【ラブライブ!】梨子「堕天使ヨハネはとってもちょろい」
- 2020.05.02
- SS

善子「さて、次は何を歌おうかしら!」
梨子「よっちゃん、相変わらず元気だね…私もうちょっと疲れ気味だよ」
善子「ふふん、ヨハネはまだまだいけるわよ!堕天使を見くびられちゃあ困るわ!」
梨子「じゃあ私が何かリクエスト出すね…えーっと…」ピッピッ
梨子(…そういえば、カラオケでこういうの歌ってるよっちゃん見たことないかも)
善子「どれ?…って、この曲はだめよ!」
梨子「あれ、この曲知らなかった?」
善子「知ってるし歌えるわよ!でもこの曲は堕天使には相応しくないわ!こんな可愛らしい曲じゃなくて、もっと堕天使っぽい曲がいいの!」
梨子「堕天使っぽい曲って…」
梨子(うーん、でも聴きたいんだけどなぁ…)
善子「?何よ突然。その通りだけど」
梨子「不思議な力で操るってのもそれっぽいけど…時には純粋な可愛さで魅了するべきだと思わない?」
善子「えー、そうかしら?」
梨子「そうだよ!普段はクールでかっこいい堕天使が、たまに見せる可愛らしい姿に人は惹かれるんだよ!」
善子「むっ…確かに」
梨子「よっちゃんが本気で可愛らしさを出したら、もう誰でもリトルデーモンになっちゃうよ!」
善子「な、なんですって!…ふふふ、いいわよ!ヨハネの本気、見せてあげる!」
梨子(ちょろい)
善子「くっ…忌まわしき悪魔がついに我が手に渡ってきたわ…」
梨子「ジョーカーって悪魔なのかな?」
善子「ちょっと待っててリリー、シャッフルするわ」シャッシャッ
梨子(残り2枚しかないんだから、そんな念入りに切らなくても…)
善子「よし、できたわ!さあリリー、好きな方を引きなさい!」バッ
梨子「うーん」
梨子(まあ、特に悩むこともないかなあ)
梨子「よっちゃん、こっちがキングでしょ?」
善子「…さあ、どうかしら?そう思うなら引いてみればいいじゃない」
梨子「あ、いいんだ。じゃあ本当に引いちゃおーっと」
善子「…!ええ、そっちがキングよ!さあ、引いてみればいいわ!」
善子「えっ嘘!?」バッ
梨子「嘘。なるほどこっちだね」ピッ
善子「ああっ!?リリーずるいわよ!」
梨子「引っかかる方が悪いんだよー♪私の勝ちー♪」
善子「うううう…もう一回!もう一回勝負よリリー!」
梨子(ちょろい)
善子「ううう…もう無理よお…わかんないー」プスプス
梨子「まだ三十分しか経ってないよ…ほらよっちゃん頑張って」
善子「だって難しいんだもの…なによこれ…平方完成ってなんなのよぉ…」
梨子「そこはさっき教えたよ…」
善子「もー我慢できないわ!リリー、遊びに行きましょう!」ガタッ
梨子「だーめ。もう来週にはテストだよ?ちゃんと勉強しないと」
梨子「えー…じゃあ私は勉強してるから
、よっちゃんは気分転換行ってきていいよ?」
善子「えー!?リリーも一緒に行くのよー!」グイグイ
梨子「だめだよー。最近練習ばっかだったし、私もちゃんと勉強しないとテスト危ないんだから」
善子「リリー頭いいんだから大丈夫よー。ねえリリーったらー」グイグイ
梨子「大丈夫じゃないよー。よっちゃん引っ張らないでー」
善子「むー…」
梨子(ていうか、見た感じよっちゃん結構余裕ないよね…何なら赤点も有り得そう)
梨子「ほらよっちゃん、頑張ろう?赤点とるわけにはいかないでしょ?」
善子「そうだけどー…」
梨子(うーん…仕方ないなあ)
梨子「ところでよっちゃん、実は私今日の勉強終わったらサンドイッチ作ろうと思っててね?」
善子「?」
善子「!?ほんとに!?食べたい!」
梨子「でも、頑張って勉強したご褒美にしようかなって考えてたんだよねー…よっちゃんまだ三十分しかやってないしなー」
善子「えっ…が、頑張るわ!今から頑張るもん!」
梨子「またすぐやめちゃわない?」
善子「ちゃんとやるわ!見てなさいリリー!」
梨子「ふふっ、じゃあ頑張ろうね。教えてあげるから」
梨子(ちょろい)
梨子「じゃあよっちゃん、次はこれ着てみて!」
善子「ま、まだ着るの?もういいじゃない…」
梨子「よくないよ!これ絶対似合うから!ほら、早く早く!」
善子「わ、わかったわよ…なんか今日のリリー少し怖いわ」ボソッ
梨子「着替え終わったら出てきてねー♪」
シャッ
梨子「あ、よっちゃ…可愛い!すっごい似合ってるよ!」キラキラ
善子「そ、そんなに?確かに可愛い装束だけど、ヨハネっぽくなくないかしら」
梨子「何言ってるの、こんなに可愛いんだよ!絶対買った方がいいよ!」
梨子(ロングのワンピースにカーディガン…色も大人しめ)
梨子(よっちゃんが普段着てなそうな清楚系の服をあえて試してみたけど…やばい、めちゃくちゃ可愛い…!)
