【ラブライブ!】善子「ずら丸の私を見る目が段々鋭くなってる気がする…」
- 2020.05.02
- SS

ルビィ「えへへ、善子ちゃーん」スリスリ
善子「ヨハネよ」ナデナデ
ルビィ「えへへ、ヨハネちゃん」スリスリ
善子(つい最近のことだけど、ルビィはよく私に懐いてくるようになった)ナデナデ
善子(別に嫌じゃないし、仲良くなった感じがして嬉しいんだけど……)チラッ
花丸「……」ジーッ
善子(ずら丸の視線が痛いわ…)メソラシ
花丸「…ルビィちゃん!」パアァ
ルビィ「花丸ちゃんお腹すいてるでしょ?はい、のっぽパン!さっき買ってきたんだぁ」スッ
花丸「ありがとうルビィちゃん!」モグモグ
花丸「…」チラッ
花丸「善子ちゃん」スタスタ
善子「な、なによ…あとヨハネ」
善子「そ、そうかしら…特にそんな感じはないと思うけど…いつも通りでしょ?こんなの」メソラシ
花丸「ふーん…」
ルビィ「花丸ちゃん、どうかした?」ヒョコッ
花丸「ううんなんでもないずら、ほらルビィちゃん、そろそろ授業が始まるから席につこう?」ニコッ
ルビィ「…?そうだね」
善子(…ああもう、どうしてこんなことに……)アタマカカエ
──
─
ルビィ「善子ちゃん、善子ちゃん」チョイチョイ
善子「あらルビィじゃない、ずら丸は…いないみたいだけど?」キョロキョロ
ルビィ「うん、花丸ちゃんは今日図書委員のお仕事があるんだって」
善子「ふーん、そうなの…」
ルビィ「…」
ルビィ「……だから言うなら今しかないなって思って」
善子「…?どういうこと?」
ルビィ「ルビィね、善子ちゃんに話したいことがあるんだ」
正しくは
──
一週間前、です。
善子「話したいことって?」
ルビィ「花丸ちゃんのこと」
ルビィ「ここのところ花丸ちゃん、ずっと善子ちゃんに付きっきりだなって…」シュン
善子「そんなこと……」
ルビィ「ううん、分かるんだぁそういうのって、花丸ちゃんとはずっと一緒だったから……」
ルビィ「きっと小さい頃に会った友達にもう一度出会えたことが嬉しかったんだと思う」
善子「何を?」
ルビィ「花丸ちゃんね、善子ちゃんと話しているときすっごく楽しそうな顔してるんだぁ」クスッ
ルビィ「花丸ちゃんはもしかしたらそのことに気づいてないかもしれないけど」アハハ
善子(言われてみれば、確かにずら丸とはよく一緒に会話とかしてたような…)
善子(ルビィ…もしかしてずら丸が離れたから寂しかったんじゃ……)ズキッ
善子「……え?」キョトン
ルビィ「だって善子ちゃんと今よりもっと仲良くなれば、花丸ちゃんとも善子ちゃんのことでたくさんお話し出来るし」
ルビィ「二人と仲良くなれば、三人で一緒にいられる時間も増えるかなあって…」エヘヘ
善子「そうなの…」
善子(そんなこと、考えてたのね……)
ルビィ「それにね?ルビィ、善子ちゃんのこともっと知りたいんだぁ」
善子「…私のことを?」
ルビィ「花丸ちゃんを引き合いにだした感じがして、あまりこういうの良くないなって思うんだけど……」ウツムキ
ルビィ「でも嘘じゃないよ!ルビィ、善子ちゃんともっと色んなことお話ししてみたいの!」バッ
善子「ルビィ…」
ルビィ「善…ううん、ヨハネちゃん」
ルビィ「ルビィを…ヨハネちゃんのリトルデーモンにしてくれませんか?」ニコッ
善子「……」
善子「…………フフッ…フフフッ……」クスクス
ルビィ「善子ちゃん…?」
善子「いいわ、ならお望み通り貴女をヨハネの眷属にしてあげる!」
善子「リトルデーモン四号改め、ヨハネの真のリトルデーモン一号としてね!」ビシッ
ルビィ「善子ちゃん!」パアァ
善子「ヨハネだってば!」
ルビィ「はい、ヨハネ様!これからよろしくお願いします!」ニコッ
─
善子(思えばあの日の翌日から、ルビィは以前よりも積極的に私に話しかけてくるようになったわ)
善子(私とルビィの距離はあれ以降、だいぶ縮まったと自分でも思う)
