【ラブライブ!】にこ「穂乃果と魔法のランプ」
- 2020.04.03
- SS

穂乃果「……ん?」
黄金のランプ「」
穂乃果「…なんだろこれ」ヒョイ
穂乃果「えーっと、お店でカレーを頼んだ時に、ルーが入ってるアレかな?」
穂乃果「随分綺麗だなあー…。なんでこんなところに落ちてるんだろ」
穂乃果「磨けばうちで使えるかもしれない!」ゴシゴシ
黄金のランプ「」ゴゴゴゴ…
穂乃果「……あれ? なんか…ランプが震えてるような…」
ピカーッ
穂乃果「うわあっ!?」
にこ「やったあー! やっと出られたわあー!」ピョ-ン
にこ「…むっ! …にこを呼んだのは、あんた?」モクモク
穂乃果「…え? だっ、誰…!?」オロオロ
穂乃果「ピンクで、フリフリが沢山ついた服着てて…。なんかアイドルやお姫様みたい…」
にこ「ふふーん! にこはねぇ…」
にこ「魔法少女マジカルにこにー、にこっ!」キャルーン
ほのハウス
にこ「にこは天才魔法使いだったんだけどおー! 悪戯ばっかりしてたら、この趣味の悪いランプに閉じ込められちゃったの!」コンコン
穂乃果「へえー…。それってどれくらいの期間?」
にこ「……1000年」ボソッ
穂乃果「せっ…!? えええっ…!?」
にこ「天才魔法使いだろうと、これの中に閉じ込められちゃうと…誰かに外から呼び出されない限り出てこられないのよねー」
にこ「まったく、厄介なものつくってくれちゃって…」ムスーッ
にこ「あんたが拾ってくれるまで…にこはずーっと一人、この中で退屈してたのよー」
穂乃果「…それは…かわいそう…」
にこ「でも、やっとこうして出てこられたんだから…! 今の時代には、にこを邪魔するような魔法使いはいないみたいだし…もう自由の身よ!」
にこ「お礼に、穂乃果の願いを3つだけ叶えてあげるわ!」
穂乃果「ほんとに!? すごいすごーい!」キラキラ
にこ「……あ。大金持ちぐらいならできるけど…」
にこ「不老不死とか、時空を操るとかは無理だからやめてよね」
穂乃果「そうなんだー。んじゃあー…」
穂乃果「とりあえず試しにー…。私が通う音ノ木坂学院の廃校を、無かったことにして!」
にこ「1つ目の願いは、それで良いのね?」
穂乃果「うんっ! よろしく!」
にこ「OK! じゃあいくわよー」スッ…
穂乃果「どきどき」
にこ「…にっこにっこにー!」シャララーン
にこ「……」
シーン…
穂乃果「……あれ? 終わり?」
にこ「今ので穂乃果の願いは叶ったわ」
にこ「…明日を楽しみにしてなさい」ニヤリ
穂乃果(……)
穂乃果(…にこちゃんはそう言って、不敵に笑ってみせました)
穂乃果(なんだか不思議な予感がします! 私のこれからの高校生活が一体どうなるのか…とっても楽しみです!)
チュンチュン
穂乃果「おっはよー!」タッ
にこ「おっはよー!」
海未「おはようございます穂乃果」
ことり「おはよう~♪ 今日は早いね!」
海未「……って、そちらのメルヘンな服装をしてるのは誰ですか?」
ことり「なにこの子~? かわいい~♪」ヤンヤン
にこ「魔法少女マジカルにこにーよ」
穂乃果「にこちゃんがいれば、穂乃果の願いはなんでも叶うんだよっ!」エヘヘー
海未「はあ…」
ことり「へ、へえ~…」
海未「そんなことで廃校を回避できたら、誰も苦労しませんよ…」
ことり「あはは…。…ことりも、さすがに魔法が本当にあるとは思えないかなあ…」
穂乃果「むー、にこちゃんのことを信じてないなー?」
にこ「まあ良いわよ。…その分だけ…後で見返してやった時の反応が楽しみだからね!」
穂乃果「そうだねっ!」
穂乃果「さっ、早く学校に行こうー!」ワクワク
理事長『生徒の皆さん、連日に渡ってお集まり頂き申し訳ありません。』
理事長『昨日お伝えしたばかりの廃校の件ですが…』
理事長『急遽、匿名の方から巨額の寄付があったため…本校の経営は持ち直すこととなり…』
海未「なんということでしょう」
ことり「でも安心したあ~♪」
穂乃果「すごい…! ほんとに叶っちゃった…!」
にこ「でっしょー! さすがにこね」
海未「うーむ…。にこが本物の魔法使いだとは…」
ことり「穂乃果ちゃんが羨ましいよぉ~」
穂乃果「…ありがとう、にこちゃんっ!」モギュー
にこ「……ふぇっ…!?///」ドキッ…
にこ「う…あ…!?///」カアァ…
にこ「な、なんで抱きつくのよぉ…!?///」
穂乃果「にこちゃんのことが、大好きだからだよぉ~♪」ギュー
にこ「にこのことが…?///」グルグル
にこ「…そんなこと言われたの…はじめて…///」ボソ…
海未「こらこら、にこが困っていますよ?」
ことり「眼福~♪」チュンチュン
穂乃果(……)
穂乃果(廃校の取りやめが、本当に叶ってびっくり!)
