【ラブライブ!】ヴルンヴルルル…ほの母「やだ、暴走族?」穂乃果「あっ、真姫ちゃんからメールが──」
- 2020.04.08
- SS

穂乃果「お母さん、雪穂! 私、ちょっと出て来るね!」
雪穂「お姉ちゃん?」
ほの母「こんな時間にどこへ行くのよ?」
穂乃果「……さぁ」
ほの母&雪穂「はぁ?」
雪穂「そうだよ! 暴走族にさらわれちゃうよ~?」
穂乃果「ちょっと見てくるだけだからだいじょうぶ~」ガララ
パタン
穂乃果「おお…さぶっ!」ブルル
穂乃果「ふぅ…。春とは言え、外はまだ冷えるなぁ……」
ヴルンヴルンヴルン
真姫「……」
穂乃果「……」
穂乃果「……………………へっ?」
真姫「穂乃果……」
ヴルンヴルンヴルン
穂乃果「ど…」
穂乃果「どどどどど、どぉーしたのぉ、そのバイク!!?」
真姫「買ったのよ」
穂乃果「買ったのぉ!!?」ガーン
穂乃果「へ、へぇ~買ったんだぁ。おっきなバイクだねぇ~。たっかそ~…」グルグル
穂乃果「そうだ! 真姫ちゃん、私に何か用があったんじゃない?」
真姫「ええ…」
真姫「……」
真姫「……って」
穂乃果「えっ? なになに? 何て言ったの?」
真姫「……」
真姫「…乗ってよ、後ろに」
穂乃果「え…えぇ~……」
真姫「そうよ」
穂乃果「2人乗り?」
真姫「ええ」
穂乃果「ヘ、ヘルメットは?」
真姫「適当なの探してよ」
穂乃果「そんな急に言われても……ねぇ?」
真姫「早く…」
穂乃果「……へっ?」
真姫「早く、しなさいよ…──早く!!」
穂乃果「は、はいぃぃぃ!!!」ダッ
真姫「いいから」
穂乃果「う、うん……よいしょっと!」ポフッ
真姫「…はぁ」
穂乃果「乗ったよ、真姫……ちゃぁぁぁ~~~!!?」ビュオン
ヴロロロロォォォォォオオオ!!!
穂乃果「もぉ~! いきなり発進するなんて酷いよ~、真姫ちゃ~ん!」
真姫「……」
穂乃果「…真姫ちゃん?」
ヴゥゥ──ン
真姫「そ…」
穂乃果「……そ?」
真姫「そ、卒業…」
真姫「卒業おめでとう……穂乃果」
穂乃果「えっ? 今それ? 今それ言うの? 真姫ちゃん」
穂乃果「そういえば卒業式の時、真姫ちゃん私と一言も話さなかったよね?」
真姫「……」
穂乃果「それから春休みに入っても全然会ってなかったような……」
真姫「……」
穂乃果「!」ハッ
穂乃果「分かった! サプライズ! サプライズでしょ!?」
穂乃果「卒業式の時にいきなりバイクに乗せるこの作戦を思い付いたんだね!?」
穂乃果「それで春休みの間、バイクの免許取りに行ってたんだ! そうでしょ!?」
真姫「……」
真姫「…そんなところよ」
穂乃果「それじゃ、私はまんまと真姫ちゃんにハメられちゃった訳だねぇ」ウンウン
穂乃果「えへへ♪ ありがとう、真姫ちゃん! 私、すっごくドキドキしたよ!」
穂乃果「うん、もう、ドキドキし過ぎて、ちょっとトイレ行きたいくらい……」
穂乃果「と、言う訳で! そろそろ帰ろっか、真姫ちゃん♪」
真姫「……」
穂乃果「…真姫ちゃん?」
穂乃果「へっ?」
真姫「大学……海未と一緒なのよね?」
穂乃果「う、うん!」
穂乃果「私、海未ちゃんと同じ学校へ行く為にいっぱい勉強したんだよ~?」フフン
真姫「そっか、やっぱり……」
穂乃果「?」
真姫「はっ…はぁ……穂乃果」
穂乃果「…大丈夫、真姫ちゃん? なんか息、上がってるよ?」
真姫「……き、よ」
穂乃果「えっ?」
真姫「好きよ…穂乃果。私と……付き合いましょう?」
穂乃果「……」
穂乃果「……………………へっ?」
穂乃果「…ぇ、えええええええええええええええええええええええ!?!?!?///」
穂乃果「真姫ちゃんが……あの真姫ちゃんがそんな冗談を言うなんて…!」
穂乃果「なんというスーパーウルトラサプライズ──」
