【ラブライブ!】絵里「食べている貴女が好き」
- 2020.03.26
- SS

絵里「おはよう……ってあら?花陽だけなの?」
花陽「…………」
絵里「花陽?」
花陽「…え?あ、絵里ちゃんおはよう」
絵里「どうしたの?もしかして体調悪いの?」
花陽「ううん。大丈夫。ちょっとボーっとしてただけだから」
絵里「それ、大丈夫じゃないわよ」
絵里「お腹痛かったりしない?保健室行きましょう?」
花陽「絵里ちゃん心配し過ぎ、本当に大丈夫だから」
絵里「そう、私の勘違いならいいけど……」
花陽「ふふ、ありがとう絵里ちゃん」
絵里「希も気づいてた?」
希「うん。だって花陽ちゃん。朝からずーっとボーっとしてたもん」
希「練習の時もミス多かったし」
希「多分ことりちゃんや真姫ちゃんも気づいてると思う」
絵里「本人は何もない。って言いってたけど、気になるわね」
絵里「大事にならないといいんだけど……」
希「凛ちゃんや真姫ちゃんに話聞いてみる。何か知ってるかもやし。何かわかったら連絡入れるから」
絵里「お願いね。希」
絵里「やっぱり体調かしら……?それとも家の問題…?」
絵里「家の問題なら私たちは深く入り込めないけど…」
絵里「一日でも早くいつもの花陽に戻ってほしいわ」
絵里「…………あら?あそこにいるのって…花陽?」
絵里「どうしたのかしら?クレープ屋の前で」
花陽「…………」ソロー
花陽「…………!」
花陽「………」ブンブン
絵里「なにしてるのかしら……?首振ったりしてるけど…」
絵里「もしかしてクレープ屋に原因が…?」
絵里「あっ、走った!」
絵里「クレープ屋は気になるけど、花陽を追いかけましょう」ダッ
絵里「確か、ここを曲がって…」
絵里「って、花陽!?」
花陽「………」
絵里「しっかりしなさい。花陽っ!?」ユサユサ
花陽「………いた」
絵里「花陽!?大丈夫よ!しっかりして、今救急車呼ぶから!」
花陽「………なか………いた…」
絵里「ああ、ええと救急車何番だったかしら?110?101?」オロオロ
絵里「117でもないし…ああもうっ!こんな時に…」オロオロ
絵里「ごめんなさい、花陽!もう少し、もう少し待って……!」ウルウル
花陽「お腹……すいた…」
絵里「……………え?」
絵里「はい。どうぞ、昨日の残りのシチューだけど食べて」
花陽「…………」
絵里「食べないの?お腹空いてるんでしょう?」
花陽「………うん」
絵里「もしかして……ダイエット?」
花陽「………うん」
絵里「無理なダイエットは逆効果よ?それにこの前みたいに海未にメニュー組んでもらえばよかったじゃない」
花陽「そ、それは………」
絵里「どうしたの?」
花陽「ついこの前海未ちゃん達に手伝ってもらったのに、またお願いなんて……」
絵里「遠慮しないの」
花陽「え?」
花陽「そ、そう…かな?」
絵里「ええそうよ。花陽は…そうね、μ’sの妹みたいなものなんだから、もっと皆に甘えちゃいなさい」
花陽「い、妹…?」
絵里「ええ。花陽と凛が可愛い妹で、私と海未とことり、それと真姫がお姉さん」
絵里「にこがお母さんで……」
絵里「希は……少しお茶目なお婆ちゃんかしら?」
花陽「穂乃果ちゃんは?」
絵里「犬ね。年中あっちこっちへ駆け回る。それはもう、皆を困らせる元気なワンちゃん」
花陽「ふふっ…」クスッ
絵里「やっぱり花陽は笑っていた方がいいわね」
絵里「朝からボーっとしてたでしょ?皆心配してたんだから」
花陽「え?花陽、そんなにボーっとしてたの?」
絵里「それはもう。明日謝るのよ?」
花陽「う、うん」
