【ラブライブ！】雪穂「大きな壁」

ｻﾞｰｰｰｻﾞｰｰｰ

雪穂「ふぁー……」

穂乃果「あっ雪穂、おはよー」

雪穂「……あれお姉ちゃん、何でいるの？」

穂乃果「ひどい！何その言い方！」

雪穂「だって海未ちゃんとことりちゃんと遊びに行くって言ってたから」

穂乃果「うん、そのつもりだったんだけど雨がすごくて」

雪穂「あぁ…残念だったね」

穂乃果「せっかく久しぶりに遊べると思ったのに…」

雪穂「久しぶりって…先週も遊んでたじゃん」

穂乃果「それよりこれ見てよ、昔のアルバム見つけたんだ！」

雪穂「アルバム？」

穂乃果「ほら、剣道やってる写真もあるよ」

雪穂「……」

穂乃果「懐かしいなぁ…雪穂強かったよねー」

雪穂「…そんなことないよ」

穂乃果「えー？すごい強かったじゃん。なんで剣道やめちゃったの？」

雪穂「はぁ！？お姉ちゃんがそれ言う！？」

穂乃果「えっ、私…？」

雪穂「…覚えてないの？」

穂乃果「何を？」

雪穂「もぅ……」

～～～～～～～～～～～～

ゆきほ「お姉ちゃんおきてよー」ﾕｻﾕｻ

ほのか「うぅ…あと１０ぷん…」

ゆきほ「ダメだよ！練習におくれちゃうよ」

ほのか「うーん…」

穂乃果母「穂乃果！あんたもうすぐ試合なんだから！しっかりやりなさい！」

ほのか「ふぁーーい…」

ゆきほ「いくよお姉ちゃん」

ほのか「いってきまーす…」

――――――

剣道場

ゆきほ「……」ﾋﾞｭﾝﾋﾞｭﾝ

ゆきほ「ふぅ…やっと素振りがおわったぁ…」

ほのか「えーい！ひっさつ２刀りゅうー！」

ﾔﾗﾚﾀｰ　ｺｯﾁﾓﾆﾄｳﾘｭｳ！　ｼﾗﾊﾄﾞﾘ！　ﾅﾝﾄ！？　

ゆきほ（お姉ちゃん…またあそんでる）

ｺﾗｰ！ﾅﾆｼﾃﾙﾝﾀﾞ！！　ﾋｨｰ！ｺﾞﾒﾝﾅｻｰｲ！

ほのか「はい…ちゃんとやります」

ゆきほ「もぅ…」

帰り道

ほのか「はぁー今日もつかれたねー」

ゆきほ「お姉ちゃんはあそんでたじゃん！」

ほのか「まぁね」

ゆきほ「わたしはがんばって素振りやったのに…」

ほのか「あはは…」

ゆきほ「こんなんで試合はだいじょうぶなの？」

ほのか「うーん…だいじょうぶじゃないかな」

ゆきほ「ほんとに？」

ほのか「うん、ぜったい勝つよ！」

ゆきほ「がんばってね！」

―――――

試合会場

ﾊﾞｼｯ　ｶﾞｯ　ﾊﾞｼｼｯ

ほのか「めぇぇーーん！」

ﾊﾞｼｨｨﾝ

ゆきほ「……やった」

ゆきほ「ゆうしょうだぁーー！！」

穂乃果母「穂乃果ー！！よくやったわーー！！」

ほのか「ふぅ…」

ゆきほ「お姉ちゃん、すごいなぁ…」

穂乃果母「すごいねぇ」

ゆきほ「わたしも…お姉ちゃんみたいになれるかな？」

穂乃果母「なれるわよ。先生も雪穂のこと褒めてたのよ？いつも真面目に練習に取り組んでるってね」

ゆきほ「えへへ…」

穂乃果母「…穂乃果と違って」

ほのか「わーい！わーい！」

穂乃果母「まぁ、あんな子でも優勝できちゃうんだから、雪穂だってできるわよ」

ゆきほ「…うん！」

ゆきほ「よーし、お姉ちゃんにまけないようにがんばる！」

――――

ほのか「ゆうしょうしたよ！」

ゆきほ「すごい！わたしは２回戦でまけちゃった…」

穂乃果母「まだまだ次があるわよ！」

―――――

ほのか「ゆうしょう！」

ゆきほ「４位！」

穂乃果母「ふたりともすごいわねー」

――――――

ほのか「またゆうしょう！」

ゆきほ「じゅんゆうしょう！つぎはまけないよお姉ちゃん！」

―――――――

ほのか「えへへー！４れんぱ！」

ゆきほ「１回戦まけ…」

穂乃果母「そ、そういうこともあるわよ」

ゆきほ「……」

―――――

ゆきほ「…はぁ、はぁ」ﾋﾞｭﾝﾋﾞｭﾝ

ゆきほ（もっと練習しないと…）

ゆきほ「……」ﾋﾞｭﾝﾋﾞｭﾝ

ほのか「素振りあきたー」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

ゆきほ「……っ！」

ゆきほ（なんで…なんでなの？）

――――――

ほのか「えっ、わたしと？」

ゆきほ「…うん、しょうぶしよ」

ほのか「よーし、じゃあひっさつの２刀りゅうで…」

ゆきほ「ふざけないで！」

ほのか「…ゆきほ？」

ゆきほ「本気できてよ」

ほのか「…わかった」

ゆきほ（ぜったいまけない…お姉ちゃんなんかに）

ほのか「……」

