【ラブライブ!】にこ「ちょっと真姫ちゃん聞いてよ、にこまたフられたんだけどぉ~!」真姫「飲み過ぎよ、にこちゃん」
- 2020.03.26
- SS

真姫「前の人は何だったっけ」
にこ「『にこって意外としっかりしてるから、一人でも生きていけそうだよな』よ!一人で生きていける人間なんていないわよ!馬鹿じゃないの!?」
真姫「毎度毎度付き合う前に言われてるから、傷が浅くていいんじゃない?」
にこ「よくないわよ!これからオとしてやろうって時に出鼻をくじかれるのよ!?スタートすら切らせてもらえないのよ!?」
真姫「わかったわかった。とりあえずそれ以上飲んじゃダメよ」
にこ「う~~~~。にこはほうようりょくがあって、やさしいおとなのだんせーとつきあいたいだけなのにぃ…」
真姫「……はいはい」
なんてのはどうでしょう?
続けてくれ
真姫「何がいけないというか、需要と供給のバランスじゃない?」
にこ「はあ?」
真姫「にこちゃん年下にはモテるんでしょ?だったらそっちを選べばいいじゃない」
にこ「嫌よ!にこは大人の男性がいいの!」
真姫「それが無理だからこうなってるんでしょ?」
にこ「うぅ…にこは包容力がある人に甘えたいだけなのよ…」
真姫「甘えベタなのに?」
にこ「うっさいわね!」
真姫「え?」
にこ「昨日職場の後輩に告白されたのよ、突然」
真姫「…にこちゃん、なんて言ったの?」
にこ「『弟がいるせいか、年下の男の子は恋愛対象になりません。だからごめんなさい』って言ったわよ」
真姫「結構バッサリ言ったのね」
にこ「だってこっちには全然そんな気がないのに、変に期待持たせるわけにはいかないでしょう?」
真姫「そんなにダメなの?年下」
にこ「ダメって言うか…年下って聞いた瞬間にみんな弟みたいに見えちゃって、どうしてもこたろうみたいな扱いをしちゃうのよ…」
真姫「例えば?」
にこ「例えば?例えばって言われても…」
真姫「じゃあわかったわ、年下の男性に接する時はどんな感じなのか実演してみて」
にこ「ええ?」
真姫「いいからほら、早く」
にこ「はいはい」
にこ「あんたまたそんな昼ご飯食べてんの?ほらこれ食べなさいよ、今日は多めに作ってきたから」
にこ「それにねぇ、もうちょっと机の上を片付けなさいって言ってるでしょ?またこんなフィギュア置いて…ん?」
にこ「あ!これ仮面ラ○ダーのフィギュアじゃない!しかもア○ゾン!あんたなかなかいい趣味してるわねー!」
にこ「……みたいな?」
真姫「それ、さっき言ってた職場の後輩くんとの会話なの?」
にこ「ええ?まあそうだけど」
真姫「そう…」
にこ「それも実演する?」
真姫「そうね」
にこ「あの、これお弁当作ってきたんですけど…よかったら食べてください!」
にこ「え?あ、この絆創膏ですか?実はお弁当作ってる時にちょっとだけ指を切っちゃって…もぉにこのドジっ子☆」テヘペロ
にこ「……みたいな感じよ!」
真姫「…ひとつ訊くけど、にこちゃんの素はどっちなの?」
にこ「もちろん後者よ!」
真姫「嘘つくんじゃないわよ」
にこ「テヘペロ☆」
真姫「それもう古いでしょ」
にこ「馬鹿ねぇ真姫ちゃん!男は結局、多少ぶりっ子な女の方がいいのよ!にこが狙ってるような、年下の女の子と付き合いたいと思ってる年上の男性なら尚更ね!」
真姫「そうなの?」
にこ「そうなの。やっぱり男なら、女の子には可愛く甘えてもらいたいじゃない。まあ当然例外もいるでしょうけど」
真姫「だったらその例外を狙えばいいじゃない」
にこ「だからねぇ真姫ちゃん、それはにこが嫌だって言ってんの。にこは女の子よ?頼られるよりはやっぱり可愛く甘えたいじゃない」
真姫「甘えベタなのに?」
にこ「ああもうそればっかりうっさいわね!」
真姫「ていうか年上の人の前ではぶりっ子してるのに、どうして『しっかりしてるから一人で生きていけるよな』とか言われるのよ」
にこ「…最初はいいのよ。最初はいいんだけど…」
真姫「けど?」
にこ「知らないうちに素の性格が出てしまうのよ…」
真姫「駄目じゃない」
にこ「なーんでこううまくいかないのかしらね~」グデー
真姫「もうにこちゃん、飲み過ぎだってば」
