【ラブライブ!】海未「お渡し会に当選しました!」
- 2020.04.04
- SS

海未ママ「おかえりなさい、海未さん」
海未ママ「海未さん宛てにお葉書が届いていましたよ。はい、どうぞ。」
海未「あ、ありがとうございます。」
(この時期に私宛てのお葉書、ですか…?)
(はっ!ま、まさか…!!)ペラッ
海未「……」
海未「や、やりました!やりましたよー!」パアアァァ!
海未ママ「あら、何か良い事でもあったのですか?」クスッ
海未「あっ、な何でもありません///」
海未「宿題を済ませてきますっ!」イソイソ
海未「はあぁぁ、ぱいちゃんぱいちゃんぱいちゃん///」ゴロゴロ
海未「っとと、取り乱してしまいました。」
海未「何か抽選で当選した経験なんて今まであったでしょうか…。」
海未「お渡し会について具体的に知らずに応募してしまってましたが、おそらくぱいちゃんと会話を交わせるのですよね…」
海未「どうしましょう、今からすでに緊張してきました…」ドキドキ
海未「とりあえず深呼吸です。」スーハースーハー
海未「あっ!詳細を確認しないといけませんね。」ペラッ
海未「えー日時は…4日後の平日18時からですか。」メモメモ
海未「思ったよりもぎりぎりに届くのですね。」
海未「入場に必要な物は、この当選葉書と身分の確認ができる物とあります。」
海未「写真入りの学生証で大丈夫でしょう。最低限この二点さえあれば問題なさそうですね。」
海未「会場は某アニメショップのイベントフロア、と。」メモメモ
海未「ある程度余裕は持っておきたいですし、申し訳ないですが練習はお休みさせていただきましょう。」
海未「はあぁ、当日が楽しみでなりません。」ウズウズ
海未「とりあえず動画サイトでPileさん関連のものを再チェックです!」
海未「風邪を引きました…。」ズズ
海未「ど、どうしてなのですー!」ズズズッ
海未「この時期は季節の変わり目でいつも以上に用心していましたのに…。」
海未「お渡し会前日に風邪だなんて、私は最低です!」
海未「学校はどうしましょうか…。」
海未「普段でしたら登校できなくはない程度ですが、明日のことを考えて休ませてもらいましょう。」
海未「風邪の状態でぱいちゃんに会うのも忍びないですし、無理して誰かさんみたいに倒れるわけにもいきません。」フトンバサッ
海未「ふふ、やはりぱいちゃんはお綺麗ですね。」スマホポチポチ
海未「一見ギャルっぽい派手さがありつつも育ちの良さが伺える上品さも持ち合わせています。」
海未「μsメンバー内ですと…、真姫に近いですかね。心なしかお声も真姫に似てる気がします。」
海未「むふふ…」モゾ
海未「緊張と興奮のせいなのか風邪のせいなのか、暑くて寝られませんね。」
海未「むふふふ…」モゾモゾ
海未「んん…、朝ですか。風邪は…大丈夫そうですね!」
海未「ほっ、これで気兼ね無くぱいちゃんに会えます。一晩で治るとは、ふふっ、ぱいちゃんのおかげです!」
海未「おはようございます、ことり。」
ことり「おはよー海未ちゃん。穂乃果ちゃんはまた遅れるって…」アハハ..
海未「ふふっ、そうですか。」
ことり「あれ、怒ってないの?珍しいね海未ちゃん。」
海未「そんなことないですよ~♪」ルンルン
ことり(何かいいことあったのかなあ?)
先生「じゃあこの問3を…園田、解いてくれー。」
(あと8時間でぱいちゃんに会えますね!)ウワノソラー
ことり「海未ちゃん、当てられてるよ。」コソコソ
先生「園田ー?」
(はぁー、今頃ぱいちゃんは何しているのでしょう。やはりお仕事でしょうか――)
ことり「う、海未ちゃ~ん。」アセアセ
先生「おい園田!」
海未 ビクゥッ!!
海未「あ、すすすみません…聞いてませんでした…//」カァー
ことり(今日どうしちゃったんだろ…?)