善子(私が実感するくらいだから、あんたが察することが出来るのは当然よね)
善子(だってずっとルビィの側にいたんだから…)
善子(大方、私にルビィを取られたのが気に食わないってとこなんだろうけど…)
善子(ずら丸のことでルビィの相談に乗っていたっていうのに、当の本人に目の敵にされるなんて皮肉なものね……)ハァ
善子(今は私が相談したいくらいよ…もう本当に、不幸だわ……)タメイキ
善子(ルビィはそれに気づいてないみたいだけど…全く、自分のことになるとどこか抜けているとこあるのよねあの子……)
花丸「……」ジーッ
ルビィ「それでね、お姉ちゃんがね……」
善子「へえ、あのダイヤがねえ……」
花丸「……」ジーッ
善子(ああ、また視線を感じる……)タラ
ルビィ「…?」
花丸「」スタスタ
善子(ちょっとずら丸!お願いだから無言でこっちに来るのやめて怖いから!せめて何か言いなさいよ!)ダラダラ
ルビィ「あれ?花丸ちゃん戻ってきてたんだ、花丸ちゃんも一緒にご飯食べよう!」ニコッ
花丸「あ…ごめんね、今日はちょっと…」
ルビィ「え…?そ、そうなんだ……」シュン
花丸「本当にごめんね…今日は少し用があって、そのことでルビィちゃんにお願いがあるの」
ルビィ「お願い…?それってどんなお願い?花丸ちゃん」
花丸「しばらく善子ちゃんと話がしたいんだ、善子ちゃん借りてっていい?」
善子「はあ!?ちょっと待ちなさいよ!」ガタッ
花丸「ありがとうルビィちゃん、ほら善子ちゃん、マルについてくるずら」スタスタ
善子「だから待ちなさいって!私の意思は!?……コラァ!何で無視するのよずら丸!」スタスタ
ルビィ(でも、ちゃんとついていってあげるのが善子ちゃんらしいよね…)アハハ
ルビィ「いってらっしゃーい」フリフリ
ルビィ「……」
ルビィ「ちょっと気になるなぁ……」ウーン
花丸「この辺りでいいかな」
善子「…ずら丸!」
花丸「ん?」
善子「ん?じゃないでしょ!勝手に人を連れ出しておいて!」
善子「話がしたいなら別に教室でもいいじゃない!」
花丸「…教室は駄目ずら」
善子「何でよ…」
花丸「ルビィちゃんに聞かれるから」
善子「……はあ…話ってやっぱりルビィのことだったのね」
花丸「…」
花丸「善子ちゃん、いくらルビィちゃんが可愛いとはいえ少しデレデレしすぎずら」
善子「は!?///な、何言ってるの!別にデレデレなんてしてないし!///」
花丸「善子ちゃんは顔に出やすいからよく見なくてもそれくらい分かるよ」
花丸「……それにそんな真っ赤な顔で言い返されてもぜーんぜん説得力がないずら」
善子「くっ!///」
善子「な、なによ…///そんなに嫌ならさっきみたいにあんたがルビィと話せばいいだけのことじゃない!」
花丸「…駄目ずら、それだと何の解決にもならないずら」
善子「…なんでよ」
花丸「……マルは、マルの知らない間にルビィちゃんが善子ちゃんと仲良くなってるのが嫌だから」
善子「な、なにそれ!そんなの…どうしようもないじゃない!」
花丸「……分かってるずら、自分勝手なことを言って善子ちゃんを困らせてることくらい……」ボソッ
花丸(自分が一番…分かってるずら……)
善子「ねえ、ずら丸……あんたちょっとおかしいわよ?ルビィのことにしたって、どうしてそこまで突っかかってくるのよ?」
花丸「……」
花丸「…善子ちゃんの勘違いだよ」
善子「そんなことないわよ、私には分かるわ…だって─」
善子「あんた顔に出やすいもの」
善子「よく見なくてもそれくらい分かるわ」
花丸「善子ちゃんは…卑怯だね」
善子「どういう事よ」
花丸「……とにかく、忠告はしておいたから…さあもうすぐ昼休みも終わるし、そろそろ教室に戻るずら」タッ
善子「待ちなさいずら丸!まだ肝心なことを聞いてないわよ!」
