【ラブライブ!】にこ「三馬鹿定例会」凛「議事録」穂乃果「その1だよ!」
- 2020.04.14
- SS

にこ「今日の議題はなにかしら?」
穂乃果「本日は『どうしたら三馬鹿を脱却できるか』についてです」
凛「待ってたよ!」
にこ「ふふ、ついに来たわね!」
穂乃果「私たちにこほのりんは、事あるごとに三馬鹿との誹りを受け、その度に苦渋を飲んできました。……が、それも今日までのこと!」
凛「そんな立場に甘んじていられるほど、凛たちはお人好しじゃない!」
にこ「ここで一発賢くなって、逆に絵里たちを馬鹿にしてやるわ!」
穂乃果「よーし! では早速、皆さん案を挙げていってください!」
凛「はいはいはーい!」
穂乃果「はいどうぞ凛ちゃん!」
凛「凛はやっぱり、真姫ちゃんをぎゅーってするのがいいと思うにゃ!」
穂乃果「……凛ちゃんは、賢くなるの諦めよっか」
凛「なんで!?」
穂乃果「なんでもなにもないよ! なんで真姫ちゃんを抱きしめることが三馬鹿脱却に繋がるのさ!」
凛「だってほら! 真姫ちゃんて頭いいでしょ?」
穂乃果「うん、そうだね」
凛「だから、真姫ちゃんをぎゅーってすれば凛たちも頭がよくなる」
穂乃果「凛ちゃんは三馬鹿にふさわしいと思う」
凛「ええ!?」
穂乃果「ええじゃないよ! 受験生が牛の頭撫でるノリで抱きしめられても真姫ちゃんも困るよ!」
凛「じゃ、じゃあ逆転の発想だよ! 凛たちは頭よくなんなくても、真姫ちゃんが馬鹿になる可能性はある!」
穂乃果「誰も得しないよその発想は! それって真姫ちゃんが不幸になるだけだよね!? 完全に道連れだよねえ!?」
凛「凛の三馬鹿菌をなすりつければ、凛だけは助かる」
穂乃果「三馬鹿ってそういうシステムだったの!?」
穂乃果「はい、どうぞにこちゃん」
にこ「私はね、やっぱり日頃から知的アピールをするのがいいと思うの」
凛「知的アピール?」
にこ「そう。ちょっとした言動を変えて『この人頭良さそうだな』って思わせればいいのよ」
穂乃果「うーん、例えば?」
にこ「持ち雑学を覚えてみて、日常的に披露してみるとか。例えば、……μ’sのみんなでマグロの産卵に立ち合ったとするでしょ?」
穂乃果「例えが限定的すぎるけど、うん」
にこ「そこですかさずこう言うの。『いくらはロシアでもいくらって言うのよ』って!」
穂乃果「!!!!」
凛「頭良さそうにゃ!」
穂乃果「すごい! すごいよにこちゃん!」
にこ「ふっふーん! 褒め称えなさい!」
穂乃果「わーわー! にこ様神様仏様!」
凛「でもいくらは鮭の卵にゃ」
にこ「………………」
穂乃果「………………」
凛「鮭の卵にゃ」
にこ「二回も言わなくていいわよ! ちょっと間違えただけでしょ!?」
穂乃果「にこちゃんかっこ悪い」
にこ「なによ! 穂乃果だって間違い気づかなかったでしょ!?」
穂乃果「気づいてたもん! 言わなかっただけだもん!」
にこ「なにおう!」
穂乃果「ぐぬぬぬぬ!」
凛「まあまあ、二人とも少し落ち着くにゃ」
にこ「……まあ、凛に言われるのは癪だけど、いいわよ」
凛「うーん。雑学かあ。凛はあんまりそういうの興味なかったからにゃー」
にこ「あ! にこ一つ知ってるわ!」
穂乃果「はい、にこちゃんどうぞ」
にこ「キリンの交尾の9割は、オス同士」
穂乃果「だから状況が限定的すぎないかなあ!?」
にこ「そ、そんなことないわよ! ほらみんなで動物園行って……」
穂乃果「行って?」
にこ「キリンが交尾中だったらすかさず」
穂乃果「テンションだだ下がりだよ! 気まずくなるにきまってるじゃんそんなの!」
にこ「でもほら、花陽とか喜びそうじゃない?」
凛「かよちんのことなんだと思ってるの!?」
穂乃果「ああもう! やっぱりにこちゃんは馬鹿だよ! 次凛ちゃん、なんかひねり出して!」
にこ「にごぉ……」
凛「んー、なにかあったかなー。……あ、そうだ!」
穂乃果「はいどうぞ!」
凛「真姫ちゃんはお尻のサイズを1cm詐称している」
穂乃果「それここで暴露していい秘密だったのかなあ!?」
凛「実際はもう少し大きいにゃ」
穂乃果「知らないよ! そしてさも当然のような態度に恐怖すら覚えるよ! なんで凛ちゃんは知ってるのそんなこと!」
凛「穂乃果ちゃんのえっち」
