【ラブライブ!】真姫「花陽、何してるの?」花陽「」カチカチカチカチ
- 2020.03.30
- SS

真姫「花陽…?」
花陽「」カチカチカチカチ
真姫「聞いてるの?」
花陽「」カチカチカチカチ
真姫「ちょっと花陽!」
花陽「………っせぇな…」カチカチカチカチ
真姫「………」
花陽「いたいいたい!まひひゃ~ん!!」プニィ
真姫「あなた…今なんて言った?」
花陽「ふぇぇごめんなさい~!」
真姫「はぁ…聞かなかったことにしてあげるわ。それで、何してたの?」
花陽「何って………見て分からないの!?」
真姫「分からないから聞いてるんだけど」
花陽「これはマインスイーパーだよ!」
真姫「マインスイーパー?」
真姫「あ、ボランティアで体験したことはあるわよ」
花陽「ごめん何の話?」
真姫「…何でもないわ」
花陽「それじゃあルール説明するね!」
真姫「そこまで聞いてないんだけど」
花陽「いいからいいから。まずは…」
花陽「そう!じゃあ試しにやってみようか?」
真姫「えー数字はそのマスから八方位の地雷数を表し…」
花陽「はい!どうぞ!」カチ トゥルル
真姫「よし!完璧よ!」カチ
トゥルル
花陽「あああぁぁあぁあぁぁぁ!!!」
真姫「!?」
花陽「真姫ちゃん!何で壁際…しかも角から始めたの!!」
真姫「はあ?別にどこでもいいでしょ!」
花陽「よくない!見てよこれ!」
真姫「………」
花陽「………真姫ちゃんは…最初から詰んでるんだよ」
真姫「そ、そんな………」
花陽「初めての人に上級は早すぎたね。まずは初級から慣れていこうか?」
真姫「………うん」
真姫「マスの数少なすぎない?」カチ
花陽「9×9の81マスだからね。でもマインの数は10個だから簡単だよ!」
真姫「そうね。これだったらすぐに終わるわ」カチ
シュゥゥゥン
花陽「真姫ちゃんすごい!初めてとは思えないよ!」
真姫「当然でしょ!私を誰だと思ってるのよ!」
花陽「まきちゃん」
トゥルル
真姫「16×16マスの40マインね…。楽勝よ!」カチカチ
花陽「中級でも詰む可能性があるから気を付けてね」
真姫「分かってるわよ。もうあんな悲劇は…」
花陽「………詰んだね」
真姫「え…これ、詰んだ時はどうしたらいいの…?」
花陽「当てずっぽうだね」
真姫「当てずっぽうって…運じゃない!!」
花陽「うん」
草
真姫「ふふん!所詮は中級ってところね!」
花陽「すごいよ真姫ちゃん!二回目にして勝っちゃうなんて!」
真姫「まだまだ物足りないわ!上級にいくわよ!」
トゥルル
花陽「ファーストタッチはできるだけ真ん中だよ!」
真姫「分かってるわ………えいっ!」カチ
トゥルル
花陽「9マスしか空いてない…」
真姫「結局運勝負になるのね」
花陽「上級は詰む確率が非常に高いからね。
これがマインスイーパーは運ゲーって言われるゆえんだよ」
真姫「ここは確率1/2でマインね…。右か、左か…」
真姫(いける!大丈夫!自分を信じて…!)
