【ラブライブ！】ことり「え、鳥さんが喋ってる？」

ことり「今日もいい天気♪　朝練、がんばるぞー！　おー！」

鳥「」ﾊﾞｻﾊﾞｻ

ことり「わーっ、スズメさんだー」

ことり「おはようございます、スズメさんっ」

鳥「うん、おはよう」

ことり「今日も元気ですねっ」

鳥「すこぶる体調は悪い」

ことり「ええっ！　大丈夫ですか！？」

鳥「３回回ってちゅんって言ってくれれば良くなるかも」

ことり「わかりました！」

ことり「いーち、にーい、さーん、ちゅん！」

鳥「バカじゃないの？」

ことり「えええぇぇ～……」

ことり（って、あれ……？）

ことり「雀さんが、喋ってる～！！？」

鳥「そんなに永遠に寝たいなら、そのトサカを引っ張ってやるよ」ﾊﾞｻﾊﾞｻｯ

ことり「や、やめてっ！　痛い！」

鳥「鳥界でも憧れのトサカをしやがって！」

ことり「ごめんなさいぃ～」

鳥「はっ！　済まなかった。取り乱した。鳥だけに」

ことり「ひ～ん……」

鳥「そんな立派なトサカをしているからいけないんだ！」

ことり「褒められてるのか貶されてるのかわかんないよ～」

鳥「アフロにしろ！」

ことり「ちょっと許してほしいです……」

鳥「トサカ部分だけアフロにしろ！」

ことり「一部分だけ！？」

鳥「泡立ちやすくなるぞ」

ことり「いらないメリットだよ」

鳥「おっ、泡立ちだけにか」

ことり「や、やめて！　恥ずかしいっ！」

ことり「なんですか？」

鳥「……もうちょっと喋れることに興味持ってもいいんじゃない？」

ことり「え？　夢だよね？」

鳥「夢じゃないとしたら？」

ことり「びっくりしちゃいます」

鳥「実は……夢じゃない」

ことり「うわ～！　びっくりしちゃいました～！」

鳥「……それだけ？」

ことり「はぁ～、驚いたっ！　ちゅんちゅん」

鳥「え、いや、なんかもっとあるでしょ」

ことり「言葉のバリエーション？」

鳥「いや、それもだけど。スズメが喋ってるうううううう！！！！！」

鳥「みたいな」

ことり「驚きすぎだよ～」

鳥「いや、こんくらい驚けよ！　ものっすごい不思議なことだよ！？」

ことり「ね～♪」

鳥「ね～♪　じゃねぇよ！」

ことり「うん」

鳥「お前は随分と、ちゅんだったり、トサカだったり、鳥っぽい要素が多いけど」

ことり「うん」

鳥「お前はまさか……アフロなのか！？」

ことり「鳥っぽい要素の話は？！」

ことり「アフロじゃないよ！　見たらわかるでしょ！　プンプン」

鳥「そうか……残念だ」ｼｭﾝ

ことり「なんでそんなにアフロに執着してるんだろう」

ことり「ひゃあ！」

鳥「今、偶然、耳が詰まっててよく聞こえなかったけど、アフロって言ったか！！」

ことり「それでも聞こえるってすごいねぇ。凄くアフロが好きなんだね」

鳥「何！？　今、偶然、イヤホン付けてたから聞こえなかったけど、アフロって言ったか！！」

ことり「聞く気ないよね？」

鳥「え？　なに？　シャカシャカ言ってて聞こえない」

ことり（そもそもイヤホンって？　どういうことなんだろう？）

ことり「そうだよ」

鳥「お前さぁ……ことりって意味、わかって名乗ってんの？」

ことり「ええぇ？　小さい鳥さん？」

鳥「まずお前デカいよな」

ことり「えええ！！」ｶﾞｰﾝ

鳥「何センチだ」

ことり「１５９センチだよ」

鳥「でけぇよ！！　せめて１５０センチ前半だろ！」

ことり「ごめんなさ～い……」

ことり「え？」

鳥「何センチ」

ことり「１５９……」

鳥「ちげぇよ！　お前のアフロについて聞いてんだよ！！」

