【ラブライブ!】希「にこっちのカーディガンが部室に落ちてる…」 真姫「忘れ物かしら…」のぞまき「…」
- 2020.04.15
- SS

希「!」
真姫「」キョロキョロ
希「」グッ
真姫「♪」スゥー
真姫「!?」
真姫「ごほっ、げほげほげほっ……」
希「ど、どしたん?」
真姫「ヤニくさっ!!」
真姫「そうよ、これは由々しき事態だわ!」
花陽「まさか、あの純情可憐で意識高いにこちゃんに限って……」
希「嘘だと思うなら、そのカーディガンを嗅いでみ?プンプン臭うやろ?」
凛「凛は言われるまで気づかなかったけどにゃー」
凛「何で真姫ちゃん達は真っ先に気づいたのかにゃー?」
真姫「そ、それは……」プイッ
希「♪~」クチブエピュー
凛「……」ジー
海未「とはいえ、もし事実なら大変なことです。μ’sの活動にもかかわりますし、何よりにこの将来が……」
絵里「最悪の場合、学校の存続が白紙撤回なんてこともありえるわね……」
花陽「」スンスン
花陽「♪」モッギュー
真姫「いつまで嗅いでるのよ!返しなさい!」グイ
コロン
凛「ん?内ポケットから何か落ちたにゃ」
海未「!こ、これは……」
穂乃果「ライターだ!」
真姫「」
花陽「」
希「」
穂乃果「まあまあ、そんなに焦らなくても」
海未「そうです、まずはにこの到着を待って」
絵里「ああ、そういえばにこ、今日は人に会うから練習はお休みするって」
穂乃果「あれ?μ’sのグループLINEではそんなこと一言も」
海未「……むむ、ますますキナ臭いですね」
凛「臭うのはヤニだけどにゃ」
希「そういう大事な連絡が、どうして真っ先にうちに来ないんや!えりちの外道!」
真姫「人でなし!」
花陽「おにー!」
絵里「え、私のせい!?」
穂乃果「まあまあ。もしかすると喫煙習慣のあるイイ人が出来ただけかもしれないよ?」
のぞまき「」ガーン
花陽「」グッシャア
凛「かよちんが真顔で命より大切なおにぎりを握りつぶしたにゃ」
ことり「おにぎにぎ、だね」
絵里「言っていいことと悪いことがあるわよ、穂乃果」
海未「あなたがそんな人だとは思いませんでした!最低です!」
穂乃果「え、えっ!?今の発言ってそんな重罪なの!?」
海未「落ち着いてください!」
穂乃果「まずは深呼吸だよ!ほら、ひっひっふー、ひっひっふー」
真姫「はなしなさい!」
凛「かよちんも手伝ってにゃー」
花陽「なにモタモタしてるんですか!早くしてください!」
希「事態は一刻を争うんよ!」
絵里「はやっ」
ことり「おにぎにぎおいしい」モグモグ
にこ「……」ソワソワ
にこ「……」スマホポチポチ
にこ「……」カミノケクルクル
穂乃果「人待ち顔でそわそわしてるね」
花陽「まさか本当に……」
海未「そんなことより、どうしてにこの居場所がわかったんですか」
希「そらもうアレよ。スピリチュアルパワーってやつよ」
絵里「あら?私のスマホどこかしら?」
真姫「髪の毛なんかくるくるして、ばかみたい」
凛「……」
凛「いかにもロリコンっぽい風体だにゃ」
絵里「どこからどう見ても不審者ね」
穂乃果「あれがいい人?どう見ても援助交s」
絵里「ほ、穂乃果!それ以上言ったら」
花陽「」
真姫「」
希「」
絵里「ほらー!」
海未「もうあなたは口をつぐんでなさい!」
穂乃果「……すみません」ショボン
花陽「やろう、ぶっころしてやる」
穂乃果「わあ、花陽ちゃんがくるった」
花陽「フヒーッ、ヒ、ヒ、ヒ、ヒ」ジタバタ
海未「気を確かに!」
穂乃果「海未ちゃん、しっかりおさえてて!」
ことり「なんだかラグビーの試合みたいになってきたねぇ」
希「昇抜天閲感如来雲明再憎
昇抜天閲感如来雲明再憎
昇抜天閲感如来雲明再憎……」ブツブツ
絵里「大変!希がなんかヤバそうな呪文を唱えはじめたわ!」
真姫「神田川の藻屑にしてやるわ」ダッ
穂乃果「しまったぁ!もう一人いたんだった」
ことり「ターンオーバー!抜けたー!」
「あとはイネ科の植物にも注意だね」
にこ「こたろうが鼻水垂らしてばかりだったから、心配だったにこ」
にこ「ありがとうございます、さすがは西木野総合病院の院長先生にこ」
「いやいや、これからもうちの娘をよろしく」
「東京都秋葉原須田町15歳(彼氏いない歴17年)・・・。」
にこ「!?」
真姫「ヒヒヒヒヒ」ボコスカバキグシャ
にこ「きゃーっ、真姫ちゃんパパーッ!」
ことり「トラーーーーーイ!!!!」
真姫「ごめんなさい」
海未「真姫は仲間のために必死だったんです、どうかご理解ください」