真姫「右よ!!」カチ
バンッ!ババババババババ…
花陽「あー…えっと………諦めたらそこで試合終了だよ!」
真姫「…」
真姫
俺いつも四隅から攻めてたわ
花陽「え?」
真姫「燃えてきたわ!絶対に勝ってみせるんだから!!」
花陽「まきちゃん…!」
トゥルル
カチカチカチカチ
トゥルン トゥルン
カチカチカチカチ
真姫「はぁ……はぁ……これで…終わりよ!!」
カチ
シュゥゥゥン
『おめでとうございます。あなたの勝ちです』
花陽「真姫ちゃんすごい!!とても初心者とは思えないよ!」
真姫「乗ってきたわ…!もう一回!」カチ
バンッ!ババババババババ…
真姫「…」
花陽「あゎゎ……仕方ないよ!最後は運だもん!」
真姫「…うん」
花陽「え」
真姫「………何でもないわ」
こうして私はマインスイーパーにめり込んでいった
凛「真姫ちゃん~!何やってるの?」
真姫「また二択…」カチカチカチカチ
凛「真姫ちゃん~?」ユサユサ
真姫「…………………何」
凛「真姫ちゃん目が死んだ魚みたいになってるよ!」
真姫「そう………」
凛「で、何やってるの?」
真姫「え…分からないの……?!」
凛「うん!」
真姫「これはマインスイーパーよ!ルールはまず…」
凛「ふーん。あ、にこちゃんおはよう!」
真姫「…」
バンッ
花陽「た、大変ですぅぅぅ!!」
凛「どうしたの!?」
花陽「マインスイーパー世界大会が開催されることが決定しました!!」
真姫「何ですって!?」
真姫「それって私のことじゃない」
花陽「うん!真姫ちゃん!一緒に出よう!」
真姫「もちろんそのつもりよ!」
花陽「競うのはクリアまでのタイムみたいです」
真姫「…タイムアタックなのね」
花陽「だ、大丈夫だよ!今からでも練習すればベスト4くらいには入れるよ!」
真姫「ベスト4?目指すは優勝でしょ!」
花陽「真姫ちゃん…!真姫ちゃんがいてくれたら心強いよ…!」
真姫「ふふん!」
真姫「」カチカチカチカチ
花陽「」カチカチカチカチカチカチ
にこ「ちょっと!パソコン増えてるんだけどこれどうしたのよ!」
花陽「部費で落としました」
にこ「おま…………何してくれてるのよ…」
真姫「大丈夫よ。優勝賞金で返すから」
にこ「どこが大丈夫なのよ…」
穂乃果「練習はいつ始まるのかな?」
凛「あの二人は別の領域に行こうとしてるから」
花陽「」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
真姫「」カチカチカチカチカチカチ
ワンツースリーフォー…
花陽「うっ!?」
凛「かよちん…?」
真姫「花陽!!」
花陽「うぅぅ…うぁぁぅ………」
ピーポーピー
凛「かよちんは?」
真姫「………言いにくいんだけど…」
真姫「腱鞘炎よ」
希「何で溜めたの?」
凛「真姫ちゃん…知ってたんじゃないの?」
真姫「ええ、気づいてたわ」
凛「っ!!」
凛「じゃあどうして助けなかったの!!」
真姫「…花陽の思いを知ってて止められるわけないでしょ………」
凛「………」
病室!
花陽「ごめん真姫ちゃん…。私…大会出れなくなっちゃった…」
真姫「いいのよ…止めれなかった私に責任があるわ」
花陽「もう止めてよ、そういうの……こっちが気を使っちゃうよ」
真姫「…」
花陽「真姫ちゃん」
真姫「何…?」
花陽「花陽の分まで……思いっきり暴れてきてね………」
真姫「ありがとう、花陽………」
真姫「絶対に優勝してみせるわ…!!」
真姫「2分切った…」
真姫(まだ…まだよ!こんな記録じゃ初戦敗退するわ…)
真姫(もっと早く…もっと正確に…!)
真姫「」カチカチカチカチカチカチカチカチ
真姫「………まだまだ…!!」
そして、世界大会予選の日。
師の無念を晴らすために、真姫は歩き出した!
司会「はい、テンポ良く進めて参ります」
司会「今大会のルールを説明します選手の皆さんにはトーナメント形式で戦ってもらい優勝した1名のみが世界大会への切符を獲得できます」
司会「1対1の真剣勝負!画面の中で繰り広げられる熱いバトル!瞬きすらできません!」
司会「では早速予選1回戦を行います~対戦表はこんな感じです!」
真姫(1回戦の相手は……Eriitika?どこかで聞いたような名前ね…)
真姫(皆、ウォーミングアップに入ってるわね…。私も準備しておかなきゃ!)