ゆきほ「……めぇーん！」

ｶｯ

ほのか「めぇーーーん！」

ﾊﾞﾁｨｨﾝ

ゆきほ「あっ…」

ほのか「ふぅ……ゆきほもつよくなったねぇ」

ゆきほ「……」

ゆきほ「……っ！」ﾀﾀﾀﾀｯ

ほのか「ゆきほー！どこいくの！？」

――――――

ゆきほ「……うぅ…うぅ」ｸﾞｽｯ

穂乃果母「ゆーきほ♪」

ゆきほ「おかあさん……」

穂乃果母「ふふっ」

ゆきほ「おがあさぁーん！」ｸﾞｽｸﾞｽ

穂乃果母「もう…どうしたの？」

ゆきほ「わだし…ｸﾞｽｯ、もう剣道やめる」

穂乃果母「どうして？あんなにがんばってたのに」

ゆきほ「だっでおね゛えぢゃんにがでないんだもーん゛！」ｸﾞｽｸﾞｽ

穂乃果母「しょうがないわよ、雪穂はまだ小さいんだから」

ゆきほ「でも…でも、わたしの方がお姉ちゃんよりいっぱい練習してるのに！」ｸﾞｽｯ

穂乃果母「うん…そうね」

ゆきほ「どうしてお姉ちゃんなんかにかてないの！いっつもあそんでばっかりのお姉ちゃんに！」

ゆきほ「やっぱり…わたし才能ないのかな…」

穂乃果母「そんなことないわよ」

ゆきほ「でも……」

穂乃果母「雪穂はすごいのよ？練習を頑張れることも才能よ」

ゆきほ「うん…」

穂乃果母「でもね、いくら頑張っても勝てないこともある。雪穂がどれだけすごくても、もっともっとすごい人だっているの」

ゆきほ「そんなのずるいよ…」

穂乃果母「…ずるいね」

穂乃果母「でもね、頑張ったことは無駄じゃない」

ゆきほ「どういうこと…？」

ｷﾞｭｯ

ゆきほ「あっ……」

ゆきほ「お母さんの手…優しい」

穂乃果母「そういうこと」

穂乃果母「手を触ればすぐにわかるの」

穂乃果母「雪穂の手は頑張ってきた手。毎日毎日、一生懸命練習した手」

ゆきほ「わたしの手…」

穂乃果母「雪穂が頑張ってたことはみんな知ってる」

穂乃果母「だからね、今は勝てなくたって諦めないで。雪穂が頑張ってきた証は雪穂の中にちゃんと残ってるから」

ゆきほ「お母さん…」

穂乃果母「雪穂……」

穂乃果母「本当に剣道やめる？」

ゆきほ「……」

ゆきほ「…うん、もうやりたくない」

穂乃果母「そう…じゃあしょうがないわね」

ゆきほ「ごめんなさい」

穂乃果母「いいのよ、だけど忘れないで。これから先も雪穂は壁にぶつかることになると思う、穂乃果っていう壁にね」

ゆきほ「……」

穂乃果母「でも雪穂なら大丈夫。だって……私の娘なんだから！」

ゆきほ「…うん」

穂乃果母「穂乃果も雪穂もすごいのよ！世界で一番かわいい二人！」ｷﾞｭｰ

ゆきほ「……うん！」ﾆｺｯ

～～～～～～～～～～

雪穂「……」

穂乃果「ゆーきーほー！どうしたの？ぼーっとしちゃって」

雪穂「…別に」

穂乃果「それよりごめんね。もしかして私のせいで雪穂は剣道やめちゃったの？」

雪穂「ううん、お姉ちゃんのせいじゃないよ。でも…」

雪穂「今度は負けないよ」

穂乃果「……？」

雪穂「…なんでもない！行ってきまーす！」

穂乃果「え、ちょ…どこ行くの？」

雪穂「ランニング！もうラブライブまで時間ないし！」

穂乃果「だ、ダメだよー！雨の中を走って風邪でも引いたら…」

雪穂「もう雨止んだよ？」

ｻﾝｻﾝ　ｻﾝｻﾝ

穂乃果「ホントだ…」

雪穂「大事なライブ前に風邪引くなんてバカなことしないよ。私部長だししっかりしないと」

雪穂「じゃーねー」

ﾀﾀﾀﾀﾀｯ

穂乃果「ん…今バカにされた！？」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀ

雪穂（お母さんの言う通り…私の前にはいっつも大きな壁がある）

雪穂（お姉ちゃんっていうすごく大きな壁が）

雪穂（学校を廃校から救って、ラブライブで優勝して、スクールアイドルを一つにしたスーパーアイドル）

雪穂（やっぱりお姉ちゃんはすごいなぁ…）

雪穂（お姉ちゃんに比べたら…私なんてちっぽけなのかもしれない）

雪穂（でも…私負けないよ！）

雪穂（私だってお姉ちゃんの妹なんだから！）

雪穂（すっごいすっごいお姉ちゃんの妹なんだから！）

雪穂「絶対μ’sよりすごいスクールアイドルになる！」

雪穂「お姉ちゃんなんかに……」

雪穂「負けるかーー！！」

おわり

素晴らしいな乙

乙乙

おつおつ

３年組卒業後のオトノキ絶対面白いと思う