凛「そうにゃそうにゃ。だいたい真姫ちゃんのお父さんがロリコンぽいのが悪いにゃ」
穂乃果「お願いです!真姫ちゃんを許してあげて!」
真姫パパ「実の娘に不審者と間違えられるなんて心外だが、そういう事情なら……」
真姫パパ「もう女の子だけで大人の男に立ち向かおうなんて考えちゃいけないよ」
8人「はいっ!」
希「あれ?そういえばにこっちは?」
花陽「しまった、逃げられました!」
海未「そうでした、こんなことしてる場合じゃありません!」
真姫パパ「にこちゃん?娘がいつも話題にしているにこちゃんがどうしたんだい」
真姫「ちょ、パパ!//」
真姫パパ「なるほど、未成年喫煙か……医者として、人の親として見過ごせないね」
絵里「どこか行き先に心当たりはありませんか?」
真姫パパ「ないなぁ、何しろ二人で会うのははじめてだから」
穂乃果「なんかアイテムありませんか?尋ね人ステッキとかドラゴンレーダーとか」
真姫パパ「ないねぇ、西木野家は万能じゃないからね。都合のいいSSじゃあるまいし」
凛「つっかえねえにゃ、これだからロリコンは……」
希「まあまあ、うちにとっておきの最終手段があるんよ」
穂乃果「ほほう」
にこ「なんかよくわかんないけど今日のみんなはヤバい!」
にこ「もしかして、海未のポスターにマジックでヒゲ描いたのバレたのかしら」
にこ「それとも絵里の背中に『私はポンコツです』って書いた紙を貼ったのがバレたのかしら」
にこ「ともかく、逃げないと!」
凛「あーっ!にこちゃん見つけたにゃー」
にこ「にこぉ!!」
にこ「ギョエにこー!なんでここがわかったにこー!」
穂乃果「オラー!」
絵里「チカチカ!」
にこ「ピエーッ!もうイタズラしないから許してほしいにこー!」
バビューン
真姫「……ぜぇ、はぁ」
海未「逃げられました……」
カランカラン
にこ「はーっ……」
にこ「逃げ切ったわ、最後まで……」
にこ「あー、もう疲れたにこ!マスター、アイスコーヒーお願い!」
マスター「はいよ」
マスター「矢澤さんさ、ここ分煙されてないからあんま制服で来ない方がいいよ」
にこ「ファブリーズするから、大丈夫よ」
「消臭が足りんよ」
希「そっか、うちらに内緒でこーんなヤニ臭いお店に通ってたんやね」
カランカラン
真姫「あ、いた!ちょっとにこちゃん……うっ」
穂乃果「タバコくさっ!」
海未「今どき全席喫煙可とは……」
にこ「な、ななななな……」
にこ「なんでここがわかったのよぉ~!!」
希「スピリチュアルパワー、と言いたいけど」
希「今はGPSという便利なものがあるんよ。鞄の中見てみ?」
にこ「へ?……ああっ!私のじゃないスマホがある!」
絵里「あああああ!それ私のスマホ!」
海未「なるほど、ではあのカーディガンの臭いは」
にこ「他人が吸った煙の臭いよ」
絵里「ならあのライターは」
にこ「前に合宿で、花火とか焚き火とかやったでしょ。その時のよ」
にこ「家に置いておいて、ちび達が火遊びに使ったら大変でしょ」
凛「なーんだ、スモーカーのにこちゃんなんていなかったんだね」
穂乃果「一件落着、だね」
希「ともかく、一つ約束してほしいんよ」
希「もうあの喫茶店には、近づかんといて」
にこ「はぁ?なんでよ!」
花陽「それに、タバコの臭いなんてマイナスイメージもいいとこだよぉ。清純派アイドルの印象に傷がついちゃうよ!」
希「喫茶店なら、ドトールとかスタバでええやん?なにもあんな前時代的なお店にこだわらなくても」
真姫「まったく、なんでタバコなんてこの現代にまで残ってるのかしら」
花陽「喫煙者なんて、早く法律で取り締まっちゃえばいいのに」
希「タバコなんて、有害でしかないもんなぁ」
にこ「!!」カッチーン
にこ「……黙って聞いてりゃ、冗談じゃないわよあんた達」
にこ「肺癌の本当の原因は大気汚染よ!一台の車の排気ガスの方が、百本のタバコより有害なことくらいわかるでしょ!」
にこ「タバコは神経を鎮める効果があるから、たとえば口内炎の特効薬にもなるのよ!有害でしかない?大間違いよ!」
にこ「だいたい、タバコはアイドルにとってマイナスイメージですって?どぉせ伊藤蘭が映画で『蘭』ってタバコを吸ってたことも知らないんでしょ?」
にこ「なーにが法律で取り締まれ、よ!あんた達のような嫌煙思想の方がよっぽど有害よ!!」
のぞまきぱな「!!」
海未「そうです、みんなあなたのことを心配して」
にこ「ぬぁーにが心配よ!人のことをクンクン嗅ぎまわって、勝手な価値観押しつけて!」
にこ「もう帰るわ!
