【ラブライブ！】希「雪穂ちゃんがお泊り」

希「うー……外は冷えるなぁー。早く帰って温まろうっと」

希「さて、今日のお夕飯は何にしよう」

希「今日なんだか和食って気分やし、お魚安かったらお魚焼いて……ってあれ？」

雪穂「…………」ｷｰｺｰｷｰｺ

希「あそこにいるのって………」

希「雪穂ちゃん？どうしたん？ブランコこいで」

雪穂「わあっ！？……って希さん？」

希「公園で遊ぶにしては少し遅いんやない？」ﾁﾗｯ

希(家着……特に荷物はない……急に家から出たような感じするなぁ)

希(もしかして……)

雪穂「そ、そうですよね。そろそろ帰ります」

希「あ、雪穂ちゃん。よかったらなんやけど、ご飯食べていかん？」

雪穂「え？」

希「実は最近寂しくて死んでしまいそうなんよ。雪穂ちゃんがよかったら、なんだけど……」

雪穂「そ、そんな…ご迷惑じゃ」

希「ううん。全然迷惑じゃないよ？むしろ来てほしいくらい」

雪穂「……………」

雪穂「それじゃあ……お邪魔してもいいですか？」

希「うん。よぅし決まりやね」

希「これからお買い物だからごめんけど、付き合ってな？雪穂ちゃん食べたいものあるー？」

──── ☆────

希「ただいまー」

雪穂「お邪魔します」

希「さあて、ご飯作るから雪穂ちゃんはゆっくりしててなー？」

雪穂「希さん。私手伝います」

希「別にええよー。簡単なものなんやし」

雪穂「でも………」ｼｭﾝ

希「………それじゃ、玉ねぎ切ってくれる？」

雪穂「はいっ」ﾊﾟｱｧ

希「ふふっ」

雪穂「……どうかしました？」

希「いや、なんでも。ただ雪穂ちゃんなんだか可愛いなぁって」

雪穂「あはは、ありがとうございます」

希(むっ、真姫ちゃんなら顔真っ赤にするのに……雪穂ちゃんなんだか手強そう)

ﾄﾝﾄﾝﾄﾝ

希「ほう…雪穂ちゃん結構手馴れてるね」

雪穂「家が忙しいときは時々作ってますから」

希「そうなん？なら穂乃果ちゃんと一緒に作ったりするん？」

雪穂「そう、ですね。お姉ちゃんはお皿用意したりしてます。あ、こっちもやっておきますね」

希「お、ありがとうなー。ふふ、そっかー。仲良しさんなんやね」

雪穂「そんな、別に普通ですよ。……こっちも終わりました」

雪穂「希さんフライパンどこですかー？」

希(アカン。なんか雪穂ちゃん主導権握ってる……！ウチの方がお姉さんなのに！)

希「も、もう大丈夫だから、あっちでテレビ観てゆっくりしててな？」

雪穂「え、でも………」

希「本当にありがとうな？雪穂ちゃんが手伝ってくれたおかげでとっても美味しいの作れそう」

雪穂「そ、それじゃあ………お言葉に甘えて」

希「ごゆっくりー」

希「………さて、頑張ろう！ウチがお姉さんって所をしっかりと雪穂ちゃんに教えんとな！」

希「あっ、そうやん。いいこと思いついた♪」

──── ☆────

希「お待たせ―。さぁ、食べよっかー」

雪穂「とっても美味しそうです。いただきます」ﾊﾟｸｯ

雪穂「もぐもぐ………」

希「どう？美味しい？」

雪穂(………不味いってことはないけど、うーん……反応に困るなぁ)

雪穂「い、いいと思いますよ」

希「あはっ、よかったー。久しぶりに頑張ったかいがあったなぁー」ﾆｺﾆｺ

雪穂(あ、でも………)

希「おかわりあるから、うんと食べてなー？」

雪穂(希さんの笑顔…なんかいい)

雪穂(なんていうか、これでご飯3杯いけるっていうか…)