善子「…何なのよ、なんだっていうのよ……ちゃんと説明くらいしなさいよ…」
ルビィ「…」ウーンウーン
─ガラッ
ルビィ「あっ、戻ってきた!」
ルビィ「おかえり!善子ちゃん、花丸ちゃん!」タッ
花丸「ただいまルビィちゃん」ニコッ
善子「ただいま…」
ルビィ「…どうしたの善子ちゃん?なんか元気ないけど…大丈夫?」
善子「別に、大したことないわよ…」
花丸「えっ」
善子「…」
ルビィ「ずっと辛そうな顔してるけどどうしたの?…何かあったの?」ジッ
花丸「…何もないよ?マルは元気ずら、ルビィちゃん」ニコッ
ルビィ「嘘、花丸ちゃん顔に出やすいからすぐ分かるよ」
花丸「……もしそうだとしてもすぐに元気になるから大丈夫だよ、ほら次の授業までもう時間がないずら、早く席に着かなきゃ」スタスタ
ルビィ「…」
善子「ルビィ…?」
ルビィ「ごめんね今日の放課後、先に帰ってて…ルビィ、やることが出来ちゃった」
善子「それって……」
ルビィ「…」ジッ
善子「……わかったわ、そうさせてもらう」
ルビィ「ありがとう、善子ちゃん」ニコッ
花丸「……」
……
『ねえねえ聞いて善子ちゃん!この間ね──』
『だからヨハネだってば!…それで?ふーん、そんなことがねえ──』
『それでねそれでね!──が──で───』
『いや──って──じゃない?───』
……
花丸「…………」ハァ
花丸「あ、ルビィちゃん…どうしたの?」
ルビィ「この後、時間大丈夫?話したいことがあるんだけど」
花丸「…善子ちゃんがいないみたいだけど、いいの?」
ルビィ「うん、二人だけで話したいことだから」ニコッ
花丸「マルだけに?」キョトン
花丸(一体なんだろう……)
花丸「それでルビィちゃん、マルに話って一体なに?」
ルビィ「うん、あのね…」
ルビィ「花丸ちゃん、もしかしてだけど……」
ルビィ「ルビィに対して怒ってる?」
ルビィ「…」
花丸「い、嫌だなあルビィちゃん…マルがルビィちゃんに怒るなんて、そんなのありえないよ」アセアセ
花丸「いきなり何を言い出すかと思えば…今日のルビィちゃんはちょっと変ずら」アハハ
ルビィ「…」
ルビィ「ルビィが花丸ちゃんから善子ちゃんを取っちゃったから?」
花丸「!」
花丸「だってマルは善子ちゃんよりルビィちゃんのほうが……」
ルビィ「花丸ちゃん」ジッ
花丸「……」
ルビィ「……」
花丸「…ルビィちゃんはマルのこと、お見通しなんだね……」
ルビィ「振り返ったら今までも何回かそういうのはあったけど、今日の目はなんとなく…違う感じがしたんだ」
ルビィ「だからちょっと花丸ちゃんのことが気になって…今までのことも思い出してみたの」
花丸「……」
ルビィ「そうしたら気づいたことがあったんだ」
ルビィ「花丸ちゃんがルビィを見てるときって、いつも善子ちゃんが嬉しそうな顔をしてるときだよね?」
花丸「…………うん」
ルビィ「もちろんだよ」ニコッ
花丸「ありがとう、それじゃあ少し長くなるかもしれないけど…」
花丸「…ルビィちゃんが言った通り、マルは善子ちゃんと仲良くしてるルビィちゃんに嫉妬してた」
ルビィ「うん」
花丸「最初はそんなに気にしてなかったよ?二人がいつもよりも仲がよさそうで、楽しそうだなあって笑ってみていた」
花丸「でも段々…二人の距離が近づくにつれて、胸の奥がざわついて…そのときはそれが何なのかあまり分からなかったけど」
花丸「…それでなんとなく嫌な気分になったのは、よく覚えてる」
ルビィ「うん」
花丸「そして今日の昼休み…とうとう抑えられなくなって、善子ちゃんに強く当たっちゃって…マルは善子ちゃんを傷つけた……」ポロポロ
ルビィ「花丸ちゃん」
ギュッ
ルビィ「ごめんね花丸ちゃん、こんなに傷つくまで気づいてあげられなくて…」
花丸「違うよ、ルビィちゃんは悪くない…悪いのはマルだよ、マルが気づかれないようにずっと隠してたから……」