にこ「え~?飲み過ぎても真姫ちゃんがうちまで送ってくれるんでしょ~?」
真姫「…知らないわよ」
にこ「えへへ。真姫ちゃんはやさしいね~」
真姫「………ばか」
にこ「たっだいまぁ~!」グデーン
真姫「ちょ、にこちゃん重い!靴脱がせるからそこに座って!」
にこ「えへへ。はぁい」
真姫「ったく、人の気も知らないで随分と楽しそうね」
にこ「ねぇ真姫ちゃん泊まってく?とまってくでしょ?」
真姫「帰るわよ。明日朝早いの」
にこ「え~~やだぁ泊まってってよぉ~にこひとりじゃさみしぃ~」
真姫「こないだぬいぐるみあげたでしょ?あれと一緒に寝たら寂しくないわよ」
にこ「やだぁ、だってまきちゃんしゃべりかけても返事してくれないもん」
真姫「まきちゃん?」
にこ「ぬいぐるみの名前!真姫ちゃんがくれたからまきちゃんって名前なの!」
真姫「…随分可愛らしい名前ね」
にこ「でっしょ~?」
真姫「……ったく」
真姫「はあ?」
にこ「ベッドまであるけない~」
真姫「その前に着替えなきゃダメでしょ?」
にこ「え~。じゃあ真姫ちゃんが着替えさせてよ」
真姫「ななななんでよ!嫌よ!」
にこ「えへ。じょーだん」
真姫「~~~~!」
真姫「疲れた…」グッタリ
にこ「じゃあ真姫ちゃん、おやすみぃ」
真姫「はいはい。おやすみなさい」
にこ「も~、泊まってけばいいのに」
真姫「だから明日早いって言ってるでしょ?」
にこ「えっへっへ」
真姫「通じてないわね…」
真姫「なに?いい加減帰りたいんだけど」
にこ「ちょっとこっちきて?」
真姫「なんで。嫌よ」
にこ「いいからはやくこっちにくる!ぶちょーめいれいよ!」
真姫「それ何年前の話よ」
にこ「いいからはやく!」
真姫「はいはい。……で、なに?」
にこ「もうちょっとちかく!」
真姫「もう何よめんどくさ、」
にこ「えい!!」ダキッ
真姫「ちょ、ちょっと!?にこちゃん!?」
にこ「えへへ、真姫ちゃんはかわいいねぇ」ギュー
真姫「に、にこちゃん、離して、私帰るから、」
にこ「もっぎゅ~」ギューー
真姫「…何よ、もう。なんなのよ……」

真姫「……」
にこ「えへへ。真姫ちゃんはとってもやさしいいいこです!」
にこ「ちょっぴりすなおじゃないけど、じつはとっても友達おもいの、ん!?」グイッ
真姫「……ふ、」
にこ「ん、んー!?」
真姫「……、はっ、」
にこ「ん、ん~~!……ぷはっ!」
真姫「……」ハァハァ
にこ「は、はぁ……いまの、なに?」ハァハァ
真姫「……」
にこ「んん?にこ……真姫ちゃんに、キス、された?」
にこ「ん?」
真姫「…何よ、なんなのよ」
にこ「真姫ちゃん?」
真姫「普段は全然甘えてくれないくせに、お酒飲んだ時だけこうやって素直に甘えてこないでよ!」
真姫「会う度に知らない人との恋愛話して!会う度に年下は無理だって言って!会う度に突き落とすくせに、最後にはこうやって甘えてくるんだもの!酷いわよ!」
にこ「ま、真姫ちゃん、」
真姫「料理上手で、しっかりしてて、甘やかしてくれて、そんなとこを好きになって何が悪いのよ!にこちゃんの良いところを好きになって何が悪いのよ!!」
にこ「……真姫ちゃん」
真姫「にこちゃんの馬鹿、最低、」
にこ「…ごめん」
真姫「なんで謝るのよ、意味わかんない、」
にこ「…ごめんね」
真姫「うるさい、馬鹿、最低、」
にこ「……」
真姫「にこちゃんなんか、にこちゃんなんか、」
にこ「……」
真姫「にこちゃんなんか、だいっきらいよ…」
にこ「………んん」
にこ「ん~~~」ノビー
にこ「朝か……」
にこ(真姫ちゃん…当然いないわね。いつの間に帰っちゃったんだろう)
にこ(昨日のこと、覚えてないようでちゃんと覚えてる)
にこ(はっきりとは言われてないけど、でも、あれってたぶんそういうことよね)
にこ(まさか真姫ちゃんにあんなことを言われるなんて。考えたこともなかったわ)
にこ(でも真姫ちゃん、いつからそう思っててくれたのかな)
にこ(真姫ちゃんとはもう、何気に長い付き合いになっちゃってるから…)
にこ(…うーん、全然わからない)
にこ(とりあえずシャワーでも浴び、…ん?)
