【ラブライブ！】真姫「トイレのやっさん」

おとのき　昼休み

ｷﾝｺｰﾝｶﾝｺｰﾝ

真姫（さてお昼ね…）　髪の毛ｸﾙｸﾙ

真姫（お弁当を持ち出してこっそり教室を出て…）　ｺｿｺｿ

真姫（昨日見つけた離れの人気のないトイレで…お食事）　ﾄｺﾄｺ

真姫（…て言うか何で音楽室で食べれないのよ！ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ！）

離れ

真姫（やっぱりこっちは人がいない）

真姫（すごく落ち着く…）

真姫（あの曲がり角をまがればトイレね）

真姫「はぁ…」　ﾄｺﾄｺ

にこ「はぁ…」　ﾄｺﾄｺ

真姫「！？」　ﾋﾞｸｯ

にこ「！？」　ﾋﾞｸｯ

真姫（お、驚いた…ぶつかる所だったわ）

真姫「…」

にこ「…」

にこ　ﾄｺﾄｺﾄｺ

ﾊﾞﾀﾝ　トイレの鍵ｶﾞﾁｬ

真姫（トイレかしら？とりあえず私もトイレに入ろう）　ｶﾞﾁｬ

トイレ内

真姫（さっきの子、早くトイレ終わらせて出て行ってくれないかしら…ご飯食べたいのに…）　ｽﾏﾎﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

隣のトイレ水じゃーー

しーん

５分後

真姫（遅すぎよ！！この人○ンチしてないでしょ！？最初水流した後それっきり無音なんだけど！）

更に５分後

真姫（遅い！！！早く出て行きなさいよ！！ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ！）

更に５分後

真姫（流石に時間がもったいないしもう気にせずに食べるわ…）

真姫　ｺｿｰ　プラスチックの箸ｶﾁｬｶﾁｬ…

ﾓｸﾞﾓｸﾞ

にこ（この感じ…横のトイレの子は便所飯の素人ね）　昼飯のパンﾊﾟｸﾊﾟｸ

ｶﾞﾁｬ　ﾄｺﾄｺ…

真姫（あの人やっと出て行ったわ）　お弁当ﾊﾟｸﾊﾟｸ

真姫（音がまったくしてなかったけど何やってたのかしら。ｷﾓﾁﾜﾙｲ）

真姫（さて私もそろそろ行かないと…ってもうこんな時間！？）

次の日の昼休み

真姫（お昼ね…あのトイレに行かなきゃ）

ﾄｺﾄｺﾄｺ…

真姫（流石に今日はいないと思うけｄ）

真姫（って居た…）

にこ「…」　ﾄｺﾄｺ

真姫（また来てる！この人なんなのよ！！）

にこ「…」　ﾄｺﾄｺ…

ﾊﾞﾀﾝ　トイレの鍵ｶﾞﾁｬ

真姫（この人も便所飯…？でも昨日音がまったくしてなかったし…）

真姫（もしかして私のストーカー！？）

真姫（わ、私が可愛いのはしょうがないけど…女同士よ？）

真姫（ストーカーとかほんとありえない！レズストーカーｷﾓﾁﾜﾙｲ…）

真姫（と、とりあえず私も中で食事済ませないと…）

真姫（…身の危険感じるし後ろとか注意しなきゃ）　ｷｮﾛｷｮﾛ　鍵ｶﾞﾁｬ

隣のトイレ内

にこ（またあの１年来てるわね）　昼飯のパンﾊﾟｸﾊﾟｸ

にこ（ったく、入学式から今まで何やってたのよ）　ﾓｸﾞﾓｸﾞ

にこ（友達作ろうと思えばまだ余裕で作れる時期なのに）

にこ（…まあにこが説教できる話題でもないけど）

にこ（…）

にこ（にこがいるとご飯食べにくいでしょうから早めに出てあげよう）　高速ﾊﾟｸﾊﾟｸ　ｺﾞｯｸﾝ

ｶﾞﾁｬ　ﾄｺﾄｺﾄｺ…

真姫（ん…今日は早く出て行ったわね）

真姫（同じ１年かしら？ﾄﾞｳﾃﾞﾓｲｲｹﾄﾞ）　ﾓｸﾞﾓｸﾞ

次の日の昼休み　廊下

真姫（今日はあの子に会いませんように…って既に前方にいたー！ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ！）

