【ラブライブ!】果南「無人島に漂流した……」
- 2020.04.22
- SS

ダイヤ「とんだ災難ですわ…本当に、自然の…」
鞠莉「救助は来てくれるわ、船からの連絡が途絶えた事から、きっと察してくれる」
果南「結構アバウトっていうか適当ね…」
鞠莉「とりあえず服を乾かしたいわね…」
ダイヤ「濡れた服で移動するのは体力を消費するし、体温の低下にもつながるそうですし」
果南「服脱いで干しておこうか」
鞠莉「ちょっと恥ずかしいけど、少しの辛抱よ、ダイヤ」
果南「日も照ってるしね…」ヌギヌギ
ーーー
ダイヤ「……それで、これからどうすれば」
果南「助けがいつ来るかもわかんないからねー、数日間、ここで生活しないといけないかもしれないし…」
鞠莉「水と食料ね」
鞠莉「…漂流したペットボトルや、布なんかはないかしら」
ダイヤ「簡易濾過装置ですわね……」
鞠莉「そうね…とりあえず、まず第一に飲み水の確保ね」
ダイヤ「…こ、この先に進むんですの?」
果南「そうしないとこのままじゃ干からびちゃうし」
ダイヤ「……」
鞠莉「……ダイヤ、怖い?」
ダイヤ「…そりゃあ」
ダイヤ「……でも、行きますわ。1人でいるより、マシです…」
森のなか
鞠莉「…ここって、動物かなにかもいるのかな」
果南「どうだろうね。あんまり危ないのはいないで欲しいけど……」
鞠莉「危ないもんね」
ダイヤ「変な虫はいっぱいいますわね……」
果南「あっ! 見て、川!」
鞠莉「結構大きい…」
ダイヤ「蟹とか魚とか、いるんじゃないですの?」
果南「海でとるよりかは、安全そうだしね……探してみよう」
鞠莉「蟹とったー!!」
果南「やったわ鞠莉!」
ダイヤ「しかも結構大きい…?」
果南「こっちも捕まえた…食べる分には小さい…かな?」
ダイヤ「この状況では、食べられるなら、とっておかないと」
果南「そうね…ごめんね」
鞠莉「でも蟹ばっかりだね 」
果南「私なら海に行ける事はいけるけど……」
果南「素手じゃさすがに、ね」
果南「まっさか、そんな都合よく…」
ダイヤ「モリが落ちてましたわ!」
果南「あった」
ーーー
果南「…でも私、モリで魚突くなんて、やったことないよ?」
ダイヤ「この中の3人だと、果南にしか頼めませんから…」
果南「んー…とりあえず、行ってくるね」ジャブジャブ
鞠莉「果南」
果南「ん?」
鞠莉「下着つけていくの?」
果南「え」
果南「えっ、でもさ、その。さすがに裸でっていうのは…」
鞠莉「別に誰もいないんだし、大丈夫よ」
果南「……」
ーーー
果南「流されてしまった…」スッポンポーン
果南「…まあ、仕方ないか……!」
果南「そぉい!」ピョーンッ
果南(綺麗な海……魚も結構…)
果南(とにかく、数を稼がないと、ね……!)
ーーー
鞠莉「それじゃあ私達は火を確保しないとね」
ダイヤ「できるんですの?」
鞠莉「やらないと、ご飯食べられないしね」
鞠莉「この木と木を、擦り続けて火種を作ることから始めなきゃ」
ダイヤ「……だ、だめですわ…つかない……」
鞠莉「木が湿りすぎてたのかもしれない…今度はからっからに乾いてそうなのにしよう」
ダイヤ「これとか…これですわね。今度こそは…」
ギリギリガリガリガリ……
ーー
ダイヤ「……!」
プスプス……
鞠莉「煙が……!」
ダイヤ「あ、あと少し……!」
ダイヤ「ど、どうするんですの?!」
鞠莉「えっと、えっと、ぶんまわすの!」
ダイヤ「こう!?」ブンブン
ボッ!
