【ラブライブ!】真姫「にこちゃんの誕生日」
- 2020.03.31
- SS

にこ「欲しいもの?」
真姫「そう、何でもいいわよ」
にこ「えっ?なんでも!?」
真姫「え、ええ」
真姫「迷うほどあるの?」
にこ「うんっ!もうすぐアイドルのDVDが出るし」
真姫「え?」
にこ「コンサートにも行きたいもん!」
真姫「へ、へぇ…」
にこ「ん?どうしたの?」
真姫「そういえばにこちゃんってこういう人だったなって思っただけ」
にこ「?…それってどういう意味?」
真姫「……鈍感」ボソ
にこ「なに?聞こえないんだけど?」
真姫「……分かったわ。楽しみにしていてね」スッ
にこ「ちょ、ちょっと…」
バタン
ガララ
ピシャ
真姫「はぁ…」
真姫「少しでも期待してた自分が馬鹿だったわね」
真姫「……」
真姫「アイドルのDVD、かぁ…」
真姫「私ってそんなのに負けているのね」
真姫「……はぁ」
にこ「何なのよ一体…」
にこ「ていうか、なんで真姫ちゃんは不機嫌になっていたんだろう?」
ガチャ
絵里「あら?にこしか来ていないのね」
にこ「絵里……さっきまで真姫ちゃんがいたんだけどね」
絵里「そうなの?でも……いないじゃない」
絵里「えっ?なんで?」
にこ「真姫ちゃんがにこに欲しいものはある?って聞いてきてそれに答えたら…」
絵里「答えたら?」
にこ「機嫌が悪くなっちゃったみたいで」
絵里「悪くなったって……にこは何て答えたのよ」
絵里「真姫がそんなことで機嫌を損ねるなんて思わないんだけど」
絵里「……」
にこ「どうかしたの?」
絵里「うん。そうよね。真姫の気持ちが分かるわ」
にこ「分かるの?」
絵里「まぁ、にこには分からないと思うけど」
にこ「なっ!?分からないってどういうことよ!」
にこ「そうね、たぶん」
絵里「で、真姫は欲しいものはある?って聞いたのよね」
にこ「そう……あっ」
絵里「何か思い出したの?」
にこ「うん。あと、何でもいいって言ってたかな?」
絵里「ふーん。やっぱりね」
にこ「もうっ!何なのよ!」
にこ「さ、さぁ?」
絵里「……本当は言いたくない事なんだけど」
にこ「もったいぶらないで早く教えてよ!」
絵里「なら言うけど。……はぁ、本当に止められていたんだけどね」
にこ「誰に?」
絵里「……内緒」
にこ「な、内緒?」
にこ「そうなの?」
絵里「……」
にこ「絵里?」
絵里「……続けるわ」
にこ「……」
絵里「……」
にこ「それだけ?」
絵里「……はぁ」
絵里「真姫もにこがこんなに鈍いと大変ね」
にこ「鈍いって…にこってそんなに鈍いのかな?」
絵里「ええ、真姫が可哀想になるぐらいに」
にこ「そんなになんだ……」
絵里「真姫はね、あなたに誕生日プレゼントを贈りたいって言っていたのよ」
にこ「にこの誕生日?………あっ」
絵里「もしかして忘れていたの?」
にこ「…うん」
絵里「本当にそういう自分の事に関しては無頓着ね」
にこ「無頓着って…それは最近忙しくて」
絵里「にこ?言い訳は結構よ」
にこ「すみません…」
にこ「はい……」
絵里「で、あとはどうするか。分かる?」
にこ「……真姫ちゃんのところへ行ってきます」
絵里「その通り。そんなにこに良い事を教えてあげる」
にこ「良い事?」
絵里「真姫は今ね――」
~~♪~~~♪♪
真姫「……」ピタッ
真姫「誰?」
ガララ
にこ「……」
真姫「にこちゃん?」
真姫「なに?」
にこ「えっと……」
真姫「…」
にこ「その…」
真姫「もうっ!何なのよ!」
にこ「そ、そんなに怒んないでよ」
にこ「悪かったって思ってるから」
真姫「え?」
真姫「……聞いたの?」
にこ「…うん」
真姫「はぁ…」
真姫「せっかく驚かしてあげようかなって思っていたのに」
にこ「あはは…」
真姫「へぇ。なら、もう一度聞いた方がいい?」
