【ラブライブ!】A-RISE。わたしたちのPRIDE
- 2020.04.02
- SS

ツバサ「まだ、雪が止まないわね…」
ツバサ「こんな大雪で今日は大丈夫かしら…」
ツバサ「でも、やるべきことは、やったわ」
ツバサ「今日はその総仕上げ」
ツバサ「最高のパフォーマンスを見せ」
ツバサ「一流のアイドルとして飛躍するための」
ツバサ「最高の舞台になるはずよ!」
ツバサ「ただ、それを目一杯、やりぬくだけ!」
ツバサ(で、でも、なに?この気持ち…)
ツバサ(本当は不安で、不安でたまらない…)
ツバサ(あの雪のように、私の心に不安が積っていくようだわ…)
ツバサ「ううん、違うわ」
ツバサ「だって、私たちはA-RISE!」
ツバサ「誰にも…誰にだって負けやしない!」
英玲奈「さ、私達の出番だ、行くよ」
あんじゅ「ど、どうしたの?ツバサ」
あんじゅ「ふ、震えてるの?寒いの?」
ツバサ「だ、大丈夫よ」
英玲奈「雪は晴れたけど、気温は低いままだもんね」
ツバサ「…」
あんじゅ「もしかして…怖いの?」
ツバサ「そ、そんなことないわ」
あんじゅ「いつもは女王のように堂々とした感じなのに」クスッ
あんじゅ「まぁ、そんな人間らしいところもツバサの魅力よね?」
英玲奈「ツバサ…私達だって怖いよ」
英玲奈「毎回そうだけど、今回は特別だね」
英玲奈「緊張とかはもうないと思うけど」
英玲奈「さすがに、普段の舞台とは規模もプレッシャーも違うからね」
ツバサ「う、うん、なにも怖くなんかないわ」
ツバサ「…」
ツバサ「ううん!嘘。本当は…不安でたまらないの!」
あんじゅ「そう、誰でもそう…私もそうよ」
あんじゅ「こわくない人なんていないわ」
あんじゅ「私達は普通の人間だもの…アンドロイドでもなんでもない、それが普通の人間よ」
あんじゅ「でもね!ツバサ!!」
ツバサ(ビクッ)
あんじゅ「あなたは!A-RISEの「あの」ツバサでしょ?」
あんじゅ「それにね、私達がついてるじゃない!」
あんじゅ「寝ているときか、学校で勉強している以外プライベートなんてない」
あんじゅ「厳しく苦しい練習をこなし、精一杯頑張って、頑張って…」
あんじゅ「そして栄光をつかんだ、私達3人じゃない!」
あんじゅ「その私達3人が、3人でいれば、なにも怖いことなんてないんだよ!」
あんじゅ「だから、大丈夫…安心して…この舞台を楽しみましょ」ニコッ
ツバサ「あ、あんじゅ…」
ツバサ「よし!わかった!モードチェンジよ」
ツバサ「ううう~」
ツバサ「目え覚めろ~ツバサ~」(ほっぺを自分でたたく)
あんじゅ「ツバサったら…」クスクス
英玲奈「あんまり叩いたら、舞台に響くから、適度になw」
あんじゅ「くすくす…」
英玲奈「くすくす…」
A-RISE「わははははは!」
ツバサ「うん、これで、おもいっきりやれるわ!」
あんじゅ「うん、それでこそツバサね」
あんじゅ「あの光に満ちた世界!あの世界へ行きましょう!」
ツバサ「ええ、今まで頑張ってきたものを精一杯ぶつけましょう!」
英玲奈「じゃあ、行くか」
A-RISE「行くよー!おー!」
ワー パチパチパチ
ツバサ「ありがとうございました~」ハァハァ
タッタッタッタ
ツバサ「英玲奈!」ハァハァ
英玲奈「あんじゅ!」ハァハァ
あんじゅ「ツバサ!」ハァハァ
ツバサ「やった~やったよ!」
あんじゅ「そうよ、ツバサ!やったわ」
英玲奈「自分でもびっくりしたわ」
英玲奈「こんなにもできる自分に!」
あんじゅ「私も!自分が自分でないくらいに思ったわ」
あんじゅ「同じことを何度も何度も繰り返し練習してきた」
あんじゅ「そのことが体に染みついているのを本当に感じたわ」
ツバサ「みんな!」
ツバサ「わ、わたし…2人に囲まれて幸せよ」
英玲奈「この道をいけばどうなるものか…」
英玲奈「行けばわかるものだよ」
英玲奈「行ってみてどうだった?」
英玲奈「その結果は、今までのどのステージよりも」
英玲奈「最高のパフォーマンスを見せることができたんじゃない?」