海未「それでは先日伝えていた通り、練習はお休みさせていただきますね。」イソイソ
穂乃果「うん!お家の用事だっけ?またねー!」
ことり「気を付けて帰ってね?今日の海未ちゃん、何かおかしかったし…」
海未「え、そうでしたか!?で、では失礼します!」イソイソ
(時間の余裕はあるのですが、何故か急ぎたくなってしまいますね。)
(途中何があるか分かりませんし、早めに着いておきましょう。)
(ぱいちゃんぱいちゃんぱいちゃん)タッタッタッ
真姫「あ、海未!新曲のことでちょっと――」
海未「この声っ!ぱいちゃんですかっ!?」グルリンッ
真姫「ヴェェッ!ちょ、ちょっと、怖い顔でいきなり振り向かないでよ!」
海未「なんだ真姫ですか…まったく。すみません急いでますので、また。」ハァー
真姫「な、なによぅ…」
支援
海未「ここのお店で合っていますよね…。い、行きますよ…!」プルプル
係員「Pileさんの特典お渡し会会場はこちらでーす。」
海未「うぅぅ、来てしまいました。」ドキドキ
係員「お次の方、身分証と当選葉書のご提示お願いします。」
海未「は、はい!」ワタシ
係員「えー…はい、ありがとうございます。整理番号の書かれた席でお待ち下さい。」
海未「わかりました…!」
(パイプ椅子がズラリと並べられて、背に番号が貼られてます。)
(私の番号は146でしたね。あっ、あそこの最後列の席ですか。)スタスタ
(この並びですと、当選者は160名くらいでしょう。)ストン
(割と皆さん静かに待たれているのですね。このようなイベントはもっとざわついているものと思っていましたが。)
(まぁ抽選ですし席順もあらかじめ決められているので、友人どうしでというのも難しいのでしょう。)
(会場の空気のおかげか少し落ち着きました。心地よい緊張感が残っていていい感じですね、ふふ。)
(あと30分程で開始でしょうか。)キョロキョロ
(あっ、あそこの方、とてもお洒落で綺麗ですね。)
(あちらの方は少し怖そうでこういった場ではあまり目にしなさそうな風体の…。)
(結構お年を召した方から、私より年下であろう方まで…。)
(ぱいちゃんは老若男女に好かれるのですね、さすがです!)フフン
前の客「あらどうもー。そうなんですよー。前の××イベント以来でしたっけ?」
隣の客「そうですそうです!」
前の客「そういえばあの時――」
(イベントを通じてのお知り合いでしょうか。このようなコミュニティーも楽しそうですね。)チラッ
係員「Pileさんへのプレゼントは直接お渡しになれませんので、後ろにありますボックスの方へお願いしまーす。」
(はっ!そのような風習もあるのでしたね。すっかり失念してました…。)
(しかし何を差し上げれば喜んで頂けるのか悩みますし、別の機会に備えてまた今度調べておきましょう。)
(色々と発見することが多いですね。勉強になります!)
係員「それではお時間になりましたので、Pileさんの特典お渡し会を開始致しまーす!」
(えっ、もももうですか!?)ビクッ
係員「Pileさんにご登場頂きましょう。どうぞー!」
パチパチパチパチ
海未「わっ、わっ…!」パチパチ
Pile 「こんばんはー!」スタスタ
(わあぁーーー!!!)パチパチパチパチ
(凄いですっ!生ぱいちゃんですよっ!)パアアァァァ
Pile「今日は平日にも関わらずお越しいただいてありがとうございます♪」
(とんでもないですっ!)
Pile「来月発売のニューシングルの購入特典ということで、買って頂いた皆さんに会えるのを楽しみにしてきましたー♪」
(こちらこそですー!)
(はあぁ、やはりモニター越しとは違いますね。何だか心が洗われます…。)
係員「それでは最前列の方から一度お立ちになり――」
(あらっ、割と粛々と始まるのですね…。周りの方も結構落ち着いていて…。)
(このようなイベント慣れしてる方が多いのでしょうか。)キョロキョロ
(数人ずつ一度壇上前に並んで、自分の順番が来たらぱいちゃんとお話しできるのですね。)
(後方で待機中のお客さん達から注目を集めそうで余計に緊張してしまいそうです。)
Pile「そうそう、あれはね――」
客2「ペットの名前にパイルって――」
Pile「えー!私で大丈夫?アハハ――」
(会場が静かなせいか、会話の内容がちらほらこちらまで…。)
(私だったら少し恥ずかしいですね。最後の方で良かったです。)
(それに生ぱいちゃんを少しでも長く見ていられますし///)
(って、何をお話するか考えていませんでした!)
(どどどどうしましょう!)アワワワ
(えっとえっと……。)ウーンウーン
(どうせなら、ぱいちゃんに笑って頂けたり、誉められたりなんてされたらもう…。)
(『学校で生徒会長と部長を掛け持ちしていまして、多くの生徒や部員から…――)
(だ、駄目です!いくらバレないからといって嘘はいけません!)
(ぱいちゃんにとって例え数いる客の一人といえども、裏切るようなことがあっては…!)
