【ラブライブ！】ルビィ「呼び方を変えたいなぁ」

ルビィ「ヨハネちゃん……よっちゃん……｣ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

ルビィ(ヨハネちゃん、本名があまり好きじゃないヨハネちゃんが呼んで欲しがってる名前)

ルビィ(よっちゃん、本名もヨハネちゃんとも呼ばない人が呼ぶアダ名)

ルビィ(ルビィは今はヨハネちゃんって呼んでるけど本当は親しみを込めてよっちゃんって)

ルビィ「呼び方を変えたいなぁ」

ルビィ(だけどヨハネちゃんはどう思ってるんだろう？)ｳﾑﾑ

ルビィ(ヨハネちゃんって呼ばれる方が嬉しかったり)

ルビィ(イヤだけど我慢してるなんてこともあるのかもしれないよね……)

ルビィ(本当は本人に直接聞くのが一番なんだと思うけど)

ルビィ(それは、ちょっと聞き辛いなぁ)

ルビィ「はぁ……」

花丸「何か悩みごと？」

ルビィ「うん、ちょっと……」

花丸「よかったら相談に乗るよ？」

ルビィ「……あのね？ヨハ──」

「朝から何ため息なんてついてるのよ」

ルビィ「えっ？あ、あの、聞こえてた？」

善子「あれだけ大きければね、おはよう」

ルビィ「お、おはよう、よ、ヨ、よ～……」

善子「？」

ルビィ「ううん、なんでもない、ルビィ先に行くね！｣ﾀﾀｯ

花丸「ルビィちゃん？｣ﾎﾟｶｰﾝ

善子「なんだったのかしら？マルちゃんわかる？｣ﾎﾟｶｰﾝ

花丸「ルビィちゃん、悩みがあるとは言ってたけど……」

善子「悩みねぇ……」

ルビィ「……やっちゃったよぉ」

ルビィ(どう呼んでいいのかわからなくなって逃げちゃった)

ルビィ(ヨハネちゃん、変に思ってないといいけど)

ルビィ「はぁ……」

ルビィ「よっちゃん」

ルビィ「……目の前にいなければ簡単に言えるのになぁ」

───────
─────
───

ルビィ「えっとぉ｣ｶｷｶｷ

花丸「そこはそうして……」

ルビィ「やっぱりマルちゃんの説明はわかりやすいな｣ｶｷｶｷ

善子「何してるの？」

ルビィ「！？」

花丸「課題でわからないところがあったんだって」

善子「へぇ、どこなの？」

ルビィ「え、えっと……」

善子「ルビィ？」

ルビィ「る、ルビィ、おトイレ行くね！｣ﾀﾞｯ

善子「い、行ってらっしゃい……」

花丸「……」

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

花丸「ルビィちゃん、お昼ご飯食べよう？」

ルビィ「うん」

善子「私も一緒させてもらうわね」

花丸「どうぞ、ヨハネちゃん」

善子「ルビィもいい？」

ルビィ「う、うん……」

花丸「……」

善子「そう言えばマルちゃんに聞いたけど、悩みごとがあるんだって？」

ルビィ「えっ！？き、聞いたの……？」

善子「ええ、聞いてあげるから話してみなさいよ」

ルビィ「で、でもぉ……」

花丸「ルビィちゃん……」

ルビィ「ごめんなさい！お姉ちゃんとお昼食べる約束だったんだ！｣ﾋﾟｭｰ

善子「……私達じゃ頼りないのかしら？」

花丸(多分だけど、ルビィちゃんの悩みの原因は……)

───────
─────
───

ルビィ「はぁ、なにやってるんだろう……｣ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

花丸「ルビィちゃん」

ルビィ「マルちゃん……」

花丸「少し、お話しない？」

ルビィ「空き教室まで来てお話ってなぁに？」

花丸「ここなら人通りも少ないし、誰にも邪魔されずにヨハネちゃんのこと相談に乗れるよ？」

ルビィ「……気付いてたんだね」

花丸「何年も一緒に過ごしてるからよくわかるずら」

ルビィ「マルちゃんには敵わないなぁ、あのね……」

花丸「なるほど、そういうことだったんだね」

ルビィ「うん……ルビィ、どうしたらいいと思う？」

花丸「マルは……やっぱり本人に聞くのが一番って思うな」

ルビィ「だけど……」

花丸「聞き辛いんだよね？それなら友達の話ってことにして内容もボカして聞いてみたらどう？」

ルビィ「それ、いいかも……」

花丸「それなら聞けそう？」

ルビィ「うん、やっぱりマルちゃんに相談してよかったよぉ」

ルビィ「ありがとう、マルちゃん！」

花丸「どういたしまして、ルビィちゃん」

ﾅﾆﾖｿﾚ

花丸「今の……？｣ｷｮﾛｷｮﾛ

ルビィ「どうしたの？」

花丸「ううん、なんでもないよルビィちゃん」

花丸(ヨハネちゃんの声だったような……？)

