【ラブライブ!】凛「かよちんが不良に苛められてる…?」
- 2020.04.17
- SS

真姫「…で?ことり。話って何よ」
ことり「う、うん…ごめんね皆、練習後にいきなり呼び出して…」
穂乃果「ううん。なにか、大事な話なんでしょ?」
ことり「うん……あのね…?ことりの思い違いならいいんだけど…」
ことり「その…」
ことり「…」
ことり「花陽ちゃんが…苛めに遭ってるんじゃないかって、思うの」
凛「…かよちんが苛められてる…?」
ことり「う、うん…」
海未「…どう言う事です?」
ことり「あのね…今日実は衣装作りに煮詰まっちゃって、気分転換にアルパカさんの小屋に行ったの…」
ことり「そうしたらアルパカさんの水とご飯が小屋の前に置いてあって…」
ことり「何だろうと思ってたら校舎の裏から泣き声が聞こえて来てね…?」
穂乃果「うん…」ゴクリ
ことり「泣き声がする方を陰から覗いたら…花陽ちゃんが、うずくまってて…」
ことり「駆け寄って大丈夫?って聞いたら涙目でうんって言ったの」
ことり「それでね、ここで何してたのか聞こうと思ったら校舎裏の反対側の方に女の子が走っていくのが見えたんだ…」
ことり「それが学院で今まで見たことない、派手な感じの、怖そうな子で…」
ことり「ことり達を一瞬睨んで、逃げちゃった…」
ことり「涙目になりながら、大丈夫、大丈夫、心配かけてごめんなさい…って繰り返してて…」
ことり「ケガしたりしてないか聞いても、大丈夫だから…今の事は誰にも言わないでって…そればかりで…」グスッ
穂乃果「…ことりちゃん…」
ことり「でも…花陽ちゃんが、あの子に酷いことされてるんじゃないかと思うと、内緒になんて出来なかったの…っ」
海未「…そう言えば花陽は練習中も心ここに在らずといった感じでしたね…」
真姫「ねぇ凛…その女って…」
凛「うん…絶対アイツだよ…」ワナワナ
海未「心当たりが有るのですか?」
真姫「ええ…。私達のクラスメートよ」
ことり「…それじゃぁ一年生…?あんな子居たかなぁ…」
真姫「それが入学して間もなくから最近まで停学くらっていたらしいのよ。暴力沙汰を起こしただかで。」
真姫「まぁ俗に言う不良ってやつね。」
穂乃果「あ、なんかその噂聞いたことある」
真姫「何しろ倍率が低いからね。ああいうのが入り込むのも無理ないわ」
ことり「うぅ~初耳だよぉ…」
凛「凛帰る」ザッ
穂乃果「えっ?」
凛「お喋りはここまでにゃ 凛はこれからアイツとステゴロタイマンと洒落込むから」
ことり「そ、そうだよぉケンカなんて危ないよぉ…」
穂乃果(皆どこでそんな言葉覚えたんだろう…)
真姫「落ち着きなさい凛。気持ちは解るけど、日常的に暴力を振るってきた相手に真っ向からぶつかってどうするのよ」
凛「真姫ちゃん、こう見えても凛、ケンカじゃ男の子にも負けたこと無いんだ」
凛「今までもかよちんをからかう子とはよくバトってきたにゃ」
凛「凛なら○れる」
ことり「凛ちゃんの知られざる一面が…」
海未「…後で絵里に報告ですね」
凛「にゃ゛っ!?それだけは勘弁…じゃなくてっ!」ハッ
凛「かよちんに電話…」プルル
海未「…正気に戻ったみたいです」
穂乃果「よかったよかった…」
穂乃果「でも花陽ちゃん、心配だね…」
真姫「いえ…、問題児が復学したのは事実だし、その二人が一緒に居て花陽が泣いていた時点で確実でしょうね」
真姫「そういう手合いは気弱な子を狙うだろうし…」
穂乃果「うーん…確かに出会ったばかりの花陽ちゃんは気が弱かったかもしれないけど…」
穂乃果「皆でスクールアイドルやって大分変わったと思うけどなぁ…」