花丸「あの時ルビィちゃんは気づいてくれたのに…マルはそれを誤魔化して、逃げて……!今ルビィちゃんに迷惑かけてて……!」ポロポロ
ルビィ「迷惑だなんて思ってないよ」ギュゥ
花丸「ルビィちゃん……」ヒック
ルビィ「花丸ちゃん、もう大丈夫だよ…花丸ちゃんの本当の気持ち、ルビィにちゃんと伝わったから」
ルビィ「善子ちゃんのことだって心配いらないよ、だって善子ちゃんは優しいから、きっと話せば分かってくれる…それを一番よく知ってるのは花丸ちゃんだよ?」
ルビィ「今度、善子ちゃんに会ってちゃんと謝って、仲直りしよう?一人が怖いならルビィも傍にいるから、ね?」
花丸「ルビィちゃん……うぅっ…」グスッ
花丸「うわああああああああああああああああああああああ!!」ボロボロ
…
花丸「グスッ……ありがとうルビィちゃん、もう大丈夫だよ…だいぶ落ち着いてきたから」
ルビィ「…うん、じゃあ離すね」パッ
花丸「……それにしてもルビィちゃん凄いね、まさかここまでマルのことが分かるなんて…結構ビックリしちゃったよ」エヘヘ
ルビィ「うん、だってルビィ…花丸ちゃんのことずっと見てきたから……」
花丸「…そっか……///」
花丸「そこまで分かっているのに、大事なところが分かってないずら」
ルビィ「え?」
花丸「さっきルビィちゃんが言ったことは半分正解で、半分は間違いずら」
ルビィ「え、ええっ?///そうなの!?///」アワワ
花丸「まあ、そこがルビィちゃんの良いところでもあるんだけどね」ニコッ
花丸(自分がどう思われてるのか気にならないくらいに誰かのことを想える…)
花丸(そんなルビィちゃんが…マルは大好きずら)
ルビィ「ど、どういうこと…?ルビィ、全然分からないよ……」ウゥッ
花丸「今はまだ、秘密ずら」フフッ
実際は花丸はルビィのことが好きだから善子に嫉妬してる
花丸「ルビィちゃん今日は本当にありがとう、ルビィちゃんに話したおかげでなんだかスッキリしたよ」
ルビィ「そっか、良かったぁ…」ホッ
花丸「…よし、マル決めた!明日は善子ちゃんに言いたいこと全部言ってくるずら!」グッ
ルビィ「うん!頑張ってね花丸ちゃん!」
花丸「ありがとう!じゃあまた明日ねルビィちゃん!」テヲフリ
ルビィ「うん、また明日!」タッ
花丸「?」
ルビィ「ルビィはいつでも花丸ちゃんの味方だからね!」ニコッ
花丸「!」ジワッ
ルビィ「えへへ…///じゃあね花丸ちゃん!」タッ
花丸「……」フリフリ
花丸「…………ルビィちゃん……マル、何回お礼を言ったらいいか分からないよ…」ポロポロ
「ごめんね、急にこんなことして……」
善子「…いきなり連絡がきたからビックリしたわよ、Aqoursの朝練かと思ったけどそうでもないみたいだし…」
「善子ちゃんに言っておきたいことがあったから」
善子「……全く、こんな朝早くに呼び出して何のつもりよ」
善子「ルビィ」
善子「なによ?」
ルビィ「…善子ちゃん最近、自分のこと不幸だと思ってない?」
善子「…!」ドキッ
ルビィ「うーん、例えば花丸ちゃんのことで色々悩んだりとかしてないかな?」
善子「どうしてそのこと…ルビィ、あんたが気づいてたのはずら丸のことだけだと……」
善子「そう…やっぱりルビィは分かってて行ったのね、ずら丸のところへ…」
ルビィ(ルビィが聞いたのは善子ちゃんへの想いだけで、善子ちゃんが悩んでいること自体は聞いてなかったけど)
ルビィ(でも、それくらい分かるよ…ルビィは善子ちゃんのリトルデーモンだから)
善子「…それで?私が今不幸だからって、そのこととルビィが私に言いたいことに何か関係があるっていうわけ?」
善子「正直、全く思い当たる節がないんだけど……」
善子「そうね…確かにそんな感じのことを言ったわ」
ルビィ「それでね、ルビィ思ったんだ…きっと今日がその大事な日なんじゃないかって……」
善子「……」