絵里「それじゃあ、冷えちゃう前にシチュー食べちゃいなさい」
絵里「食べないと運動すらままならないわよ」
モグモグ
絵里「どう?」
花陽「美味しいよ……とっても」モグモグ
絵里「ふふ、よかった」
花陽「ぱくぱく……もぐもぐ…」
絵里「………」
絵里「急にたくさん食べちゃうとリバウンドしちゃうって」
花陽「……え?そう……なのぉ…?」ガクガク
絵里「なーんて、ウソよ。ちょこっとからかいたくなっただけだから」
花陽「な、なんだぁ…。もう絵里ちゃんてばー」プクー
絵里「ふふ、おかわりあるから食べる?ついでくるわよ」
花陽「あ、それじゃあお願い。絵里ちゃん」
絵里(でもやっぱり………)
絵里「おまたせ」
花陽「もぐもぐ………あぁ…美味しいよぉ…」ウットリ
絵里(食べてる花陽ってとっても可愛いわね)
絵里((見てるこっちまで幸せな気分になっちゃうわ)
花陽「はぁ……はぁ……!」
絵里「ほらほら、あと一周よ」
花陽「も、もう……無理……海未ちゃん…この前より…厳しい」ゼーゼー
絵里「頑張って。あと一周じゃない」
絵里「終わったらご褒美あげるから」
花陽「う、うんっ」
絵里「はい、あーんっ」
花陽「あーんっ」
花陽「う~ん……美味しいよぉ」モグモグ
絵里(はぁ……可愛い)
花陽「うんっ。とっても幸せだよ」
絵里「ふふ、よかった。作った甲斐があったわ」
絵里「目標まで白米だけのおにぎりはダメだから、しばらくこれで我慢ね」
花陽「うん、このおにぎりでこれからの練習も頑張れそう」
花陽「絵里ちゃんや海未ちゃんがこんなにも手伝ってくれてるんだし、頑張らないと」
絵里「そうね。はい、次はおかか入りのおにぎりよ。もうひとつ食べて次の練習も頑張って」
花陽「うんっ!」
海未「おかしい……」
希「おかしいって何がなん?」
海未「花陽です」
海未「前回よりきつめのメニューを組んでいるはずなのに、体重がほとんど変わっていません」
海未「まるで前回の穂乃果みたいな……」
希「前回の穂乃果ちゃんって言うと…つまみ食い?うーん……あんまり考えられないと思うけど」
希「ちょこっと調べる必要あるんかなー?」
ガチャ
絵里「おはよう、ふたりとも」
希「おはよーさん。エリち」
海未「おはようございます」
海未「絵里。花陽の事で少しいいですか?」
希「ん?」
海未「体重に変動がないんですが、なにか心当たりありませんか?」
絵里「さ、さあ……ちょっとわからないわね」アセアセ
海未「そうですか……ではことりか凛辺りが甘やかしているのでしょうか…」
絵里「………」アセダラダラ
希「エリち?そのかばんから見えてるのなに?」
絵里「ふぇっ!?な、何の事かしら!?」バッ
絵里「えっ?」
希「んー……なんかそのかばんの中、気になるなー」
絵里「な、なにも入ってないわよ?教科書とかタオルとか普通の…」アセアセ
海未「失礼します」グイ
絵里「ああっ!」
絵里「そ、それは……その、お昼ごはんで…」
希「ひとりでこんなに食べるん?」
海未「これとは別にお弁当箱も入ってますね」
絵里「それはっ……その、朝練の後に食べようかなって」
絵里「ほら、最近練習ハードじゃない?だからねっ」アセアセ
のぞうみ「えーりー(ちー)?」
絵里「…………………ごめんなさい」
海未「確かに花陽の食べてる姿は気持ちのいいものがありますが」
希「1日におにぎり5個は食べさせ過ぎやないん?」
絵里「花陽が美味しい美味しいって言うから……」
海未「そう言って限度なく食べさせていたら意味がありません」
絵里「だって…だって………」
絵里「ダメよ!花陽が可哀想だわ!」