真姫「…本気よ」
穂乃果「だ、だよね~? あはは…」
穂乃果「うっ」
真姫「返事は?」
穂乃果「そ、その……」
真姫「……」
穂乃果「え~~っと……」
真姫「……」
穂乃果「そうだ、明日!!」
真姫「…は?」
穂乃果「もう遅いし、続きは明日にしようよ!! ねっ!?」
真姫「はぁ…」
穂乃果「駄目かぁ~」
真姫「…ふざけてるの?」
穂乃果「ふ、ふざけてない!! 私は至って真面目だよ!?」アセアセ
真姫「私、本気だって言ったわよねぇ?」
穂乃果「ご、ごめん…」
真姫「……」
穂乃果「……」
真姫「…で?」
穂乃果「へ、返事!! 返事だよね!? うんうん!!」
穂乃果「──けど」
真姫「けど?」
穂乃果「…ごめん。やっぱりすぐには答え出せないよ」
穂乃果「それに、真姫ちゃんだってそんな気持ちでOKされたら嫌でしょ?」
真姫「……」
真姫「…そう」
真姫「それじゃあ、私はフられたって訳──」
穂乃果「だから、明日デートしようよ!!」
穂乃果「そう、デートっ! それで真姫ちゃんのこと好きだと思ったら付き合うよ!」
真姫「好きだと思わなかったら?」
穂乃果「そしたらまた次の日もデートする! 春休みが終わるまでずっとするよ!」
真姫「ナニソレ、イミワカンナイ…」
穂乃果「えへへ、そうだよねぇ…。私も自分で何言ってるんだろうって思う……」
穂乃果「でも、きっとそれが一番2人の納得のいく結果になると思うんだぁ」
真姫「穂乃果……」
真姫「……」
真姫「…分かったわ」
穂乃果「やったぁ! じゃあじゃあ明日はどこへ──あっ、赤信号……」
ヴゥゥ──ン
穂乃果「……」
穂乃果「でも、もしもってことがあるから一応止まった方がいいよ? 真姫ちゃん」
真姫「車…」
穂乃果「そうそう、車にぶつかったら大変だから──」
真姫「車、来なかったわね」
穂乃果「えっ」
真姫「…残念」
真姫「何?」
穂乃果「何って……車が来なかったらどぉ~して残念なのぉ!?」
真姫「そんなの、死ねないからに決まってるでしょ」
穂乃果「し、死ぃぃ~!!?」
真姫「ねぇ、穂乃果…」
穂乃果「な…なななな……」ガクガク
真姫「私、恋って、命懸けの行為だと思うの」
真姫「──虫酸が走るのよ。その程度の物が恋であるハズが無いわ」
真姫「恋って言うのは、一度きり。それが実らなければ、終わりなのよ」
穂乃果「そそそそんなこと……」ブルブル
真姫「無い? そう言えるのはきっと、穂乃果が恋を知らないからね」
真姫「私は……私は、穂乃果に告白しようと決めた時、一緒に死に方も考えたわ」
真姫「2人でバイクに乗って車にでも突っ込めば、一瞬で逝けるんじゃないかって」
真姫「これしかないと思った。バイクになんて、一度も乗ったこと無いのにね」フフフ
穂乃果「」
真姫「パパのバイク……重かったわ。でも、諦めなかった」
真姫「震える手でメールも打って──後は、穂乃果も知ってるわよね?」
穂乃果「そそそ…それじゃあ、初めから死ぬ気……だったの?」ハァハァ
真姫「いえ、もし穂乃果からいい返事を聞けてたら、死ぬ気で止め方を考えてたわ」
穂乃果「お…お願い……真姫ちゃん……と、止めて……」ハァハァ
穂乃果「死んじゃうのなんて……駄目だよ。一緒に生きようよ……ねぇ?」ハァハァ
真姫「穂乃果……」
穂乃果「どうして……どうして……」ハァハァ
真姫「ホント、どうして私はあなたのことを好きになったのかしらね?」クルリ
穂乃果「真姫ちゃん……う、運転……」ハッハッ
真姫「どのみち止め方が分からないんだから死ぬわよ」ソッ
穂乃果「真姫ちゃ……んっ」
真姫「ん…んん、ちゅっ」
真姫「……ん…………はぁ」
真姫「好きよ、穂乃果。…──大好き♡」
プーーーップップップップーーー!!!
