【ラブライブ!】果南「ウインクの練習」
- 2020.04.14
- SS

果南「は、はぇ? えっと……ウィンク!」ギュッ
千歌「あー、だめだめ! 思いっ切り両目閉じちゃってるよ果南ちゃん!」
果南「いやそんな……いきなり言われてもウィンクなんて出来ないって」
千歌「それじゃダメなんだよ! 果南ちゃんはもうアイドルなんだから、ウィンクくらい出来てもらわなくっちゃ困るんだよ!」
果南「そ、そういうものなの? じゃあ千歌がお手本見せてよ」
千歌「任せて!私の見事なウィンクに魅了されちゃってね!」グギッ!
果南「」
果南(私よりは出来てるはずだけど絶対何か違う!)
果南「わ、分かった! とにかく練習して、PV撮影までには出来るようになっとくから!」
千歌「よろしくね果南ちゃん! ほら!こうだよ!こう!」グギッ!グギッ!
果南(そう言えばそんなこと言ったっけ……)←散歩中
果南(……水に映った自分をじっと見つめて……)グギッ!
果南(んー、何とか片目を瞑れるようにはなったけどこれじゃダメなんだよね……)
果南(……千歌に言われてやってるんだから千歌と同レベルならそれでいいのでは?)
果南(いやいや、それじゃダメダメ! 私が千歌に教えるくらいの気持ちでーー)
「かーなーんっ!」ポンッ
果南「ほわああぁぁっっっっっ!?!!?」ビクゥゥン!
果南「おぉっーーーーはぁ、はぁ……危ない、水に落ちそうだった……」
果南「あ、ははは……ごめんね、鞠莉。ちょっとビックリしすぎちゃって」
鞠莉「んー、面白かったからOK? でも何でそんなに驚いたのはホワイ?」
果南「何故が被ってるんだけど……まぁいいや。ちょっとウィンクの練習をしててね」
鞠莉「練習をしてたの? ホワイ?」
果南「アイドルなんだからウィンクくらい出来た方がいいって、千歌に言われちゃってさ」
鞠莉「んー?」
果南「いや、だから……え? 何? 何が分からないの?」
鞠莉「んー、でも、果南が言ってるんだからやっぱりそういうことなのよね。そうだわ、私の思っていることがいつも正しい世の中じゃ、ないもの」
果南「いや、何言ってるの?」
鞠莉「ウィンクって、出来たり出来なかったりするものなんだーーって思っちゃって☆」
果南「はぁ?」
果南「うわっ、凄い! こりゃもはや一芸だなぁ……ってもういい、やり過ぎやり過ぎ!」
鞠莉「ウフフ、私の周りだと誰でもこの位出来て当たり前田のオフコースだったわよ☆」
果南「また被ってる……。そうなんだ、住んでた世界が違うんだなぁ……」
果南「長いよ!その言い方するなら4文字以内に収めて!」
鞠莉「ウィンクの先生が必要なんでしょ? 今ならこのマリーさんが格安で、してあげてもいいんだけどなぁ~……」
果南「か、格安とか言われると逆に怖いんだけど……てか普通にフリーで教えてよ……」
鞠莉「報酬はフレッシュなキスでお願いね!」
果南「は、はぁ!? キスぅ!?」
鞠莉「冗談よ、冗談。半分ね?」
果南「半分って何!? 残りの半分は何なの!?」
果南(キスで格安ってことは高価な場合は……いや、これを考えるのはよそう///)
果南「それに鞠莉の見事なウィンクを見たら、何か俄然やる気が湧いてきた! 私もあんなウィンクが出来るようになりたい、ってね!」
鞠莉「OK! その意気よ果南! あ、因みに埒が明かないっていのは乗馬用語なんだよ☆ これ、ビーンズね☆」
果南「『これマメね』って言いたいんだね」
鞠莉「それじゃ、報酬は先払いでーー」
果南「報酬……って! だからキスはしないって!///」
鞠莉(意外とウブな反応……可愛い♡)
鞠莉「まあまぁ、冗談だってば! ハーフジョーク!」
果南「鞠莉の冗談は冗談にきこえないんだよ……」
鞠莉「あ、因みにこれは、混血のハーフと半分のハーフをかけて~……」
果南「説明して貰わないと分からないよ! それは!」