にこ「うん」
真姫「分かった」
真姫「えー、こほん。にこちゃん」
にこ「はい」
真姫「誕生日に欲しいものは何?」
にこ「にこの欲しいものはね…」
ギュッ
にこ「その……ね」
真姫「ね、ってそれじゃ分かんないわよ?」
にこ「~~っ」ポス
真姫「どうしたのよ?ちょっとくすぐったい」
にこ「――が欲しい」
真姫「え?なに?」
真姫「私?」
にこ「///」コクリ
真姫「ふふっ。そんなにも私が好き?」
にこ「……好き」
にこ「…うん」
真姫「どれくらい好きなの?」
にこ「え?」
真姫「私の事、にこちゃんの中でどのくらい大きいのかなって」
にこ「一番好き」
真姫「アイドルよりも?」
にこ「!?」
にこ「え、えっと…」
真姫「どうなのよ?」
にこ「うぅ…」
真姫「どうしたの?」
にこ「…もう……いじわる」ウルウル
真姫「!」ドキッ
ギュ
にこ「お願いだから…」
真姫「……ねぇ」
真姫「にこちゃん、こっち向いて」
にこ「?」
にこ「へ?」
真姫「だからね、にこちゃんも私のものになってくれる?」
にこ「…そ、そんなこと」
にこ「そんなこと言わないでよぉ」
真姫「まったく、にこちゃんってば」ナデナデ
真姫「ずるい?」
にこ「こんなにもにこのことをドキドキさせて」
にこ「どうするつもりなのよ」
真姫「そうね…」クイッ
にこ「あぅ…」
真姫「私の事しか見えないようにさせてあげる」
真姫「それならもっと沈ませてあげるから」
チュ
にこ「んっ」ピク
真姫「反応しちゃって、可愛い」
にこ「……真姫ちゃんのせいなんだから」///
にこ「心が苦しくなって」
にこ「もう自分じゃどうにもならないんだから、その…ね」
真姫「ん?なあに?」
にこ「責任、取ってね」
真姫「ええ、喜んで責任ぐらい取るわよ」
真姫「何か言った?」
にこ「好きって言ったの!」
真姫「私も好きよ、にこちゃんの事」
にこ「~~っ!もうっ!」///
ダキッ!
真姫「甘えん坊さんね」クスッ
にこ「真姫ちゃんのせいなんだからね」ジトー
にこ「えっ?さっき言ったよね?」
真姫「そんなのもうプレゼントするまでもないじゃない」
にこ「それだと……今は何も考えられないよぉ」
真姫「う~ん……それなら」
真姫「………」ボソボソ
にこ「……」
にこ「!」
にこ「///」カァァァ
にこ「///」プシュー
真姫「あれ?にこちゃん?」
にこ「///」
真姫「返事してくれないと流石に私も恥ずかしいわよ」
にこ「いいと…思う」///
真姫「決まりね。後で連絡するから」
にこ「…うん」
――
コンコン
にこ「はーい」
ガチャ
真姫「おはよう、にこちゃん」
にこ「おはよう、真姫ちゃん。まだちょっと早くない?」
真姫「そうかしら?」
にこ「そうよ。だってまだ準備できてないもん」
真姫「あぁ、それなら大丈夫よ。待っているつもりでいたもの」
にこ「……」
にこ「真姫ちゃん、そのつもりだったでしょ?」
真姫「何のことかしら?」カミノケクルクル
にこ「……はぁ」
にこ「お茶入れてあげる」
真姫「ありがと」
真姫「うん、おいしいわね」ズズッ
にこ「そう?」
真姫「にこちゃんが入れてくれたから」
にこ「……」
真姫「どうしたの?」
真姫「そういうって……何?」
にこ「なんでもないよー」
真姫「待ってよ。気になるじゃない」
にこ「まだ支度が終わってないから後でね」
真姫「あっ、ちょっと…」
真姫「……」
真姫「あれって絶対に言わないパターンね」
真姫「それじゃ行きましょうか」
にこ「はーい」
真姫「……ねぇ」
にこ「ん?」
真姫「今ってどんな気持ち?」
にこ「えっと…」
真姫「それって実感がないってこと?」
にこ「……そうかもしれない」
真姫「まぁ、そうよね」
にこ「でも……楽しみ」
にこ「?」
真姫「行くわよ」ギュ
