【ラブライブ!】絵里「私と真姫がイチャイチャするまで」

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1: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 13:37:42.54 ID:vVHi1vhE.net

絵里「真姫、今日は部室に来なかったわね」

希「そうやね。まだピアノ弾いてるんじゃないかなぁ?」

絵里「ふ~ん……ちょっと気になるから見てくるわ」

希「はは~ん。エリち、真姫ちゃんの事……」ニヤニヤ

絵里「もう、そんなんじゃないわよ。希は先に皆と帰ってて良いからね」

希「は~い、ばいばい♪」

絵里「ばいばい」

絵里「さて……真姫も連絡くらいすれば良いのに」

2: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 13:40:38.19 ID:vVHi1vhE.net

絵里「ピアノの音が聞こえない……真姫?」ガラッ

真姫「すぅ……すぅ……」

絵里「寝てる……ふふっ、これじゃあ連絡も出来ないわよね」

絵里「真姫、こんな所で寝てると風邪ひいちゃうわよ?」ユサユサ

真姫「うぅ……」

絵里「(疲れてるのかしら、全然起きないわね)」

絵里「(まぁ、今日は早く練習が終わったし、起きるの待ってれば良いわよね)」

絵里「(とりあえず、私のひざ掛けを……)」

絵里「(真姫、起きた時に私が隣にいたらビックリするわよね)」クスクス

絵里「(早く起きないかしら♪)」

3: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 13:42:24.83 ID:vVHi1vhE.net

絵里「(真姫って、寝てる時の表情は柔らかいのよね)」

絵里「(ツリ目気味だから、いつもはキリッとしてるイメージなのに)」

絵里「(良いわね。私は少しタレ目だから、ちょっと羨ましいのよ?)」ツンツン

絵里「ほっぺ柔らかい……」

真姫「すぅ……すぅ……」

絵里「ふふっ、幸せそう」

絵里「(……私も何だか瞼が重くなってきちゃった)」

絵里「(うぅ……ダメよ。驚いた真姫をこの目で……)」

絵里「すぅ……すぅ……」

4: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 13:45:33.27 ID:vVHi1vhE.net

真姫「うぅ……んっ……はぁ」

真姫「(いつの間にか眠っちゃってたみたいね)」

真姫「(もうこんな時間……いつもよりちょっと遅いくらいかしら)」

真姫「あれ? 私ひざ掛けなんて……って、絵里!?」

絵里「すぅ……すぅ……」

真姫「(あれ? 絵里、寝てる……あぁ、ひざ掛けは絵里の優しさってワケね)」

真姫「(私を迎えに来てくれたのかしら……だとしたら嬉しいけど)」

真姫「(自分も一緒に寝てたらダメじゃないの。ふふっ、可愛い所あるのね)」クスクス

真姫「絵里、もうこんな時間よ。帰りましょう」ユサユサ

絵里「うぅ……うん……おはよう」

真姫「おはよう」クスクス

5: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 13:47:26.67 ID:vVHi1vhE.net

絵里「うぅっ……寝ちゃってたわ」

真姫「そうみたいね」クスクス

真姫「起きたら隣で絵里が寝てるんだもの、ビックリしたわよ」

絵里「あぁ……真姫の驚く表情が見たかったのに」

真姫「ふふっ、それは殘念ね」

絵里「まぁ、真姫の寝顔を見れただけ良しとしましょう」

真姫「あっ/// もう、絵里のいじわる」

絵里「ふふっ、大人しくて可愛かったわよ?」

真姫「何よそれ、私がいつもやんちゃしてるみたいじゃない」

絵里「やんちゃって……私、全力でぶつかっていく真姫は好きよ?」

真姫「もぅっ、ごまかしちゃって……私も絵里の寝顔、ちゃんと見ていれば良かったわ」

絵里「ふふっ、じゃあ今度ね♪」

8: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 13:49:33.05 ID:vVHi1vhE.net