鞠莉「オッケーオッケー、任せて! 果南を立派なキング・オブ・ウィンクに仕立て上げて見せるわ!」
果南「そこまでしなくていいし! クイーンだよ! まったく……」
鞠莉「……」
果南「……」
果南「って、早く教えてよ!」
鞠莉「え? ちょ、ちょっと待って! ボケてない! 今のはボケてないわよ!?」
果南「ボケの概念あったんだ!?」
鞠莉「いや、ガチで普通に果南から質問してくるものだと思ってたの、これはガチで。リアルガチで」
果南「リアルガチとか言わないで……」
果南「うーん、じゃあズバリ綺麗なウィンクのコツは?」
鞠莉「ハイ、カモーン! ウインクのコツね! そう、それはズバリ……!」
果南「スバリ……?」
鞠莉「……………………!」
果南「………?」
鞠莉「…………………っ! シャイニー☆」キラッ☆
果南「おいっ!」
果南「おいとか言っちゃったよ!!」
鞠莉「ごめんごめん☆ でもやっぱり言葉でエクスプレインするのは難しくって☆」
果南「質問する意味ないじゃん……」
鞠莉「だ・か・ら~……」ズイッ
果南「わっ……」
鞠莉「マリーのウィンクをよく見て、カラダで覚えなきゃ……ね?」
果南「………!」
「また」だ。近付く度に、鞠莉は私が見たことのない、感じたことのないものを与えてくる。初めは、海外育ちのエキセントリックなノリ。父親のお土産の、きつい味のお菓子。強い感情がこもった、よく通る歌声。
この島の人間にはない、目鼻立ちの造りや、金色の髪の毛。
側にいると漂ってくる、快楽を煮詰めたような匂い。
そして………それらに触れた時に湧き出してくる、この気持ち。
鞠莉のそういう所を見せられた時、私は……
それを全部、自分の物にしたくなるんだ。
鼻と鼻が触れ合うような距離で、ウインク。至近距離で、何度も何度もウインクをする。一度ウインクする度に、引き込まれるようで、もっと見ていたくなる。
鞠莉「んっ……ふふっ、どう……? コツ、掴めたかな…:…?」
何度もウインクをしている内に呼吸が荒くなって、吐息が顔に触れる。自分の息も、相手に触れているのが分かる。
鞠莉「……果南……」
果南「……鞠莉……」
欲求と感嘆の混じった声が洩れる。頬に、肌の感触。鞠莉の手が、頬に添えられていた。それに引き寄せられるように、更に顔を近付ける。ゆっくり、ゆっくり。この距離がなくなった時、私はーー
果南「ひゃあああっ!」
鞠莉「ホワッツ!?」
鞠莉「Oh! ダイヤ! ハロー、ご機嫌いかが?」
ダイヤ「ご機嫌いかが? じゃありませんわよ!」
果南「いや、ごめんごめん、ちょっと……」
果南(二人で見つめあっていたら何かドキドキしちゃって、変な気分になっちゃってたところに声をかけられたから……とか言えるわけないよ!!)
ダイヤ「……」ムスッ
果南(……)チラッ
鞠莉「……」ニヤニヤ
果南(くそぅ……鞠莉のやつ……!)
ダイヤ「あら、そうでしたの……まあ、そういうことなら分かりますけれど……」
ダイヤ「それはさておき、本当に一体何をしていましたの? こんな所で二人で集中してやることなんてそうそうありませんでしょうに」
果南「え、ええっと、それは……ちょっとウインクの練習を……」
ダイヤ「ウインクの練習?」
鞠莉「そうだよ! 私達が二人っきりでマジメに練習してるところに、ダイヤが乗り込んで邪魔してきたの!」
ダイヤ「邪魔っ……て何ですの! そんな意図は微塵もありませんわよ!」
鞠莉「リアリィ? つまり~……、ナチュラルボーン・邪魔物?」
ダイヤ「……あなた、相当私を怒らせたいようですわね?」ピクピク
果南「ま、まあまあ二人共落ち着いて……ダイヤはどうして淡島に? 家は向こうだよね?」
ダイヤ「お父様の手伝いをしていましたの。お父様のお知り合いに届け物をしに来た帰りですわ」
果南「ああ、そうなんだ」
果南(……ん?)