これ以上つけ回すのはやめてよね!」
ツカツカツカ
のぞまきぱな「……」シュン
凛「……にこちゃん、怒ってたにゃー」
絵里「希達も元気ないし、今日のところは解散しましょう」
海未「まったく……もう放っておきましょう、あんな身勝手な人」
絵里「そうもいかないわ。下手に嗅ぎ付けられたら、厄介なことになるもの」
穂乃果「きっと何かワケがあるはずだよ……」
ことり「にこちゃんとニコチンって似てるよね」
「あら、もしかしてμ’sの皆さん?」
にこママ「はじめまして、にっこにっこにー♪の母でーす」
穂乃果「あ、あはは……」
絵里「このタイミングで、ねぇ」
にこママ「……あら?なにこのビミョーな空気」
海未「まるまるうまうま」
にこママ「なるほどねぇ、娘がタバコのにおいを……」
凛「かよちん達、とっても心配してるにゃ」
穂乃果「なにか心当たりはありませんか?」
絵里「このままじゃ、にこさんにあらぬ疑いがかけられかねないんです」
にこママ「そうねー」
にこママ「……やっぱり、旦那かしら」
にこママ「子どもが生まれてからはすっぱり禁煙したんだけど」
にこママ「余命が宣告されてから、どうしてもまた吸いたいって言い出して」
にこママ「子どもの前では決して吸わないことを条件に、許可したの」
にこママ「旦那は言いつけを守ってたわ。だけど……臭いまではごまかしきれなかったのね」
にこママ「そっか……あの子がたまにパチンコ屋の前なんかで涙ぐんでたのは、そのせいだったのね」
7人「……」
ことり「絵面がよろしくないねぇ」
にこ「……ただいま」
穂乃果「あっ、にこちゃん」
にこ「あんた達、なに勝手に人んちに押し掛けてんのよ。まだ用があるわけ?」
にこママ「こら、にこ!全部聞いたわよ!みんなに心配かけて!」
真姫「……にこちゃん!」
希「にこっち!」
花陽「にこちゃーん!!」
ヒシッ
にこ「わ、ちょっと!!」
希「にこっち、寂しかったらうちがたまにお父さんの代わりになったる!」
花陽「私達、にこちゃんのことが大切なの!だからお願い……ひとりで寂しい気持ちを抱え込まないで!」
にこ「ちょっと、ママー!いったい何を吹き込んだのよぉ!//」
にこ「さっきは悪かったわ。言い過ぎた」
にこ「確かに高校生がタバコ臭いのはよくないわよね。当分はタバコの臭いがするところには近づかないことにする」
にこ「副流煙って小児アレルギー性鼻炎にもよくないみたいだし」
穂乃果「うんうん」
にこ「それから、真姫ちゃん」
にこ「……パパは大事にしなさいよ?」
海未「やれやれ……」
ことり「めでたしめでたし、ちゅん♪」
真姫「うー、作曲がちっともはかどらないわ」
真姫「ストレスで口内炎まで出来ちゃった……いたた」
真姫「そういえば、にこちゃんが口内炎の特効薬について何か言ってたような」
真姫「……いやいや、ダメよ!」
真姫「高校生として、お医者の娘として!」
真姫「でも……」
真姫「他人の煙でも、神経の苛立ちって鎮まるのかしら……」
カランカラン
真姫「」ソーッ
海未「ま、真姫!?」
真姫「ヴェエ!?なんで海未がここにいるのよ!」
海未「そ、それはこちらのセリフです!どうして真姫がこんな紫煙臭いお店に!?」
真姫「た、たまたま立ち寄っただけよ!……それよりそれ、作詞ノート?」
海未「!!//」ハッ
海未「ち、違いますよ!?別に作詞がはかどらないからって、紫煙の力を借りようだなんてそんな」シドロモドロ
ことり「ここのチーズケーキおいしい」モクモク
おしまい
乙乙
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