にこ「…」　ﾄｺﾄｺ

真姫（はぁ…他の場所探そうかしら…とりあえずバレない様に後ろからこっそり）

真姫（あれ？…あの子歩きながら何かやってるわね）

にこ「…」　ﾄｺﾄｺ

にこ　バッグｺﾞｿｺﾞｿ…　ｻｻｯ

真姫「！？」

真姫「あれは…」

真姫（恐らく早い手刀…私でなきゃ見逃しちゃう…）

真姫　ﾄｺﾄｺ…

真姫（…さりげなくバックの中を調べるフリをして）

真姫（かばんの中でパンの外袋を高速で外す…）

真姫（不衛生ではあるけど外袋を事前に除去することで）

真姫（便所飯する時に音を出さないという最高のハイリターンを得る…！！）

真姫（便所飯で最も大切なことは人にトイレで食事をしてるということを気づかれないこと…）

真姫（あの子…何者なの！？）

別の日　授業中

窓際の席の真姫（はぁ…この先生の授業ほんと退屈）

真姫「…」窓の外ﾁﾗｯ

グラウンド　ﾜｰﾜｰ　ｷｬﾊﾊｯ

真姫（まあボッチには体育の授業なんかよりこっちの方がマシだけど…）髪ｸﾙｸﾙ

真姫（ってちょっと！グラウンドを１人で走ってるのってトイレのあの子じゃないの！？）

真姫「！？」　ｶﾞﾀｶﾞﾀｯ

ざわざわ…

先生「どうしたんですか？…にしきのさん」

真姫「ヴェェ…ﾅ、ﾅﾝﾃﾞﾓｱﾘﾏｾﾝ」

真姫（外で体育の授業やってるのは恐らく３年生ね…）

真姫（３年生だったんだ…てっきり同じ１年生かと思ってたわ…）

真姫（２年間も便所飯ってあの子何やってんのよ…ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ！）

真姫（学年はわかったけど他情報もわかれば…名前は…見えないわね…）

真姫（あっ）　ﾊｯ

真姫（そういえばバックの中に双眼鏡入れてた気がする…）

真姫（昼休みすることないからバードウォッチングするかもとアマ○ンで衝動買いしたまま使う機会なかったけど）

真姫（こんな形で役立つとわ…ふふふ）　ｺﾞｿｺﾞｿ

凛（隣の席のにしなんとかさん鞄漁って何してるのかな？）

真姫（うふふふふ…）　ﾆﾔﾆﾔ

凛（にゃ、にゃー！？鞄からなにか取り出してニヤニヤしてるにゃ……）

真姫（先生に気づかれないように…）　ﾁﾗﾁﾗ

真姫（今よっ！）　双眼鏡ﾁﾗｰ

凛（こ、この人何やってるの！？）　ｷﾞｮﾛｯ

真姫（うわっ近い）

真姫（こんなに近くに見えるものなのね…いい買い物をしたわ。うふふ）

真姫（あの子は…居た！！）　ﾆﾀｧ

凛（ひぃ…）　ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

真姫（運よく止まってるわ）

真姫（名前は…）　双眼鏡じー

真姫（やざわ…？矢澤っていうのね…ふふ）

真姫「…ふぅ」　双眼鏡ｺﾄｯ

真姫（…うふっ）

真姫（うふふふふふふ…）　ﾆﾔﾆﾔ

凛（ﾀﾞ､ﾀﾞﾚｶﾀｽｹﾃﾆｬｰ…）　ｶﾞｸｶﾞｸ

昼休み

真姫（さてと…今日はここの影で便所飯マスター矢澤を待ち伏せしようかしら）　ｷｮﾛｷｮﾛ

真姫（そうだ！今日はママにフルーツサンドにしてもらったから便所飯マスター矢澤の真似を…）　ゴソゴソ

凛（トイレ混んでたから他のトイレに行こう…って、あれはにしなんとかさん…）

凛（陰に隠れて何やってるのかな）

真姫（フルーツサンドの包みを…って包みがﾅｲｼﾞｬﾅｲ！まあいいわ、このまま便所飯マスター矢澤みたいに生身にして…）　バックｺﾞｿｺﾞｿ　ｻｻｯ

真姫「ヴェェ…パンがバラけて中身のフルーツが飛び散っちゃった…カバンの中がぁ…」

真姫（ティッシュで拭かなきゃ）　ｺﾞｼｺﾞｼ

真姫（ヴェェ…カバンの中に入れてたスクール水着に生クリームがいっぱい付いてる）

真姫（…勿体無いから生クリーム舐めとこうかしら）　ﾁｭｰ