ルビィ「もし今日がその日なら…大事なことなら……ちゃんと向き合ってほしいの」
ルビィ「善子ちゃんも…大切なことは誤魔化さないでちゃんと伝えてほしいの」
善子「…ルビィ、あんた……」
善子「みなまで言わなくてもいいわ、ルビィ」スッ
善子「安心しなさい、私を誰だと思っているの?堕天使ヨハネよ?」
善子「それに今は我が眷属にして、最高のリトルデーモンの加護があるのよ?恐れることなんて何もないわ!」ビシッ
善子「そうでしょう?ルビィ」
ルビィ「善子ちゃん…ううん、ヨハネちゃん!」
ルビィ「うん!」
善子「……ルビィ」ピタ
ルビィ「…?」
善子「終わったら思いっきり遊びに出かけましょう──三人でね」フッ
ルビィ「……!うん!」ニコッ
善子「待たせたわね、ちょっと立て込んでて…来るのが遅くなったわ」タッ
花丸「ううん大丈夫、マルが来てからそんなに時間は経ってないから」
善子「そう…ありがとう、じゃあ早速だけど本題に入らせてもらうわ」
花丸「うん」
善子「ずら丸、あんたが私に伝えたいことって……なに?」
花丸「……」
花丸「善子ちゃん、昨日マルは善子ちゃんに突っかかって、困らせて、酷いことをたくさん言ったずら…」
花丸「本当にごめんなさい…」ペコッ
善子「……別にもう気にしてないわよ」
善子「…でもそうね、もしそれでも気が済まないなら…代わりに教えてくれない?」
善子「ずら丸…あんたがあそこまで私にムキになってた、その理由を」
善子「…」
花丸「…善子ちゃんに、じゃないよ?」
善子「えっ」
花丸「ルビィちゃんに…マルは嫉妬してたずら」
善子「ルビィに…?」
善子「ちょ、ちょっと待ちなさいよ…だってあんた、それおかしいじゃない…」
善子「じゃあ、昨日の私を見ていた視線は!?昼に私を呼び出したのだって…ルビィを私に近づけさせたくないからでしょ!?…って……!」ハッ
『……マルは、マルの知らない間にルビィちゃんが善子ちゃんと仲良くなってるのが嫌だから』
『…ルビィ以外で何か悩んでいることでもあるんじゃないの?』
『善子ちゃんは…卑怯だね』
『昨日の放課後に花丸ちゃんから聞いたんだ、善子ちゃんのこと』
『もし今日がその日なら…大事なことなら……ちゃんと向き合ってほしいの』
……
花丸「……」
善子「本当…なの…?」
花丸「…」コクッ
善子「……最初からずっと…」
善子「……今まで私が思っていたことは、全部…私の勘違いだった……?」
花丸「……」
善子「……そう、そうだったのね…」
善子「……」
花丸「ごめん…今まで隠してて、何も言わなくて……」
花丸「今になって…こんなこと……」
善子「……」
善子「…」フゥーッ
善子「…大丈夫よずら丸、私なら平気だから……」
花丸「善子ちゃん…」
善子「…いいえ違うわね、本当はまだだいぶ動揺してる…気持ちの整理は、ついてない……けど……それでも」グッ
善子「今ここでただ呆然としているだけなら…私、ルビィに合わせる顔がないもの」
善子「あんたに会う少し前に、ルビィに呼び出されたの」
善子「あの子に言われたわ、大事なことだからちゃんと向き合ってほしいって…」
花丸「!」
花丸「ルビィちゃんは…本当に、お人好しだね……」ポロポロ
善子「そして私は終わったら三人で一緒に遊びに行きましょうって、ルビィと約束したわ…」
善子「あんたのためにもね」
花丸「…うん」ゴシゴシ
善子「聞かせて花丸…あなたの気持ちを」
花丸「うん」
花丸「善子ちゃん、マルは善子ちゃんのことが──」
ルビィ「…」
─ガラッ
ルビィ「!」
善子「フッ……待たせたわね我がリトルデーモン…堕天使ヨハネ、今ここに舞い戻ってきたわ…!」
ルビィ「善子ちゃん!…あれ?花丸ちゃんは……?」
ルビィ「あっ、花丸ちゃん!」タッ
花丸「…ルビィちゃんっ!」ダキッ
ルビィ「……わわっ!どうしたの花丸ちゃん!?」アワワ
