【ラブライブ!】穂乃果「ここ……どこ?」
- 2020.04.06
- SS

穂乃果「あれ、穂乃果いつの間に寝ちゃってたんだろ……」
穂乃果「って……えっ?」
穂乃果「ここ……どこ?」
穂乃果「どうしちゃったんだろ、私……」
ウィーン
穂乃果「あっ……!」
俺「目が覚めたかい?良かった……」
穂乃果「あ、あのっ!ここ、どこですか?穂乃果、どこか悪いんですか……?」
俺「何も心配することはないよ、君は至って健康」
俺「まあ追って説明するよ……お腹空いただろう?食堂においで、友達が待ってる」
穂乃果「友達?ホントですか……!?」
俺「ついておいで」
穂乃果「は、はい!」パタパタ
ーーー
ー
ウィーン
俺「さあ、ここだよ」
穂乃果「あっ!まきちゃん!にこちゃん!」
真姫・にこ「穂乃果!?」
ダダダッ
穂乃果「えへへ!よかったー会いたかったよー!」ギュゥゥ
真姫「ちょ、ちょっと穂乃果!顔が近い!///」
にこ「……もうっ」ナデナデ
この果てしなく嫌な予感がする流れは
俺「あともし困ったこととか必要なものがあったらそこのインターホンで呼んで」
穂乃果「は、はい!」
俺「それじゃ」
ウィーン
穂乃果「でもよかったー!ひとりで真っ白な部屋で目が覚めた時はとっても不安だったよー」
真姫「私も同じ、でもさきににこちゃんが目が覚めてたからすぐに会えたの」
穂乃果「ここどこだろうね、病院ってわけでもなさそうだけど……」
穂乃果「えへへ、私全然記憶がなくって」
真姫「私も」
にこ「……あの男は信用できない、けどあいつの話のよると、私たちと同じような状態で他のみんなもじきに目が覚めるそうよ」
にこ「行動をおこすにも、まずはみんな揃うのを待ちましょ」
ウィーン
ことり「みんな!」
花陽「にこちゃん、真姫ちゃん……」
凛「穂乃果ちゃんも!」
穂乃果「ことりちゃん!花陽ちゃん!凛ちゃん!」ギュー
花陽「えへへ……くるしいよ穂乃果ちゃん」
ことり「会えてよかった~♪」
凛「まーきちゃん♪」スリスリ
真姫「ヴェェ……///」
俺「食堂の隣のキッチンも自由に使って」
俺「みんな何か欲しいものはない?」
真姫「ねえ、パソコンは使えないの?」
俺「あ~……用意することならできるけど、残念ながらネットには繋がらないんだ……」
真姫「そう……」シュン
俺「ごめんね」
穂乃果「あ、あの!お父さんとお母さんに連絡することはできますか?」
俺「ごめん、ここでは一切の通信手段が物理的に使用不可能なんだ」
俺「……でも大丈夫、別の方法でご両親には既に無事は伝わってるよ」
穂乃果「そうですか……でも無事が伝わってるなら大丈夫です!」
俺「ごめんね……何かあったらすぐに呼んでくれて構わないから」
ウィーン
真姫「ラーメンあったわよ、食べる?」
凛「食べるにゃー!」
花陽「ここ、どこなんだろうね……」
ことり「わからない……なんで私達あんなところで目が覚めたんんだろうね」
穂乃果「穂乃果も詳しいことはわからないけど……」
穂乃果「でもきっと大丈夫だよ!こうやって食べるものも寝るところもあるし!」
穂乃果「あの白衣の男の人も優しいし、悪い人じゃないはずだよ、それに……」
ギュッ
穂乃果「こうやってみんな一緒にいるんだもん!怖いことなんて何もないよ!」
花陽「穂乃果ちゃん……///」グスッ
ことり「うんっ♪」ギューッ
穂乃果「にこちゃん……?」
にこ「私達何も知らされずに、こうやって得体の知れない施設に閉じ込められてるんだもの……」
にこ「大体外と連絡できない、外からの情報も遮断されてるのが何よりの証拠よ、こんなの立派な監禁じゃない!」
ことり「で、でもあの人は悪いことするような人には見えなかったな……」
花陽「うん……きっと、お医者さんなんだとおもう……何か理由があるんだよ」
にこ「それこそアイツの思う壺よ!ああいう格好して私達に優しくするのは、私達を安心させて飼いならすため!」
