【ラブライブ!】花丸「二日の」梨子「別れ」
- 2020.04.24
- SS

花丸「………っ!」ガバッ
花丸「………夢?」はぁはぁ
花丸(時計を見ると時刻は2時半)
花丸(心臓がドクドクしてる)
花丸(夢で良かった……あんな夢もう見たくない)
花丸「学校あるしもう少し寝ないと」
花丸(横になってまた同じ夢を見るんじゃないかって思うと嫌な気分になった)
花丸「んー?」
花丸「……いつの間にか寝てたずら」
花丸(陽射しが眩しくて良い天気)
花丸(でも気分は良くなかった夜中見た夢を鮮明に覚えていた)
花丸「はぁ…」
花丸(ため息をひとつ、いつもなら良い夢も良くない夢も次起きた時には忘れてるのに…)
花丸(覚えていた)
花丸(あれは夢だから現実にはならない…はず)
花丸「行ってきます」
花丸(朝食を食べて普段より早く家を出る)
花丸(待ち合わせ場所に来るとルビィちゃんはまだ来てない)
花丸(家を出たのが早かったから当然だけど)
花丸(梨子ちゃんと時間を合わせるために早く出るようにしたマル)
花丸(ルビィちゃんには申し訳ないけど早く家を出る事を言ったら)
ルビィ『花丸ちゃんが早く出るならルビィも一緒に行く』
ルビィ『ぇっと花丸ちゃん達の邪魔するつもりはないけど…一緒に行きたいなぁ』
花丸(そう言ってくれて嬉しかった梨子ちゃんも大切だけど友達も大切だから快く了承した)
花丸(呼ばれた方を見ると)
花丸(手を振りながらルビィちゃんが走って来る)
花丸「おはようルビィちゃん」
ルビィ「待った?」
花丸「ううん今来た所ずら」
ルビィ「よかったぁ」
花丸「じゃあ、行こうか?」
ルビィ「うん」
千歌「あ!きたきた、花丸ちゃ~んルビィちゃ~ん!」
梨子「おはよう」スッ
花丸「おはようずら」ギュッ
千歌「おー朝からお熱いですな~」
梨子「千歌ちゃん!」
千歌「えぇー事実じゃん」
千歌「ねえ?」
ルビィ「ぇぇ、うん」
花丸「ルビィちゃんまで」
梨子「もう、早くしないと置いてくよ?」
梨子「行こう花丸ちゃん」
千歌「あっ待ってよー」
花丸「……」
梨子「何かあった?」
花丸「え?」
梨子「元気ないなって」
花丸「そんなこと、ないけど」
花丸(嫌な夢を見たからって理由が子供っぽい)
花丸(夢の内容には梨子ちゃんも関わってるから)
梨子「そう?無理には聞かないけど」
梨子「話せる時は話してほしいな」
花丸「ありがとう梨子ちゃん」
梨子「じゃあ、花丸ちゃんまたお昼ね」
花丸「うんまた」パッ
花丸「あっ」
花丸(握っていた手が離れて思わず声が出てしまった)
梨子「どうかした?」
花丸「なっ何でもない、また後で」スタスタ
梨子「……」
千歌「梨子ちゃ~ん先いくよー?」
梨子「あっ、今いく」
曜「花丸ちゃんが?」
梨子「うん、元気がないっていうか」
千歌「朝はそんな風に見えなかったけどな~」
梨子「普段通りって感じだったんだけど、どこか違うっていうか」
曜「なるほど、花丸ちゃんの事を良く見てるんだね」
梨子「もう茶化さないでよ」
曜「そんなつもりはないんだけどね」
曜「聞いてはみたの?」
梨子「うん、そんな事ないって」
千歌「梨子ちゃんの気のせいって事は?」
曜「今は誰よりも花丸ちゃんの近くにいる訳だし」
曜「梨子ちゃんがそう感じるならそうかもしれないね、多分だけど」
千歌「うーん…花丸ちゃんから話してくるのを待つしかないんじゃない?」