司会『10戦目はY-25さんの勝利!』
Y-25『そんな亀みたいなノロさでよく大会に出ようと思ったわね。出直して来なさい!』
真姫(今のにこちゃんに似てるような………気のせいね)カチカチカチカチ
司会「前大会で惜しくも準優勝だった生きる伝説、ハナヨボンバーを育てた国立音ノ木坂学院から期待のルーキーが登場!マキぃぃぃ!!」
真姫「…」
司会「対するはまたも国立音ノ木坂学院!こちらも超新星!Eriitikaぁぁぁ!!」
絵里「ドンッ!」
司会「それでは…レディゴー!」
絵里「」カチカチカチカチ
司会「今スタートしました!Eriitika選手の方が少し速い!さてどうなる!」
真姫(このスピード差は単なる実力の差…。このままだと…)カチカチカチカチ
司会「おっと、Eriitika選手は詰みをとばしました!そしてマキ選手は既に詰みが3つある!何という悪運!!」
真姫(五月蝿いわね…)
真姫「!?」
司会「Eriitika選手はあと詰みだけだ!!対するマキ選手は2/3程度!これは勝敗が決まる一手です!」
真姫「っ…!」
絵里「上か…下か…どちらにしようチカ、天の神様の…」
司会「勝負を神様に任せた!果たしてどうなる…」
絵里「っ!上よ!!」カチ
「…………………」
バンッ!ババババババババ…
司会「1/2に負けた!Eriitika選手最初からリスタート!!」
絵里「や、やり直せるのね!ならもう一回…」
真姫「これで終わりよ」カチ
シュゥゥゥン
うぉーーーーー!!! ←歓声
絵里「私が…負けた…!?」
真姫「絵里」
絵里「真姫………気付いていたのね」
真姫「そのマスク、変装になってないわよ」
絵里「ふふ…そうね。でも真姫になら負けても悔いはないわ!」
真姫「絵里…」
絵里「花陽のためにも、絶対に優勝しなさい!」
真姫「ええ!」
真姫「」カチカチカチカチ
真姫(遅い!こんなのじゃ…)
バンッ!ババババ…
真姫「っ!」
真姫(………)
司会『出ました!暫定最速記録!57秒25です!』
真姫(私に優勝なんてできるのかしら…)
あんじゅ「初めまして。μ’sの西木野真姫さん♪」ニコッ
真姫「…」
司会「それじゃあ始めるよ!レディゴー!」
真姫「」カチカチカチカチ
真姫(とにかく…早く…速く!!)カチカチカチカチ
あんじゅ「ふんふふ~ん♪」ニコニコ
司会「…信じられません」
司会「開始わずか40秒で終わらせたぁぁぁ!!」
真姫「………嘘…」
司会「そして、トドメの一手を………ささない!」
あんじゅ「真姫さん。あなたにチャンスをあげるわ」
あんじゅ「私はあと一手で勝つことができる。だから真姫さんが終わる寸前まで待っててあげる♪」
真姫「!?」
司会「なんと!絶対的勝利を確信して調子に乗ったのか、相手が追いつくまで待つと宣言した!!」
司会「天使は、無慈悲に微笑む!」
あんじゅ「えぇ~だって圧勝しちゃったら可哀想でしょ?だから、待ってあげるの!」
真姫(完全に舐められてる…)
真姫「…っ!」カチカチカチカチ
会場にいる人たちは、真姫を憐れみの目で見つめていた
しかし、彼女たちだけは違った
なーなななーななーりたいなー!」
真姫「絵里…!皆!」
凛「真姫ちゃん一人で戦ってるんじゃないよ!皆で戦ってるんだ!」
真姫「………ありがとう。おかげで勇気でたわ!」
あんじゅ「真姫さん。焦らなくてもいいんですよ?」
真姫「…そう。じゃあゆったりとさせてもらうわ」カチ
カチ カチ カチ カチ
司会「遅い!遅すぎる!これは一体どういう作戦なのか!」
あんじゅ「…私の隙でも伺ってるのかしら?」
真姫「ふふ!…バレちゃしょうがないわね!」カチカチカチカチ