穂乃果(にこちゃんには、いくら感謝しても足りません!)
穂乃果(にこちゃんは今までずっと一人ぼっちだったみたいだから…。もっと仲良くなるために、これからも穂乃果の方から積極的に距離を縮めていきたいと思います!)
教室
穂乃果「次の願いはどうしようかな~♪」ルンルン
穂乃果「やっぱり大金持ちかなあー。あとは、トップアイドルになって有名になるってのも面白そう!」
穂乃果「でも、あと2つだから…。慎重に決めないとね!」ウーン
ことり「えっ、願いって3つだけだったの…?」
海未「廃校を解決するのに、そのうちの1つを使ってしまって…良かったのですか?」
穂乃果「いーのいーの! 穂乃果だけじゃなくて、みんなも幸せになれる願いだったもんね!」
ことり「穂乃果ちゃんってばぁ~♪」
海未「まあ…穂乃果が満足しているのなら、なにも言いませんよ」
ワイワイ
にこ「……」
にこ「…気が変わったわ」
穂乃果「へ?」
にこ「3つだけなんて制限するのは、やめたわ」
穂乃果「ほ、本当…!?」キラキラ
にこ「ええ。いくらでも私を頼ってくれて良いわ」
ことり「ほえー…」
海未「なんて破格の待遇…」
ことり「おとぎ話でも、こんな上手くいかないよぉ」
穂乃果「やったー! すごーい! にこちゃん大好きー!」ギュー
にこ「はうっ…!///」キュンッ…
穂乃果「となるとどうしようかなー! お金持ちでも食べ放題でも、いくらでもありとなると…それも逆に迷っちゃうかも!」
にこ「…で、でも別に…急いで決めなくてもいいのよ?」
穂乃果「よーし、昼休みまでになんか考えとくね!」
ことり「穂乃果ちゃん嬉しそう~♪」
海未「ええ…。ですが…」
海未「今以上に怠け者にならないか…不安になってしまいますね…」
昼休み
にこ「にっこにっこにー!」シャララーン
ボワンッ
ことり「わっ、すごいごちそう~!」
穂乃果「ステーキにお寿司に…デザートの苺もたくさーん!」ジュルリ
にこ「好きなだけ食べていいのよ」
穂乃果「やったー!」
海未「そんなに食べたら太りますよ?」
にこ「甘く見ないでよね。穂乃果の体重や健康の調整だって…私にかかれば余裕なんだから」フフン
海未「そ、そうでしたね…」
海未「私たちはお弁当があるので…」アハハ
ことり「こんなには食べられないかなあ~…。またの機会にお願いするねぇ」
穂乃果「そっかー、残念」モグモグ
にこ「穂乃果、おいしい?///」ニコニコ
穂乃果「うんっ! にこちゃんだーいすき!」ニコニコ
海未「……」
ほのハウス
穂乃果「えへへ~♪ にこちゃんのおかげで、お昼ご飯も夜ご飯も、とっても豪華になっちゃった!」ゴロゴロ
穂乃果「その上、いくら食べても太らないなんて…。すごいなあ~!」
にこ「穂乃果に喜んでもらえて…にこも嬉しいわ」
穂乃果「次の願いはあー…お風呂にでも入りながらゆっくり考えよーっと!」スクッ
にこ「……!」ピクッ
にこ「ね、ねえっ…!」
穂乃果「ん? なーに?」
にこ「私も…一緒に入りたいっ…!」
穂乃果「もちろん! 穂乃果も、少しでも長くにこちゃんといたいもん!」
にこ「えへへ…。そう…///」ニヘラ
穂乃果(……)
穂乃果(にこちゃんが自分の方から望みを言ったのは、この時が初めてでした!)