ワー パチパチパチ
あんじゅ「ほらっ!聞いて!まだ拍手が鳴りやまないわ」
英玲奈「そう、これが、私達のやった、その結果だね…」
ツバサ「うん、本当によかった…」
あんじゅ「これで、今の私達のできることは全てやりぬいたわね」
英玲奈「しかし…」
英玲奈「次はμ’s」
あんじゅ「最大のライバル、μ’sの出番!」
ツバサ「…」
英玲奈「あんじゅ~着替えた?」
あんじゅ「あ、あともうちょっと~」
あんじゅ「あ、ツバサ、はやく着替えなよ」
あんじゅ「ツバサ?」
あんじゅ「ねぇ。ツバサ、もうすぐ、μ’sのステージがはじまるのよ」
あんじゅ「見に行かないの?」
英玲奈「行くよ、ツバサ!今のμ’sを見せてもらおうよ!その実力を!」
あんじゅ「行きましょう、ツバサ」
ツバサ「さ、先に行ってて…少し疲れたの」
あんじゅ「そう…」
ツバサ「…」
あんじゅ「わかったわ、先に行くね…でも、しっかりその目で見るのよツバサ」
英玲奈「あ、ここ空いてるよ、座って…芝生の上だけどね」
英玲奈「ツバサは…?」
あんじゅ「…少し疲れたから、あとで来るって」
英玲奈「そう…」
あんじゅ「ねぇ。英玲奈」
英玲奈「ん?…なんだい?あんじゅ」
あんじゅ「私達、大丈夫かな?」
英玲奈「うーん…どうかな?」
英玲奈「正直言って…わからんな」
あんじゅ「…」
英玲奈「怖くもあるけど、ここまで来たら、あとはなるようになるしかないからな」
あんじゅ「そう…」
英玲奈「惜しむらくは、新曲で挑まなかったことかな?」
英玲奈「まぁ、それも熟慮に熟慮を重ねて決めたことだろう?」
英玲奈「私達は最高を目指す!だからパフォーマンスを落としてまで新曲は難しかっただけ」
英玲奈「私達は目一杯やったさ!それに今までで一番最高だっただろ?今日は」
あんじゅ「そう…そうよね」
英玲奈「なら、きっと大丈夫。結果は必ずついてくるさ!」
あんじゅ「…」
英玲奈「あ、そろそろ、μ’sが出てて来るよ」
英玲奈「ほんの半年前からは想像できないよ」
英玲奈「廃校を救うため、最初は3人から始まったアイドルグループが」
英玲奈「あっという間に、ラブライブの最終予選にでるんだ!」
英玲奈「マンガだよ、マンガ。普通ありえないぜ」
英玲奈「もちろん、これだけのメンバーが集まったという、大きな運もあるけどね」
英玲奈「作詞作曲もこなし、衣装も独自で用意。振付も自分たちでやってしまう」
英玲奈「また、それをやってのける実力、そして、それぞれの個性の強さ」
英玲奈「連邦軍のモビルスーツは化け物か!って感じ?」
あんじゅ「イミワカンナイ」
英玲奈「あ、そうそう、今回はいつもと違って、9人で言葉を紡いだ歌詞なんだってね」
英玲奈「どんなパフォーマンスを見せてくれるか、楽しみだな」
あんじゅ「ずいぶん余裕ね…くすっ」
英玲奈「私だってアイドルだけど、他のアイドルが嫌いな訳でないからな」
英玲奈「情報収集、情報収集」
英玲奈「あ、もしかして妬いてるのか?あんじゅ?」
あんじゅ「クスクス ばかね…」
あんじゅ「あ!ツバサ…」
あんじゅ「大丈夫?」
ツバサ「うん、大丈夫、大丈夫よ」
ツバサ「μ’sの出番はもうすぐ?」
英玲奈「うん、そうだよ、あ、出てきた出てきた」
英玲奈「…ツバサ?」
ツバサ「え?なに?」
英玲奈「しっかりしなよ」
ツバサ「大丈夫よ、わたし…」
英玲奈「この目でしっかり、最大のライバル、μ’sのパフォーマンスを目に焼き付けておこうぜ」
英玲奈「ラブライブで見れるμ’sが、最後かもしれないからな」
ツバサ「英玲奈…うふふっ、そうねw」
ツバサ「そう、私達はあくまでも「一」挑戦者」
ツバサ「最大のライバルの実力を、心静かに見ましょう」
不思議だね~♪
ツバサ「!」
ツバサ「…」
あんじゅ「…」
英玲奈「こ、これは…」
ツバサ「…」
ツバサ「負けたわね…」フッ
ツバサ「行きましょう。私達のラブライブは終わったわ」
スタスタスタ…
ツバサ(精一杯やった…私は…悔いはないはずよ…)