梨子「うん…」
曜「それか頬っぺを引っ張って本音で話す」
梨子「頬を引っ張っる理由ある?」
曜「私には鞠莉ちゃんに頬を引っ張っられて全てぶっちゃけた過去がある」
梨子「なにそれ」クスクス
千歌「で?どうするの?」
梨子「それで深刻そうだったら頬でも引っ張ってみようかな」
曜「…結構痛いから優しくね?」
梨子「後、話し変わっちゃうんだけど」
千歌「なになに?」
梨子「明日と明後日の土日なんだけど…」
花丸(天気もいいから中庭で昼食をとることにした)
花丸(今日マルはお弁当を持ってきていない)
花丸(なぜなら)
梨子「はい、どうぞ」
花丸「ありがとう」パカッ
花丸「美味しそうずら~」
花丸(梨子ちゃんに作ってきてもらったから)
花丸「このたまごサンドおいしいずら」モグモグ
花丸(綺麗に詰められたサンドイッチを黙々と食べる)
梨子「もぅ、喉に詰まらせないでよ?」
花丸「だいじょう…んっ!」
花丸「みっ…みずっ」
梨子「言ったそばから!?」
梨子「はい、お茶だけど」
花丸「………」コクコク
花丸「……ぷはぁ~」
梨子「大丈夫?」
花丸「ありがとう」
花丸「美味しくてつい…」
梨子「そう言ってくれると嬉しいけどね」
花丸「梨子ちゃんはマルの胃袋を掴んだずら」
梨子「ふふ、今度は花丸ちゃんの手料理食べたいなぁ」
花丸「マルの?…そこまで得意じゃないよ?」
梨子「いいからいいから」
花丸「うーん…分かったずら」
花丸(お手伝いくらいにしかやらないけど梨子ちゃんのために練習しとこう)
梨子「横になる?膝枕してあげるけど」
花丸「うん///」
花丸(頭を膝の上に乗せてベンチに横になる)
花丸「気持いいずら~」
花丸(頭には膝の感触と柔らかな日差し)
花丸(今なら夜見た嫌な夢も忘れられるくらいのいい夢が見れそう)
梨子「ねぇ、花丸ちゃん」ナデナデ
花丸「ん~?」
花丸(頭を撫でられるのが気持よくてうとうとしてきた)
梨子「向こうに行っちゃうから二日間だけど会えないんだ」
花丸「え?」
花丸(ドキッとした一気に眠気が吹っ飛ぶ)
梨子「本当は朝言うつもりだったんだけど…」
花丸「戻ってくるよね?」
花丸(体を起こして梨子ちゃんを見る)
梨子「えっ?」
花丸(目をパチクリさせてマルを見る)
花丸「ちゃんとマルの所に帰ってくるよね?」
花丸(自分でも変な事を言ってると思う…ただ親戚の家に行くだけ)
花丸(学校もスクールアイドルもあるのに戻ってこない筈はないけど聞かなきゃ気がすまなかった)
花丸「……うん」
梨子「どうしたの?やっぱり変よ?」
花丸「なんでもないずー」
梨子「なんでもなくないでしょ?そんな顔して」
梨子「話して欲しいな…それとも私じゃない頼りない?」
花丸「そんな事ないけど」
花丸「……夢みたずら」
梨子「夢?」
花丸「マルは追いかけるんだけど、全然追いつけなくて…」
花丸「名前を呼んでも振り向いてすらくれなくて……」
花丸「梨子ちゃんが何処かへ行っちゃうって思ったら、マル…」
梨子「……大丈夫」
梨子「花丸ちゃんの前からいなくならないし、ちゃんと帰ってくるから」
梨子「だからそんな顔しないで」ギュッ
花丸(抱きしめてくれた梨子ちゃんの体はとても温かかった)
梨子「何か欲しい物とかある?」
花丸「…ひよこ饅頭」
花丸「三箱」
梨子「うん、分かっ…え?」
花丸「ひよこ饅頭四箱ずら」