海未「ですがその方はずっと学校に来ていなかった様ですから、入学当時の花陽しか知らないとなれば目をつけられてもおかしくは無いのかもしれません…」
ことり「うん…。ことり、お母さんに相談してみるね…」
穂乃果「だね。私達も協力して、花陽ちゃんを助けよう」
海未「はい。…って凛?」
凛「…う~ん…おかしいなぁ 何回かけても電話が繋がらない…。」
凛「…もしかして何かあったんじゃ…!」
ことり「え…!?」
ことり「うん…!!」
海未「まだ学院内に居るかもしれませんしね…!」
真姫「警察呼んだ方がいいかしら…」
凛「かよちん…!今助けに行くからね!!!」バッ
??「ここです。この時間なら誰も…」ガチャ
凛「わゎっ!」ピタッ
穂乃果「ん?」
海未「こんな時間に誰でしょう…って!」
真姫「…は、花陽?」
凛「かよちん!!!!」
花陽「…へ?」ポカーン
凛「かよちぃん!!」バッ
花陽「きゃっ」
ことり「花陽ちゃん…よかった…」
海未「花陽!どうして…」
凛「かよちんもう大丈夫だよ!!凛がついてるからね!!」
花陽「え…?え…?みんなどうしたの…?」
穂乃果「ん?もう一人誰か…」
ことり「あ…あの人…っ」
海未「…もしかして…」
真姫「…ええ。噂をすればね…アイツよ」
不良「…?」
穂乃果(うわ FFのフ○ングみたいな人出てきた!)
海未(…あの目つき…間違い無さそうですね…)
凛「かよちん、下がってて」
花陽「えっ?」
凛「…か、かよちんを苛めたのお前かにゃ」ザッ
不良「は、はい…?」
花陽「…?」
凛「こんなとこに呼び出してまた苛める気かにゃ」
凛「許さない…!!」グッ
花陽「凛ちゃん!?」
不良「?……もしかしt」
凛「オゥラ!!!!!」ブンッ
不良「ひっ!?」サッ
ガギィィィィン!!!
穂乃果「ちょっ!!凛ちゃん!?」
海未「凛!!」
不良「え…?な、なん…っ!?」
凛「お前だけは許さない!!!」シュッ
凛「覚悟しろ!!!」真姫「凛待って!!!」
凛「…!?」ピタッ
花陽「…」フルフル
花陽「や、やめて…凛ちゃん…どうしちゃったの…?」
凛「…な、何でかよちんがソイツを庇うの…?」
花陽「当たり前だよ…凛ちゃんこそ、何してるの…?」
花陽「何でこの人に怒ってるの…?」
凛「そんなの…そんなの!決まってるよ!」
凛「かよちんがソイツに苛められてたってことりちゃんが!!」
花陽「何…言ってるの…!?」プルプル
凛「ちょ、え?かよちん…?何でそんな怒っ…?」
不良「…???」アワアワ
凛「…ん…?」
海未「…これは一度、状況を整理した方が良さそうですね…」
真姫「その様ね…」クルクル
凛「…あ…え…?」
凛「も…もしかして…」
凛「…違うの?」
「「「こ、告白ーー!!??」」」
穂乃果「そ、それホント!!?」
不良「…は、はい…////」
海未「で、では何ですか…?」
海未「校舎裏で花陽に告白した所をことりに見られた事に気づき逃げてしまい…」
海未「その後花陽が返事をする場としてこの屋上を選び…」
不良「い、今に至る訳ですが…」
花陽「不良さんに謝って下さい!!!」
花陽「特に凛ちゃん!!!いきなり蹴っちゃダメでしょ!!?」
凛「ごめ゛ん゛な゛ざぁぁぁい!!」ウェーン
ことほのうみまき「「ごめんなさい!!!」」ドゲザー
花陽「私からもごめんなさい!」ペコリ
不良「い、いえ…。」
凛「うっ…うぅ…ごめんなさいぃぃぃ」グズグズ
不良「あはは…」ナデナデ
海未「本当に申し訳御座いませんでした…花陽が苛めに遭っているのではないかと早とちりしまして…」
ことり「ううん、全部私が悪いんです…本当にごめんなさい…っ」
不良「い、いえ…もし私が皆さんの立場でも同じ事を思ったはずですし、仕方有りません…。」
