【ラブライブ!】穂乃果・希・凛「真姫ちゃんと遊ぼう」
- 2020.04.11
- SS

自分で言うのもあれだけど、私はきっと見た目も悪くないし、歌も上手い方だし、賢い方だし。いわゆる、パーフェクトってやつかしら?ふふん、凄いでしょ!
そんな、私のことを人はこう言うのよね
真姫ちゃんってほんとチョロかわいいねー
何よ!チョロ可愛いって!?
イミワカンナイ!
…ははーん、なるほど!この完璧なマッキーに拗ねちゃって、何か欠点でも付けたいってことなのね!可愛らしいわねー。このこのー!
そんな事されても、大人な真姫ちゃんは、優雅に対応してさしあげましてよ。オホホのホ。
穂乃果「隙ありっ!」ワシワシ
真姫「ヴェエエエエアア!?」ビクッ
穂乃果「へへーん。真姫ちゃんったら隙だらけで危ないよん」フリフリ
真姫「こらぁ!今日こそは許さないわよ!」
穂乃果「わー、真姫ちゃんが怒ったー逃げろー(棒」タッタッタッ
真姫「待ちなさーい!」タッタッタッ
希「…ふふ、作戦通りやね」カチッ
穂乃果「こちら、スマイリン。大丈夫っす、どーぞー」タッタッタッ
凛「こちら、リンガベー。同じく聞こえますどーぞー」
希「了解。これより、スピリチャープロジェクトを実行する。スマイリンは、予定通り教室Oへ誘導!リンガベーは、例の物を仕掛たら、即時教室Oから撤退。以上!」
穂乃果・凛「了解!」
真姫「はぁ…はぁ…追いつい…たわ…ゲホッ」フラフラ
穂乃果「…大丈夫?水飲む?」スッ
真姫「…はぁ…はぁ…いただくわ…」ゴクゴク
真姫「ふぅ…今日という今日は…許さないんだからねっ!」キッ
穂乃果(あぁ、ジト目可愛いなぁ)パシャッ
真姫「ちょっと!何撮ってんのよ!?」
穂乃果「いや~、ごめんごめん。真姫ちゃんがあまりにも可愛くってさ~。写メ!撮らずにはいられない!状態なんすよ~」パシャシャシャシャシャ
真姫「ふぁぁあっ!?」カァア
ドンッ
真姫「ふぇっ…!?」
穂乃果「…」
真姫(な、何で壁ドンされてるの!?//)ドキドキ
真姫「ひゃっ!?(ほっぺに手添えられてる!?)」
穂乃果「真姫ちゃんの写メ…どうしても撮りたいのぉ♡良いかな?」スリスリ
真姫「ふぁあい//」トロ~ン
穂乃果「ふふふ、ありがとっ!真姫ちゃん♡」ニヤァ
凛「わぁあ、穂乃果ちゃんアドリブ楽しんでやがるにゃ~」ニシシ
希「ノリノリやんな~」
真姫「ふぇぇえ//」トロ~ン
穂乃果「最後に一緒に写ろうねっ!」ギュッ スリスリ
真姫「きゃああ!?(ほっぺでほっぺスリスリされちゃってるー!?)」
穂乃果「はぁーい、まきちゃぁーん♡」パシャッ
真姫「はわぁあ~//」チョロ~ン
………
真姫「べ、別にいいわよ!…ただ、誰にも見せちゃダメよ?//」モジモジ
穂乃果「あっ、μ’sのグループLINEに載せちゃった」テヘッ
真姫「何してくれてんのよっ!!」ガタンッ
穂乃果(ああ、全然痛くない猫ちゃんパンチ。可愛い)パシャッ
穂乃果「ごめんねー、真姫ちゃーん。いやー、何といいますかー真姫ちゃんが余りにも可愛くてね?この可愛さをみんなに発信しなければいけないという使命感が働いてしまったみたいな?」
真姫「…ふーんだ」プイッ
凛「あらら、真姫ちゃん拗ねちゃった…。というか、そろそろ下校時刻じゃない?」
希「あかん、時間ギリギリやね。」カチッ
穂乃果「ラジャッ」コソコソ
穂乃果「…真姫ちゃん、ほんとにごめんね。今日は実は大事な話があったんだ…」
真姫「…ふーんだ」プイッ
穂乃果「…真姫ちゃん、これ受け取ってくれないかな?」スッ
真姫「……何よ、それ?」プイッ