英玲奈「ツバサ…いいの?」
ツバサ(でも…)
あんじゅ「…」
ツバサ(でも、でもっ…)
英玲奈「ツバサ…」
ツバサ(…)
ツバサ「ううっ…」
ツバサ「うっ…うわーん」
英玲奈「ツバサ!」
あんじゅ「ツバサ!」
ツバサ「嘘よ!嘘!悔しくないなんて、あるはずないわ!」
ツバサ「あんなに!あんなに頑張ったのよ!」
ツバサ「前回優勝だからと言って、それにおごることなく頑張ったのよ!」
ツバサ「なのに…なのに…なぜ、なぜなの?」
あんじゅ「ツバサ、、、わかるわ、わかるわよ!」
あんじゅ「そうよ、ツバサ!私達は精一杯やったわ!」
あんじゅ「でも…わかるでしょ?あのμ’sのパフォーマンスを見たら」
ツバサ「そう…μ’sには私たちには持っていない、なにかがあるの」
ツバサ「でも、それが、なんなのかわからない!わからないのよ!」
英玲奈「それは…嘘ね」
英玲奈「ツバサには、あのパフォーマンスを見てわかったはずだ」
英玲奈「私だって…言葉では…うまく言えない」
英玲奈「でも、なにか感じるものがあったはずだよ」
英玲奈「あの、一途な一生懸命さ、やはり惹かれるものがあるよ…」
あんじゅ「ねえ、ツバサ?」
あんじゅ「気持ちはわかるわ!私だって、、、いや、私が一番…」グス
あんじゅ「負け惜しみ…負け惜しみかもしれないけどね」グス
あんじゅ「でも、ツバサ…これで終わりじゃないのよ」
ツバサ「えっ?…」
英玲奈「よく考えてみて、ツバサ」
英玲奈「私達は第一回ラブライブの王者」
英玲奈「主催者からは、ディフェンディングチャンピオンとして」
英玲奈「予選免除の通達があったのをを断って、地区予選から挑んだのはなぜ?」
英玲奈「正面からガチでぶつかって、μ’sを…いや、μ’sだけじゃない」
英玲奈「他の関東地区のライバルたちを倒すことにしたのは、なぜ?」
英玲奈「私達はスクールアイドル」
英玲奈「全国に数多くいる、スクールアイドルのひとつではあるが」
英玲奈「すでに、ただ、参加するだけのアイドルグループではないのよ」
あんじゅ「わかるでしょ?ツバサ」
英玲奈「ツバサは…、いや、私達は…」
英玲奈「こんなことで、落ち込んでなんかいられないはずよ」
英玲奈「悔くて泣くのはいいさ」
英玲奈「でも、それを糧に次のステップへ進なきゃいけない!」
英玲奈「しかも、前よりも大きなってなきゃいけない!」
英玲奈「そうやってこそ、A-RISEなんだよ」
あんじゅ「そうよ、さすがA-RISE!ってところを見せなきゃいけないのよ」
ツバサ「英玲奈…あんじゅ…」
ツバサ「そうね…私には、こんなにも心強い仲間がいるじゃない!」
ツバサ「もう、泣かない!前を向いて歩いていくわ!」
ツバサ「だって、私にはあなたたちがいるもの!」
英玲奈「そうよ、ツバサ」
あんじゅ「それでこそ、A-RISEのリーダーよ」
あんじゅ「それに私達には、たくさんの応援をしてくれるファンもいるもの!」
あんじゅ「そのファンのみなさんを笑顔にするのよ!」
ツバサ「英玲奈、あんじゅ…ありがとう」
ツバサ「私は決めたわ!」
ツバサ「また一から、また始めるわ!」
ツバサ「笑顔を絶やさず、アイドルとしての誇りを持って!」
ツバサ「ねぇ!英玲奈、あんじゅ」
ツバサ「これからも一緒にやってくれるわね!」
あんじゅ「そうよ、私達はここで終わらないわ!」
あんじゅ「まだまだ大きな広い世界に羽ばたく力があるわ!」
あんじゅ「そうじゃない?ツバサ」
英玲奈「そうね…それが私達だもの」
英玲奈「このくらいの、つまずきだけで、転んでなんていられないわよ!」
ツバサ「そうね…そうだわ!だって、私達はA-RISEだもの!」
ツバサ「私達のステージは、まだまだ終わらない!」
ツバサ「私達の、私達のA-RISE!のプライドにかけてねっ!」ニコッ
おわり
しかし私達はアンドロイドでもなんでもない…が伏線に見えて仕方なかった
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