ガッシャーーーン!!!
………
……
…
穂乃果「はぁ…はぁ……」
穂乃果「ゆ…」
穂乃果「夢ぇ?」
穂乃果「ゆ、雪穂……」ハァハァ
雪穂「なっ…!? どしたの、その汗」
穂乃果「す、凄い……怖い夢を見て」
雪穂「怖い夢ぇ?」
雪穂「はぁ~、いつまでも寝てるからそういう目に会うんだよ」
穂乃果「へっ?」
穂乃果「あれ? この音って……」
ヴルンヴルルル…
真姫「遅い!!」
穂乃果「ご、ごめん…」
穂乃果「それより、その音は──」チラッ
ヴルンヴルンヴルン
穂乃果「やっぱり! あの時のバイク!」
真姫「誕生日……それと、1人暮らしの餞別にって貰ったのよ」
穂乃果「あんなに派手に転んだのに廃車になってなかったんだ……」
真姫「もう、いいから! 早くしないと大学遅れるわよ!」
穂乃果「こ、これで行くのぉ!?」
真姫「当然でしょ?」
穂乃果「いつものバイクに変えない?」
真姫「前のバイクなら昨日棄てたわよ」
穂乃果「そんなぁ…」
真姫「いい加減、置いてくわよ?」
穂乃果「うぅ…うぐぐぐぐ……」
真姫「ふふ。この感じ、懐かしいわね」
穂乃果「私はトラウマだよ……」
真姫「私と穂乃果を恋仲にしてくれた思い出のバイクよ?」
穂乃果「思い出でもトラウマなの!!」
穂乃果「さっきだってこのバイクの音のせいで昔の夢を見たんだから!」
真姫「いいじゃない。羨ましいわ」
穂乃果「うぅ…もう既に漏らしそう……」
真姫「また弱みが一つ増えるわね」
真姫「あっ」
真姫「もしかして、さっき遅れたのってオネショしてたから…?」
穂乃果「してないよ!!!///」カァァ
真姫「…ねぇ、穂乃果」
穂乃果「なぁに、真姫ちゃん?」
真姫「あなた、いい歳していつまで実家に居るつもり?」
穂乃果「うぐっ!? い、いきなりだねぇ…」
穂乃果「う~~ん、いい所があればいいんだけど……あはは」
真姫「私、昨日から1人暮らしを始めたの。言ったかしら?」
穂乃果「そういえば、さっきチラッとそんなようなこと言ってたような……」
真姫「一緒に暮らさない?」
穂乃果「へっ? い、一緒に…?」
穂乃果「えぇ~!? もう決定なの!?」
真姫「何よ? 嫌なの?」
穂乃果「嫌っていうか、その……心の準備が」
真姫「…そう」
穂乃果「ま、真姫ちゃん…?」
ヴロロロロォォォォォオオオ!!!
穂乃果「なんか、スピード上がってない!?」
真姫「このバイクの最高スピードは凄いわよ? 前のバイクとは大違い……」
真姫「ねぇ、このままだと赤信号止まれなくなるけどいいかしら?」フフフ
お わ り !
-
前の記事
【ラブライブ!】飯田里穂(りっぴー)がテレビ戦士だったの覚えてる奴いる? 2020.04.08
-
次の記事
【ラブライブ!】ラブライバーが最もやり込んだファミコンソフトを挙げていくスレ 2020.04.08