【ラブライブ!】絵里「モーニングコーヒー」
- 2020.04.28
- SS

目を擦りながら、時計をのぞき込むと7時。
布団に潜ったまま部屋を見渡す。
いつもと何ら変わらない自分の部屋。
唯一つ。
いつもと違うのは
隣でクークーと可愛い寝息を立ててる人物の存在。
あー、今思い返すと恥ずかしい。
バサッ
恥ずかしさを紛らわすかのように頭から布団を被った。
「クークー……」
ヒョコっと顔を出し、隣で寝てる人物の顔を覗きこんだ。
胸元が少し開けたパジャマ姿。
軽く寝癖が付いた髪も、寝息を立てる口元も
表現できないような可愛さ。
ずっと見ていたい。
ジッと見つめてた視線で気付いたのか、海未は眼を覚ました。
絵里「あ、ゴメン起こしちゃった?」
海未「いえ」
海未「不思議ですね」
絵里「うん?」
海未「起きたら、隣に絵里が居るなんて」
ニヤけそうになるのを必死で堪える。
ダメだ、まだ笑うな。堪えるんだ。
海未「はい?」
絵里「海未の可愛い寝顔が見られて嬉しかったわよ」
海未「あぅ///」
絵里「ふふ。コーヒー淹れるけど海未も飲む?」
海未「はい、頂きます」
海未「あっ、手伝いましょうか?」
絵里「良いの良いの。すぐだから、海未はゆっくりしてて」
海未「はい」
亜里沙はコーヒー飲まないから、2人分のコーヒーを準備するなんて珍しいのよね。
二人分……
絵里「えへへ///」
海未「?」
絵里「な、何でもないのよ///」
絵里「砂糖とミルク1つずつで良い?」
海未「はい」
絵里「どうぞ」
海未「頂きます」
海未「ズズズッ……」
海未「飲みやすくて良い香りですね」
絵里「私もお気に入りなの」
絵里「海未も気に入ってくれて良かったわ」
意外に甘えん坊なのよね。
私にグィッと、顔を近づけて目を閉じる。
キスのおねだりね。
でも私は、すぐにシテ上げない。
キス待ちの顔が可愛くて見ていたいから。
何時まで待っても唇に、その感触がこないと痺れを切らした海未が目を開ける。
海未「?」
もう、その可愛らしい上目遣いは反則よ。
我慢できないじゃない。
ちゅっ
絵里「自分からキスをおねだりしてくるなんて」
絵里「最初にキスした時は、あんなに恥ずかしがってたのに」
海未「!」
最初にキスをしたのは、告白したその日だった。
それまでも、それなりにアピールしてきたつもりなんだけど
私のやり方が悪いのか、相手が鈍いのか。
この娘には遠回しに言ってたんじゃダメだって。
意を決して部室に呼び出し
壁ドン!
壁ドンとは女性を壁際まで追い詰め、壁を背にした女性の脇に手をつき『ドン』と音を発生させ、
腕で覆われるように顔を接近させる事。
女性は、これに弱いと雑誌で見たわ。
海未「?」
不思議そうな顔で私を見上げてくる。
ヤバイ。
可愛い。
ここまできて、躊躇する。
壁に付いてる手がプルプルし始めた。
格好つけて、こんな体勢で告白しなきゃ良かったわ。
ええい。もう言ってしまうわ。
絵里「私、海未の事好きなの」
海未「……えっ?!///」
とたんに海未の顔が赤くなった。
絵里「だから私と付き合って欲しい」
少し顔を俯かせて黙った後
海未「……はい///」
絵里「嬉しい」
その時見せた表情は、今まで見てきたどんな海未よりも可愛くて
そのままキスしようと顔を近づけると
少しだけ顔を背ける素振りを見せる。
本気で嫌がってるんじゃなくて恥ずかしがってるだけね。
壁ドンに続き、もう一つの技を。
顎クイッ
絵里「キスしちゃうわよ?」
海未「……///」コクリ
徐々に顔を近付ける。
海未の吐息が感じられる位までに縮まった。
そして……
絵里「な、何で目開けてるのよ///」
海未「え?」
絵里「キスの時は、目を閉じるものよ///」
海未「そうなんですか。初めてなもので///」
海未「キスしてる時の絵里の顔見てたいなって思いまして///」
絵里「!///」
絵里「と、とにかく閉じなさい///」
海未「はい」
チュッ
海未「もう絵里っ///」
海未「ごめんごめん」クスクス
少しホッペタを膨らませる海未だったが
海未「……そう言う絵里だって」
絵里「え?」
海未「昨日……」
絵里「一緒のベッドで寝ましょ?」ポンポン
海未「え?一緒ですか?……恥ずかしいです///」
絵里「大丈夫よ」
海未「……えーと、はい///」
海未「お邪魔しまーす///」
暖かく柔らかい魅惑的な身体が密着している。
洗いたての髪の匂いが理性を奪う。
一緒のベッドで寝るって事はOKって事よね?
亜里沙が、お友達の家に泊まりに行ってて絶好のチャンス。
年上の私が恥ずかしがり屋の海未をリードして
脳内シュミレーションもバッチリこなしてきたわ。
海未「わっ」
抱きまくらを抱くみたいにと海未を抱きしめる。
すでに破裂しそうな程に、強く脈打っている海未の心臓の鼓動が伝わってくる。
恥ずかしがり屋な彼女の事だから、不安で仕方ないのね。
絵里「ねえ海未、キスしてもいい?」
海未「……」コクン
海未は恥ずかしげに首を縦に振る。
ちゅっ
海未の唇に自分の唇を重ねる。
「ん……ちゅ…ちゅっ……はふ……ちゅむ」
「んん……ふあ…ちゅ……」
何回も……何回も。
チュゥッ
海未「ひやぁっ?!」
細い海未の首筋に、優しくキス。
同時に、海未の身体が一瞬ピクンと震える。
絵里「ふふ、もっとしちゃおうかしら?チュ、チュッ……」
海未「あうっ///……」
首筋にキスをしながら、胸元へと手を伸ばし……
海未「あっ、そんな……恥ずかしいですっ///」
絵里「こっちは、どうかしら?」
海未「そ、そこは///……」
絵里「大丈夫だから……」
…………
………
……
海未「もう絵里///」
海未は恥ずかしさからか、私の胸に顔を埋めてしまった。
そんな海未の頭をポンポンして上げた。
ごそごそ
絵里「え?」
私のパジャマに手を懸け、脱がしてくる海未。
絵里「え?ちょっと待って///……」
海未「大丈夫です。今度は私の番です」
海未「絵里の胸もドキドキしてますね。大きくても鼓動が伝わってきます」
ペロッ、と海未の舌が先端をなぞり、私の身体が震える。
絵里「ひゃうんっ!」
海未「可愛い声ですね。絵里の可愛い声いっぱい聞かせてください」
絵里「もう///」
――――
絵里「わーっわーっ!!///」
絵里「……海未のイジワル///」
海未「キスでおちょくられたお返しです」
絵里「……ねえ海未?」
海未「はい?」
絵里「海未が卒業したら……毎日一緒にモーニングコーヒー飲まない?」
海未「そ、それって……」
絵里「そういう事」
海未「はい。飲みましょう」
おしまい
|c||^.-^|| (^8^)
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