不良「身から出た錆ですから…」アハハ…
海未「穂乃果」
穂乃果「ご、ごめん…」
花陽「も、もう…っ 花陽が泣いちゃったのはそういうのが生まれて初めてだったから感動しちゃったからで…」
花陽「不良さんはとっても優しい人なんだからね…?」
ことり「花陽ちゃん…本当にごめんなさい…」
不良「はい…西木野さんの言う通りです」
不良「私はどうしようもない人間でしたから…。色んな人を不安にさせて…迷惑ばかりかけて…」
不良「身体が弱いばっかりに…」
穂乃果「…ほぇ?」
真姫「…身体?」
不良「はい…。廃校を阻止する為に一生懸命頑張ってる皆さんに心打たれました…」
不良「この人達はこんなに頑張ってるのに…私だけ寝てばかり居られないって…。」
不良「目つきが悪いのも体調のせいで…すみません…」
穂乃果「…はい…??」
真姫「身から出た錆てそういう…言葉の使い方間違えてるわよ…」
海未「ですね…。」
不良「…?」
凛「何にも悪いことしてないにゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ヌァー!
不良「い、いえ…。やっぱり間違いだったんです。私なんかが…」
不良「身体と共に病んだ心が小泉さんの笑顔と歌声に何度救われた事か」
不良「そして身の程知らずにも何時しかそれが…。」
不良「と言う話を…どうしても伝えたかったので今日させて頂いたのが…間違いだったんです…。」
不良「皆さんにまで心配とご迷惑をお掛けしてしまって…すみませんでした…。」シュン
ことり「謝らなくちゃいけないのは私です!」
凛「いや圧倒的に凛だよぉ!」
穂乃果「穂乃果もだよ…ごめんなさいっ」
真姫「…」
真姫「…ごめんなさい!」ペコリ
花陽「…真姫ちゃん…」
真姫「直接話したことも無いのに、ただの噂や表面的なもので貴女の事決めつけてた…」
真姫「本当にごめんなさい…。」
不良「…???」
花陽「ふ、不良さん、あのね、実は…一年生の間でこんな噂があって…」カクカクシカジカ
不良「…暴力事件を起こした不良…?わ、私がぁ!?」ガーン
不良「そんなぁ…」ガクッ
凛「ヒドい目にあったにゃ… もうウワサ話はこりごりだよ」
穂乃果「それは不良さんの言うセリフだけどね…」
キーンコーンカーンコーン
花陽「あっ…!もうすぐ完全下校時間…っ!」
花陽「み、みんな!ごめんなさい!ちょっと席を…!」
海未「…はっ!そ、そうですね、花陽と不良さんは…」
凛「えっ?」
不良「…私も、生まれて初めて告白をしたもので、その、混乱してしまって」
不良「お付き合いなんて言葉を口にしてしまいましたが…違うんです」
不良「私はただ、気持ちを伝えたかっただけ…お礼がしたかっただけなんです。小泉さんのお陰でこうして学校に来られるようになった事を…。」
不良「ですからお返事を頂かなくても、最初から解っているんです。私なんかは小泉さんに相応しく無い事くらい。」
穂乃果「不良ちゃん…」
不良「本当に、皆さんにご迷惑をお掛けしてしまい、すみませんでした…。」ペコ
不良「小泉さん、お昼は二人きりでお話が出来て…緊張しましたが、本当に嬉しかったです…っ」
不良「これからも、応援し続けます」
不良「本当に、大好きです…。」
不良「…失礼します…っ」バッ
花陽「あっ…」
真姫「……花陽!」
穂乃果「うん…花陽ちゃん!」
海未「花陽。」
ことり「花陽ちゃん…今日は本当にごめんなさい!!」
ことり「行ってあげて…!お願い…!!」
花陽「…うん!」バッ
花陽「今日はみんな、心配してくれてありがとう…!」
花陽「行ってきます!」ガチャ