穂乃果(断る理由なんかあるはずもありません!)
穂乃果(昨日はなんだか澄ました雰囲気だったにこちゃんですが…。今日はとっても嬉しそうでした!)
風呂場
穂乃果「わはー! にこちゃんのおかげでお風呂まで広くなっちゃったし…いい香りもする~!」クンクン
穂乃果「最近は雪穂とか、海未ちゃんやことりちゃんとも一緒にお風呂入ることもなかったから…わくわくするなあー♪」
穂乃果「にこちゃん、昨日は一緒に入ってくれなかったけど…。今日はどしたの?」クルッ
にこ「はぁ…はぁ…///」モジモジ
穂乃果「?」
穂乃果「にこちゃん、顔真っ赤だし息荒いけど…。大丈夫? もうのぼせちゃった?」
にこ「へ、平気よ…! 気にしないで…!///」アワワワ
穂乃果「そう…?」
穂乃果「…とりあえずシャワー浴びて、身体洗おーっと」ザバザバ
にこ「穂乃果…///」ピトッ…
穂乃果「ひゃっ!?/// ……もぉー、どしたの?」アハハ…
にこ「……にこが、穂乃果の身体…洗ってあげる…///」スッ…
穂乃果「えー? 悪いよー」
にこ「いいのよ。穂乃果が望むことなら、なんでも叶えてあげるから…」
穂乃果「あはは…そうだったね! じゃあお願い!」
にこ「ふふ…/// 大事に洗ってあげる…///」スリスリ
穂乃果「わーい♪」
にこ「私の…大切な穂乃果…///」ギュッ…
穂乃果(……)
穂乃果(お風呂に入ってる間、にこちゃんは…今までで一番素敵な笑顔をしていました!)
穂乃果(にこちゃんが嬉しいと、穂乃果も嬉しいです!)
翌朝
チュンチュン
ことり「……うーん…」
海未「……」
ことり「…穂乃果ちゃん、来ないねー…」
海未「連絡もありませんし…。先に学校行ってしまいましょうか」
穂乃果「…ぐうぐう…」スヤスヤ
穂乃果「……むにゃ…?」パチ…
穂乃果「……ふぁーあ…。いつの間に寝ちゃったんだろ…」キョロキョロ
にこ「おはよ、穂乃果…」
穂乃果「おはよー、にこちゃーん…」
穂乃果「……あれ? なんでにこちゃん裸なの?」
にこ「……お風呂の後、すぐ寝たからね…」
穂乃果「そっかー…。…って、穂乃果も裸だし…。なんか布団や体が湿ってるし…」
にこ「……穂乃果は寝相が悪いからねー…。こっちも大変だったのよー…?」
穂乃果「あはは…。……そういえば、今何時かなあ…っと…」ゴソゴソ
穂乃果「……ん? ええーっ!? もう11時ぃー!?」ガーン
穂乃果「大遅刻だよおー! なんで誰も起こしてくれなかったのおー!」ドタバタ
にこ「…学校、行っちゃうの…?」
穂乃果「当たり前だよっ! 穂乃果は勉強できないんだから、せめて出席点は落とさないようにしないと…!」
にこ「…にこの魔法を使えば、穂乃果の成績も全部良くなるわよ…?」
穂乃果「!」
にこ「…そもそも、魔法を使えば望むものはいくらでも手に入るのに…。なんのために学校行ってるの?」
穂乃果「……!」ゴクリ…
穂乃果「……そっか…そうだよね…」アハハ…
穂乃果「にこちゃんがいれば…なんでも思い通りだもん!」
にこ「そうそう…。穂乃果にはにこがいれば良いし…。にこにも、穂乃果がいればそれで良いの」
にこ「こっち来て…? にこと一緒に寝よ…?///」モゾモゾ
穂乃果「うんっ!」ゴロリン
穂乃果「えへへ~…♪ 人生楽ちん過ぎて困っちゃうなあ~…♪」
穂乃果(……あれ?)