梨子「今、さらっと一箱増やしたよね!?」
花丸「ダメ?」
梨子「うーん…ちょっとキツいかなぁ」
花丸「じゃあ、お任せするずら」
梨子「分かった、そろそろ戻ろっか」
花丸「うん」
花丸(練習が終わって手を繋いで梨子ちゃんと帰る)
花丸(それが付き合い初めてからずっと続いているから明日からそれがないのは寂しく感じる)
梨子「まだ夢の事を考えてるの?」
花丸「ううん、明日から手が寂しくなるなって」
梨子「そっか」ギュ
花丸(一言だけ呟いて強めに握ってくるからマルも強く握り返す)
花丸(そして別れる場所に着く)
梨子「うん…ねぇ花丸ちゃん」
花丸「?」
梨子「ちょっと、首筋いいかな?」
花丸「首筋?何するずら?」
梨子「いいからいいから」
花丸「ひゃぁっ!?」
花丸(顔が近付いてきたかと思うと首筋にキスされる)
梨子「……」チュゥッ
花丸「やっ、いっいつまでやってるず、ら///」
花丸「……」ジトー
梨子「ふふ、どうかした?」
花丸「こんな所にキスしてなんのつもりずら?」さすさす
梨子「さぁ?なぜでしょう」
花丸「キスするなら普通にすればいいずら」
梨子「うーん…聖痕をつけたかな」
花丸「善子ちゃんが移ったずら?病院行く?」
梨子「ちょっと酷くない?」
梨子「いや、善子ちゃんはもう…」
花丸「もう?」
梨子「いや、善子ちゃんはあれでいいのよ、うん」
花丸(梨子ちゃん絶対手遅れとか思ってる)
梨子「さてと、暗くなっちゃうしそろそろお別れね」
花丸「うん、気をつけて行ってきてね」
梨子「花丸ちゃんも練習頑張ってね」
花丸「梨子ちゃんの分まで頑張るずら」
梨子「じゃあ、また月曜ね」
花丸(梨子ちゃんの背中を見送ってマルも帰路につく)
花丸(そして聖痕の本当の意味を家に帰って理解した)
ルビィ「花丸ちゃん、絆創膏付けて首筋どうかしたの?」
花丸「…聖痕を付けられたずら」
ルビィ「せいこん?」
善子「あら、ずら丸はどの悪魔と契約したのかしら?」
花丸「桜色の悪魔ずら」
花丸(そして八人揃って練習が開始する)
花丸(柔軟から発声、基礎トレーニングを坦々とこなしていく)
花丸(そしてお昼休み)
ルビィ「はっ花丸ちゃん?」
善子「あんた、パン何個食べるつもりよ?」
花丸「まだ、三つ目ずら」
善子「まだって、食べ過ぎると動けなくなるわよ?」
花丸「まだ大丈夫ずら」
花丸(梨子ちゃんのサンドイッチ食べたいなぁ)
ダイヤ「善子さんの言う通りですわ、同じ物を幾つも…」
果南「体壊すよ?」
花丸「食べなきゃやってられないずら」
鞠莉「もぅ梨子が帰って来て太ってたら幻滅するかもよ?」
花丸「……この辺にしておくずら」
花丸(この後動くにしても太った姿は見て欲しくない)
千歌「あはは、でも今頃何してるんだろう」
曜「親戚の家に行くって言ってたね」
果南「うん、詳しくは知らないけどね」
花丸「マルも詳しくは聞いてないずら」
ダイヤ「さぁそろそろ再開しますわよ」
7人「はーい」
梨子(よし!上手く抜けれて来た)
梨子(流石に暇だもの…お小遣いも貰えたし)
梨子「新刊を探してlet’s go」
梨子(花丸ちゃんに二箱、皆んな用で二箱お饅頭を買って)
梨子(余ったお金で自分のお土産と)
梨子(向こうだとネットで買うけどやっぱり手に持って見なきゃね)
梨子(壁ドン&壁クイの新刊…買いね)
梨子「なになに?」
梨子(ダイヤ壁ドン?)