穂乃果「おかしくない!? この流れで自分が非難されるのおかしくない!?」
凛「ええっと、他に雑学というと……」
穂乃果「お願いだから、普通のにしてね?」
凛「海未ちゃんは胸のサイズを1cm詐称している」
穂乃果「さっきから周りの人間巻き込んでくスタイルだね、凛ちゃん!」
凛「実際はもう少し小さいにゃ」
穂乃果「やめてあげなよ! いいじゃん1cmくらい許してあげよう!?」
にこ「ちなみに私も、ほんとはあと3cm胸大きいわ」ほのりん「それは嘘」
にこ「にごぉ……」
にこ「んなこと言ったって、穂乃果、アンタだってまだ意見出してないじゃない」
凛「そうだよー。意見出したのにダメ出しされるのはちょっと不本意にゃー」
穂乃果「ふっふっふ! 甘いね。実はちゃんと穂乃果もちゃんと案を考えているんだよ」
にこ「ふーん。もったいぶらないで早く言いなさいよ」
穂乃果「ずばり、クールキャラになればいいんだよ!」
凛「クールキャラ?」
穂乃果「そう! ここだけの話、絵里ちゃんて素の部分はポンコツじゃない?」
にこ「まあ、そうね。ぽけーってしてる時の絵里は馬鹿っぽいわ」
凛「よだれ垂れそうだなーって見てていつもハラハラするよね」
穂乃果「でも、黙って口閉じてればかっこいいでしょ?」
にこ「たしかに」
凛「生徒会長だしね」
穂乃果「私たちが三馬鹿ってバカにされるのも、きっと悪い意味で気安いからだと思うんだ」
にこ「舐められやすいってこと?」
穂乃果「そう! それ!」
凛「なるほど、一理あるにゃー」
穂乃果「だからこそ、ここでガラッとキャラチェンジするんだよ!」
にこ「クールキャラ! いいわね、採用!」
穂乃果「ふふふ、よきにはからえ」
凛「え、もう始まってるの」
穂乃果「戦争は、案を練り始める時から既に開戦してるのよ」
にこ「なんかぶれっぶれすぎない!? クールキャラから程遠いものに突き進もうとしてない!?」
穂乃果「パンがなければケーキを食べればいいじゃない!」
にこ「発想が貧困よ! 穂乃果の中の『お嬢様感』が手に取るようにわかるわよ!」
穂乃果「うーん、クールキャラって難しいね」
凛「この段階で、それ実感しちゃうの!? ほとんど何も得られないまま終わろうとしてるけど!」
穂乃果「むう……。そんなに文句言うなら二人ともやってみてよ!」
にこりん「「よろしくてよ! おーほっほつほ!」」
穂乃果「二人とも穂乃果のことバカにできないよね!?」
凛「うーん。凛は、なにかの役職に就いてみるのがいいと思うにゃ」
にこ「役職?」
凛「思えば、凛たちってμ’sの中で『仕事してない組』でもあると思うんだよね」
穂乃果「言われてみれば、そうだね」
凛「絵里ちゃんは生徒会長。希ちゃんは副会長。海未ちゃんと真姫ちゃんは作詞作曲担当で、ことりちゃんは衣装でしょ?」
にこ「ん? ちょっと待って花陽は?」
凛「かよちんは、お米担当」
穂乃果「それずるくない!? 具体的になにするの!?」
凛「それは、ほら。練習が終わってみんながお腹すいたーってなってる時に」
にこ「ときに?」
凛「みんなの代わりに、おにぎりを食べてあげる」
穂乃果「それって花陽ちゃんのお腹が満たされるだけだよね!?」
凛「と、とにかく! 仕事してない組4人のうちの3人がバカって言われてるんだから、役職との関連性は充分認められると思うにゃ!」
穂乃果「まあ、まだ若干納得いかないけどいいよ」
にこ「そうね。あんまり変な役職はなしってことにしてーー」
穂乃果「はいはーい! 穂乃果、勇者やりたい!」
にこ「いきなり自由すぎるのきたわね!」
穂乃果「いいじゃん、勇者。世界の平和を守るんだよ!」
にこ「よくないわよ! 少なくとも、スクールアイドルに必要とされる役職じゃないわよ!」
穂乃果「スクールアイドルにして、勇者」
にこ「歪すぎるわその組み合わせ! そもそも平和を脅かす存在なんてーー」
凛「じゃあ凛が魔王になるにゃ!」
にこ「アンタも張り合わなくていいから!」
凛「スクールアイドルにして、魔王」
にこ「にして、じゃないから! パートタイム感覚でスクールアイドルするんじゃないわよ!」
凛「スクールアイドルが本業にゃ」
にこ「魔王はもっとするんじゃないわよ! 家臣たち大迷惑だわ!」