ダイヤ「あっつ!?」
鞠莉「火がついたー!」
ダイヤ「やっ、やりましたわー!」
ーーー
ダイヤ「…果南、なかなか戻ってきませんわね…」
鞠莉「もう暗くなってきちゃう……ん?」
果南「……」ジャブジャブ…
ダイヤ「あっ……帰ってきた!」
果南「いや〜、大漁大漁!」
鞠莉「わっ、すごい! こんなに……!」
ダイヤ「1、2、3……8匹も…!」
果南「頑張ったよ〜」
果南「あったか〜い…結構冷えちゃって……」
鞠莉「はい、お水」
果南「あれっ、もう作れたの?」
鞠莉「一番働いてくれた果南に、最初に飲ませてあげないと」
ダイヤ「そうですわ」
果南「そんな…気にしなくていいのに……。でも、ありがたく…」
ーーー
果南「それじゃあ、さっそくこれらをどうにかして調理しないといけないわけだけど」
鞠莉「もうそのまま焼いちゃうしかないんじゃない?」
果南「だよね」
ーーー
パチッ、バチッバチッ……
ダイヤ「不格好ですけど、木で串をつくって、丸焼きに…」
果南「これはこれで美味しそうじゃない?」
鞠莉「キャンプみたいで楽しいわ!」
果南「厳しいキャンプになっちゃいそうだね……そろそろいいかな」
ダイヤ「…なんていうか、なかなかに野性味に溢れすぎていると言うか」
果南「仕方ないよ、いただきまーす!」
果南「あむっ……」バリムシャァ
ダイヤ「……」
3人「かった」
ダイヤ「鱗が…」
果南「……」
鞠莉「これは美味しいとは言えないかなぁ……」
果南「やっぱり多少の下ごしらえは必要なのかな……」
ダイヤ「…今はもうくらいですから、探すのは明日にしましょう」
ダイヤ「それに、蟹なら、美味しくいただけるのでは」
果南「確かに」
鞠莉「蟹だけに?」
果南「え?」
鞠莉「え」
ダイヤ「はいじゃあ蟹も焼いてみましょう!!」
ーーー
果南「あっ、蟹は美味しい……」
鞠莉「でももう少し味が欲しいのは確かね……」
ダイヤ「今は食べられればなんでもいいですわ……」
ーーー
鞠莉「いま何時くらいなのかしら」
ダイヤ「…それにしても」
ダイヤ「星が、綺麗ですわね…」
果南「そうだね…これだけは、ちょっと嬉しいかも」
鞠莉「余計な明かりがないから、より輝いて見える」
果南「寝ようか」
ダイヤ「はい…」
ーーー
ギラギラギラギラ
鞠莉「あつい……」
果南「日差し強いなぁ…こんなのどうしろっていうの」
ダイヤ「なにか日除けになるものがあればいいのに…」
ダイヤ「これなら森の中にいた方が涼しいんじゃ」
鞠莉「そうね。食べ物も探さないといけないし、いきましょうか」
果南「あと飲み水」
ーーー
ダイヤ「ここは何もなさそうですわね…」
鞠莉「キノコあるけどだめかのかな」
果南「そんな紫色のいかにもなキノコ食べたくないよ……」
鞠莉「このキノコは食べられるわ!」
果南「そうなの?」
鞠莉「焼けばしっかり、ね」
ダイヤ「持っていけるだけ持っていくことにしますか」
ダイヤ「それにしても、よく知っていましたわね」
鞠莉「小さい頃に何かの本で見た気がするの」
果南「なんか急に不安になってきた……」
果南「……それはいいけど」
ダイヤ「あついですわ…」
果南「プール行きたい…」
鞠莉「この際川でも……川、でも…」
3人「あ」
鞠莉「水着じゃないけど、何もなによりはいいよね」
果南「そうだね、でも気持ちいい〜」
ダイヤ「よく見れば綺麗な水だし、水浴びにもぴったりですわ…」
鞠莉「ついでにこのまま魚とか蟹探しちゃおうよ」
果南「エビとかもいないかな」