善子「…………」

善子「二人が帰ってこないから探しに行ってあげて」

善子「やっと見つけたと思ったらなによアレ」

ルビィ『うん、やっぱりマルちゃんに相談してよかったよぉ』

ルビィ『ありがとう、マルちゃん！』

花丸『どういたしまして、ルビィちゃん』

善子「なによ、私には相談できないって言うの？｣ｼﾞﾜ

善子「確かに、ルビィと出会ったのは浦女からで付き合いは短いけど｣ｼﾞﾜﾜ

善子「私ってそんなに信用ない？｣ﾎﾛﾘ

善子「…………｣ｺﾞｼｺﾞｼ

善子「フ……フフッ」

善子「いい度胸してるじゃない、このヨハネを無視するなんて！」

善子「こうなったら無理矢理にでも悩みとやらを聞き出してあげるから」

善子「覚悟しなさいよ、ルビィ！」

花丸「すぐに聞けそう？」

ルビィ「すぐには心の準備が……できれば放課後とかに──」

善子「ルビィ！」

ルビィ「は、はい！？｣ﾋﾞｸｯ

善子「話でもしましょう？ルビィの悩みについての話をね」

ルビィ「え、えっと……｣ﾁﾗ

花丸「マルもヨハネちゃんに聞いてもらうといいと思うずら」

ルビィ「マルちゃん！？」

善子「マルちゃん、ルビィ借りてくわね」

花丸「ルビィちゃんのこと、よろしくね」

善子「ええ｣ｸﾞｲｸﾞｲ

ルビィ「ま、マルちゃん……｣ｽﾞﾙｽﾞﾙ

花丸「がんばって｣ﾌﾘﾌﾘ

ルビィ(またこの教室)

善子「さあ、ここなら滅多に人も来ないし思う存分喋っていいのよ」

ルビィ「……｣ﾓｼﾞﾓｼﾞ

善子「……私には相談できない？」

ルビィ「え……？」

善子「知ってるのよ、さっきまでここでマルちゃんと悩みについての相談をしてたの」

ルビィ「……聞いてたの？」

善子「悩みの内容までは……だけど嬉しそうにマルちゃんにお礼を言うルビィの声を聞いて」

善子「私には相談してくれないんだって思うと悲しくて、悔しくて……」

ルビィ「違うの！ルビィがヨハネちゃんに相談できなかったのは……」

善子「ルビィ？」

ルビィ(言わないと、ヨハネちゃんにルビィの悩んでいることを)

ルビィ「あのね……」

ルビィ「……これはルビィの友達に相談されたことなんだけどね？」

善子「ええ」

善子(こういうのって大抵の場合が友達じゃなくて本人のことだって聞いたことがあるけど)

ルビィ「その友達の友達、A子ちゃんって呼ぶね？A子ちゃんは本名で呼ばれることを嫌がるの」

善子「へぇ、まるで私みたいね」

ルビィ「っ……それでA子ちゃんの周りにはA子ちゃんが提案した名前で呼ぶ子と」

ルビィ「それとは別のアダ名で呼ぶ子がいて」

善子(ますます私に……って、これ完全にヨハネのことじゃない！)

ルビィ「る……友達は今はA子ちゃんが望んだ呼び方で呼んでるんだけど」

ルビィ「本当はアダ名の方で呼びたいんだって」

善子「……その友達はどうしてアダ名では呼ばないの？」

ルビィ「本人の望む名前で呼ぶのが一番なのかも」

ルビィ「言い出せないだけで本当はアダ名で呼ばれるのも好きじゃないのかも」

ルビィ「そんな風に考えてるみたい」

善子「そう……」

ルビィ「ヨハネちゃんはどう思う？」

善子「好きに呼べばいいんじゃない？」

ルビィ「……いいのかな？」

善子「いいの、アダ名で呼ばれるのが本当に嫌なら嫌って意思表示をするものよ」

善子「なのに何も言わないなら不満はないってことでいいはずよ」

ルビィ「そっか……」

善子「それに覚えてる？私も今はルビィのことルビィって呼んでるけど」

善子「Aqoursに入って一緒に行動することが多くなるまではなんて呼んでたか」

ルビィ「そう言えば、ルビィちゃんって……」

善子「そうよ、ちゃん付け」

善子「私は何も言わずにルビィのことを呼び捨てにするようになって」

善子「ルビィもその事に対して何も言わなかった、それはどうして？」

ルビィ「嫌とは思わなかったから……」

善子「そうよね、だからそのA子ちゃんのこともまずはアダ名で呼んでみて」

善子「やめてほしいって言われたらその時は元の呼び方で呼べばいいと私は思うわ」

ルビィ「うん……」

善子「役には立てた？」

ルビィ「うん、もう少し考えてみるけど答えが出そうな気がする」

善子「そう、それじゃあルビィがヨハネのことをどう呼ぶのか楽しみにしてるわ」

ルビィ「うん！……って、えええぇぇぇ！？」

善子「誰と誰のことを言ってるのかバレバレよ、次はもう少しうまく誤魔化すのね｣ｸｽｸｽ

ルビィ「う、うわ～～～～ん！！」

───────
─────
───

花丸「ヨハネちゃんのこと、解決したみたいだね」

ルビィ「うん、一晩考えてみて答えは出たよ」

花丸「ルビィちゃん、いい顔してる」

ルビィ「そうかなぁ、そうかも」

花丸「そうそう、あとはヨハネちゃんに会えれば──」

「おはよう」

花丸「ヨハネちゃん、後ろにいたんだね、おはよう」

善子「ええ、ルビィもおはよう」

ルビィ「お、おはよう！」

ルビィ「よっちゃん！！」

おしまい

次第に増えていくよっちゃん呼びメンバーにルビィも加わったからということで

おつおつ

おつ

ほっこりするの、いいよね

ほっこりして今週の疲れがとれたよ
乙！