にこ「!」
にこ「うんっ!」
真姫「ここで着替えてきてね」
にこ「ここで?」
真姫「ええ。中に用意してあるから」
にこ「はーい」
真姫「私はリビングで待ってるから」
にこ「え?ここにいてくれないの?」
にこ「そ、そうだね」
真姫「まぁ、そういうことだから終わったら呼んでね」
にこ「真姫ちゃんなら別に気にしないのに」ボソ
真姫「何か言った?」
にこ「別に」
真姫「ふーん…」
ガチャ
バタン
にこ「…」
にこ「はぁ…」
にこ「こ、これが…」
にこ「……綺麗」
にこ「って、これを着るのよね?」
にこ「にこが着てもいいのかな?」
にこ「……」
にこ「迷うことなんてないか」
真姫「遅いわね」
真姫「そんなにも時間がかかるものかしら?」
真姫「うーん。もしかしたら何か困ってるかもしれないし」
真姫「様子を見に行きましょうか」
「はーい」
真姫「もう入っても大丈夫かしら?」
「あっ!ちょっと待って!」
真姫「まだなの?」
「もうちょっとだから」
真姫「入るわよ」
「ま、待ってって!」
ガチャ
真姫「……」
にこ「待ってて言ったじゃない!」
真姫「……」ジー
にこ「あ、あの…真姫ちゃん?」
真姫「……綺麗」
にこ「!」ドキッ
真姫「うん……本当に綺麗」スッ
にこ「あっ、真姫ちゃん着崩れるから」
真姫「いいじゃない。後で直せば」
にこ「直せばって…」
真姫「こんなに綺麗で可愛いんだもの」
真姫「何もしないのは罰が当たるって思わない?」
にこ「……」
真姫「な、何よ」
にこ「ううん、なんでもない」
ダキッ
真姫「ちょ、ちょっと。いいの?」
にこ「何が?」ギュー
にこ「……いいの」
真姫「はぁ…。わがままなお嫁さんね」
にこ「…知らないっ」ギュー
真姫「ねぇ、にこちゃん?」
にこ「ん?何、真姫ちゃん?」
にこ「……」
にこ「すっごく幸せ。心が満たされるってこういうことを言うのかなって」
真姫「そうかもね。私も、二人でこうしているだけで温かい」
にこ「真姫ちゃん、わがまま言っていい?」
真姫「いいわよ」
真姫「…うん。私もしたい」スッ
にこ「」ギュ
チュ
真姫「満足?」
真姫「じゃ、次は私の番ね」
にこ「?」
真姫「にこちゃん、これ受け取ってくれる?」
にこ「え?こ、これって…」
にこ「指輪?」
真姫「これはその印」
にこ「……」
真姫「にこちゃん?」
にこ「」ポロ
真姫「!」
にこ「……もうっ」ポロポロ
にこ「こんなの…ずるい」
にこ「泣くに、決まってんじゃん」グスン
真姫「受け取ってくれる?」
にこ「」コクリ
にこ「…はい」
スッ
真姫「どう?」
にこ「…嬉しい」
真姫「気に入ってくれたみたいで良かったわ」
真姫「にこちゃん?」
にこ「もう、離れてなんかあげないんだからね」
真姫「なら私は離してなんかあげないわ」
にこ「ずっと隣にいるから」
真姫「そう、これからも。ずっとね」
にこ「~♪」
絵里「にこ、その指輪どうしたの?」
にこ「これのこと?」
絵里「ええ。真姫も同じものをしていたみたいだけど」
にこ「これね。真姫ちゃんからのプレゼント♪」
絵里「へぇ。良かったじゃない」
にこ「うんっ!」
にこ「?」
絵里「何でもないわ」
にこ「ふーん。…あっそうだ!」
絵里「どうしたの?」
絵里「別にいいのよ。そんな大したことなんてしてないし。それに…」
にこ「それに?」
絵里「あなたたちが仲良くしているのを見るの、好きなのよね」
にこ「そ、そうなの?」
絵里「まぁ、少しじれったいところもあるけどね」
にこ「それは…まぁ、ね?」
絵里「にこ、一日遅れちゃったけど誕生日おめでとう」
にこ「うんっ!ありがと」
にこちゃん、誕生日おめでとう!
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