希「んー？どうかしたん？ウチの顔ばっかり見て」

雪穂「希さん。すっごく美味しいです」

希「さっき聞いたよ？」

雪穂「美味しいからすっごく美味しいに変わりました」

希「んー？なんかよくわからんけど、ありがとな」

──── ☆────

雪穂「ごちそうさまでした」

希「ごちそうさんでした」

希「ふぅ、やっぱりひとりで食べるより誰かと一緒に食べた方が美味しいなぁ」

雪穂「寂しい…ですか？」

希「そりゃもう、ほらウチってウサギやん？寂しいとコロってなってしまうんよ」

雪穂「ふふっ」

希「あ、その笑い。ウサギはないやん！って感じやねー？」

雪穂「あっ、いえ。そんなっ」

希「ふふ、ええよ。ウチもウサギって感じやないし」

希「どっちかっていうとウサギは穂乃果ちゃんかなー？」

雪穂「え？お姉ちゃん？」

希「うん。今頃泣いてるんじゃないかなー？」

雪穂「…………希さん。お姉ちゃんから何か聞いたんですか？」

希「ううん。なんにも？ただ──── 」

希「ケンカして、家出したんやろ？今日泊まってってもいいよ？」

雪穂「あ、いえ……その‥…」

希「行くあてがないんやろ？エリちんところは家族旅行中やし」

希「ほかの友達の所もダメやった…って感じやし」

雪穂「………」

希「よし、決まりやね。さ、お皿とか洗っておくからお風呂先に入っておいで」

雪穂「………その、希さんってすごいです。なんでもわかってるような…」

希「ふふ、ウチはエスパーやからね」

雪穂「エスパー……ですか？」

希「うん。だから雪穂ちゃんが今思ってることもわかるよ？」

希「今、姉肌恋しいんやろ？ウチのことお姉ちゃんって呼んでもいいんよ？」

雪穂「あ、姉肌……？」

希「なーんて、これはウチの望みかなぁ」

希「なぁなぁ。試しに希お姉ちゃんって言ってみて？」

雪穂「の、希さん…！？」

希「なぁなぁ、いいやん？言って言って」

希「言ってくれんと、ウチすっごく悲しむよ？引くくらい悲しむよ？」

雪穂「え、えぇぇ……」ｱﾀﾌﾀ

雪穂「じゃあ……その、希…お姉ちゃん」

ｶﾞﾀｯ

希「あーんもうっ！」ｷﾞｭｰ

雪穂「んぐっ！？」

希「やったぁー。ウチこんな妹欲しかったんやー」ｳｷｳｷ

希「穂乃果ちゃんには悪いけど、雪穂ちゃんはウチが貰ったよー」

希「今日から雪穂ちゃんはウチの妹やー」

雪穂「んぐぐ………」

雪穂(い、息が…………)

希「なぁなぁ。もう一回言って？」

雪穂「んぐ……んぐう……」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

希「おっと、ごめん」

雪穂「けほっ、けほっ…」

希「雪穂ちゃん大丈夫？」

雪穂「大丈夫…けほっ……です。希お姉ちゃん」

──── ☆────

ｶﾎﾟｰﾝ

雪穂「なんていうか……希さんってわかんない」

雪穂「優しいお姉さんって思ってたけど、子どもっぽいところあるし」

雪穂「いや、だいぶ子どもっぽく感じるし」

雪穂「……………なんだかお姉ちゃんみたい」

希「雪穂ちゃんどうー？」

雪穂「！？」ﾋﾞｸｯ

雪穂「あ、いい湯加減です！」

希「ふふ、それはよかった。着替えここに置いとくな？少し大きいかもやけど」

雪穂「あ、ありがとうございます」

希「お姉ちゃんに敬語なん？もっと砕けてもいいんよー？」

雪穂「ええと………ありがとう。希……お姉ちゃん」

希「よくできましたー」ｶﾞﾗｯ

雪穂「の、希さんっ！？」ｻﾞﾊﾟｰ

希「んー？希『さん』？雪穂ちゃん案外適応力ないんやねー」

希「そんな雪穂ちゃんには、わしわしの刑やよー？」

雪穂(わしわし……？なんだっけ？少し前にお姉ちゃんが言ってたやつ…だよね？)

ｽｯ

雪穂「うえっ！？いつの間に背後に！？」

希「ほほう……。まだまだ小さいけど、これは期待大やね。もしかすると穂乃果ちゃん以上に……！」ﾜｼﾜｼ

雪穂「ちょっ…希さんっ！？」

希「んー？まだわかってないみたいやねー」ﾜｼﾜｼ

希「こうなったらわしわしMAXやよー？」

雪穂「ひゃあああっ！？やあっ………の、のぞ……おねえ……！？///」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

希「はいよくできましたー」ﾊﾟｯ

雪穂「はぁ……はぁ……」ｸﾞｯﾀﾘ

希「雪穂ちゃんちゃんと体洗ったー？ウチが洗ってあげよかー？」

雪穂「いっ……！？だ、大丈夫ですっ」

希「です…？」

雪穂「だ、大丈夫！大丈夫だよ希お姉ちゃんっ！もう血が出るかもしれないくらいしっかり洗ったからっ！」

希「そうなん？残念やなぁ」

雪穂(気を使ってくれてるのはわかるんだけど…本当、希さんってわかんない)