にこ(携帯、光ってる。もしかして…)
にこ「…ってなんだ。希か」
“聞いてにこっち!
今朝な、めっちゃスピリチュアルなことがあってん!
今日は休みやろ?一緒にランチいこ!”
にこ(相変わらず、タイミングが良いのか悪いのか)
にこ(ていうか、何でもかんでもスピリチュアルって言っとけばいいと思ってんじゃないわよ)
にこ「…はぁ。とりあえずシャワー浴びよっと」
にこ「……で、まあ。そういうことがありまして」
希「それはそれは。…でも、えらくあっさりうちに話したね」
にこ「…あんたならたぶん知ってたんじゃないかと思って。真姫ちゃんの気持ち」
希「まあ知ってたというか…気付いてた、が正しいかな?」
にこ「いつから?」
希「うーん、うちらがオトノキザカにいた頃からなんとなくそうかなぁとは思ってたけど…」
にこ「それ、かなり前じゃない」
希「でも最近の真姫ちゃんを見てたら、気付かん方がアレやと思うけど?」
にこ「、そんなに?」
希「にこっち、昨日真姫ちゃんと一緒に飲んだんやろ?」
にこ「ええ」
希「にこっちって普段は意地っ張りなくせに、お酒飲むと途端に甘え出すからなぁ」
にこ「…それが何よ」
希「逆に訊くけど、にこっち、真姫ちゃんが酔ったとこ見たことある?」
にこ「そんなの、……ないわね」
希「つまりそういことやん?」
にこ「だからどういうことよ」
にこ「……嘘でしょ」
希「ほんま」
にこ「真姫ちゃん、お酒強いんだと思ってたわ…」
希「お酒はあんまり強くないって、真姫ちゃん自分で言ってたで?」
にこ「……」
希「にこっちは酔うと手当たり次第周りに甘え出すから、みんなで飲んでる時はいつも真姫ちゃんがにこっちの隣に居るやん?」
にこ「、言われてみれば…」
希「真姫ちゃん、複雑そうな顔しとるけど。なんだかんだでにこっちが甘えてくれるのが嬉しいみたいやんなぁ」
希「それもあるけど。やっぱ心のどこかで、うちとえりち以外のメンバーを年下の後輩やと思ってるんやろうなぁ」
希「だから無意識的にあの子たちの前では年上であろうとするから、常に肩肘張った感じになっちゃうんやない?」
希「μ’sは、先輩禁止なのになぁ」クスクス
にこ「笑ってる場合じゃないわよ…」
希「それは否定できんなぁ」クスクス
にこ「だーから笑ってる場合じゃないんだってば…」
希「でもなぁ、もう過去のことを悔やんでもしょうがないやん?大事なのはこれからどうするかだってよく言うやろ?」
にこ「これから…」
希「……ねぇ、そんなに年下はダメ?」
にこ「…年下っていうか、それ以前に、」
にこ「あの子も私も、同性じゃない…」
希「そうやなぁ」
にこ「、なんであんたはそんなにあっさりしてんのよ」
希「だって他人事やし?」
にこ「ひっどいこと言うわね」
にこ「どういうことよ」
希「あんまり心配してないというか、にこっちと真姫ちゃんだったらきっとどうにかなるって、なんとなくそう思えてしまうんよ」
にこ「他人事だからそう思うのよ…」
希「そうかもなぁ」クスクス
希「もう、そんなに色々考えてもしゃあないで?結局はにこっちがどうしたいかやないの?」
にこ「そりゃそうかもしれないけど…」
希「あーもう!しっかりしいや!」
にこ「……」
希「普段あんなにカッコつけてるくせに、こういう時にカッコつけんでどないするん!?」
にこ「べ、別に普段カッコつけてるわけじゃ…」
希「気合い入れるために、希パワー注入したろか?」