花丸「ルビィちゃん…ルビィちゃん…!ありがとう……本当にありがとうっ……!…うぅっ……」ギュゥ
ルビィ「花丸ちゃん…そっか、上手くいったんだね…良かったぁ……」ナデナデ
ルビィ「善子ちゃん」
善子「約束…これで果たせるわね」
ルビィ「うん!善子ちゃんもお疲れさま!」
善子「っ」ダキッ
ルビィ「うぇえっ!?善子ちゃんまで!?」アセアセ
ルビィ「善子ちゃん…」
善子「あんたに感謝してるのは…ずら丸だけじゃ…ないんだから……」ポロポロ
ルビィ「そっか…色々あったもんね……ルビィも…なんだか嬉しいや……」ポロポロ
…
ルビィ「……うぅん、むにゃ……」スヤスヤ
善子「泣き疲れて、寝ちゃったわね……」ジーッ
花丸「仕方ないよ…ルビィちゃん、マルたちのためにたくさん頑張ってくれてたから…」
花丸「まだ授業まで時間があるし、そっとしておこう?」
善子「そうね」
花丸「何ずら?」
善子「今のうちにあんたに言っておきたいことがあるわ」
善子「さっきのことについて」
花丸「うん」
──
─
花丸「うん!」
善子「……」
花丸「善子ちゃん?」
善子「…いや、さっきのことちょっと思い出してて……」
善子「…何かしてやられたって感じだわ」
花丸「ううん、善子ちゃんの考えてたことは、別に的外れだったわけじゃないよ?」
善子「…どういう意味?それ」
花丸「実はね─」
花丸「うん、ルビィちゃんと善子ちゃんどっちにも」
花丸「だから二人が思ってたことは正解だったけど間違いだったずら」
善子「……はぁ…あんた何回騙せば気が済むのよ……」タメイキ
花丸「うっ…返す言葉もないずら……」シュン
善子「…それでずら丸、そのことルビィには……」
花丸「まだ言ってないよ、あのときはまだ言わないほうがいいと思って」
善子「まあ、そうよね……」
善子「ふーん…」クスッ
善子「…いいんじゃない?ま、せいぜい頑張りなさいよ」
花丸「フフッ、善子ちゃんもね」
善子「はぁ!?///な、何のことよ!///」
花丸「とぼけたって無駄ずら、善子ちゃんは顔に出やすいからね」クスッ
─
善子「あのときは誤魔化したけど、今ようやくわかったわ……私もルビィのことが好きなんだって」
花丸「そっか」クスッ
善子「でもまさか自分の恋愛対象が二人になるなんてね…本来こういうのってどちらか一人にするべきなんだろうけど…」
花丸「それはマルも同じだから、言いっこはなしずら」
善子「……フフ、そうね…」
善子「ずら丸、たとえ好きな人が相手でも私は絶対に譲る気はないわよ?」フッ
花丸「マルも、相手が善子ちゃんだからって手を緩めるつもりは一切ないずら」クスッ
花丸「…勝負ってことずら」
よしまる「「…フフッ!」」クスクス
ルビィ「……うーん…むにゃむにゃ…………ぇへへ…」スースー
…
善子「……」ウズウズ
花丸「善子ちゃん、さっきからずーっとソワソワしてるずら」ニヤニヤ
ルビィ「よっぽど楽しみなんだねぇ、まあルビィもなんだけど…」エヘヘ
キーンコーンカーンコーン
善子「!」
善子「ほら、さっさと行くわよあんたたち!もう待ちくたびれたんだから!」ダッ
花丸「全く、善子ちゃんはせわしないずら…じゃあマルたちも行こうかルビィちゃん!」ニコッ
ルビィ「…あっ、待って花丸ちゃん」
花丸「なに?ルビィちゃん」
ルビィ「その前に…ルビィ、花丸ちゃんに聞きたいことがあるの」
ルビィ「あのとき花丸ちゃんが言った半分正解で半分は間違いって、結局どういうことだったの?」
ルビィ「ルビィ、あれから結構考えたんだけど…やっぱり分からなくって……」ウーン
花丸「…」クスッ
花丸「ルビィちゃん、それはね──」
──まだ、秘密ずら
おつおつ
説明的すぎる
やっぱり3人揃ってないとな
円満レズトライアングル最高
みんな優しい子やなぁ
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