穂乃果(…じゃあ、私が廃校の取りやめを願った意味って、一体…)
にこ「穂乃果ぁ…!///」ギューッ
穂乃果「わふっ!?/// …もーっ、そんなにくっつかれたら、くすぐったいよおー♪」アハハ
穂乃果(……)
穂乃果(……ま、いっか…)
穂乃果(私の願いは、いくらでも叶うんだから…)
カアーカアー
海未「…もう夕方だというのに、返信の一つもないとは…」
ことり「穂乃果ちゃん、どうしたんだろ…」
海未「…帰りに様子を見に行きましょう」
ことり「そうだね!」
穂乃果「一日中ごろごろしてても誰にも怒られないなんて…夢みたーい…♪」ダラダラ
にこ「夢じゃないし…穂乃果の夢なら、にこがなんだって叶えてあげる」
にこ「穂乃果、次はなにをしてほしい? なにがしたい?」
穂乃果「うーんとねー…」
穂乃果「次の願いはねー、すっごいの思いついちゃった!」エヘヘー
にこ「へえー、なに?」
穂乃果「穂乃果自身が魔法使いになれば、これからは自分でも願いが叶え放題だよね!」
穂乃果「だから、穂乃果を魔法使いにしてよ!」
にこ『嫌よ』
穂乃果「えっ…?」ドキッ…
穂乃果(……にこちゃんの口から、拒絶の言葉が出るのを聞いたのは…この時が初めてでした)
穂乃果(あまりにも早すぎる返答…。できるけど、やりたくないという口ぶり…)
穂乃果(今までの願いは、なんでもすぐに叶えてもらっただけに…疑問を感じずにはいられませんでした)
にこ「…あ…!」ビクッ…
穂乃果「ちょっとー! 穂乃果の願いはなんでも叶えてくれるって言ったじゃーん!」ブーブー
にこ「…ご、ごめん…! 今のは…その…」
にこ「それを叶えたら…。もう…穂乃果にとってにこは…必要なくなっちゃうでしょ…?」
にこ「それが…嫌だったの…」シュン…
穂乃果「…そ、そうだったんだ…」
穂乃果「…でも、そんなことには絶対ならないよ…! 穂乃果は、にこちゃんが魔法使いだから仲良くしてる、ってわけじゃないもん!」
にこ「うん…ごめんね…? わかってる…わかってたのに…」
にこ「もし、穂乃果の心が…私から離れちゃったら、って思うと…怖かったの…」グスッ…
穂乃果「にこちゃん…」
にこ「私ね…穂乃果のことが…好きで好きでしょうがなくなっちゃったの…!」
穂乃果「…えっ…? 穂乃果も…にこちゃんのこと好きだよ…?」
にこ「違うの…! 友情とか生ぬるいものじゃなくて…」
にこ「穂乃果を…愛してるのよ…!」
穂乃果「…!」
にこ「…にこはね…魔法使いに憧れて、一生懸命努力してきたから…魔法は一流なんだけど…。ランプに封印される前からずっと…友達も仲間もいなかったの…」
にこ「それから1000年も、完全に一人ぼっちだったところに…あんたみたいな優しくて眩しい子に出逢っちゃったら…」
にこ「…好きにならないわけないじゃない…!」グスッ…
にこ「ごめんね…? 女同士なのに…!」
にこ「…変よね…? 気持ち悪いよね…?」グスン…
穂乃果「にこ…ちゃん…」
穂乃果「……」
ナデナデ…
にこ「んっ…!?///」ドキッ…
穂乃果「大丈夫だよ…」
穂乃果「全然、変でも気持ち悪くもないよ! …むしろ私も、にこちゃんに必要としてもらえて嬉しいの!」
にこ「穂乃果…///」キュンッ…
穂乃果「にこちゃんは、私になにかしてほしいことない…?」
穂乃果「穂乃果ばっかりお世話になってるわけにいかないもん! 穂乃果にできることなら…なんでも言って!」
にこ「えっと…じゃあ…」
にこ「……」
にこ「……私…穂乃果とずーっと一緒にいたい…」ボソ…
にこ「簡単…? 穂乃果は嫌じゃないの…?」
穂乃果「全然そんなことないよっ! 穂乃果だって…にこちゃんと同じ気持ちだもん!」