真姫「じゃあ、電気消して帰るわよ」

絵里「あっ、ちょっと待って。廊下の電気をつけてからにしましょう?」ガラッ

真姫「そうね」

絵里「あれ? スイッチはこの辺に……」

(雷鳴)

真姫「きゃぁっ! びっくりした……今日って天気崩れるんだっけ」

真姫「暗い……もしかして停電? あっ……絵里!?」ガラッ

絵里「あはは……腰が抜けちゃったみたい」

真姫「絵里、どこか打ってない? 大丈夫?」

絵里「うん、お尻をちょっと打ったくらいだから大丈夫……でも、ちょっと怖いかも」

真姫「震えてるじゃないの……少しここで休憩しましょう」

絵里「真姫、ごめんね」

真姫「謝ることじゃないでしょ。私だって怖いんだから、これで良いのよ」

絵里「うん……」

9: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 13:51:16.83 ID:vVHi1vhE.net

真姫「はぁ、明るくならないわね」

絵里「うん……」ブルブル

真姫「……絵里、ちょっとくっつくわよ?」

絵里「あっ、真姫?」

真姫「これなら安心出来るでしょ? 私も怖いし……ね?」

絵里「ありがとう……温かいわ」

真姫「手も握る?」

絵里「お願い」ギュッ

真姫「うん……」

10: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 13:52:46.68 ID:vVHi1vhE.net

真姫「あっ、明るくなった」

絵里「良かった……ここから動けなくなる所だったわ」

真姫「絵里、私の手に捕まって……立てる?」

絵里「うん、ありがとう。もう大丈夫よ」

真姫「はい、バッグ。ゆっくり帰りましょう」

絵里「はぁ……先輩なのに、さっきから情けない所ばっかり」

真姫「先輩禁止、でしょ? それに、絵里の情けない所に比べたら……何でもない」

絵里「真姫?」

真姫「良いの。絵里がいつもと違うから、私も変な事言っちゃうみたい。気にしないで」

絵里「? 分かったわ」

11: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 13:53:58.68 ID:vVHi1vhE.net

絵里「雨、結構降ってるわね」

真姫「はぁ……今日、天気予報見てなかったのよね」

絵里「じゃあ、私の傘に入って帰りましょう?」

真姫「うぅっ、ちょっと恥ずかしいけど……ありがとう」

絵里「どうぞ、隣へ」

真姫「うん……」

絵里「別に恋人同士とかじゃないんだから。こんなの普通よ、普通」

真姫「まぁ、それもそうね……ただの友達同士だし」

絵里「そうそう……」

絵里「(ただの友達)」

真姫「絵里?」

絵里「ううん、何でもないわ。行きましょうか」

12: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 13:56:28.37 ID:vVHi1vhE.net

真姫「絵里、寒い?」

絵里「う~ん、そこまで寒くないわ」

真姫「(でも、ちょっと傘を持つ手が震えてたような……)」

真姫「(雷……かしら)」

真姫「傘持つの、疲れたでしょ? 私が持つから」

絵里「えっ? もう、そんなのいいのに。さっきのお礼のつもりなのよ?」

真姫「いいの、私が持つから」

絵里「真姫、ありがとう……」

真姫「帰ったら、ゆっくりしなさいよ?」

絵里「そうね……でも、今日私以外は出掛けてるから、ご飯の準備しないと」

真姫「そう……」

16: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:03:03.05 ID:vVHi1vhE.net

真姫「あの……絵里、ちょっと良いかしら」

絵里「どうしたの?」

真姫「明日……日曜日で、練習も無いわね」

絵里「そうね」

真姫「もし、良かったら……今から私の家に来ない?」

真姫「今日、私の親も出掛けてるんだけど……」

絵里「ふふっ。もしかして気を遣ってくれてるの?」

絵里「だったら大丈夫よ? こういう日もないわけじゃないし」

絵里「それに……真姫に悪いわ」

真姫「行っても良いけど、私に悪いからパスって事?」

絵里「まぁ、そんな感じかしら……って、真姫? こっちの道は」

真姫「ごめんなさい、今回は私のワガママに付き合ってもらうわ」

真姫「ほら、ちゃんと歩かないと濡れちゃうわよ?」

真姫「生憎、傘のリードは私が持ってるんだから」

絵里「真姫……ありがとう」

17: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:06:14.77 ID:vVHi1vhE.net