ことり「アフロなんてないけど……」

鳥「そのトサカにおれがアフロって相性付けたんだ」

ことり「ややこしいなぁ……」

鳥「おれはアフロって呼ぶからな」

ことり「わかりましたっ」

ことり「アフロなんじゃ……？」

鳥「全然アフロじゃねぇよ！　アフロはもっともじゃもじゃしてんだよ！」

ことり「鳥頭だなぁ」

鳥「誰が鳥あんぽんたんだって！？」

ことり「わぁ、耳まで悪い」

鳥「おまっ！　今、馬鹿にしたな！　お前まで馬鹿にするのか！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ことり「どうしたんですかっ？　ごめんなさい！」

鳥「ああ、うん……お前が謝ることじゃないんだ……」

ことり「どうかしたの？」

鳥「すこぶる体調悪いことを思い出した」

鳥「！？」

ことり「ことりは見破りましたっ！　スズメさん。何か辛いことがあるんだよね？」

鳥「……」

ことり「ことりに話してみてください♪　きっと誰かに話せば少しは楽になりますよ♪」

鳥「……そうだな」

鳥「実はおれ……」

ことり「うん」

鳥「実は……」

ことり「大丈夫っ！　勇気を出して！」

鳥「いや、ちょっとごめん。ホントに体調悪いだけなんだ」

ことり「ちゅん！？」

ことり「は、恥ずかしい……」

鳥「あまりに力強く嘘です！　とかって言うもんだから止められなくて」

ことり「」ｶｱｧｧ!!

鳥「いや、ホントごめん！　適当に話を作ればよかったものの」

ことり「これ以上傷を抉るのはやめてっ！！」

ことり「ことりのお部屋で休みますか？」

鳥「いや、鳥臭そうだからやめとく」

ことり「ひどいっ！　自分だって鳥のくせに！」

ことり「というか、ことりは鳥さんじゃありませんっ！」

鳥「え！？　ことりって鳥じゃなかったのか！？」

ことり「そうだよっ」

鳥「え、じゃあ、おれは鳥じゃなかったのか……」

ことり「そうじゃなくてっ」

ことり「ことりは鳥さんじゃなくて、スズメさんは小鳥なの！」

鳥「小鳥は鳥じゃないのに、おれは小鳥なのか」

鳥「でも、スズメは小鳥ってことは、おれは鳥じゃないのに小さい鳥を名乗ってるのか」

ことり「そうじゃなくて～」ﾅﾐﾀﾞﾒ

鳥「あ、黄色人種のことをイエローモン」

ことり「ダメっ！　それ以上は言っちゃダメっ！」

鳥「イメージダウンになるぞ」

ことり「えっ」

鳥「確かにおれは食用にされることもあるが、結構グロくて有名だ」

鳥「そんなおれをお前が、まるまる残った頭部分を食いちぎり」

ことり「イメージさせないで～」ﾅﾐﾀﾞﾒ

鳥「パキパキ音をさせて骨を噛み砕きながら」

ことり「ひぃ！？」

鳥「おいしいっ♪　なんて言ってみろ」

鳥「売れて売れてスズメがいなくなるぞ」

ことり「イメージアップになってる！？」

ことり「あ！　もうこんな時間！　ある～！」

理事長「そう～」

ことり「うん～！　ってことだから、準備しなきゃっ！」

鳥「そうか」

ことり「着替えるので、カーテン閉めちゃいます！」ｼｬｯ

鳥「ふむ。まぁ肌と衣類が擦れる音だけで楽しむとするか」

カラス「アホー」ﾊﾞｻﾊﾞｻｯ

ことり「やんっ♪　やんっ♪　遅れそうです～♪」ｼｭﾙ

鳥「ほう。これはなかなかこうふ」

カラス「アホー」ｶﾞﾌﾞｯ

鳥「あああああああぁぁぁぁ…………」

ことり「お待たせしましたっ♪」ｼｬｯ

ことり「……あれ？　どこか行っちゃったのかな？」

ことり「穂乃果ちゃんに後でお話しよ～っと♪」

ことり「いってきまーす！」

終わり。