【ラブライブ!】にこ「未来予想シュミレーション?」
- 2020.04.08
- SS

「もっと将来のこと真剣に考えたら?」
「にこちゃんまたオーディション落ちたんでしょ?」
「あんたさ、不況だからこそ真面目に働くんじゃないの?」
「アイドルになるってありえないでしょ?」
にこ「にこは何としてもアイドルになる!何と言われようとも絶対になる!!」
にこ「それを証明するためにここに来たのよ・・・」
<未来予想シュミレーション、的中率99%>
にこ「たまたま拾った広告に書いてあった来てみたけど、なんか胡散臭いとこね・・・」
ガチャ・・・
所長「矢澤にこさん、女性18歳、高校3年生、現在進路の選択に迷っていてここに来たと・・・」
にこ「はい・・・」
所長「ご安心ください!この未来予想シュミレーターを使えば進路、就職、結婚、出産あらゆる将来について予想することができ、合理的で最善の選択をすることができます!」
にこ「(シュミレーターってこのモニターのことね・・・)あの、正直当たるんですか?」
所長「的中率99%です」
にこ「99%・・・凄いですね・・・」
にこ「(つまりこの結果でほぼ将来が確定するわけね・・・)」
所長「では(ガチャン」
にこ「あ、ちょっと・・・行っちゃった・・・」
ヴィーーン
にこ「モニターに映像が・・・何これ?」
モニター「・・・あら!」
にこ「!?」
モニター「元気ー?あ、今日あんた何食べた?」
にこ「(え、にこのこと!?)」
モニター「もー返事しなさいよー」
にこ「ああ、どうも・・・」
モニター「そんな恐縮しなくてもいいでしょ、私なんだから」
にこ「え、これ会話できるの?双方向?」
モニター「人工知能っていっても私たちは同じなわけよ、まぁ私の方が年上だけどね!」
にこ「年上?」
にこ(20歳)「そう、2年後の私よ」
にこ「2年後・・・凄い・・・」
にこ「本番?」
にこ(20歳)「そう、私いま、ライブの待機中でさぁ・・・」
にこ「ライブ!?へぇ・・・凄いわぁ・・・」
にこ(20歳)「そりゃあにこは宇宙No.1アイドルだもん!にっこにっこにー!」
にこ「はは・・・どんなライブ?規模は?ポジションは?」
にこ(20歳)「え?」
にこ「まさかSSAでワンマンライブ?センター?」
にこ(20歳)「え、あ、う、うん・・・」
にこ「はは・・・あ、そう・・・そりゃにこだもんね、にこの力があれば2年もあればそこまでいけるわよね!」
にこ(20歳)「あ、はい、今すぐいきます!」
にこ「え、あ、ちょっと!」
モニター「ちょっと早くしてくださいよ、矢澤さーん」
にこ(20歳)「すみません、すみません・・・」
にこ「バックダンサー?」
にこ(20歳)「よろしくお願いします、すみません・・・」
にこ「しかもこれ地下アイドルのライブじゃん・・・」
にこ「ちょっと、何よこれー、ホントに当たるのー?」
にこ「・・・でもまぁ2年後だし、まだまだこんなもんでしょ!」
ヴィーーン
にこ「あ、次の映像が・・・5年後・・・」
モニター「はーい、もっと脚広げて恥ずかしそうな顔してー(パシャ」
にこ「これは・・・グラビアの撮影?やった、アイドルっぽい仕事してるじゃん!」
にこ「でもなんか水着が凄くきわどいような・・・」
モニター「はーい、では10分間の休憩でーす」
にこ(23歳)「はい、お疲れ様です・・・・あ・・・」
にこ「やったじゃん、グラビアなんて!アイドルっぽい仕事してるじゃん!」
にこ(23歳)「ま、まぁね!そりゃ宇宙No.1アイドルだもの!」
にこ「はは・・・でもなんでそんなきわどい水着の撮影なの?」
にこ(23歳)「え、あ・・・」
にこ(23歳)「そ、それは・・・にこの可愛らしいボディをみんなに見せびらかしたいからに決まってんでしょ!にっこにっこにー!」
にこ「・・・もしかして、そういう仕事しかないんじゃないの?」
にこ(23歳)「・・・・・」
にこ「ちょっとぉ、頼むわよぉ、何よその仕事、このままじゃAV堕ちまっしぐらじゃん・・・」