穂乃果「ほら、にこちゃんも早く決めてよー」
にこ「だからなんでここで私が非難されるのよ!?」
凛「はーやーくー。にこちゃんが決まらないとシミュレーションできないにゃー」
にこ「え、ええ……。じゃあ、その、えっとぉ」
穂乃果「んー?」
にこ「……お姫様、とか?」
穂乃果「ようやくたどり着いたぜ、魔王!」
凛「くくく、ずいぶん満身創痍じゃないか? 勇者」
穂乃果「ふん、こんなの怪我のうちにも入んないさ! そんなことより、ようやくお前を倒せる喜びで胸がいっぱいだよ」
凛「はっはっは、凛を倒すと申すか! これは面白い」
穂乃果「そんなこと言ってられるのも今のうちさ。……みんな、力を貸してくれ!」パアア
凛「なっ、なんだこの光は!?」
穂乃果「お前に殺られた、格闘家や薬師、魔術師、お姫様の分までてめえを叩きのめしてやる!」
にこ「はいストーーップ!」
穂乃果「えー? なににこちゃん? ちょうど面白くなってきたのに」
凛「空気読めないにゃー」
にこ「いやいや、にこは面白くないからね!? なんで既に死んでるチョイ役勢に私が含まれてんのよ!」
穂乃果「勇者が仇をとってあげるんだよ」
にこ「いいわよ、とらなくて! そんなことより出演させてよ! 出番作りなさいよ!」
穂乃果「仕方ないなあ、にこちゃんは」
凛「じゃあ続きからにゃー」
穂乃果「姫の形見のこの剣で、お前を叩き切ってやる!」
にこ「はいストーーップ!」
穂乃果「ええ? にこちゃんまた?」
にこ「また? はこっちのセリフよ! なんでまた姫さまやられてんのよ!?」
穂乃果「出番つくったよ?」
にこ「ないも同然よ!」
にこ「だから、なんで私が非難されんのよ!?」
凛「じゃあ逆に、にこちゃんはどういうストーリーがいいんにゃ?」
にこ「もっと色々あるでしょ! 魔王、勇者、姫さまと来たんだから」
穂乃果「姫さまが、実は魔王の娘だった」
にこ「そういうアニメみたいな展開はいらないから! ……ほら、魔王に囚われた姫さまを、勇者が助けに来るとか!」
穂乃果「トラワレノヒメ?」
にこ「やめなさいよ! なんでちょっとエロゲー風タイトルにしたの!?」
穂乃果「???」
凛「言ってる意味がよくわかんないにゃー」
にこ「あ、そ、そう? ごめん、今のは気にしないで」
穂乃果「じゃあ、テイク3、行くよー」
にこ「え、ええ」
凛「行け! Invisible Tentacle《不可視の触手》!!」
にこ「だからやめろっつったわよねえ!?」
凛「言ってる意味が、よくわかんないにゃ」
にこ「しらばっくれんじゃないわよ! わかってて言ってるでしょ!? わかってて触手登場させたわよねえ!?」
穂乃果「にこちゃん、触手より出番少ないからって嫉妬は見苦しいよ」
凛「行け! オーク達よ!」
にこ「だからやめなさいよおおおおおおお!!」
凛「にこちゃんは体力ないにゃー」
にこ「あんたらが原因よ!」
穂乃果「ていうか、穂乃果たちなんでこんなことしてたんだっけ?」
にこ「あんー? それはあれでしょ、穂乃果が勇者になりたいって言い始めて」
穂乃果「あはは、おかしなこと言うねにこちゃん。穂乃果が勇者になりたいなんて言うわけないよ」
にこ「いやいや言ったから! この耳でしかと聴いたから!」
穂乃果「私は、花を愛でる村人Cくらいが妥当だよ」
にこ「しれっと美味しいポジションついてるんじゃないわよ! 私を触手で陵辱しといて!」
凛「面白かったにゃー」
にこ「だから私は面白くなかったからね!」
穂乃果「まあまあにこちゃん。ポッキーあるけど食べる?」
にこ「……食べる!」
凛「凛もほしー!」
穂乃果「いっぱいあるからねー」
凛「…………」ぽりぽり
にこ「…………」ぽりぽり
穂乃果「…………」ぽりぽり
にこ「それで」
穂乃果「んー?」
にこ「なんで勇者の話になったんだっけ?」
穂乃果「なんだっけ?」
凛「ポッキーおいしーにゃー」
穂乃果「飴ちゃんもあるよー」
にこ「…………」ぽりぽり
にこ「まあ、いっか」ぽりぽり
本日の会議、終了
面白い
なでなでしたい
面白いけどこれで終わり?
それとも続くのかな
ワロタw
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