真姫「ただいま……って言っても、誰もいないんだけどね」

絵里「お邪魔します」

真姫「少し濡れちゃったし、お風呂に入るのが先ね」

絵里「じゃあ、真姫の後に入るわ」

真姫「? 広いから一緒で大丈夫よ?」

絵里「一緒に……そっ、それもそうね」

真姫「変な絵里。着替えは用意してくるから、脱いだ服はここに置いて先に入ってて」

絵里「うっ、うん」

絵里「(何で私、ドキドキしてるのかしら……前にも一緒にお風呂は入ったのに)」

絵里「(今日は調子が狂いっぱなしね)」

18: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:07:37.03 ID:vVHi1vhE.net

絵里「これがシャンプーかしら」

絵里「……」

真姫「……」ガラッ

真姫「隣、失礼するわね」

絵里「……」ビクッ

絵里「(真姫が隣にいる)」

真姫「ふふっ。絵里って、髪を洗う時に目をギュッて瞑るのね」

絵里「(真姫が私をみてる)」

真姫「子供みたい」クスクス

絵里「(真姫が笑ってる)」

絵里「もう、笑わないでよ……」

19: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:13:05.30 ID:vVHi1vhE.net

絵里「(はぁ、広くて気持ち良い……)」

絵里「(真姫って腕から洗うのね……綺麗)」

絵里「(私、何を考えているのかしら……大切なメンバーを変な気持ちで見てる)」

絵里「(どうしよう……真姫が隣に来たら……)」

絵里「はぁ……何で私、気付いちゃったのかしら」

真姫「何が?」

絵里「……何でもないわ」プイッ

真姫「そう……。久しぶりに誰かとお風呂に入ったから、ちょっと楽しいかも」

絵里「ふぅん、真姫が寂しがらないように……また来てあげる」

真姫「別に寂しいだなんて……まぁ、今日みたいな日はそうかもしれないけど」

真姫「私、何言ってるのかしら。絵里といるとやっぱり変になるみたい」

絵里「素直は良い事でしょ」

真姫「うぅん……まぁ、そうなんだけど」

絵里「(素直になれる方が良いに決まってる……でも、私は)」

21: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:17:39.27 ID:vVHi1vhE.net

真姫「そろそろあがるわよ?」

絵里「そうね」

真姫「絵里、何で泣いてるの!?」

絵里「えっ、私は泣いてなんか……あっ、ウソ……」

絵里「あはは……何でかしら。止まらな……ヒグッ……」

真姫「絵里……」ギュッ

真姫「大丈夫よ……大丈夫」

絵里「うん。ありがとう」

23: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:20:32.22 ID:vVHi1vhE.net

絵里「さっきは本当にごめんなさい」

真姫「あぁ、お風呂の時の事? 私は別に……落ち着いたんでしょ?」

絵里「うん。もう、大丈夫よ」

真姫「そう……じゃあ、何でさっき泣いていたの?」

絵里「……」

真姫「聞いて欲しくないなら聞かない……って言いたいけど」

真姫「私は絵里の考えている事、知りたいわ」

真姫「もし絵里が理由を言いたいのなら……教えてほしい」

真姫「逆なら、もう聞かないけど」

絵里「そうね……」

絵里「本当は……聞いて欲しい……かもしれないわ」

真姫「じゃあ、聞く」

絵里「優しいのね……」

絵里「私……真姫が好きなの」

24: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:24:42.95 ID:vVHi1vhE.net