にこ「私達が監禁されているという事実から目を背けさせるためよ!」
穂乃果「そうなのかな……」
にこ「!?ま、真姫……」
真姫「事実がどうであれ、どのみち今の私達には何もできない……」
真姫「それに、何か行動を起こすなら9人揃ってからにしようって言ったのはにこちゃんでしょ?」
にこ「……」
真姫「だからそれまでは私達だけで何か楽しいことして気を紛らわせましょ……ね?」
にこ「……そうね」
真姫「ピアノが来たらみんな一緒に歌でも歌いましょ♪」
穂乃果「それすっごくいいよまきちゃん!」
花陽「楽しそう……!」
凛「にこちゃんも一緒に歌うにゃ!」
にこ「わ、わかったわよ!」
キャッキャウフフ
ーーーーー
ーーー
ー
穂乃果「せーのっ♪」
あいしてるばんざーい!ここでよかった~♪
私たちの今がここにある~♪
真姫「~♪」
ウィーン
絵里「私たちも一緒に歌っていいかしら?」
穂乃果「あっ!絵里ちゃん!海未ちゃん!」
海未「穂乃果、みんな……」
希「ウチもおるよ」ヒョコッ
穂乃果「希ちゃんも!」
凛「全員集合にゃ!」
花陽「よかった……」グスッ
にこ「あんたっ……!」パタパタ
真姫「にこちゃん!」
ドンッ
にこ「今まで何も聞かないできたけどもう限界よ!」
にこ「私たちを集めてこんな場所に閉じ込めていったいどうするつもりなのよ!ここはどこであんたは何者か、説明しなさい!」
俺「……」
花陽「にこちゃん……」
穂乃果「……」
にこ「ど、どういうこと……?」
俺「君たちに告げるべき真実はかなりショッキングなものだ……それでも大丈夫?」
にこ「あ、当たり前よ……!」
俺「そうか……他のみんなはどう?今すべての事実を告げても受け入れられる?」
穂乃果「教えて下さい……!」
穂乃果「穂乃果、あんまり自信はないけど……でもやっぱり、何も知らずに不安なままいるより全てを説明してほしいです!」
ことり「私も……」
穂乃果「ことりちゃん……みんなは?」
絵里・希・海未・真姫・花陽・凛「……」コクリ
俺「そのためにはまず、君たちが何者か、というとこから話さなくちゃならない」
にこ「どういうこと……?」
俺「文字通りの意味だよ……結論から言うと、君たちは元の君たちとは違う存在なんだ」
にこ「えっ!?」
絵里「どういうことなの……」
俺「つまり、例えば君はオリジナルの絢瀬絵里とは別だけど、遺伝的には全く同一の人間ってことだ」
絵里「うそ……」
穂乃果「えっ……」
花陽「そんな……」
俺「結果だけ見ればそういうことになるね」
凛「そんな……凛は凛じゃないってこと……?」
花陽「凛ちゃん……」ギュッ
海未「そ、それじゃあ……元の私たちは……」
俺「残念ながら元の君たちはとっくに死んでいるよ、全員寿命を迎えてね」
俺「君たちは死んだ元のμ’sメンバーの遺伝情報を元に創り出されたクローン」
俺「そして生まれた段階からμ’s結成当初の年齢まで人工的に成長させて、つい数日前に目覚めたのが君たちだ」
真姫「い、イミワカンナイ……」
俺「今は……西暦2115年12月6日」
海未「そんな……」ガクッ
凛「じゃあもうパパもママも、みんないなくなっちゃったの……いやだよ」グスッ
花陽「凛ちゃん……」ギュッ
ことり「……うぅ」グスン
絵里「大丈夫よ……大丈夫」ギュッ
俺「その記憶は死んだ元の君たちから引き継いだもの」
俺「元の君たちが死ぬ前に、脳の状態の電気的なバックアップをとっておいたんだ」
俺「そのうちの生まれてから今の君たちの年齢までの記憶をなるべく忠実に再現して、君たちの脳に書き戻したんだよ」
穂乃果「……」
海未「……」
ことり「……」
俺「このプロジェクトには本当に長い年月と多大な労力がかかった」
俺「でも今日君達全員が目覚めて一同に会したことで、夢に見たμ’sの再結成が実現した……計画の第一段階が成功したんだ!」