真姫（特にスクール水着の股間のところにフルーツサンドの匂いと染み付いちゃったわね…）　ｸﾝｸﾝ

凛（あれは…何やってるのにゃ…）

凛（布…？ちがう…午後の授業で使うスクール水着かな？）

凛（な、舐めだしたにゃ！！！）

凛（もしかして…にしなんとかさんは実はガチレズで好きな子のスクール水着を盗み出してペロペロ…）

凛（って股間のあたりも匂いだしたにゃ…へ、ヘンタイさんにゃーーーーーー！！！）　ｶﾞｸｶﾞｸ

凛（と、とりあえずトイレに行かなきゃ…我慢の限界）

凛（帰って凛のスクール水着がちゃんとあるか確認しよう…かよちんのも確認しなきゃ）　ﾄｺﾄｺ

真姫（フルーツの匂いが残っちゃったけどなんとか拭き取れたわ…）

真姫（これも便所飯マスター矢澤のせいね…）

真姫（ていうかこの名前長くていちいち呼ぶのダルすぎ！）

真姫（矢澤だから…やっちゃん？やざりんがいいかしら…）

真姫「！」

真姫「噂をしてたらやっと現れたわ」　ﾊｧﾊｧ

真姫の潜む廊下

にこ（今日はママがお弁当作ってくれるなんて久しぶりね）　ﾄｺﾄｺ

にこ（お仕事で忙しいのにそういう気を回さなくっていいのに）　ﾄｺﾄｺ

にこ（にこ的には学校でのお昼はパンの方が嬉しいけど…別にママのお弁当が嫌ってわけじゃないのよ？）

にこ（まあトイレ入る前に食事の準備しとこうかしら）　ｷｮﾛｷｮﾛ

真姫（いつもと同じようにさりげなく鞄の中でお昼の準備をしてるみたいね）

真姫（でもなんか今日はいつもと違う…）

にこ　割り箸パキィ

真姫「！」

真姫（割り箸を割ったみたい…手間のかかる割り箸なんかより普通のお箸かフォークにすれば良いのに）

真姫（パンに関しては向こうがプロだったけどお弁当に関しては私のほうが上みたいね）　ﾌﾌｰﾝ

トイレ内

真姫（…隣の個室からまったく音がしないんだけど）　プラスチックの箸ｶﾁｬｶﾁｬ

真姫（…ほんとうにあの子、便所飯してるの？）　ﾓｸﾞﾓｸﾞ

真姫「…」　ﾓｸﾞﾓｸﾞ

真姫（壁に耳をあててよく聞いてみようかしら…）　ｺｿｰ

しーん

真姫「…」

真姫（まったく何も聞こえ…）

真姫「！」

真姫（このかすかな音は…木のお箸の音！？）

にこ　ﾓｸﾞﾓｸﾞ

真姫（やられたわ…）

真姫（完全に私の負けね…あはは）

真姫「…」

真姫（あの子は多分…いえ絶対わざと割り箸を選んだに違いないわ）

真姫（音を出さない為に…）

にこ　お弁当もぐもぐﾊﾟｸﾊﾟｸ

真姫（メジャーなプラスチックのお箸だとプラスチック同士がぶつかると音が出てしまう）　ｶﾁｬ…ｶﾁｬ…

真姫（恐るべし便所飯マスター矢澤）

真姫（どれほどの闇を潜り抜けてきたのかしら…）　ﾌｯ

真姫（尊敬の念を込めて貴方をこう呼ぶことにするわ…）

真姫「…やっさん」　ﾎﾞｿｯ

にこ（…？何？隣の子電話でもしてんのかしら）　ﾊﾟｸﾊﾟｸ

にしきのてい

真姫「ママ！」　ｶﾞﾁｬ

ママ「どうしたの？大声出して」

真姫「明日からお弁当の箸は割り箸にしてちょうだい！」

ママ「何で割り箸なの？」

真姫「いいから！割り箸じゃないとｲﾔﾅﾉ！やっさんと同じじゃないとｲﾔﾅﾉ！！」

ママ「…！？」

ママ（ずっとボッチだったこの子の口から今…他の子の名前らしき言葉が…）

真姫「やっさんと同じ割り箸！絶対割り箸にしてよね！！」

ママ「…ええ、わかったわ。割り箸ね」　にっこり

ママ（お友達が出来たのね…おめでとう真姫ちゃん…）　涙ぽろぽろ

次の日　昼休み

真姫（来たわね…やっさん！）

真姫　ﾋﾟｮｺｯ

にこ（驚いたっ！このボッチ１年突然飛び出してきてなに通せんぼのポーズしてんのよ…）

真姫「…ふふっ」　バックｺﾞｿｺﾞｿ