あんじゅ「な…!?速すぎ!!」
真姫「」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
司会「残り1マスぅ!!」
あんじゅ「くっ…!」カチ
司会「先に押したのは………!」
真姫「」カチ
シュゥゥゥン
真姫「」ニヤリ
司会「勝者!!まきちゃん!!!」
あんじゅ「………」
英玲奈「あんじゅ」
あんじゅ「英玲奈……」
英玲奈「早く立ち去れ。A-RISEの恥晒しめ」
あんじゅ「」
つばさ「あんじゅはA-RISEの中でも最弱…」
英玲奈「スピードだけで運良く成り上がってきただけだからな」
つばさ「運も実力。しかし才能を持て余すのはよくない。あんじゅのようにな」
まきちゃんには余裕だな
司会『中でも注目は、番狂わせの真姫!これからどのようなバトルが繰り広げられるのでしょうか!』
司会『1戦目は、精密作業のY-25!対するは前大会チャンピオンでA-RISEのリーダー…綺羅つばさ!!』
真姫「…」
花陽「真姫ちゃん!」
真姫「花陽!?何でここにいるのよ!!早く病院に戻りなさい!さもないと、あなたの命が…」
花陽「…あの女は倒せないんだ………」
花陽「私は前大会の決勝まで上り詰めたんだ。そしてそこで対峙した相手は…」
真姫「綺羅つばさ………」
花陽「自信があったんだ…勝てるって……でも現実を突きつけられた。完敗だったよ…」
花陽「それからまた大会があるって知って、頑張った…でもその結果がこれだからね…笑えないよ」
花陽「つばさには、絶対に勝てない。それは真姫ちゃんもそう」
真姫「…何で決めつけるのよ!まだ戦ってもいないのに!」
花陽「負けていいんだよ?負けても仕方ないんだから」
真姫「…」
真姫「花陽。次の試合、観客席で見てなさい」
花陽「…」
真姫「あなたの腐った根性を叩き直してあげるわ!!」
花陽「…頑張ってね。………死なない程度に」
真姫「…」
英玲奈「…あんじゅが世話になったみたいだな」
真姫「舐めプするような人には負けないわよ」
英玲奈「ああ、あいつは才能だけはあった。だがそれを扱うだけの器がなかった。だから負けた」
真姫「…あなたも口だけじゃないことを祈るわ」
英玲奈「ほざけ…!」
司会「それでは両者、いいですかー?レディゴー!」
絵里「…あれが、覚醒した真姫の力だと言うの…!?」
凛「すごい!強すぎる!!これならすぐに…」
花陽「…そんなに甘くないんだよ。現実ってやつは」
バンッ!バババ
司会「おっと!盤面判断を誤ったか!?まきちゃん、最初からリスタートだ!!」
真姫「っ!」カチカチカチカチ
花陽「こうなったら相手のミスを願うしかない。でも英玲奈は速さよりも正確さを大事にする。」
にこ「つまり………」
花陽「真姫ちゃんに勝ち目なんてないよ」
司会「いたい!このミスはいたい!もう失ったタイムは取り戻せないぞ!」
英玲奈「」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
つばさ「英玲奈は舐めプを嫌う。いつでも全力で勝負する。それがどんなに小さなことでもね」
真姫「…」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
真姫(何でこんなことに必死になってるんだろう)
真姫(決勝に出たってつばさに勝てるか分からないじゃない…)
真姫(なら、さっさと負けちゃった方が………)
真姫(………)
花陽『諦めたらそこで試合終了だよ!』
真姫(諦める?何よそれ………私の辞書にそんな言葉は無いわよ!)