にこ(23歳)「う、うるさいわね!今は下積みなの!こういうの積み重ねてトップアイドルになるもんなのよ!」
にこ「ホントに?」
モニター「にこちゃーん、そろそろ撮影始まるよー」
にこ(23歳)「あ、はい、今いきます!・・・じゃ、私次の撮影あるから」
にこ「え、ちょっと・・・」
にこ「・・・何よこれ・・・ま、まぁアイドルにはこういう時もあるわよ!」
ヴィーーン
にこ「あ、次の場面が・・・10年後・・・」
にこ「え、着ぐるみ!?」
モニター「ありがとう!」
にこ「・・・は!?」
モニター「・・・(脱ぎ)」
にこ「あーー・・・」にこ(28歳)「あーーー・・・」
にこ「着ぐるみってアイドルでも何でもないじゃん・・・」
にこ(28歳)「いや、これは頼まれただけで・・・たまたま・・・」
にこ「嘘なんでしょ?・・・ホントのにこはそんなんじゃないわよ・・・」
にこ「はぁ・・・ねぇ、もう私28歳でしょ?仕事選んでよぉ・・・」
にこ(28歳)「選べれるほど余裕があればいいけどさぁ・・・」
にこ「今からずっとそんな感じなの?」
にこ(28歳)「99%でね」
にこ「嘘でしょお・・・」
にこ「じょ、冗談じゃないわよ!そういやどうしたのよ!?にこの持ちネタのにっこにっこにー!は!?」
にこ(28歳)「ああ、そういやそんなのあったわね・・・もうすっかり忘れちゃったわ・・・」
にこ「ちょ!?ふざけんじゃないわよ!大体何よこれ!馬鹿にするのもいい加減にしなさいよ!!」
にこ「もう、帰るわ!すみません、帰りたいんですけど!!(ドンドンドン)」
モニター「しーー!静かにしなさいよ!!」
にこ「!?」
にこ「汚い部屋・・・あ、あんたまさか・・・」
モニター「えへ・・・」
モニター「矢澤さーん、いるんでしょー矢澤さーん!!(ドンドンドン!)」
モニター「矢澤さーん!居留守なのはわかってんだよ!!(ドンドンドン)」
モニター「ひぃ!!・・・」
モニター「ご近所のみなさーん、この部屋に住む矢澤にこさんは、我々から300万円も借りておきながら、一銭も返さない、最低な人間です!」
にこ「300万・・・借金・・・嘘でしょ・・・」
にこ「し、仕事ないの?」
モニター「あるわけないでしょ・・・だって私もう43よ・・・」
にこ「よ、43歳・・・25年後・・・」
にこ「あ、アイドルって夢はどうすんのよ!?」
にこ「にこは・・・にこは宇宙No.1アイドルじゃないの?」
にこ(43歳)「はぁ!?宇宙No.1アイドル?夢?バカじゃないの?私もう43よ?」
にこ「・・・」
にこ(43歳)「大体あんたさぁ、てか私さぁ・・・才能なんてなかったのよぉ・・・・・・」
にこ「・・・」
にこ(43歳)「もうどうしよもないわよ・・・・・」
にこ「・・・・・」
取り立て屋「おい、金返せや矢澤ーー!!」
取り立て屋「借りたものは返すってガキでも知ってんことだぞ!!」
取り立て屋「なんなら臓器売るかコラァ!!!」
にこ「うそ・・・嘘でしょ・・・こんなの絶対嘘よ・・・・」
にこ「・・・ホントの私はこんなんじゃない・・・・」
ヴィーーン
にこ「!?・・・・・」
モニター「(・・・・パチ・・・パチ・・・)」
にこ「ご、53歳・・・・・」
にこ「にこの人生・・・最後までこんな感じ・・・」
にこ「何でこんなことに・・・」
にこ「なんでこんなどん底になってんのよ・・・・・」
にこ(53歳)「・・・・・これでもまだアイドルになりたいと思ってんの?・・・・」
にこ「・・・・・」
にこ(53歳)「なんでアイドルになんてなりたいと思ってたのかなぁ・・・もう思い出せないよ・・・」
にこ「・・・それは・・・」
にこ(53歳)「・・・ん?」
にこ「それは・・・ステージに立って・・・」
にこ(53歳)「は?」
にこ「にこの歌が・・・観客の心に響いて・・・」
にこ(53歳)「なに!?」
にこ「つまり、にこは・・・にこはアイドルが好きだから・・・」
にこ(53歳)「・・・そんなやつ沢山いるわよ・・・」