──── ☆────

希「それじゃ灯り消すよー？」

雪穂「うん」

希「よし……っと。それじゃあ──── 」

希「雪穂ちゃんの入ってるお布団にダーイブ！」ﾎﾞﾌｯ

雪穂「うぇっ！？ちょ、希お姉ちゃん！？」

希「んふふ。一緒のお布団でごめんなー？お布団一つしかないの忘れてたよ」

雪穂「それは別にいいんだけど………ホコリ舞うよ？」

希「いいやん雪穂ちゃーん」ｽﾘｽﾘ

希「あ、そうだ。雪穂ちゃん。ぎゅっとして寝てもいい？」ｷﾞｭ

雪穂「え、えぇ……！？」

希「うん、とってもぬくぬく。気持ちええなぁ」

雪穂「ちょ……まだいいって言ってな──── 」

希「それじゃあ、お休みなさーい」

雪穂「ちょっと、希お姉ちゃん…！？」ｱﾀﾌﾀ

希「……すぅ……すぅ…」

雪穂「寝るのはやっ」

雪穂「まったくもう……」

雪穂「お姉ちゃん。きっとまだ怒ってるんだろうなぁ……」

雪穂「でも元々の原因はお姉ちゃんなんだし、私が謝らなくても……なんて、都合いいよね」

雪穂「酷い事も言っちゃったし…………」

雪穂「なんて謝ろう………」

雪穂「今夜……眠れるかな？」

希「…………」

──── ☆────

雪穂「ん………」

希「おはよう雪穂ちゃん」

雪穂「………あれ……私…ここ……」ﾎﾞｰ

希「くすっ、寝ぼけてるん？ウチの家にお泊りしてたやん」

雪穂「そういえば………」

雪穂「ふぁ……」

希「大きなあくびやね。あんまり眠れなかった？」

雪穂「うん……ちょっと考え事あって」

雪穂（結局、どう謝ったらいいのか思いつかなかったや)

雪穂(なんて謝ろう……)

希「素直になればいいんやないかな？」

雪穂「………？」

希「素直な気持ちで話せば、きっと悩み事解決するよ」

雪穂「希さん……」

希「ウチも素直な気持ちで話すな？雪穂ちゃん………」

希「おっぱいわしわしさせて？」

雪穂「ぜったい嫌っ！」

希「ふふっ、残念。でもウチは素直に生きた方がいいと思うな」

雪穂「素直……か」

希「そう素直。そんな素直に生きてほしい雪穂ちゃんにお客さん」

雪穂「お客さん…？」

ｶﾞﾗｯ

穂乃果「ゆーきーほー！」ﾀﾞｯ

ｷﾞｭｰ

雪穂「お、お姉ちゃんっ！？」

穂乃果「ごめっ、ごめんなさ～いっ！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

穂乃果「穂乃果が全部悪かったから帰って来てよぉー！」

雪穂「お姉ちゃ………！」

雪穂「私の方こそごめん。あんな言い方ないよね。本当にごめんね」

穂乃果「ゆ～き～ほ～…」ｳﾙｳﾙ

雪穂「もう、お姉ちゃん。鼻出てる」ｸｽｯ

穂乃果「だって……だってぇ……穂乃果が雪穂のケーキをぉ……」

雪穂「だからもういいって」ｸｽｯ

希「無事解決した。かな？」

雪穂「希さん……」

希「穂乃果ちゃんに連絡入れたら飛んできてん。もしかしてお母さんにも連絡してなかったん？」

雪穂「………あ」

希「もう、しっかりしてるようで肝心なところは抜けてるんだから」

希「ホント姉妹。やね」

雪穂「あ、あはは……」

穂乃果「希ちゃん、ありがとう。雪穂の事」

希「んー？別にええって。ウチもいろいろ楽しかったし」

雪穂「あの、希さん。今度遊びに来てもいいですか？」

希「だめ」

雪穂「えっ？」

希「え？じゃないよ。雪穂ちゃんウチの妹なんやし。自分の家に遊びに来るって変やん？」

穂乃果「えっ？」

穂乃果「雪穂…どういう事？」

雪穂「あ、いや…これは希さんが…」

希「希さん？あれー？雪穂ちゃんもう忘れたんかなー？」

雪穂「ひっ……！お、覚えてるから、その手をわしわしさせるのやめてよー…希お姉ちゃん」

希「よくできました♪」

穂乃果「希お姉ちゃん……？」

穂乃果「……………ずるい」

雪穂「へ？」

穂乃果「雪穂だけ希ちゃんの妹なんてずるい！」

雪穂「えぇー……」

穂乃果「穂乃果も希ちゃんの妹になる！」

希「ええよー。ウチと穂乃果ちゃんと雪穂ちゃんで三姉妹やねー」

雪穂「ええっ！？」

穂乃果「わぁーい！やったー！」

希「よぅし、それじゃあ朝ごはんにしよっか？お腹空いてきたし」

穂乃果「はいはいはーい、穂乃果手伝う！」

希「お、ありがとうなー。ちょっとオシャレにスクランブルエッグしよかー」

穂乃果「了解！」

希「さーついておいで穂乃果ちゃん！」

穂乃果「おー！」

雪穂「なんか………変なの」

ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

「わわっ！？卵焦げてるー！？」

「もう、穂乃果ちゃんってばあわてんぼう──── ああーっ！お皿落としたー！」

「のののの希ちゃんどうしよっ！？」

「落ち着いて！まずは冷静に──── フライパンから煙が―！」

雪穂「ホント……変なの」ｸｽｯ

雪穂「あーもーっ。お姉ちゃんたち、後は私がやるから大人しく席についてて！」

おしまい

いいねいいね 乙

乙

乙
素晴らしい

いいね
異色シスターズを誕生させた湖北省さんは今日の大金星だ
のんたんの姉っぷりが本当に上手かったよ

すばら

良かったよ
おつおつ

良かったです乙

とても良い

これは良い湖北省

イケメン雪穂

素晴らしい

乙よかった

乙
最高だったよ！

乙
良かった