【ラブライブ！】善子「お祭り……行かない？」

善子「ね、ねぇ……」

善子「今日ってこの後……予定とか有るの……？」

善子「……」

善子「そ、そう……」

善子「じゃあその……一緒に帰らない？」

善子「あ、ありがとう……！」

善子「じゃあ校門で待ってて！」

善子「ちょっとだけ先生に用事が有るのよ」

善子「……え？」

善子「だって早く貴方の所に行かないと帰っちゃうかもしれないじゃない……！」

善子「いいから待ってなさい！」

善子「それじゃあ行こっか……」

善子「……」

善子「……」

善子「……」

善子「何か話しなさいよ……」

善子「……」

善子「話題をちょうだい！」

善子「別に嫌いじゃないわよ！」

善子「ただ……なにを話していいのか分からなくなって……」

善子「他の人と居るときは全然大丈夫なのに……」

善子「なんでかしらね……」

善子「ごめんね……本当に嫌いとかじゃ無いのよ……？」

善子「ほ、ほら！バス来たわよ！」

善子「乗るわよ！」

ﾋﾟｯ

善子「思ったより早く来て良かったわ」

善子「……」

善子「今度の花火大会だけど……行く相手は決まってるの……？」

善子「……」

善子「！」

善子「本当！？」

善子「じゃ、じゃあさ……」

善子「私と……行かない……？」

善子「今年で最後なんだから……たまには……ね」

善子「嫌……？」

善子「え……！？」

善子「そ、そっか……そうだよね……」

善子「私なんかとじゃ恥ずかしいよね……」

善子「中学の時の友達にも会っちゃうかもしれないし……今だって私の痛いところはぜんぜん変わってないし……」

善子「えぇ！？」

善子「も、もう！」

善子「こんな時に冗談なんてやめてよ！」

善子「びっくりさせないで！」

善子「……え？」

善子「へ、凹んでなんて無いわよ！」

善子「うるさい馬鹿！」

善子「さっさと降りなさい！」

善子「私の家はもっと向こうだから！」

善子「……！」

善子「怒ってるからよ！」

善子「……うん」

善子「遅刻しちゃ駄目だからね！」　

善子「バイバイ……！」

ｶﾞﾁｬﾝ

ﾌﾞﾛﾛﾛ

善子「……」

善子「やった！」ｺｿｯ

善子「遅刻しちゃダメって言ったじゃない！」

善子「すっぽかされたかと思ったわよ……」

善子「本当にやめてよね……」

善子「……」

善子「ほら！行くわよ！」

善子「……賑やかね……」

善子「これだけ人がいる中、あなたと二人で一緒に回るっていうのも不思議な気分よね……」

善子「……」

善子「本当に私と一緒で良かった……？」

善子「今年が最後の花火大会何でしょ？私以外にも行きたい相手が居たりは……」

善子「……そっか」

善子「そう言ってくれて……嬉しい……」

善子「昔は毎年一緒に言ってたわよね……」

善子「いつからだっけ、一緒に行かなくなったのって」

善子「……」

善子「本当に行っちゃうの？」

善子「どうしても……留学するの……？」

善子「……私はもう少しあなたと一緒に居たいって言うか……」

善子「……」

善子「……ごめんね」

善子「あなたを引き止めるべきじゃ無いって言うのは分かってるの……」

善子「あなたの将来の事を考えれば……」

善子「ただ……」

善子「……」

善子「せっかくのお祭りなんだから楽しまないとよね！」

善子「私射的やってこようかしら！」

善子「一緒に行きましょう！」

善子「うぐぐ……」

善子「弾打ち切っちゃった」

善子「何で倒れないのよ！」

善子「ちゃんと当たってるじゃない！」

ﾊﾟｧﾝ!

善子「……！」

善子「何であなたばっかり落とすの！？」

善子「こんなところインチキに決まってるじゃない！」

善子「私たこ焼き買ってくるから花火が見える場所取っといて！」

善子「綺麗に見えなきゃ許さないわよ！」

善子「あふっ！」

善子「あっふいはよほへ！」

善子「あふいあふい！」ﾓｺﾞﾓｺﾞ

善子「んんっ！」ｺﾞｸﾝ

善子「く、口の中火傷するかと思ったわ……」

善子「ちょっと！あげるなんて言ってないわよ！」

善子「もう！昔から変わらないわね……！」

善子「……え？」

善子「……」

善子「……今年で最後だからってあげないわよ……！」

善子「今年で最後だからって……」

善子「あげるわ……」

善子「たこ焼きくらいいくらでも上げるわよ……」

善子「いくらでもあげるから……」

善子「……」

善子「やっぱり……行かないでよ……」

善子「これから一年間に起きる事が全部最後だなんて……」

善子「もっとあなたと一緒に居れば良かった……」

善子「喧嘩なんかしないでもっと笑顔で過ごせば良かった……」

善子「今になって後悔してるの……」

ﾊﾟﾗﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

善子「……」

善子「……」

善子「……花火……始まっちゃった……」

善子「あなたと見る……最後の花火が……」

善子「……」

善子「最後の花火大会なのに……」

善子「最後の想い出くらい笑顔で楽しい思い出にしたいのに……」

善子「ごめんね……ごめんね……！」

善子「また変な空気になっちゃうわよね……！」

善子「……」

善子「何でかしら……今まで見た花火と全然違って見える……」

善子「……」

善子「……ねえ……」

善子「あ、あの……」

善子「……私……」

善子「あなたの……」

善子「……」

善子「その……」

善子「……」

善子「……」

善子「……」

善子「……ううん」

善子「何でもない……」

善子「ごめんね、せっかく一緒に来てくれたのに……」

善子「……」

善子「変な事言って……本当ごめん……」

善子「……すごく綺麗だった……」

善子「でも……今までで一番切なかった……」

善子「……」

善子「うん……帰ろっか……」

善子「……」

善子「ううん……ごめん……」

善子「やっぱりもうちょっとだけ一緒に居たいの……」

善子「ごめんね……」