【ラブライブ!】希「え、虫が喋ってる?」
- 2020.03.31
- SS

希「あー、今日も疲れたなぁ。でも充実した毎日やね。うち、幸せ!」
希「お腹すいたけど、一休みしてからで」ソファー、スワリ
希「何か面白い番組でもやってないかなぁ……」
虫「」ブーン
希「うわあ! 蛾や! 蛾がおる! うちと一緒に入ってきてしもたんかなぁ?」
希「結構大きいなぁ……」
希「このくらいの大きさやと、潰すとぷちゅ! って言うから嫌ややなぁ」
希「かと言って、窓開けてしまうと他の虫が入ってきてしまうかもしれんし……」
希「そうだ!」タタタッ
希「ヘアスプレ~。アンド、チャッカマン~」ダミゴエ
希「フッフッフ……。燃やそう」
希「可哀想やけど……。そのまま、そのまま……」
希「壁とかに止まらんといてね。燃やせないから」
虫「」ブーン
希「今やっ!」ボー!!
虫「」ブ-ン…
希「よしよし、作戦成功! 無事、落下を確認しました!」
希「後は、摘んで窓からポイッやね」
希「我ながら酷いことするなぁ……」
希「ん? 何?」キョロキョロ
虫「いってぇし! あっついし!!」
希「んんん? なんの声やろ」キョロキョロ
虫「おい!」
希「誰や! 誰がおるんや!!」
虫「おい、ネェちゃん!」
希「にこっち!! 凛ちゃん!! あるいは穂乃果ちゃんか!?」
虫「おい、ネェちゃん! 大丈夫か!?」トテトテトテ
希「うわっ! こっち来た!!」
虫「なんだ、ネェちゃん。おれのことわかんじゃねぇか」
希「え」
虫「聞こえてんなら返事ぐらいしろ!」
希「スピリチュアルや……」
希「えっ? あ、はい」
虫「さっきからボーッとして、大丈夫か? 貧血か?」
希「だ、大丈夫です……」
希(なんか心配してくれてる……。いい奴っぽい……。いや、虫やけど)
虫「心配だな……。今、顔色見てやっから、待ってろ」
虫「フンッ!」ハネナシ
虫「おっかしいな……。待ってろ、今行くからよ」
虫「フンッッ!!」ノットハネ
虫「ああああ!!! 羽がねぇええええええ!!!!」
希「気付いてなかったんやね」
希「どんだけ良い奴なん」
虫「というか、ネェちゃんよぉ! 具合悪いとこ悪んだけど、これ」セナカユビサシ
虫「どうしてくれんだよ!!!」
希「あ、具合は悪くないよ?」
虫「そうか。ならいいんだけどよ」
希「どもども」
虫「…………」
希「…………」
虫「そうじゃねぇ! どうしてくれんのかって聞いてんだよ!!」
希(一瞬、忘れてたな……)
虫「まずおかしいだろ!! 虫退治で火つけんなよ!!」
希「はあ」
虫「なんでチョイスが火なんだよ!」
希「色々理由はあるけど、決め手となったのは好奇心やね」
虫「好奇心? まぁ好奇心だったら仕方ねぇ」
希「あ、許してくれるんやね」
虫「おれも好奇心でネェちゃんの家に入ったからな! そりゃあおあいこだ!」
希(ええんかな……)
希「えっ」カラダカクニン
希「してへんなぁ」
虫「そうだろ? じゃあ、なんで火つけた!!」
希「だから、好奇心で」
虫「じゃあ、仕方ねぇ! 好奇心だったら仕方ねぇ!!」
希(何しても好奇心って言っておけば許される気がするんよ)
通報したからな
震えて眠れ
希「ん?」
虫「急に羽根がなくなる虫の気持ち、考えたことあんのか」
希「ないですけど……」
希「でもフェアリーのんちゃんから羽根がなくなると……」
希「ただの、のんちゃんになってしまうやん!!」ガガーン!
虫「何言ってんだネェちゃん」
希「虫に言われたらおしまいやね……」アハハ…
虫「地獄だぞ!! なくなった途端に発狂しちまうからな!!」
希「完璧に見栄張ったなぁ……。飛ぼうとするまで忘れてたのに?」
虫「でもおれは成虫だからな! 発狂しないで済んでんだよ」
希「ん? ……ああ、大人だからってことか」
虫「でもまぁ、そのくらいのことをネェちゃんはやらかしてんだ」
虫「どうしてくれんだ? 足の一本や二本で済むと思うなよ?」
希「いやいやいや、二本持ってかれたらかなわんわ。歩けへん」
虫「まだ四本も余るだろうが!!」
希「虫ならね! うち、虫ちゃうし!!」
希「なんでか、ちょくちょく虫で例えるようになったよ!!」
虫「おれはなんだ!!?」
希「えっ? えっと~……今? 今は何?」
虫「いや、今の状態のことじゃねぇわ!! おれにだってわかんねぇよこんなん!!」
希「あ! 蛾もどき!!」
虫「もどき、じゃねぇんだわ! しかもこの状態ならもどきにもならねぇからな!!」
希「あ~」ナルホド
虫「納得してんじゃねぇ!」
希「蛾やね」
虫「そうだろ!? 元は蛾だろ?! いや、今も蛾だけどッ!」
希(一人で楽しそうやなぁ。あ、一匹やった)
虫「でだ! なんで蛾ってわかってたのに虫、虫言ってたんだよ」
希「なんか言いづらいやん。蛾が~、とか」
虫「じゃあ、ネェちゃんは言いづらい名前の奴がいたら、おい人間! って呼ぶのか!」
希「呼ばへんなぁ」
虫「だろぉ!? だったらちゃんと呼んでくれよ!」
希「急にどうした」
虫「蛾ってさ、濁音じゃん? ダクオンって漢字でどう書く?」
希「にご」
虫「濁った音だろ?」
希「う、うん……」
希(あかん。自分の世界に入り込んどる)
希「いやぁ、嫌われてる理由はそこじゃないんやないかな……」
虫「え!? 違うの!? え!? なんで!?」
希「ん~……なんか、気持ち悪いから?」
虫「なんかて!! なんかって言われても直しようもなくね!?」
希「気持ち悪いんはええんやね」
希「蝶は好き~」
虫「なんでだよッ!! なんでおれらはダメで、蝶はOKなんだよ! 同じチョウ目だからな!」
希「そうなんや」
虫「なんで? なんで蝶は好きなの!?」
希「え、綺麗やし」
虫「そこかー! 確かになぁ、おれに綺麗さはないさ。茶色だし」
虫「でも、だからってキモいに連結すんのはおかしいじゃん!」
希「ん~飽きたなぁ……。お腹すいたし」
虫「中には華のある綺麗な蛾もいるんだぜ? キラキラでな!」
希「スピリチュアルやったなぁ……」スタスタスタ
虫「そこらへんの蛾なんかとは比べも」ティッシュツツミ
窓からポイ
希「合掌……」
希「もう、虫は燃やさないようにしよう」
終わり。
長年付き添ったコンビの漫才を見ている感覚
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