梨子(すごい!壁一面にダイヤモンドが埋め込まれていてそこで壁ドン…買いましょう)
梨子(しいたけ壁クイ…壁一面にしいたけが生えていてそこで壁クイ)
梨子(発想は斬新だけどちょっとなぁ)
梨子「こんなものまで!?」
梨子(雪原でのバク宙壁ドン)
梨子「悩むなぁ…」
梨子(綺麗な雪原でバク宙して壁ドンに持っていく…買ってみましょう)
梨子「びしょ濡れ壁ドン?」
梨子(濡れた服で壁まで追い詰めて一気に畳み掛けるのね…買いましょう)
梨子「うーん、色々買ったなぁ」
梨子(花丸ちゃん達は練習中かな?私も作曲はしとかなきゃ)
梨子「時間あるし、皆んなには内緒で行って見ようかな音ノ木に」
花丸「はぁはぁ」
千歌「前に比べたら体力ついたけど、はぁ」
ルビィ「こっこの階段はつかれるびぃ…」
果南「もう、だらしないなぁ」
ダイヤ「まっ全くです、わ」プルプル
鞠莉「足、震えてるじゃない」
ダイヤ「うるさいですわ」
果南「少し休んだら戻って解散にしよっか」
千歌「さんせーい…」
花丸(体力も付いてきたけど練習は疲れる)
花丸(練習の後は皆んなで遊びに行ったりスイーツを食べたりして)
花丸(楽しい時間だったけど梨子ちゃんがいないのは寂しい)
花丸(でもそんな時間も明日でおしまい)
花丸(明日待ち合わせ場所に行けば梨子ちゃんに会える」
花丸「お土産も楽しみだな~」
花丸(本を読むのをやめて早く寝る事にした)
ルビィ「花丸ちゃ、歩くの速いよぉ」
花丸「ごめんずら」
花丸(もう少しで会えると思うと歩くのが速くなる)
梨子「あっ来た、おはよう花丸ちゃん」
花丸「梨子ちゃん、お帰りずら」ダキッ
梨子「ただいま」ギュッ
千歌「あの?忘れてません?」
ルビィ「あはは…」
花丸(貰ったお土産を片手に手を繋いで帰る)
梨子「練習どうだった?」
花丸「基礎トレーニングばかりだったずら」
花丸(梨子ちゃんがいないからダンスの練習は特にしなかった)
梨子「そっか、でもうん落ち着くなぁ」
花丸「なにがずら?」
梨子「花丸ちゃんと手を繋いで帰るのが落ち着くなって」
花丸「…マルもずら」
花丸(ふと金曜日の事を思い出す)
梨子「?」
花丸「屈んで欲しいずら」
梨子「うん…この位?」
花丸「そのままでね」
花丸(この間のお返しを…)
梨子「……」スッ
花丸「ずら!?」
花丸(屈むのをやめる梨子ちゃん)
花丸「そのままでって言ったのに」
花丸「家に帰ってビックリしたずら」
花丸「マルもやる」
梨子「やーだ、恥ずかしいもの」
花丸「ズルいずらー」
梨子「そのお土産でガマンしてね」
花丸「むぅ…」
花丸(いつか、やり返そうと心に決めたのだった)
花丸(それから数日して……)
善子「……」
ルビィ「……」
果南「……」
鞠莉「……」
千歌「……」
曜「……」
ダイヤ「さてと、特別メニューができましたわ」
花丸「ずらぁ…」
花丸(練習の時に沢山食べたパン、皆んなで食べたパフェ)
花丸(そしてお土産で貰ったお饅頭全てを食べたマルは)
梨子「まさかだけどお饅頭一人で食べた?」
花丸「食べたずら」
ダイヤ「では、頑張って下さいね花丸さん」
花丸(見たくないメニュー表を受け取る)
梨子「私も付き合うから頑張ろう?」
花丸「……うん」
花丸(元の体重に戻るまでダイエット生活が始まってしまった)
読んでくれた方はありがとうございます
素晴らしい
乙ずら!
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