真姫(勝てるかどうかじゃない!勝つのよ!私!)
司会「おや…まきちゃん、流石に降参か…」
真姫「」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
英玲奈「!?」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカ
真姫は1秒間に32連打し続けることによって、失ったタイムを自力で取り戻した…!
それはまさに、神の域!!
真姫「」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
真姫「ふぅ」カチ
シュゥゥゥン
英玲奈「嘘だ………ありえない……最早、人じゃない……」
真姫「そうね。もう人を辞めてもいいと思ってるわ」
うおぉおおぉおおぉおおおぉ!!!
←歓声
つばさ「ふふふ…面白くなってきたじゃない…!」
花陽「…ごめんなさい!私、真姫ちゃんに失礼なこと言っちゃった…」
真姫「いいわよ、そんな過ぎたこと。それより、つばさと戦ったことのある花陽に聞きたいことがあるの」
花陽「………つばさの戦術だね」
真姫「ええ。やっぱり計算して進めていく方が私らしいでしょ」
花陽「…教えるよ。私がつばさを倒せないといった訳を」
司会「それではこの会場を幾度となく歓声に包ませた2人に登場してもらいましょう!」
司会「前大会チャンピオン。世界最強のマインスイーパー、綺羅つばさ!!」
うおぉぉぉぉぉぉ!!
司会「それに対するは、あの自爆の花陽ことハナヨボンバーの唯一の弟子」
司会「逆境なんてなんのその!彼女の眼は、熱く燃えております…。まきちゃんんん!!!!」
うおぉぉぉおぉぉおぉぉぉおぉ!!!!!
司会「両者揃いました。いよいよ、最後の戦いとなりますレディゴー!」
花陽『真姫ちゃん。まずマインスイーパーに必要なものは?』
真姫『判断力、決断力。そして実力』
花陽『そう。つばさにはその要素が全て備わっているんだ』
真姫『つまり、何か一つが突飛つしてるわけではなく、全てが突飛つしてるってわけね』
花陽『うん…だからつばさは最強なんだ。だから誰も敵わない』
真姫「…」カチカチ
花陽『………真姫ちゃん!ベストを尽くせ!!』
真姫(花陽…待ってなさいよ!)カチカチ
カチトゥルルカチトゥルルカチトゥルルカチトゥルル
司会「…?さっきから全く進んでいない…??」
司会「いや違う!!この2人、リスタートを繰り返している!!」
真姫(詰む盤面だったなら、それだけタイムロスになる…)
真姫(それなら最初の時点でやり直せばいい!)
司会「可能性を…詰みが存在しない、そんな盤面を彼女たちは探し続けています!!」
司会「恐らく…先に仕掛けた方が………」
カチトゥルルカチトゥルル………カチ
真姫(!!)カチカチカチカチ
つばさ「…」カチ
司会「先に仕掛けたのは、まきちゃんだぁぁぁ!!!」
司会「いきなりとばしていく!!つばさは少し出遅れたが余裕の表情!」
つばさ「…」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
真姫(このままなら………勝て…)
真姫「!?」
詰み
確率は1/2
真姫(………つばさに乗せられた…!!焦ってしまった………)
真姫(2択……当たりか。はずれか。どちらにせよすぐに行動しなければ手遅れになる…)
真姫(決めたわ………右よ!!)
↑この間わずか0.05秒
………
真姫「~~っ!!」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
つばさ「!?」
司会「まきちゃん!どんどん進んで行く!!」
真姫(最後の1マス…!!)
つばさ「くっ!!」
真姫(…………………………)
真姫(…………………………)
真姫(もし、押し間違えたら…?)
真姫(今更巻き返しなんてできない)
真姫(私は………負ける………………)
真姫「はぁ…はぁ………ぅっ…」
司会「………真姫、ちゃん?」
真姫「はぁ………はぁ…………」
司会「これはどうしたのでしょうか……」
ざわざわ…
真姫(は、はやく押さなきゃ………!早く………速く!!!)