絵里「今日、その事に気付いたわ」

真姫「うん……」

絵里「同性でこんな事を言うのはおかしいわよね」

絵里「私自身、信じられなかったけど……この気持ち、気の迷いじゃないみたいなの」

真姫「そう……」

絵里「でも、真姫に言えなかった」

絵里「どうしたら良いか分からなくて、気付いたら泣いていたわ」

真姫「……」

絵里「聞いてくれて、ありがとう」

絵里「だけど、告白の返事はいらないわ。もう、真姫の顔を見て分かっちゃったから」

絵里「困らせてごめんなさい」

真姫「そんな……絵里!」

絵里「もう、寝る時間だから。お願い、真姫」

25: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:29:20.90 ID:vVHi1vhE.net

絵里「真姫……今は、真っ暗にしないで欲しいんだけど」

真姫「分かったわ。これくらい?」

絵里「うん」

絵里「今日は誘ってくれてありがとね。嬉しかったわ」

真姫「只のきまぐれだから。気にしないで」

絵里「ふふっ、優しいのね……」

絵里「私の気持ち、聞いてくれてありがとう」

絵里「もう吹っ切れたから……明日からは、いつもの私たちよ」

絵里「もう、今日みたいに真姫を心配させるような事にはならないんだから」

真姫「本当? ……絵里って、たまに抜けてる所あるし」

絵里「もぅ、いじわるなんだから」

絵里「おやすみ」

真姫「おやすみなさい」

27: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:34:31.11 ID:vVHi1vhE.net

真姫「すぅ……すぅ……」

絵里「……」ガラッ

真姫「……絵里? どうしたのかしら……」

絵里「はぁ……フラれたようなものよね、私」

絵里「気丈に振る舞ってはみたけど……やっぱり、辛い」

真姫「(絵里……)」

絵里「真姫……グスッ……優しいあなたが……大好きだったわ……」

真姫「(――絵里っ! ……違う。私に絵里を慰める資格なんて無い)」

真姫「(ここで抱きしめても、絵里をもっと悲しませる事にしか……ならない)」

真姫「(私に出来るのは、目を腫らした絵里を助けてあげるくらいね)」

真姫「(おやすみなさい)」

32: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:42:04.39 ID:vVHi1vhE.net

絵里「うぅ……もう朝?」

真姫「おはよう、絵里」

絵里「おはよう……濡れタオル?」

真姫「絵里、昨日お風呂で泣いてたじゃない?」

真姫「温かいタオルと冷たいタオルで、腫れをひかせてるのよ」

絵里「そう……ありがとう」

真姫「別に良いわよ。私が好きでやってる事だから」

真姫「それはどうでも良くて……絵里、今日一緒に遊びに行かない?」

絵里「えっ?」

真姫「モチロン絵里にだって拒否権はあるわよ?」

真姫「昨日色々あったし、またの機会にしても良いんだけ……」

絵里「行く!」

真姫「早いわね……」

絵里「でも、一度家に帰ってからで良いかしら」

真姫「そっ、そうね。じゃあ、連絡するから」

絵里「うんっ! じゃあ、またね!」

真姫「ちょっと! 朝ごはん作ったから食べてよっ」

34: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:45:48.40 ID:vVHi1vhE.net

待ち合わせ場所

真姫「はぁ……」

真姫「(今日絵里を誘って、本当に良かったのかしら)」

真姫「(考えてみれば、酷い事をしているのかもしれないけど……)」

真姫「(でも、しょうがないじゃない。絵里をそういう対象で見たことなんて無いんだから)」

真姫「(このまま終わったら、絶対に後悔する)」

真姫「(絵里……あなたはすぐに切り替えられるの? 強がってるだけじゃないの?)」

真姫「(大体、絵里も私の話を聞いてくれなかったし……一方的なのよ)」

真姫「(肝心な所で臆病で……気になるに決まってるじゃない)」

真姫「(絵里のばか)」

35: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:47:54.47 ID:vVHi1vhE.net