果南「その、今回は成り行きでこうなっただけで、別にダイヤを除け者にしたりするつもりはないからね?」
ダイヤ「んな!?」ドキーン
鞠莉「Oh!? もしかしてダイヤ、仲間はずれが嫌だったってこと!?」
果南「結構可愛い所あるよね、ダイヤ」クスクス
鞠莉「ん~、ダイヤ、So Cute♡」
ダイヤ「か、かかか、可愛くなどありませんわよ! この私に向かって可愛いなどと、はっ、恥を知りなさい!恥を!」
果南「安心して! これからAqoursの3年組として、私達ずっと一緒にやっていくわけだからさ! ダイヤも、一緒にハグしよ?」
ダイヤ(ずっと一緒……!)
鞠莉「そうだ! ダイヤも一緒にウインクの練習しようよ! 報酬はスイートなキスで……」
ダイヤ「やりません!!!!」
皆でウインクした。
3年組は仲良しになった。
完
ダイヤ「……」カチカチ
ダイヤ「むふふ……うふふふふ……」ニヤニヤ
ダイヤ「むふ! むふふ! うぇへへへ!」
ダイヤ「はぁー……鞠莉さんも果南さんも美し可愛いですわ……たまりませんわぁ……」
ダイヤ「そしてその二人に囲まれる私……! はぁぁぁん、もう、サイッコーですわ! 人生最高の時期ですわぁ!」
ダイヤ「……ん?」カチ…
ダイヤ「こ、これは!?」
果南「その時千歌がさー……」
鞠莉「WAO! ファンタスティック!」
ダイヤ「ちょっとそこの二人、止まりなさい!!!」バーン
鞠莉「Oh, ダイヤ! アングリー like a 明王?」
果南「ダイヤ! どうしたの? そんな鬼のような形相して……」
ダイヤ「どうもこうもありませんわよ! 二人共、これをご覧なさい!」
鞠莉「んー?」
果南「どれどれ……」
鞠莉「ホワッツ? ダイヤ、この写真がどうかしたの?」
ダイヤ「……ああ、そうですか……。シラを切るおつもりですのね……?」
鞠莉果南「???」キョトン
ダイヤ「とぼけたって無駄ですわよ!! あなたたち、示し合わせてましたのね!」
果南「示し合わす、って……何を?」
ダイヤ「決まってますわよ! ウインクですわ! この写真、あなたたち二人だけがウインクしているのですわ!」
果南「あぁ、言われてみれば……」
ダイヤ「この前仲間外れにはしないって約束したばかりでしょう!? それを何ですの!? 2人で見せつけるようにして、こんな……」
鞠莉「だったら、ダイヤもすれば良かったじゃない?」
ダイヤ「はぁ!?」
果南「あのー……それ、ほんとにただの偶然なんだけど……」
ダイヤ「……へっ?」
果南「うん、鞠莉がウインクしてた時に、たまたま私もウインクしたくなって、結果的にそうなった、て感じ?」
鞠莉「そうだよぉ。大体、そんな事するんだったらダイヤも誘って3人でウインクしようってなってたよ!」
ダイヤ「は/// はぁ、そうでしたの……私の思い違いでしたのね……」
ダイヤ「お二人共、疑って申し訳ありません……失礼しましたわね……」
果南「ダイヤ……」
ダイヤ(……何だか、それはそれで馴染めてないみたいで……寂しいわね……)シュン
果南(落ち込んでる)
鞠莉(かわいい)
果南「どうしたの、鞠莉?」
鞠莉「だったら、今から撮ればいいじゃない? 3人のウインク写真!」
ダイヤ「えっ!?」
果南「ああ……! 鞠莉、ナイスアイディア!」
鞠莉「でしょう? さっすがマリー☆」
ダイヤ「あの……えと……その……」
ダイヤ「け、結構ですわよ! べ、別に私はさ、ささ3人のウインク写真なんてものが欲しかったわけじゃないんですからね!」
鞠莉「そうなの? じゃあ、私と果南の2人で撮っちゃおうかな~☆」
ダイヤ「そっ、それはダメですわ!!」
鞠莉「ウフフ」ニヤニヤ
ダイヤ「くっ……! 仕方ありませんわね! そこまで言うなら撮ってあげても宜しくってよ!?」
果南「はは……素直じゃないなぁ、ダイヤは」
ダイヤ「素直ですわよ!!!」
鞠莉「はい、じゃあ撮るよ~! せーの、シャイニー☆」
果南「ウインク出来てないじゃん!」
おしまい
Aqours3年生組かわいい
最高です
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