穂乃果「…ファイトだよ 花陽ちゃん。」
穂乃果「…心配なんて要らなかったね…」
海未「ですね…。」
ことり「不良さんが優しい人だったって言うのもあるけど…」
真姫「…あの花陽が苛められるなんて」
凛「あり得ないにゃ。」
―下駄箱―
不良「…はぁっ…はぁ…っ…ケホっ」
不良「…今日は…いっぱい走っちゃったなぁ…胸が苦しい…っ」ケホケホ
不良「…でも、花陽ちゃんは練習でもっと苦しい思いをしても頑張ってたんだから…私もこれくらいで弱音言っちゃダメだよね…」
不良「花陽ちゃん…」
不良「…」
不良「…花陽ちゃん…か…。」
不良「私の初恋…終わっちゃったんだ…。」
不良「…ううん。これでよかったんだよね。」
不良「今まで通り、遠くから見てるのが、私には合ってる…。」
不良「…」
不良「…花陽ちゃん」
不良「…私に…何て言おうとして屋上に連れて行ってくれたのかな…」
不良「ひゃぁぁ!!??」ビクッ
不良「!?ゲホッ!!ゴホっ!!」
花陽「わわっ 大丈夫ですか?」サスサス
不良「ごっ、ごべんなざいっ」ゴフッ
花陽「お、落ち着いて!落ち着いて!」サスサス
不良「は、はい…っ」
不良「すぅー…はー…すぅー…」
不良「…はい…すみません…っ」
花陽「な、なんで謝るんですか…?」
不良「す、すみまs…あ…」
花陽「…」
不良「あの…。小泉さん、私、もう、その、大丈夫ですよ…?」アタフタ
不良「今日の事はその、忘れてもらって…。」
花陽「…」
不良「明日から迷惑はお掛けしませんので…。絶対…。約束します…。」
花陽「…」
不良「…あ、あの…」
花陽「不良さん」
不良「は、はいっ」ビクッ
花陽「お友達に、なろう?」ニコ
花陽「お友達になって、いっぱいお話しして、いっぱい遊んで、一緒に学校に通って」
花陽「一緒にお勉強して、一緒にお弁当食べて、一緒にお出かけしたり、お家にお泊まりしたり。」
花陽「これから花陽と、一緒に色んな事しよ?」
不良「…」
花陽「お返事は、その後じゃダメかな?」
不良「…」
不良「……っ」ウルッ
花陽「迷惑だなんて一度も思ってないよ?むしろ掛けちゃった方だもん…」アハハ…
花陽「でも今日は、花陽すっごく嬉しかったんだ」
花陽「花陽も人の為になれたんだって。誰かの力になれたんだって。今まで頑張って来て、本当に良かったって心から思えたの。」
花陽「全部不良さんのお陰。」
花陽「だからこれは、そんな花陽からのお願いです」
花陽「…お友達に、なって下さいっ」スッ
不良「…」グスッ
不良「…はいっ…!宜しくお願いします…!!」キュッ
花陽「やったぁ♪」ピョンピョン
花陽「嬉しい」ニコ
不良(…あぁ…)
不良(…私…)
不良(…今日の為に生まれて来たんだ…)
不良「小泉さん…」
花陽「花陽でいいよ?」
不良「えっ?」
花陽「お友達なんだもん。花陽って呼んでほしいな♪」
不良「!…」
不良「…これから、よろしくね…」
不良「…」
不良「花陽ちゃん…♪」ニコ
花陽「うん!!」
壁|ほのことうみまき「「「よかったよかった…」」」ジーン
凛「…うん 友達が出来ることは良い事だよね。友達だからね。かよちんの親友の凛が言うんだから。間違いないにゃ。」
凛「かよちんの凛が言うんだから。凛のかよちんに友達ができるのはいい事だからね」
真姫「誰もかよちんを取りゃしないから落ち着きなさいよ…」ハァ
理事長「あなた達…今何時だと思ってるんですか?」
「「「あ…」」」
花陽と体調不良 おわり
乙
ぜんこめって読んでしまったかよちん恐るべし
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