真姫（見て驚きなさい！目の前で割り箸割って貴方と同じって事を証明してあげるんだから！）　ﾌﾌ-ﾝ

割り箸ばーん！

にこ（な、何よ！？…箸？）　ﾋﾞｸｯ

真姫（そして…ここで割る！パキッって割って貴方の仲間よ！貴方の真の友達なのって証明してあげるわ！）　ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ…

にこ（え？何？何？叩かれる…？ひぃ…）　ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

真姫（それーーーっ！）

高級割り箸　紙ﾊﾟﾘｯ…

真姫「…」　ｷｮﾄﾝ

にこ「…」　ﾋﾞｸﾋﾞｸ

真姫「…は？」

にしきのてい

真姫「ちょっとママー！！」　扉ｶﾞﾁｬ　バーーーン！

ママ「ど、どうしたの？そんなに怒って…」

真姫「これなによ！！割り箸じゃないじゃない！！」　机バァン！バァン！

ママ「割り箸よ」

真姫「パキッってしたいの！！！パキって！！」　ﾌﾟﾝｽｶ

ママ「パキッ…？袋には割り箸ってちゃんと書いてあるわよ…ほらここ高級割り箸って」

真姫「繋がってないの！こんなの紙で束ねてるだけのお箸じゃない！！ほんと最悪！ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ！うわあああん」　ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

ママ「落ち着いて…ちゃんとパキって割るタイプの安い方のお箸買ってくるから…」

真姫「ママの馬鹿！うわあああん！それにお箸じゃない！割・り・箸！！」　ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

ママ「わかったから…許して真姫ちゃん…お母さん馬鹿でごめんね…」

別の日　お昼休みのトイレ

にこ（今日は時間をずらしてきたけど…あの１年は…）　ｺｿｰ　ｷｮﾛｷｮﾛ

にこ（よし！いないみたい）

にこ（昼休みもうすぐ終わっちゃうし早く食事済ませちゃお）　ﾊﾞﾀﾝ　扉ｶﾁｬﾘ

にこ（水飲んで即効でパンを詰め込むわよ）　カバンｺﾞｿｺﾞｿ

「…っさん」

にこ（…ん？今後ろから声が）　後ろﾁﾗｰ

にこ「…」

真姫「ﾊｰｲ♪」　ﾆﾀｧ…

にこ（ひ…人がいたあああああああああああああああっ！！！）　ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ

真姫「やっさん」　ﾆﾔﾆﾔ

にこ（な、なななななななななんなのよっ！この子！！）　ｶﾞｸｶﾞｸ

真姫「やっさん！」　割り箸パキィ！！

にこ「」

部室

にこ「ぎゃーーーーー！！ぎゃ～～～～～～！！！」　ｶﾞﾊﾞｯ

真姫「いきなり大声ﾀﾞｻﾅｲﾃﾞﾖ！驚いたじゃない！」

にこ「…あれ？…夢？…夢だったのね」　ﾎｯ

真姫「はぁ…また振り付け考えるのサボって寝てたのね…」

真姫「ところでどんな夢みてたの？」

にこ「…覚えてないわ…でもとてつもなく恐ろしい夢だったと思う…」　ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘｰﾝ

真姫「あっパパが来たみたい」

真姫「パパは部外者で学園内には入れないし車から２人分の衣装とか運び出すの手伝って」

にこ「えー、めんどくさいにこー☆力仕事はゴリラの真姫ちゃん担当にこー☆」

真姫「本気で怒るわよ」　にっこり

にこ「…ごめんなさい。手伝わせてください！」

真姫「早く行くわよ」　ｶﾞﾁｬ　ﾄｺﾄｺ

にこ「真姫ちゃんまって～」

おわり

やっさんなんておらんかったんや

にこっちなのかもこっちなのかこれもうわかんねえな。