穂乃果「…実はね、いつもお世話になってる真姫ちゃんのために、プレゼント用意してきたの」テレッ
真姫「!?」
真姫「ふ、ふぇえ!?穂、穂乃果!?」ドキドキ
穂乃果「だから、イタズラとかしちゃってそのお詫びに って感じにしたかったけど、やり過ぎちゃったみたいで…ごめんね」シュン
真姫「……全く、ほんとバカね」ふう
穂乃果「…ありがと、真姫ちゃん。もし良かったら、今開けてみてくれないかな?」テレテレ
真姫「えっ、いいの?」
穂乃果「うん、お願い」テレテレ
真姫「あっ、開けるわね」ガサゴソ
びっくり箱「ビヨ~~~~ン!」
真姫「きゃあああああああああ!?」バタンッ
穂乃果「よしっ!」カチッ
希「了解。監視カメラを回収し、帰還せよ。」
真姫「えっ…は…?」ボーゼン
穂乃果「真姫ちゃん、それが穂乃果のプレゼントだよ~!では、さらばっ!」タッタッタッ
真姫「……い…いいいぃ~イミワカンナイィ!!」
………
凛「いや~、見事に成功したね。希ちゃんイタズラプロジェクト!」ニシシ
希「ウチというよりは、穂乃果ちゃん次第やったからなぁ。流石、穂乃果ちゃんやでぇ」
穂乃果「あざぁーっす!いやー、『落として上げて、やっぱり落とす作戦』楽しかったすわー」
希「いや~、やっぱりイタズラ仕掛けるなら真姫ちゃんやね!ほんと可愛いわ~」
穂乃果「ですよね~。園田とかにやっても可愛いっすけど、その後半殺し食らうんでマジ勘弁ですわー」
凛「絵里ちゃんには、亜里沙ちゃん絡みのイタズラはもうできないにゃ…」
穂乃果「…」ガクガク
希「…凛ちゃんあかんで。それは忘れよう。うん。」
凛「ふっふっふ…あのトマトには、桃鉄の借りがあるから、とびっきりのイタズラ仕掛けてやる!」ゴゴゴゴゴ
希「おお!凛ちゃん張り切っとるねー」
凛「じゃあ、今から凛の家で作戦会議行っくにゃー!!」
穂乃果・希「おーっ!!」
穂乃果(…今日は、流石にやり過ぎたかな?…でもまぁ、真姫ちゃんなら気づいてくれるよね?)
……
真姫「もう!本当に信じられないわっ!穂乃果ぁあ!!」プンプン
真姫「このびっくり箱!何で私が片付けなきゃいけないのよ!」ボトッ
真姫「…あら?何か落ちた?」ヒョイッ
真姫「これは……ふふふ、私だって仕返ししても良いわよねぇ?」スッ
………
穂乃果「ごめーん、凛ちゃん。お手洗い借りてもいいかなー?」
凛「良いよー。廊下突き当たり左ねー」
穂乃果「はーい」ガチャッ スタスタ
凛「じゃあ、次は凛が司令で、希ちゃんが実行役、穂乃果ちゃん補佐役ね」
希「了解です凛司令官!頑張るわー」
希「了解!おや?グループLINE来とる…!?」
凛「どうしたの、希ちゃ…!?」
…………
凛「いや~、穂乃果ちゃん言ってくれれば良いのに~水くさいにゃ~」ニマニマ
穂乃果「…は?何を?」
希「良かったな~穂乃果ちゃん!今日の上手くいったみたいやで~」ニマニマ
穂乃果「…え?一体どういうこと?」
希「グループLINE見てみ?」ニマニマ
穂乃果「グループLINE……!?」
ほのか 画像 既読8
ことり 有能 既読8
エリーチカ ハラショー 既読8
にこ ちょっと!映せない顔してるじゃない! 既読8
海未 破廉恥です!! 既読8
のんたん 保存した 既読8
花陽 パンツ脱いだ 既読8
りん パンツ拾った 既読8
海未 破廉恥です!! 既読8
真姫 穂乃果、今日はありがとう。
びっくり箱の中に手作りチョコも仕込んでおいてくれたのね。驚いたけど嬉しかったわ。まったく、素直に渡してくれればいいのに。案外照れ屋さんなのね!