絵里「ま~きっ♪」

真姫「きゃっ! もう、ビックリするじゃないの!」

絵里「ふふっ、だって遠くから手を振ってアピールしてたのに、見てくれないんだもの」

真姫「それ、恥ずかしいからやめなさいよ……」

絵里「で、今日はどこに行く予定なの?」

真姫「……考えて無かったわ」

絵里「……ふっ。じゃあ、まずはショッピングね♪ ほら、行くわよ」

真姫「ちょっと、絵里。引っ張らないでよ、もう……あっ」

絵里「? どうしたの、真姫」

真姫「何でもない。ちゃんと前向いてて」

真姫「(可愛い服ね、絵里)」

36: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:50:22.89 ID:vVHi1vhE.net

絵里「このチュールスカート、かわいいと思わない?」

真姫「そうね」

絵里「でもちょっと甘いかしら……」

真姫「アースカラー……ショートブーツとかと合わせれば別に」

真姫「あっ、これ……」

絵里「かわいい……ミリタリータックスカート」

真姫「うん……」

真姫「(絵里と付き合ったら、こういう所もデートで来るのかしら)」

真姫「(まぁ、でも友人としてでも来れるし……)」

絵里「(ふふっ。真姫、どれが良いか迷ってるわね)」

37: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:51:31.88 ID:vVHi1vhE.net

絵里「ここのパスタが美味しいらしいのよ」

絵里「だから、誰かと一度来てみたかったのよね……あっ、二名です」

真姫「そうなの……雰囲気、素敵ね」

真姫「でも、こんなに良いお店……よくスルッと入れたわね」

絵里「それは……お昼時を逃したからじゃないかしら……」

真姫「絵里が服を買うかどうか、ずっと迷ってたから?」

絵里「ごめんってばぁ~。だって可愛い服が多くて……真姫は違うの?」

真姫「私はわりとすぐに買うか決められるから」

絵里「ふ~ん、良いわね」

38: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 14:56:29.55 ID:vVHi1vhE.net

絵里「ねぇ、真姫……」

真姫「しないわよ」

絵里「まだ何も言ってないじゃない……」

真姫「食べさせ合いを羨ましそうに見てるだけで分かるわよ」

真姫「大体あの女の子たちは中学生くらいだし……」

真姫「っていうか、何で隣に座るのよ。普通、向かいに座るでしょ?」

絵里「……」

真姫「それを狙って、隣に?」

絵里「……あはは」

真姫「呆れた……もう、早く」

絵里「えっ」

真姫「えっ、じゃないわよ。早く食べさせて」

絵里「うん……あ~ん」

真姫「……美味しいわね」

絵里「(真姫、かわいい……)」

真姫「(友人なら普通、友人なら普通……)」

41: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 15:04:21.21 ID:vVHi1vhE.net

絵里「さて、これからどうする?」

真姫「そうね……海が見たいわ。丁度ここからも近いし」

絵里「分かったわ。じゃあ、行きましょう」ギュッ

真姫「ちょっと、絵里。そんなに急がなくても良いでしょ?」

絵里「ごめんなさい♪ ちょっと楽しくなっちゃったわ」

絵里「ゆっくり砂浜でも歩きましょうか」

真姫「(何さり気なく手を握ってるのよ……絵里)」

43: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 15:09:33.77 ID:vVHi1vhE.net

絵里「きゃっ! あはは……もう海、冷たいわね」

真姫「当たり前よ、もう夏は終わったんだから」

絵里「真姫は海、入らないの?」

真姫「私はここで見てるわ。静かな方が好きだから」

絵里「そっか……じゃあ、ショッピングは微妙だったかしら」

真姫「……ねぇ、あの観覧車に乗りましょう?」

絵里「えっ……別に良いけど」

真姫「そこで……昨日の告白の返事をするわ」

絵里「えっ!? だから返事は別に」

真姫「ダメよ。告白っていうのは返事を聞くまで終わらないんだから」

真姫「それとも、絵里は逃げ続けるだけの臆病者なのかしら?」

絵里「分かったわ。はぁ……でも、フラれるのが分かってて行くのは気が重いわね……」

真姫「ふふっ。ホラ、絵里……ちゃんと歩いて」

44: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 15:17:39.21 ID:vVHi1vhE.net

