【ラブライブ!】真姫「明日本当に世界が終わるわね」凛「え、そうなの?」
- 2020.04.03
- SS

凛「ニュースも新聞も見ないから知らなかったにゃ」
真姫「世間も世界滅亡の話題でもちっきりじゃない。花陽も話してたでしょ」
凛「ただの噂話かと思ってたにゃ」
真姫「……あきれた」
真姫「何かって?」
凛「やりたいことやるとか、大切な人達にお別れとか」
真姫「ええ。大半はしたわよ。昨日パパとママにはお礼を言ったわ。それと今までの思い出話に花を咲かせて、3人で寝たの。多分今日も少し喋って3人で一緒に寝るわ。」
凛「だから昨日うちでも思い出話してたんだ。なんで急にするんだろうって思ってたけどそういうことだったんだね」
凛「真姫ちゃんでもそういうことするんだね。なんかかわいいにゃー」
真姫「私だって人間なんだから食べたいものくらい食べて死にたいわよ。凛はなにか食べたいものないの?」
凛「やっぱりラーメンかなー」
真姫「ラ王?」
凛「ラ王にゃ」
真姫「私はチキンラーメンがいいわ」
凛「真姫ちゃんもカップラーメン食べるんだ」
真姫「ええ。凛が美味しそうに食べてたから食べてみたくて。割とイケるわね」
凛「カップラーメンうんめーにゃ!……言ってくれれば美味しいお店紹介したのに」
真姫「(うんめーにゃ?)じゃあ今度お願い」
凛「分かったにゃ」
真姫「ヴェエエ!?」
凛「この反応は……!したのかにゃ!?え!?誰に!?」
真姫「だ、誰にもしてないわよ!」
凛「なーんだ」
真姫「なによその反応」
凛「別にー最後くらいすればいいのにーって」
真姫「……まあしようと思ったけど、いいの。相手には好きな人いるから」
凛「えー。真姫ちゃんなら絶対断られないと思うけどにゃー」
真姫「……そうね」
真姫「いいんじゃないかしら。私、応援するって決めてたから」
凛「なんか凛に好きな人がいるって知ってるような口ぶりだにゃー」
真姫「知ってるわよ。凛を見てれば分かるわ。花陽でしょ?」
凛「まあそうなんだけどね」
真姫「やっぱり。凛なら大丈夫。絶対に、大丈夫」
凛「ちょっとこわいけど、告白、してみるよ。ありがとう、真姫ちゃん」
真姫「別に、大したことないわよ」
真姫「そうなるわね」
凛「最後はパーっと派手にライブとかしたかったにゃ」
真姫「そうね。でも、仲間内で今までの思い出を語り合いながらしっとりと終わる最後もいいんじゃないかしら。また来世でもμ’sとして活動したいね、とか言いながら。」
凛「真姫ちゃんロマンチストにゃー」
真姫「う、うるさいわね」
凛「でも、それもいいかもね」
真姫「来世があったとしたら、また友達になってあげてもいいわ」
凛「やっぱり素直じゃないにゃ!でもよろしくにゃ!」
真姫「なによ急に」
凛「なんとなく、そう思ったんだ。」
真姫「まあ、μ’sがなかったら凛と花陽とも仲良くなれなかっただろうし、そういう面ではそうなのかもね」
凛「真姫ちゃん素直だにゃ」
真姫「最後くらいは素直にきもちを伝えなきゃ。後悔したくないもの。凛、ありがとう」
凛「こちらこそありがとにゃ!」
真姫「そうね」
凛「ね、真姫ちゃん。屋上まで競争ね!負けた人はジュース奢りだにゃ!」
真姫「エリーみたいなこと言わないでちょうだい」
凛「えへへ。冗談だにゃ。でも、屋上行こう!真姫ちゃんも!」
真姫「え、ちょっと待ちなさいよ!」
凛「いくよ?よーいドン!」
真姫「待ってってば!」
真姫「あのね、凛」
凛「うん?」
真姫「……花陽、さっき、部室に行くって言ってたわよ」
凛「……真姫ちゃん。ありがとう。凛はまだまだ弱虫だね」
真姫「ええ。そうね。だから凛の親友である真姫ちゃんがいるんでしょう?背中くらいいつでも押してあげるわよ」
凛「ありがとう。凛、最後くらい弱虫捨ててくる!行っくにゃー!」
真姫「その意気よ。頑張りなさい。」
凛「うん!行ってくるにゃ!真姫ちゃん大好きだにゃ!」
真姫「ええ、私も大好きよ」
凛「えへへ!また後で!」
真姫「ええ。また後で。」
にこ「なにが最後くらい素直に、よ」
真姫「……にこちゃん。いつから?」
にこ「明日世界が本当に終わるわね、から」
真姫「全部聞いてたのね」
にこ「まあ、そうなるわね」
真姫「ええ」
にこ「そう。あんたがいいならそれでいいわ」
にこ「……あんたは、きもちを伝えられなかったけど、決して弱虫じゃないわ。他人の幸せを願うなんて簡単にできるもんじゃないもの。現に私は真姫ちゃんが凛と結ばれたとしたら素直に喜べない。今だって本当はほっとしてる」
真姫「にこちゃん」
にこ「それに傷付くのが嫌だったなら私にしなさいって言ったじゃない。でもあんたはそうしなかった。自分から傷付きにいくなんて弱虫にはできないわ」
真姫「にこちゃんありがとう。でも、それはできない」
にこ「……分かってるわよ。あんたが凛のこと好きなことくらい。前にも聞いた」
真姫「ごめんなさい」
にこ「ああ!もうそういうことじゃないの!私は!あんたは!西木野真姫は!弱虫なんかじゃないって言いたいのよ!分かった!?」
真姫「にこちゃん痛い。ほっぺつねらないで。痛い、痛い。痛いよにこちゃん」
にこ「練習まで時間があるわ。それまでこの宇宙ナンバーワンアイドルにこにーが一緒にいてあげる。」
真姫「うん」
にこ「好きなだけ泣きなさい」
真姫「うん」
にこ「でも、最後の練習くらいは凛が惚れるくらいのスペシャルかわいい笑顔でみんなに会いなさい。分かった?」
真姫「うん。ありがとうにこちゃん」
にこ「さあ、行くわよ!」
真姫「足引っ張らないでよね、宇宙ナンバーワンアイドルさん?」
にこ「もちろんよ!真姫ちゃんも、にこのかわいいに圧倒されないように、気をつけなさいよ!じゃ、お先に!」
凛「あ!にこちゃん、真姫ちゃん遅いにゃ!みんな待ってたんだよ!そうだ!真姫ちゃんが1番遅かったからジュース奢りだにゃ!」
真姫「イミワカンナイ!冗談って言ってたじゃない!」
凛「にゃにゃにゃ?そんなこと言ったっけにゃー?」
真姫「りーんー!」
花陽「り、凛ちゃん、真姫ちゃん落ち着いて!」
今は笑いあえる喜びを、ただただ噛み締めていたい。
おわり
良かったよ
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