穂乃果「…決めたっ! さっきの願いは無し! 私の新しい願いは…」
穂乃果「私…にこちゃんとずっと一緒にいたい!」
にこ「ええっ…!?///」
穂乃果(……)
穂乃果(この時の私は…。ただにこちゃんを、ランプや願いごとといった、色んな束縛から解放してあげたい)
穂乃果(そうして改めて関係を築き直したいという意味で、この願いを言っただけでした)
穂乃果(でも…)
にこ「ほ…ほんとに…!? 私と…いつまでも一緒にいてくれる…?」
穂乃果「うんっ!」ニコニコ
にこ「……」
にこ「…穂乃果」
にこ「…私達…ずっと、一緒よ…?///」ニコッ…
穂乃果「……えっ…?」ゾクッ…
穂乃果(そう言って、にこちゃんは無邪気に笑いました)
穂乃果(…この時私は生まれて初めて…人間の笑顔に恐怖を感じました)
穂乃果(今までと変わらない、かわいらしい笑顔が、その時だけは不気味で仕方なくて…私は身動きが取れませんでした)
穂乃果(それはまさしく、本人も気付いていないような…純粋すぎる悪意の塊…)
にこ「もう…二度と離さないわ…」
ギュッ…
にこ「…穂乃果…。…ずっと…私のもの…///」
穂乃果「にこ…ちゃ…?」クラッ…
穂乃果(彼女の胸で顔を覆われ抱きしめられた途端、安らかな眠気が私を襲いました)
穂乃果(そのまま私の意識は、少しずつ闇に落ちていって…)
ガララッ
ほのママ「あら! 海未ちゃん、ことりちゃん…どうしたの?」
海未「穂乃果と連絡がつかないので、様子を見に…」
ほのママ「えっ…? 穂乃果だったら…。朝に、『遅刻しちゃうーっ!』って出てったっきりだけど…」
ことり「ほ、本当ですか!?」
ほのママ「ええ…。姿は見てないけどね、声が聞こえたわ」
海未「穂乃果は学校に向かっていた…? …だとすると、登校中に事件に巻き込まれたと考えるのが自然…」
ことり「そ、そんな…!」
海未「……ですが」
海未「…私には、あの不思議な魔法使いの仕業としか思えません」
ことり「にこちゃんのこと…?」
海未「穂乃果が本当に家を出ていたのなら、にこと共に登校していたはずです」
海未「一晩で廃校を無かったことにするほどの力を持った者と一緒にいながら、外部の事件に巻き込まれ行方不明になるとは考えにくいです」
海未「学校へ行くフリをし、二人でどこかへ出かけたか…。もしくは、まだ自室でぐうたらしているかのどちらかでしょう」
ことり「なるほどぉー…」
海未「彼女は穂乃果に甘過ぎました。穂乃果の怠け癖も受け入れ助長した結果…学校をサボらせてしまったのかもしれません」
ことり「…穂乃果ちゃんのことを大事にしすぎて、自覚のないまま…穂乃果ちゃんと一緒に堕落しちゃったってことかなぁ…」
ことり「ランプに封印されてたってことといい…。…にこちゃんは、魔法使いっていうより…」
「悪魔だったかもしれない」
ほのママ「な、なんの話なのかさっぱり…」オロオロ
海未「…とにかく、どれも現状では推測に過ぎませんし…ここで考えているだけでは埒があきません」
海未「…まずは、穂乃果の部屋を確認…」
『―――――――』
キィン…
海未「…してみて…」
海未「……」ピタ…
海未「……ん?」
海未「…ところで…その…」
海未「……穂乃果って、一体…誰でしたっけ?」
ことり「……え…?」キョトン
ことり「…やだなあ海未ちゃん…」
ことり「…そんな名前の知り合い、いたっけ…?」
3人「「「……」」」
シーン…
ほのママ「…あらやだ、早く店番に戻らないと…」スタスタ
海未「……」
海未「…おや? 私たちは和菓子屋に、なんの用で来たのでしたっけ…?」
ことり「ことりは和菓子より、マカロンやケーキの方が好きだなあ~♪」
海未「冷やかしはやめて、帰りましょうか」
ことり「そうだね♪」