絵里「結構人並んでるわね」

真姫「そうね」

絵里「カップルも多いみたいよ?」

真姫「うん……」

絵里「はぁ、真姫の言った通りね」

絵里「やっぱり、ちゃんと返事を聞いて踏ん切りをつけないと……ダメなのよ」

絵里「今日は本当に楽しかったわ。明日からも……よろしくね」

真姫「まだ私、返事はしてないわよ」

絵里「緊張してるのかしら……何か喋っていないと、落ち着かなくて」

絵里「それに……返事を聞いた後、多分私は何も言えないから」

真姫「(声、震えてるじゃない)」

46: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 15:25:33.04 ID:vVHi1vhE.net

絵里「上がり始めたわね……別れのカウントダウンみたい……あはは」

真姫「……絵里、返事は一番上にいったらするわ」

絵里「うん……分かったわ。それまで景色でもみてるから」

真姫「(ごめんなさい、絵里。怖がらせて……でも、もうすぐ終わりだから)」

真姫「(終わったら……泣いたあなたを抱きしめてあげるから)」

絵里「(長い時間ね……このまま止まってしまえば良いのに)」

47: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 15:35:52.78 ID:vVHi1vhE.net

絵里「一番高くて、見回せば綺麗な世界が広がっているのに」

絵里「私は、もう真姫しか見えない」

絵里「もう、逃げないわ」

絵里「お願い、真姫……」

真姫「絵里……私……」

絵里「(真姫が……泣いてる……)」

絵里「(そうよね……拒絶するのも力がいるものね)」

絵里「(もう、分かったから……泣き止んでよ……真姫)」

48: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 15:42:51.09 ID:vVHi1vhE.net

絵里「真姫、海を見るのはもうやめにしない?」

真姫「……」

絵里「もう暗くなってきたわよ?」

真姫「……」

絵里「もう気持ちは伝わってるから……無言が答えだって……痛いほど分かるから」

真姫「はぁ……」

絵里「真姫!? 今から海に入るって……ちょっと!」

絵里「(腰まで入って……死ぬ気、じゃないわよねっ!)」

絵里「(もうっ、何考えてるのよ!)」

絵里「真姫!」

50: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 16:01:35.45 ID:vVHi1vhE.net

絵里「はぁ……はぁ……捕まえた」

絵里「いきなり海に入るなんて……投身自殺するワケじゃないのよね?」

絵里「はぁ……もう、どうしたっていう……!?」

真姫「そっか……キスって、しょっぱいのね。知らなかったわ」

絵里「えっ……!?」

真姫「あなたを愛しているわ……絵里」

絵里「まっ、真姫……今、どうして……」

真姫「絵里に返事が出来なかった自分が悔しくて、怒りを鎮めたかったから海に入った」

真姫「絵里が好きだからキスをした」

真姫「絵里に愛してると伝えたかったから、名前を呼んだ」

真姫「何も間違っていないわ」

51: 名無しで叶える物語(魔女の百年祭)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 16:14:29.87 ID:vVHi1vhE.net

絵里「それって……」

真姫「まだ分からないの? 告白の返事をしたのよ」

真姫「全然ロマンチックなんかじゃなくて悪いけど。確かに返事をしたわ」

絵里「でも、どうして……私を」

真姫「ふふっ、そんなの自分で考えなさいよ」

真姫「毎日……分かるまでずっと、私の隣で考えて」

真姫「この日……この瞬間を忘れないように」

真姫「絵里、愛しているわ」

絵里「真姫……私も……愛してる」

絵里「ずっと、一生……離さないんだから」

53: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 16:21:52.35 ID:jLUQ8VHK.net

おい、イチャイチャしろよ
64: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/09/23(水) 12:42:59.57 ID:rE944o0k.net

観覧車から海のくだりがわかんね
65: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/09/23(水) 12:52:59.15 ID:r5PJeaji.net

多分そこで場面転換してる……おそらく
68: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/09/23(水) 17:01:19.82 ID:3+KbkC9a.net

素晴らしい