にこ「そ、それは・・・ライブに出て、女優になって、映画に出て、テレビドラマにも結構出てて・・・トーク番組とか・・・バラエティの仕事もやって・・・うまくいけば本とか出し
て・・・」
にこ(53歳)「馬鹿じゃないのあんた!!!」
にこ「・・・だって・・・バックダンサーとかAV紛いなこととか着ぐるみ着てもしょうがないでしょ!?」
にこ(53歳)「・・・それしか仕事がなかったのよ・・・」
にこ「やりたくない仕事してもしょうがないでしょ!?」
にこ(53歳)「甘い・・・甘過ぎよ・・・」
にこ「・・・」
にこ(53歳)「あんたは・・・あんたは普通の人間なのよ・・・」
にこ「そ、そんなのなんでわかんのよ!」
にこ(53歳)「普通なのよあんたは!!」
にこ「!?・・・・」
にこ(53歳)「あんたのくだらない夢のせいで・・・私は人生の可能性を全部消された・・・」
にこ「・・・・・」
にこ(53歳)「私も穂乃果や真姫みたいに普通に結婚してさぁ・・・子供作ってさぁ・・・そういう普通の人生歩みたかったさぁ・・・」
にこ「・・・・・」
にこ(53歳)「いいかげん目を覚ましなさいよ!!」
にこ(53歳)「あんたは特別な人間じゃない!ただの普通の人間なのよ!!」
にこ(53歳)「それを認めたくないから、人と違うことをしたいんじゃないの?」
にこ「・・・・・」
にこ(53歳)「よく考えなさい!今は意地を張ってるだけでしょ!?」
にこ「・・・違う!!」
にこ(53歳)「違わない!!」
にこ(53歳)「あんたのような甘い人間が・・・どう転んだってアイドルになんてなれるわけないでしょ!!」
にこ「・・・・・」
にこ(53歳)「普通じゃない人間は・・・普通じゃない夢を見ちゃいけないのよ!!」
にこ「・・・違う・・・何で夢を追い続けちゃいけないのよ!?」
にこ(53歳)「そんなの現実から逃げてるだけでしょ!?」
にこ「・・・・・」
にこ(53歳)「あんたの夢なんて実現しない、私を見てまだわかんないの!?」
にこ「・・・・・」
にこ(53歳)「99%、あんたには不可能なのよ!!」
にこ「現実じゃないあんたになんか言われたくないわよ!あんたなんてただの機械じゃない!!」
にこ(53歳)「!?・・・」
にこ「そうよ・・・あんたなんて機械よ!たとえこれが99%正しいとしても・・・所詮機械よ!!」
にこ「100人中99人しか当たらないんでしょ!?」
にこ「だったら、にこは残りの一人になってやるわ!こんなもんに負けてたまるわけないでしょ!!」
にこ「何がシュミレーションよ!!私は・・・にこは・・・自分を信じる!!!」
にこ「あぁぁぁぁぁ!!!(ガッシャーーーン!!!!)」
にこ「・・・ハァハァ・・・にこは・・・自分を信じるんだから・・・」
時は流れて35年後・・・
そこには、ボロボロの衣類を着た初老の女性の姿があった
にこ「あのシュミレーションを受けてからは・・・私は・・・にこは・・・」
にこ「思えば私はあの時、本気で覚悟した・・・そうでなければ今頃・・・・・」
バッ!バッ!バッ!
一斉にスポットライトがにこに注がれる
にこ「・・・・(スクッ!)」
にこ「(タッタッタッタッタ・・・)」
観客「パチパチパチパチッッ!!」
会場からは喝采の拍手が沸き起こる、ステージの垂れ幕にはこうつづられてた
<矢澤にこ、デビュー35周年記念舞台>
にこ「そうでなければ今頃、本当にあのシュミレーション通りになってただろう・・・100人中、99人の普通の人間に・・・」
にこ「私は・・・にこは・・・自分を信じたおかげで・・・・ここまで来れたんだ!!!」
~終~
普通にいい話で勇気づけられたね
乙
夢を叶えられてよかった
-
前の記事
【ラブライブ!】μ’sってこんな寒い日にSnow halation歌ったんだよなあ・・ 2020.04.08
-
次の記事
【ラブライブ!】サンシャイン!! Aqoursニコ生課外活動放送終了!2年生組ほんと可愛いな!みんなの反応まとめ! 2020.04.08