穂乃果「……んん…?」パチッ…
穂乃果「ここは…」キョロキョロ
穂乃果(再び目が覚めた時、私の視界に映ったのは…。夜空のように暗く透き通った、見知らぬ部屋の天井)
穂乃果「…はれっ…? 手が動かない…。…足も…!?」ギシ…
穂乃果(私は一糸纏わぬ姿でベッドに手足を縛り付けられていて…)
にこ「おはよ、穂乃果…」
穂乃果「にこ…ちゃん…?」
穂乃果(隣に目を移すと、今朝と同じく裸のにこちゃんが、恍惚の表情で私を抱きしめ横たわっていました)
にこ「…ここ、どこだかわかる…?」
にこ「…あんたが拾った、あのランプの中よ…」
にこ「私が1000年間いたのは、世界から隔離された空間…。ここでは、私たちは老いることも死ぬこともできないの」
にこ「…それが、私への罰だったんだからね」
にこ「狭いしなにも無いけど、居心地自体は結構良いのよ? 外に出る以外のことなら、魔法でどうとでもなるし…」
にこ「ここに戻る直前に、このランプは海の底に投げ捨ててきたから…。もう誰かに拾われることもない。誰にも邪魔はされないわ」
にこ「…永久に、穂乃果は私だけのもの…///」
にこ「……ずっと一緒よ…穂乃果…///」
チュッ…
穂乃果(1000年もの間、完全な孤独の中で過ごしていたにこちゃん…)
穂乃果(にこちゃんの心は、私の想像を超えて歪んでしまっていました)
にこ「…ぷはっ…/// …あははっ、穂乃果の唇…おいしい…///」レロ…
にこ「おっぱいも吸っちゃお…///」チュウウ…
穂乃果「やっ、やだ…! うあっ…!?///」ビクンッ
穂乃果(私がにこちゃんに依存しすぎていなければ…)
穂乃果(互いの堕落にもっと早く気付けていれば…。彼女の心を救えたかもしれないのに…)
にこ「穂乃果…綺麗よ…/// 愛してる…///」チュパチュパ
穂乃果「にこ…ちゃ…」ハァ…ハァ…
穂乃果「こんなの…おかし…」
にこ「この汚れのない体も、心も…全部にこのもの…///」ツツツ…
にこ「…隅々まで…かわいがってあげる…///」クチュ…
穂乃果「んぐうぅぅぅっ…!?///」ゾクゾクッ
穂乃果「ひっ…だめっ…! …んぎいぃぃいっ…!?///」ビクビクン
にこ「あははははっ! 素敵よ穂乃果…! もっと…もっとにこを感じて…?///」ズブブッ…
穂乃果「う゛ああああああっ…!?///」ガクガク
にこ「私は天才魔法少女マジカルにこにー! 千年だろうと億年だろうと…穂乃果を絶対に退屈させないからね…!」
穂乃果(……そんな後悔の感情も…)
穂乃果(彼女との甘い交わりの中で…果てない快楽の彼方へと消えていってしまったのでした)
穂乃果「…ぁ…あ…///」ヒクヒク
にこ「…っふふ…/// …どう…? 穂乃果…」ペロ…
穂乃果「…ぅ…///」
穂乃果「……こんな…きもちいいの…はじめてぇ…///」ハァ…ハァ…
穂乃果(…今となっては、私はとっても幸せです!)
穂乃果(だって…)
にこ「もちろんよ! にこが穂乃果を…いくらでも気持ちよくさせてあげるんだから…!」グリッ…
穂乃果「ぅ…っ!?/// くぅぅぅうぅ~ッ!?///」ゾクゾクゾクッ
穂乃果(にこちゃんとずっと一緒にいたい、っていう…)
穂乃果(私の最期の願いは、紛れもなく叶ったんですから!)
穂乃果「…にこちゃぁん…/// …好きぃ…///」ウットリ…
穂乃果「…ずっと…一緒だよぉ…?///」
にこ「ふふ…/// もちろんよ…///」
にこ「……さあ」
にこ「終わらないパーティ、はじめましょう?」ニコッ
おわり
タイトルから想像出来ない病みSS
面白かったです
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