【ラブライブ!】花陽「語ろう」
- 2020.04.04
- SS

真姫「なんでもいいわよ」
花陽「なんでもいいとは」
真姫「例えば食器だったり、食事だったり、食マナーだったり」
花陽「食ばっか」
真姫「いいじゃない、食」
花陽「食を語る?」
真姫「なんでもいいわよ」
花陽「真姫ちゃんの欲を聞きたい」
真姫「欲」
花陽「欲」
真姫「あぁ」
花陽「ないの」
真姫「今はないわ」
花陽「いつあるの」
真姫「3日前とか」
花陽「むむ」
真姫「お寿司が食べたいって」
花陽「食」
真姫「私って食が好きなのかしら」
花陽「多分、きっとそうなる、今のままだと」
真姫「あなたも食好きなの」
花陽「そうなる」
花陽「食といえば」
花陽「今日、お昼ご飯を食べた時」
花陽「なんでご飯を食べてるんだろうって」
真姫「腹が減っては戦が出来ぬからよ」
花陽「私、ご飯が好き」
真姫「あなたも食好きね」
花陽「でも食べちゃう」
真姫「それはもう、人間とかに向ける倫理観ではないから」
真姫「ご飯に対してはご飯に対しての倫理を」
花陽「ご飯に対しての倫理」
真姫「ご飯が好きなときは食べなさい」
花陽「それがご飯に対しての倫理」
花陽「ご飯からしたらどうなの」
真姫「ご飯は喋らない」
花陽「虫も喋らない」
真姫「虫は鳴くわよ」
花陽「ご飯も鳴くよ」
真姫「あなた何食べてるの」
花陽「虫」
真姫「ご飯って」
花陽「私が食べるものはご飯」
真姫「なるほど」
花陽「真姫ちゃん、怖いよ」
真姫「私は食べないわよ」
花陽「食べないよ」
真姫「よかった」
花陽「ご飯は、私が食べたらご飯だけど」
花陽「私が食べる前はご飯じゃない」
花陽「なに」
真姫「物」
花陽「抽象的だね」
真姫「抽象的かしら」
花陽「物からご飯になるけれど、ご飯は物ではないの」
真姫「物ってどこまでを指すのかしら」
カタカタ
花陽「物からご飯になっても物だね」
真姫「超広義的」
真姫「あなたも私も物」
花陽「うん」
花陽「真姫ちゃんが3日前お寿司を食べたかったことも物だ」
真姫「じゃあ私は」
真姫「3日前にお寿司を食べたかったとは言わずに」
真姫「ただ「物」といえばよかったのかしら」
花陽「真姫ちゃんが一言「物」って言っても理解できないよ」
花陽「だから物じゃないよ」
花陽「物一言だけ言う真姫ちゃんが出来るね」
真姫「それは物ね」
花陽「それを物とは言えるね」
花陽「あ、共有しなくても物なら、お寿司真姫ちゃんは真姫ちゃんの中では物だ」
真姫「便利じゃない」
花陽「物しか考えなくて良くなるね」
真姫「素晴らしい」
凛に伝えてみる
真姫「物」
凛「?」
伝わらなかったみたい
これは花陽との会話で既に分かっている
凛の中で物は物でしかなく、私の物と違うのだ
椅子を指さす
真姫「物」
凛「うん」
次に腕
真姫「物」
凛「うん」
最後に頭
真姫「物」
凛「うん」
頭を頭としか捉えていない
物として捉えてくれたならば、凛も物と返してくれたはずだから
物を固めたならば、それは物となり
私は物を物とすることができる
これをなんとかしてジェスチャーで、凛に伝えようとして
まるでどじょうすくいみたいに踊って
それすら物にして、無限に物を作り出して物を伝えようとして
凛「?」
頭にハテナが浮かんでる
このハテナを引きちぎるという物を凛に伝えることはできないだろうか
花陽を呼んでこよう
ジェスチャーで物を伝える
花陽「わかった」
どうやら伝わったよう
物について話した仲だから当たり前といえば当たり前かもしれないけれど
物を介すことによって、これまでの複雑な会話思考を全て伝えることが出来るのだ
人類初、テレパシーとも呼べるこの代物
物
花陽がジェスチャーを始める
案の定どじょうすくいのように踊って、案の定凛は頭にハテナを浮かべる
その物を花陽は物で伝えようとして、苛立ちは物にして、表面は既に花陽の物なのか否かで問われれば
わからないとも言えない状態
物が必要なよう
これらを物にして凛に伝えようとする
凛がそろそろ泣き出してしまった
どうやら一度物について理解しなければ、物となれず物とわからぬようだ
物を物で物するから、物を知らぬなら物となれぬ
今日は、凛も加えてSkypeだ
まずはSkypeをダウンロードすることを物…言葉で伝えた
物以外に出会えて、久しぶりにその笑顔を見せる
嬉しそうだ
Skypeはじめ
真姫「凛、今日はあなたをなかせてしまってごめんなさい」
花陽「ごめんなさい」
凛「怖かったよ」
凛「真姫ちゃんがずっと無言で」
凛「凛の前でどじょうすくいしてて」
凛「かよちんも来たと思ったら同じことで」
真姫「ごめんなさい」
花陽「ごめんなさい」
凛「気になってきた」
真姫「物、よ」
凛「物?」
花陽「物だよ」
凛「ぬいぐるみ」
花陽「かわいい」
真姫「ぬいぐるみは物ね」
凛「うん」
真姫「ぬいぐるみのモチーフになったのは」
凛「ねこさん」
花陽「ねこさんは物」
凛「んー…」
凛「ねこさんは、生き物…」
凛「物」
真姫「ねこさんは物」
真姫「人間」
凛「物」
真姫「脳みそ」
凛「物」
真姫「思考」
凛「物」
凛「物」
凛「物」
歴史上類を見ないスピードの会話をした
物だけで伝わるのだ
物といえば物と返され、笑いすら物になるので、
今日だけで口を何度「お」の形にしただろうか
そのうち、体の形が物になってくれれば楽なのだが
進化とはそういうことではないのか
より、楽な方へ、便利な方へ、
花陽からこんな提案があった
行動を物にしてみないか
これを物にした、するとそこにいた
中間に物を介している、物があることにより歩くことは物になる、到達が残る
テレポテーション
私は喋った
これを物にした、すると届いていた
中間に物を介し、そして物があることにより、喋りは物なのだ、到達が残る
これに関しては相手が物を知っていようがいまいが関係などない、ただ結果が残るだけだから
世でいう、超能力の類は、こんなにもあっさりとできてしまったが
別段、このことには何の興味もない
それ以上のことが、もっと出来てしまうだろうから
到達すら消すならば、そこには物しか残らず、完全に物と化す
世界の掌握
いつか誰かが見るであろう
物として、物があるなら
誰かが、きっと…
真姫「どうよ」
花陽「すごくそれっぽいね」
真姫「それっぽいでしょう」
花陽「でもその話も、物になっちゃうんでしょ?」
真姫「そうなっちゃうのよね」
花陽「なんか怖いかも」
真姫「次、花陽の番よ」
花陽「むむ、では語ります…」
おわり
物(乙)
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