つばさ「真姫さん」
つばさ「あなたは良くぞ私をここまで追い詰めました。そのマスを消せば予選突破、日本一になれますよ」
真姫(落ち着け私これは罠だどう考えても怪しい罠だ罠だ私は怪しいと罠だ………)
つばさ「…」
つばさ「私は、あなたがそのマスを消すまで何もしません」
真姫「………は?」
つばさ「どうぞ。そう焦らずにゆっくりと考えてから決断してください」
真姫「………本当に…?」
つばさ「ええ。この会場にいる全員が証人です」
真姫(大丈夫…周りの目は気にしない…大丈夫…)
真姫「すーはー…」
真姫(…これで、終わりだ………)
カチ
真姫「………」
つばさ「♪」カチ
シュゥゥゥン
「………………………………」
司会「今、何が起こったのでしょうか……私には分かりません………。ただ一つ、分かることは…」
司会「勝者…綺羅つばさ………!!」
真姫「………」
真姫(あれ?見間違いだった?見当違いだった?)
真姫(…………………………分からない)
つばさ「真姫さん」
真姫「………」
つばさ「どうして私が負けたの?って顔をしてるわね。まあそう思うのも仕方ないわ」
真姫「………?」
つばさ「真姫さん。あなは自分に自信がある…悪く言えば自信過剰なくらいにね。そんなあなたがどうして自分を信じられなかったのか」
つばさ「それは信じられる情報が無かったから」
真姫「………」
つばさ「あなた、画面が見えていなかったのね」
真姫「!?」
真姫「………何で…それを」
つばさ「あなたはこの大会の為にずっと練習を重ねてきたみたいね。寝る間も惜しまず。目が充血で真っ赤になってるわよ。」
真姫「………え」
つばさ「ずっとずっとパソコン画面とにらめっこして、そしてみるみる目が悪くなっていった。よくあるパターンよ」
つばさ「元々はっきりと画面を認識できておらず、更に決勝の大事な場面での緊張。そのせいであなたは動けなくなった」
真姫「っ………!!」
真姫「…………」
つばさ「ねえ、マインスイーパーに必要なものって何か知ってる?」
真姫「……判断力、決断力…そして実力」
つばさ「ええ、そうね。じゃあ世界と争うのに必要なものは分かる?」
真姫「………」
つばさ「答えは簡単。いかに非情になれるかよ」
つばさ「久しぶりに楽しめたわ。またここで会いましょう!」
司会「マインスイーパー世界大会予選突破は……綺羅つばさぁぁぁ!!!」
真姫「………」
花陽「………」
凛「ねー真姫ちゃんーかよちん~早く練習行こうよ~」
真姫「……パス」
凛「パスじゃないよ!こうなったら強制連行だ!!」
真姫「………何もする気にならないのよ……」
花陽「私たちの戦いは、もう終わっちゃったんだね…」
凛「黄昏てないで早く!ハリーアップ!!」
私は栄養失調やら何やらで入院なんかもした。
視力は0.05以下という目を疑うような結果が出た。正直やり過ぎだったかなぁとはたまに思う。
でも、後悔はない。
どんな結果であれ、ベストを尽くしたんだから!
もう、これ以上は望まない…
花陽「ダメだよ!戦人たるもの常に上を目指さなくちゃ!!」
真姫「………もしかして…」
花陽「うん!次こそは優勝を目指すよ!!」
真姫「…ええ!」
どうやら私たちの物語はまだ終わらないみたい!
真姫「花陽、これなんてどうかしら?」
花陽「うん!いいと思う!」
真姫「…さっきからそれしか聞いてないんだけど」
花陽「ごめんごめん…。でも本当に全部似合ってるよ!!」
真姫「そ、そう?」
花陽「あ、これなんてどう?真姫ちゃんにぴったりだと思うよ!」
真姫「これ………うん!これにするわ!」
マイドアリー
まきちゃんにメガネを掛けさせる為に随分と遠回りした
乙
マッキー眼鏡かわいい