にこ「……そうね。お願いするわ」
希「じゃあ、歯を食いしばって」
にこ「それ絶対痛いやつじゃない!」
にこ「なに?」
希「にこっちの答えがどうなるかはわからんけど。後輩とか年下とかそういうことは全部抜きにして、一度ちゃんと真姫ちゃんと向き合ってみるべきなんやないの?」
にこ「…そうね。……ありがと、希」
希「いいえ」クスクス
真姫「……はぁ」ズーン
花陽「ま、真姫ちゃん!元気だして!」
凛「そうそう!こういう時はラーメンを食べるといいにゃ!」
真姫「もう最悪、何であんなことしちゃったのよ……」ズーーン
凛「凛知ってるよ!そういう時に起きるそういうことを、”理性が飛んだ”って言うにゃ」
真姫「……」ズーーーーン
花陽「り、凛ちゃん!」
花陽「真姫ちゃん…」
真姫「にこちゃんは”高校時代の友人”みたいに思ってるだろうけど、たぶん本人も気付かないところで、”後輩”とか”妹みたいな存在”って思ってるのよ」
真姫「わかってた。わかってたのに…」
凛「理性が飛んじゃった?」
花陽「凛ちゃぁん……」
真姫「もう、友人とすら思ってもらえないでしょうね」
花陽「、そんな」
真姫「仕方ないわ、私が悪いんだもの。たとえ縁を切られたって文句は言えないわ」
凛「…そうかなぁ?」
凛「だって、あのにこちゃんだよ?」
凛「凛たちが知ってるにこちゃんは、ちょっぴり意地っ張りで素直じゃないけど、でもいざというときは頼りになって、いつだって前だけを見てて、」
凛「それで、真姫ちゃんのことが大好きな、あのにこちゃんだよ?」
凛「正直なところにこちゃんがどんな答えを出すのか、それはにこちゃんにしかわからないけど、」
凛「凛たちが知ってるにこちゃんは、何があったって真姫ちゃんと縁を切るようなことはしないと思うよ?」
凛「ていうか、できっこないにゃ。だってにこちゃん、誰がどう見たって真姫ちゃんのことが大好きだもん」
真姫「凛…」
花陽「凛ちゃん…」
花陽「…そうだね。きっとそうだよ。私たちが知ってるにこちゃんはそういう人だよ」
花陽「真姫ちゃん、あれからにこちゃんとは何も話してないんでしょ?もう一度ちゃんと、にこちゃんと話してみるべきじゃないかな?」
真姫「花陽……」
花陽「大丈夫。どんな答えになったって、どんな結果になったって、私と凛ちゃんはいつだって真姫ちゃんのそばにいるから」
凛「そうにゃ」
真姫「…凛、花陽……ありがとう」
花陽「いいえ」
凛「どういたしまして、にゃ」
花陽「凛ちゃん、私今日はご飯を食べたいなぁ…」
凛「じゃあチャーハンセットにして、凛と半分こする?」
花陽「それいいね!でも半分で足りるかな……って真姫ちゃん、どうかした?」
真姫「……メール、きてたわ。にこちゃんから。…ほら」
凛「なになに?」ノゾキ
花陽「に、にこちゃん、なんだって?」ノゾキ
凛「…にゃるほど」
花陽「…これは……」
花陽「うん、そうだね」
真姫「…ごめん」
凛「謝らなくていいにゃ~」ギュッ
花陽「そうだよ、真姫ちゃん」ギュッ
凛「こういう時はほら、あれだよね、かよちん」
花陽「あ、あれ?」
凛「ほらあれだよ~!あれ!」
花陽「ちょ、ちょっとわかんないかなぁ…」
凛「ほらあれだよ!穂乃果ちゃんが言ってたやつ!」
花陽「穂乃果ちゃん…?あ、あれだね!」
凛「そう!…真姫ちゃん、ファイトだよ!」
花陽「ファイトだよ!」
真姫「…凛、花陽……」
真姫「…ありがとう」ギュッ
“真姫ちゃん。今日、会えますか?”