ダイヤ「果南、そっちに1匹大きめのエビが!」
果南「わかってるわかってる!」
果南「獲ったー!」
鞠莉「こっちも蟹!」
ダイヤ「大漁ですわー!」
ーーー
果南「いや〜、なんか普通に遊んじゃったね」
鞠莉「しょげてるより、いっそ楽しんじゃった方がいいのかもしれないわね」
ダイヤ「私も、火のつけ方も少し慣れましたわ」
果南「あ、そうそう、私」
果南「これこれ。草に袋かぶせておくと、袋に水が貯まるんだ」
ダイヤ「正真正銘の真水ですわね」
果南「でも全然量ないね」
鞠莉「まあしかたないわ。果南が飲みなよ」
ーーー
果南「よーし、じゃあ魚とってこようかな!」
鞠莉「果南ちょっと楽しいんでしょ」
果南「ちょっとね」
果南「わかってるよー、まあ、待ってて」
ーーー
鞠莉「よし、私たちも待ってるだけじゃ悪いし、何かしてよう」
ダイヤ「とすると、何をすれば…」
鞠莉「インテリア作ってみましょう!」
ダイヤ「素人なりに、作ってみましたけど、それなりに形にはなっていますわよね?」
鞠莉「椅子!」
ダイヤ「後は火を起こして、果南が戻ってくるのをまつだけですわね」
ーーー
果南『たこっー!』
果南『ふんっ…』ガシッ
果南『うわっ、絡み付いてきたっ……!』
果南『おおりゃあああああ!!』
ーーー
果南「……ただいまー!」
鞠莉「おかえ……うわっ、なにそれ!」
ダイヤ「タコ?」
果南「すごいでしょ、こんなに大きいのは」
ウニャウニャッ!
鞠莉「ひゃっ!?」
果南「わっ、まだ生きてるよ!」
鞠莉「やぁっ、胸に吸盤が……!」
ダイヤ「なんて助平なタコ……!」
鞠莉「そんな事行ってないでとるの手伝ってよー!」
果南「気をつけて急に引っ張ったら痛いよ… 」
鞠莉「ゆっくり、ゆっくりね…肌にくっついてる所もあるから……」
ダイヤ「ご、ごめんなさいっ、でもなかなかとれなくて…」
果南「鞠莉のここが無駄に大きいからタコも張り付いてるのよ…!」
鞠莉「好きで大きくしてるわけじゃないから!」
ーーー
果南「なんとか離れたね」ウニウニ
鞠莉「もう〜…せめて美味しく食べてやるわ」
ダイヤ「タコも丸焼きですの?」
果南「タコなら大丈夫だよ、これだけ大きいと焼くのに時間かかりそうだけど」
3人『おおっ〜』
ダイヤ「くるんっとして赤くなって美味しそう…!」
果南「これなら期待できそうだね…」
果南「…そういえば、これって」
鞠莉「椅子よ! なんかそのへんの木板を紐で縛って作ってみたの、ダイヤと」
果南「すごいね、これでお尻が痛くないや」
ダイヤ「ふふ。…なんだか、ここでの生活もそんなに悪くないですわね…」
鞠莉「ここから帰れたら、遊びに来てもいいかもね」
ダイヤ「もうタコもいい具合では」
鞠莉「そうね、じゃあいただきまーす!」
ーーー
ブルルルルルッ…
『いた! あそこの島だ…!』
鞠莉「あっ、あれは…!」
ダイヤ「小原家のヘリ……!」
鞠莉「それなんだけどね?」
『はい?』
鞠莉「お水と携帯電話ある?」
『え、ええ、まあ、はい』
鞠莉「だったらそれかして!」
鞠莉「私達、もう少しここで生活するわ!」
『はい……はい!?』
果南「やばくなったら連絡しますから!」
ダイヤ「火の起こし方が板に付いてきたところなんですの!」
『で、ですが!?』
鞠莉「さあ、いくわよー!」
3人『おっー!』
おわ
ケータイ水没させるなよ鞠莉!
おつおつ
おつ
かわいい
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