希「可哀想って、このままの花陽ちゃんでいいん?」
絵里「ええ、かまわないわ!ぷにぷにな花陽も素敵だもの!」
海未「自分に素直ですね」
希「んー……でもそれやったら花陽ちゃん、今度の合宿でお腹一杯食べられないなぁ」
希「釜土でご飯炊けるみたいやし、美味しいご飯食べられそうなのに」
絵里「えっ?」
希「どういう事もなにも、今度の合宿場はキャンプ場やん」
希「キャンプって言ったらバーベキューとかカレーとか」
希「釜土借りたり、飯盒持っていって美味しいご飯炊いたり……」
希「花陽ちゃん。それをお腹一杯食べらないんかぁー」
希「あーあ、残念やなー」
絵里「……………」
絵里「このおにぎりは……希、あなたが処分して」
希「へ?ウチ?」
海未「では……」
絵里「花陽のダイエットが成功するまで、食べ物を与えないわ」
絵里「苦しい……苦しいけど、私も頑張るから。頑張って花陽…!」
花陽「絵里ちゃん……お腹空いたよぉ…」
絵里「ごめんなさい…私が不甲斐なくて…」
絵里「私がもう少ししっかりしていれば、いま頃花陽は美味しいご飯食べれていたのに…」
花陽「ううん…絵里ちゃんのせいじゃないよ。花陽が悪いの」
絵里「そんな…っ!花陽は悪くないわ。全部私が悪いのよ」
花陽「絵里ちゃん……っ!」ギュー
絵里「花陽っ!」ギュー
希「……なんかウチらが悪者扱いされてない?」
海未「しっかりして海未ちゃん!」
希「ウチらは正しいんよ!何も悪くない!」
海未「ですが……ですが…っ!」
希「ウチがついとる!ウチも共犯やから……!」
海未「………希っ!」ギュー
希「海未ちゃんっ!」ギュー
にこ「…………あんたたちなにやってんのよ」
えりぱな「はぁ!?壊れてるぅ!?」
にこ「ええそうよ。ちょうど2週間前だったかしら?」
にこ「穂乃果が転んで体重計壊したの」
にこ「すぐに使うものでもないし、とりあえず閉まっておいたみたいだけど」
海未「花陽、その…自宅とかで体重を計ったりは…?」
花陽「ううん、部室の体重計しか使ってないよ」
絵里「ていう事は………」
絵里「はい、花陽。今日は肉まん作ってみたの。食べてちょうだい」
花陽「わぁー!とーっても美味しそう!」
絵里「初めて作ったけど自信作よ。絶対美味しいから食べて食べて」
花陽「うんっ!いただきまーす!」
花陽「もぐもぐ………。あぁ……ほっぺたが落ちるよぉ…」ウットリ
絵里(はぁ………可愛いぃ)ウットリ
絵里「目標より2㎏も減量に成功してるなんて」
花陽「皆のおかげだよ。ありがとうね絵里ちゃん」
絵里「今まで食べたいもの食べれなかったものね。たくさん食べなさい」
花陽「うんっ!」
絵里「おにぎり…もいいけど、やっぱり手の込んだものがいいわね」
絵里「えーと……そうねぇ」
花陽「絵里ちゃん。無理しなくていいよ?毎日毎日こんな手の込んだものを…」
絵里「ふふっ、前にも言ったけど遠慮しないの」
絵里「それに私がやりたくてやってるんだから花陽が気にすることはないわ」
絵里「私は貴女が美味しそうに食べてる姿が好きなの」
絵里「だから、なにも気にしないでいっぱいいっぱい食べてね」
花陽「うん。花陽、絵里ちゃんの作る料理とっても好きだからいっぱいいっぱい食べるね」
絵里「その意気よ。さぁて、明日は何作ろうかしらー?」
花陽「ふふ、楽しみだなぁ♪」
3日後
花陽は再びダイエットすることとなるのであった
おしまい
こういう絵里本当好き
いちおつ
ありがとうありがとう
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