にこ「どうしてそんなことしたのよ!!私たち望んでもないのに蘇ったってことでしょ?どうしてよ!」グイッ
俺「……もう1度君達の歌を聞きたかったから」
にこ「それだけ?たったそれだけの、あんたのエゴのためだけに私たちを蘇らせたの!?」
にこ「あんた、おかしい……狂ってる!狂ってる!」ドンッ
真姫「にこちゃんやめてっ!」ギュッ
俺「僕のことをいくら責めようが、狂ってると言おうがそれは構わない……」
俺「でも君達の歌声を望んでいるのは僕一人じゃないんだ……」
絵里「……他にも、私たちの歌を聴きたい人がいるってこと?」
俺「これが今の東京の様子」
ピッ
にこ・真姫・穂乃果・絵里「っ!!?」
花陽「そんな……」
海未「嘘でしょう……」
ことり「ひどい……」
俺「政府はほとんど機能せず人口は100年前、2015年の半分……みんな酷い暮らしだ」
俺「日本だけじゃない、他のどこを見てもたいていは同じような感じ……世界はもうかつてあったような輝きを失ってしまった」
俺「だから彼らは必要としてるんだ……希望の光を与えてくれる存在を、9人の女神を、君達μ’sを」
希「で、でもそれだけならわざわざウチらじゃなくても……」
俺「ダメなんだ、君達じゃなくちゃ」
俺「μ’sは伝説なんだ」
俺「これからまたかつてのようにアイドルとして活動をするか、しないかは君達が話し合った上で決めてくれ」
俺「君達がどんな選択をしたとしても、僕が君たちを創り出してしまった以上、全ての責任をとるよ」
俺「それじゃ……」
ウィーン
穂乃果「……あ、あはは、これからどうしよっか!」
海未「穂乃果……」
ことり「穂乃果ちゃん……」
花陽「真姫ちゃん……」
穂乃果「うん、私もそう思う」
にこ「穂乃果!?」
穂乃果「私、今の穂乃果がどうとか、難しいことはよく分からない……それに、いまでもまだ心の整理が全然ついてない」
穂乃果「でも、この世界に私たちの歌を聴きたいっていう人がたった一人でもいる限り、穂乃果は歌い続けたい」
穂乃果「えへへ///なんか恥ずかしいな……でも私はずっとそう思ってきたし、今でもその気持ちは変わらないよ」
ことり「わたしも……」
穂乃果「海未ちゃん……ことりちゃん!ありがとう!」ギュッ
花陽「わたしも、もう一回μ’sとして活動できるなら、それは嬉しいかなって……凛ちゃんはどう?」
凛「うん、凛も歌いたい……!まだ全然よく分かってないけど、かよちんと一緒に歌いたいよ!」グスッ
穂乃果「花陽ちゃん……凛ちゃん!」
希「ええんやない?それでも」
にこ「希!?」
希「世界を絶望から救うために蘇った9人の少女……なんて、ホントの女神みたいでなんか素敵やん?」
希「それに、μ’sを必要としてくれる人がおるならもう1度歌いたいって、ウチも思うよ」
にこ「それは……」
絵里「ふふっ、そうね」ギュッ
にこ「絵里、あんたまで……」
絵里「どんな形であれ、こうやって9人全員が再会できたんだもの、何も怖いことなんてないわ……前を向いて進みましょ?」
真姫「いいじゃない、にこちゃん……もう一度一緒に歌いましょ?」モギュッ
にこ「はぁ……わ、わかったわよ!」
真姫「ふふっ、ありがと♪」
穂乃果「決まりだね!」
海未・ことり・真姫・花陽・凛・絵里・希・にこ「……」コクリ
穂乃果「よーし、それじゃあいくよ!」
穂乃果「もう一度!μ’s!ミュージック……!」
穂乃果・海未・ことり・真姫・花陽・凛・絵里・希・にこ「スタート!!!」
Love Live! 2.0
/beginning
ーーーEND?ーーー
なら100年後まで長生きしないとな
-
前の記事
【ラブライブ!】『ネタ』μ’s大学生編『ラブライブ!college』が始まるぞ! 2020.04.06
-
次の記事
【ラブライブ!】ヴァンパイア穂乃果という破廉恥極まりない生き物 2020.04.06