梨子「そのギャップがいっそう可愛いんだよ、よっちゃん!何なら私が買ってあげるんでもいいから!」
善子「どれだけこの服着せたがるのよ!…この服もいいとは思うけど、でもやっぱりヨハネのイメージには…」
梨子(言いたいことはわかるけど、これは譲れないよ…!)
梨子「…ねえよっちゃん。よっちゃんって堕天使なんだよね?」
善子「?今更なによ」
梨子「私、思うんだよね…天使時代のよっちゃんは、まさにこんな感じだったんじゃないかって」
善子「!」
梨子「もちろん、普段の堕天使なよっちゃんも魅力的だよ?でも、時にはこうやって元の姿を思い出すことによって、よりいっそう堕天使のかっこよさが増すんじゃないかな?」
善子「な、なんですって…!」
梨子「以前は清く正しい天使だったけれど、不運にも漆黒に堕天してしまった…辛いバックグラウンドが、その服を着ることによって強調され」
善子「決めた!これにするわ!ちょっと待っててねリリー!」シャッ
梨子(ちょろい)
梨子(…風邪引いた)
梨子「頭いたい…」
梨子(…学校、休んじゃった)
梨子(転校してから体調崩すの初めてかも)
梨子(…お母さんに電話してもらったけど、一応Lineもしておこうかな)
梨子(ああもうだめ頭重い…すこし…ねよ…)
…………
…オジャマシマス
…モシカシタラマダネテルカモ
梨子「…う、ん…」
梨子(何か、話し声が…)
梨子(…ていうか今何時だろう…まだ少し眠い…)
梨子(…?お母さんかな?)
梨子(返事するのつらい…勝手に入ってきていいよ…)モゾモゾ
ガチャッ
善子「…おじゃましまーす」ソロー
梨子(えっ)
善子「あら、リリーまだ寝てるのね」ボソッ
梨子(…お見舞いに来てくれたのか)
梨子(…嬉しいけど、うつしちゃうのは絶対やだ)
梨子(帰れって言っても帰らなさそうだし…)
梨子(…寝た振りしよう)
善子「でも、せっかく来たのに…ちょっと残念」
梨子(…ごめんよっちゃん)
善子「そうだ、いい機会だし顔にラクガキでも」キュポッ
梨子(え、ちょ)
善子「…と思ったけど、今日のところは勘弁しておいてあげるわ」
梨子(ほっ…)
梨子(そりゃあ私の寝てる姿眺めてるだけだしね…)
梨子(よっちゃんには本当に申し訳ないけど)
梨子(でもやっぱりうつしたくないから)
梨子(できれば、早いうちに帰ってね)
梨子(…ちょっと寂しいけど)
善子「…まあいいわ。丁度いい機会ね」
梨子(…?)
善子「リリーは自覚してないと思うけれど」
善子「私は、リリーに本当に感謝してるのよ?」
善子「私って、人と接するのは未だにちょっとだけ苦手で」
善子「Aqoursに入ったとき、正直不安もあったりしたわ」
善子「すぐ打ち解けられたのは、もちろん皆がいい子だからってこともあるんだけど」
善子「でもやっぱり、私はリリーのおかげだなって思っちゃうの」
善子「リリーの方からも遊びに誘ってくれたりして」
善子「私はそれが、本当に嬉しかったわ」
善子「私が皆と打ち解けた後でも変わらず、いや、今まで以上に仲良くしてくれて」
善子「気を遣われてただけじゃないんだってわかって、嬉しかった」
善子「今まで誰かとここまで仲良くなったことってなかったから…なんというか、私今すっごく幸せなの」
善子「リリーのおかげで、毎日が楽しい」
善子「リリーのおかげで、これからもきっと楽しいって思えるの」
善子「…だから、ありがとうリリー」
善子「大好きよ」
善子「言いたいこと言ったし、私は帰るわ。おやすみなさい、リリー」
ガチャッ
バタン
…アラ、モウイイノ?
…ハイ、オジャマシマシタ
梨子(…熱、上がったかも)
梨子(真面目なトーンで話し始めたと思ったら…)
梨子(なんというか、よっちゃんは…ほんとにさー…)
梨子「まったくもー…」
今回のも良かった
よしりこ嬉しい
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