に芽生えた。そしてーーー脳裏に血まみれの自分の姿が過ぎた
海未「ま…きちゃ…ーーー」
転げ落ちてもなお海未は手を伸ばし続けた。それは神に救いを求め、すがり付く愚者のようだ。そしてーーー
その手は何かを掴み取る。それは
海未「まきちゃん…」
真姫の手だった
真姫「海未、遅くなってごめんなさい」
真姫「っ!? 海未…あなた」
海未「私は…全てを失い…あなたにすがったのですね…」
真姫「思い…出したの?」
海未「断片的に、ですが。私はーーーもう」
真姫「やめなさい、海未。いいの。何も考えなくて…、いいの」ぎゅっ
海未「真姫…、ですが…、そんなのは」
真姫「逃げと罵る人がいるかもしれない。でもそいつらがあなたを罵るなら私がその倍あなたを肯定してあげるわ。だからーーー」
海未「真姫ーーー」
海未(すいません、お母様、お父様。私は…)
真姫「ねえ、海未。戻りましょう」
海未「まきちゃん」
きっと二度と彼女が目覚めることはないのだろう。何故なら彼女にはもうーーーまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん
まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんーーー
海未「まきちゃん」
真姫「そうね。もう二度とあなたに寂しい思いをさせないわ」なでなで
海未「まきちゃん」
なんだろう、物悲しい雰囲気なんだけど凄い好き
なんか不思議な感覚のss
-
前の記事
【ラブライブ!】そろそろみんなが忘れてそうなこと 2020.03.29
-
次の記事
【ラブライブ!】お前らジャージどれ買うの? 2020.03.29