続きが楽しみすぎる
にこ(希に発破かけられた勢いで真姫ちゃんをうちに呼び出したはいいけど、)
にこ(今さら昨日のことを思い出して、なんか恥ずかしくなってきたじゃない…!)
にこ(だ、だって、あの真姫ちゃんよ?あの真姫ちゃんにキスされたのよ?)
にこ(驚くなっていう方が無理な話よ…!)
ピンポーン
にこ「き、きた……!」
真姫「……私だけど」
にこ「うん。いま開けるわ」
にこ(ど、どうしよう。ほんとに今さらだけど、本気でどうしよう)
にこ(真姫ちゃんにどんな顔して会えばいいのか、何を話せばいいのか全然わからないわ)
にこ(やばい。手が震えてきた…)
真姫「…にこちゃん?」
にこ「は、はい!ままま待ってて、いま開けるから」
ガチャッ
にこ「あ………」
真姫「なに?」
にこ「真姫ちゃんだ」
真姫「はあ?当たり前でしょ?」
にこ(なぜだかわからないけど、真姫ちゃんの顔を見た途端に一気に体の力が抜けた気がした)
にこ(…そうよね。確かに昨日のことにはびっくりしたけど)
にこ(昨日の真姫ちゃんもここにいる真姫ちゃんも、私が知っている”あの”西木野真姫ちゃんには変わりないのよね)
にこ(あーあ、なんで緊張なんかしてたんだろう)
にこ「…ふふ」
真姫「な、なによ」
にこ「ううん、何でもない。とりあえずあがって?」
真姫「…オジャマシマス」
真姫「大丈夫。フローリングの上でいいわ」
にこ「そう。じゃあ私もここに座るわ」
真姫「む、向かい合わせなの?」
にこ「だってこの方が話がしやすいじゃない」
真姫「ゔぇぇ…」
にこ(真姫ちゃん、さっきからずっと髪の毛いじってる)
真姫「……」クルクル
にこ(毛先、くるっくるになってるわよ)
真姫「………いたっ」
にこ「ぶっ」
真姫「な、ななななによ」
にこ「なーんでも」
にこ(こうやって、たまに子どもっぽいところがあるけど)
にこ(でも、こういうとこが可愛いと思っちゃうのよねぇ…)
真姫「……ええ」
にこ「昨日、何でキスしたの?」
真姫「…やっぱり、それを訊くわよね…」
にこ「うん、まあね。そこはちゃんと確認しとかないといけないから」
真姫「……」
真姫「キスしたいと、思ったから…」
にこ「なんで?」
真姫「、そこまで訊くの?」
にこ「うん」
真姫「……にこちゃんのことが、」
にこ「うん」
真姫「にこちゃんのことが、好きだから…?」
にこ「疑問形なの?」
真姫「……」
にこ「……」
真姫「…にこちゃん。……好き、です」
にこ「……そっか」
真姫「……」
にこ「とりあえず、まずは謝らせて?真姫ちゃんの気持ちを知らなかったとはいえ、私、真姫ちゃんに酷いことしてたと思うわ。…ごめんなさい」
真姫「べ、別に、私が好きでやってたことだし」
にこ「たとえそうだとしても。でもやっぱり……ごめん」
真姫「…謝らないでよ。なんか惨めになるじゃない」
にこ「……」
にこ「……正直なところ、私の好きが真姫ちゃんの好きと同じなのかは、私にもわからないの」
真姫「……」
にこ「だから、ね」
真姫「……」
にこ「だからその、……ね」
真姫「………え?」
にこ「最低だし、卑怯なことを言ってるってわかってるんだけど、でも真姫ちゃんのことは嫌いじゃないというか、なんと言うかその、」
真姫「待ってにこちゃん、私…フられてないの?」
にこ「いやその、フったとかフられたとかそういうわけではないんだけど、でもにこかなり卑怯なこと言っ、いだっ!?」ゴンッッ
真姫「……」ギュー
にこ「ちょ、ちょっと真姫ちゃん!急に飛びかかって来るから床で頭打ったじゃやない!」
真姫「……」ギューー