(素直に思っていることや、ありのままを話しましょう。)
(大したインパクトも無く記憶には残らないでしょうが、園田海未のありのままをぶつけますっ!)グッ
係員 肩トントン
(あっ、あまり長くお話ししすぎると係員の方に軽く注意されてしまうみたいですね…。)
(30秒ほどでしょうか。)
(どうせなら時間いっぱい使いたいところですが、こればっかりはその時になってみないと…。)
(色々な意味でプレッシャーを感じてしまいます。)ウウム
Pile「でも、私は前の作品の方がハマっちゃってて――」
係員 トントン
客63「アハハ、自分もそうでした!」ヨコニズレー
Pile「だよねだよね、何回やっても飽きなくて――」
係員 トントン
客63「め、名作ですもんねっ!」サラニズレー
(ぱいちゃんも知ってか知らずか、時間を越えても打ち切らずにお話しをしてくれて…)
客66「頑張ってくださーい」クルッ
Pile「ありがとうございまーす♪」ニコー
(お客さんが完全に振り返って壇上を降りるまでそちらに視線を送ってくれています。
(細かい所ですが暖かい人柄が見て取れますね。)
(それに160人も相手に笑顔を絶やさずに…。)
(スクールアイドルの活動にも生かせるものがありそうです。)フム
客143「応援してます。」クル
(あぁ、あっという間に私の番が来てしまいます!)
(何でしょうこの胸の高鳴りは。)ドキンドキン
(数メートル先にぱいちゃん。うぅ、この時よ永遠に…。)
客145「またねー!」
Pile「はーい、またです♪」
係員「次の方どうぞー。」
海未「あっ、は、はひっ!?」スタスタ
(きました!きてしまいました!)
Pile「こんばんはー♪はいっ、こちらどうぞ!」ワタシ
海未「あり、あありがとうございます!」
(近いです!近すぎますー!)
海未「こんな綺麗な方とお話しするのは、あの、生まれて初めてでして、なななんと申し上げたら良いのかっ…」
Pile「あははっ、よく言うよ~♪それに、あなたの方が綺麗だよ!」
海未「ひぁっ、そそんなことは決して!その…///」
(わぁー!わあぁー!///)
海未「わわ私、学校でスクールアイドルという活動をしていまして…」
Pile「あ、すごーい♪最近私も知ったんだスクールアイドル!どうして始めたの?」
海未「えっ!?えと、幼馴染みに誘われて成り行きでといいますか…。」ワタワタ
Pile「そうなんだー!」
海未「でもまだ素人同然でして…。あ!それでも大好きな仲間と共にいつも頑張っていますので、Pileさんも頑張って下さい!」
(あれっ、何だか上から目線というか…変な感じになってしまいました!)
Pile「うんっ、そうだね♪ってことは私がもっと頑張ればあなたも頑張れるんだよね?よーっし!」グッ
(はぅっ、可愛いですっ///)
海未「は、はいっ!お願いします!ししし失礼しますー!」ペコリッ
Pile「はーい!バイバイ♪」フリフリ
海未「///」フリフリッ
クルッ スタスタ
(色々な感情が入り交じっていますが、一つわかることは…何度でも味わいたいですね!)
(ただ、まさかぱいちゃんの方から質問されるとは思ってもいなかったので、中途半端な返しになってしまったことは悔やまれます…。)
(はあぁ、でもフランクに笑ってもらえた気がしますし、綺麗とまで言われてしまって///)カァ-
(おそらく明日にはもうPileさんは私の存在を忘れているでしょう。しかし私にとっては一生の思い出になりました。)
(一方通行の気持ちですが、それでいいのです。何故なら今こんなにも充足感に溢れているのですから!)
海未「ふふふ、きちんと今回の経験をまとめておきましょうかっ!」キラキラ
海未「おや、あそこのCDコーナーにいるのは真姫…?」
店員「はい、『三森すずこさん特典お渡し会抽選券付CD』で間違いありませんか?」
真姫「大丈夫です、お願いします。」
海未「作曲の参考にでもするんでしょうか…?」チラッ
おわり
真姫ちゃん編も楽しみにしてる
海未ちゃんかわいいし、新鮮で面白かったで
(色々な感情が入り交じっていますが、一つわかることは…何度でも味わいたいですね!)
ここほんとよくわかるわw
2回目以降で「前も来てくれたよね」とか言われたら頭真っ白になるで
-
前の記事
【ラブライブ!】シャフト制作のラブライブにありがちなこと 2020.04.04
-
次の記事
【ラブライブ!】花陽ちゃんって本気でにこちゃんのこと尊敬してそうだよね 2020.04.04