にこ「…いいの?にこ、相当都合のいいこと言ってるわよ?」
真姫「いいの。だって私、フられてはないんでしょ?」
にこ「え、まあ…そうかもしれないけど…」
真姫「友達以上ってことは、これからはそういう対象として見てくれるってことでしょ?」
にこ「…そういう意味で好きになるかはわからないわよ?」
真姫「いいわ。絶対好きにさせてみせるから」
にこ「……大した自信ね」
真姫「ふふ」ギューー
真姫「なに?」
にこ「そろそろ離してくれない?床に倒れてるせいで背中が冷たいんだけど」
真姫「やだ」
にこ「、やだって」
真姫「だってにこちゃんいい匂いするし、抱き心地がいいんだもん」
にこ「~~~!」
真姫「あれ?顔真っ赤よ?」クスクス
にこ「ううううっさいわね!急に強気にならないでよ!」
にこ「ありがと。そろそろ背中が痛くなってきてたとこ、」
真姫「にこちゃん、おいで?」
にこ「はあ?」
真姫「にこちゃんって誰かに甘えたいんでしょ?だからほら、おいで?」
にこ「い、嫌よ!」
真姫「なんでよ。酔ったらすぐ抱きついてくるくせに」
にこ「あ、あれはね!お酒を飲むとついつい気が大きくなっちゃって、普段できないこともやっちゃうっていうか…」
真姫「それってつまり、普段から抱きつきたいって思ってるってことでしょ?」
にこ「!」
真姫「だからほら、おいで?にこちゃん」
にこ「………」
真姫「にこちゃん」
にこ「……なによ。年下のくせに」ギュッ
真姫「ふふ。にこちゃん可愛い」ギュー
にこ「ええ?」
真姫「きっと友人としての縁も切られちゃうんだろうなって、そう思ってた」
にこ「真姫ちゃん…」
真姫「でもね、凛に言われたの。”にこちゃんは真姫ちゃんのことが大好きだから、そんなことできっこないよ”って」
にこ「な、」
真姫「”誰がどう見たってにこちゃんは真姫ちゃんが大好きだよ”って、そう言われたの」
にこ「り、凛のやつ…!」
真姫「ねぇにこちゃん、今は友達としてでもいいから。それで構わないから」
真姫「…私のこと、好き……?」
にこ(今まで聞いたことないぐらい自信なさげで、弱々しくて)
にこ(でも、どうしてか、真姫ちゃんのその一言は)
にこ(私の心臓を、うるさいぐらいに掻き立てた)
にこ(……ああ、これってたぶん、)
にこ(時間の問題、でしょうね…)
ーーーー
ーー
にこ「ねぇ真姫ちゃん、ちょっと話があるんだけど」
真姫「なに?」
にこ「その…」
真姫「なによ。どうしたの?」
にこ「あの、ね。……付き合って」
真姫「いいわよ。どこに?」
にこ「は?」
真姫「え?」
にこ「もうありえないありえないほんっとありえない意味わかんない」
真姫「ご、ごめんにこちゃん!ほんっとごめん!」
にこ「もういいわよ!真姫ちゃんのばか!」
真姫「にこちゃんほんっとごめん!謝るから!何度だって謝るから!」
にこ「ばか…」
真姫「だから、お願い。もう一回言って?」
にこ「もうやだぁ…」
真姫「ねぇにこちゃん。お願い」
真姫「はい」
にこ「……好きです」
真姫「…うん」
にこ「だから、だから…」
にこ「だからにこと……付き合って、ください」
真姫「ええ。よろしくお願いします」
真姫「なぁに?」
にこ「……だいすき」
終
素晴らしかった
-
前の記事
【ラブライブ!】みもりん風に曲を紹介するスレ 2020.03.26
-
次の記事
【ラブライブ!】速報!5thセットリスト(二日目)はこちら!さらに6thライブ開催決定キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!! 2020.03.26