メッセージカードもちゃんと読ませてもらったわ。穂乃果がそんな風に想ってくれてたなんて嬉しい…
ホワイトデーにはちゃんとお返しするからね。 既読8
真姫 あ間違えなんでもないの 既読8
穂乃果「」
凛「いや、希隊長。今回の作戦は『落として上げて、やっぱり落とす。』です。本作戦の趣旨に反するのでありえません」ニマニマ
希「それに、穂乃果ちゃんは確か今年みんなに配ってたんは、買ってきたチョコやんな~?」ニマニマ
凛「はい!凛もブランドのチョコ貰いましたが、手作りではありませんでしたにゃ」ニマニマ
希「それにメッセージカードって何のことやろね~?」ニマニマ
凛「真姫ちゃんにどんなメッセージ書いたの?穂乃果ちゃん!」ニマニマ
穂乃果「」
希「きっと今日の壁ドンも、満更でもなさそうだったし。ただのアドリブじゃなかったわけやね!」ニマニマ
穂乃果「いやいやぁ!?アレもね!?みんながこうやったら盛り上がるんじゃないかとあくまで空気を読んだアドリブだった的なヤツじゃないすかー!」アセアセ
凛「も~素直になっても良いんだよ!穂乃果ちゃんてば、案外照れ屋さんなのにゃー!」ニマニマ
穂乃果「」カァァァァアア
タッタッタッ ガチャ
希「あちゃー、帰っちゃったみたいやね」
凛「いや~なかなか貴重な穂乃果ちゃん見れたよー」ニシシ
希「せやね。余裕ない時の、必死にごまかそうとする穂乃果ちゃん可愛かったなぁ」
凛「だねー。…ところでコレってガチなのかなぁ?」
希「…今の態度だと本当ぽくも見えるけど…まぁどっちでもいいんじゃない?面白ければ!」
凛「だね!当分からかうネタに困らないにゃー」ニシシ
………
穂乃果「あのトマトめぇええええ!!」タッタッタッ
穂乃果「折角親切でプレゼントあげたのに、穂乃果に恥かかせやがってぇ!!グループの方に投下したの絶対わざとだろ!!」
穂乃果「…はぁーっ、もう!顔あっつ!」パタパタ
穂乃果「くそっ…アレは真姫ちゃんなりの仕返しのつもり?希ちゃんと凛ちゃんからも、暫くからかわれるんだろうしなぁ」はぁ
穂乃果「絶対、スマイリンプロジェクトで仕返ししてやるぅ!」ゴゴゴゴゴ
しかし、穂乃果は真姫の仕掛けたイタズラの真意にまだ気付けていなかったのである。
穂乃果「…ん?LINEの通知?」スッ
園田海未 240
南ことり 213
穂乃果「」サーッ
穂乃果「今日はもう大人しく帰ろう…そうしよう」スタスタ ピコンッピコンッ
その後、穂乃果は穂むらの前で張り込んでいた幼馴染2人に拉致および7時間に渡る尋問をされる中で、これが真姫ちゃんの狙いであったと理解したのだ
希プロジェクト&真姫ちゃんリベンジ
おしまい
希・穂乃果「おーっ!!」
凛「ちゃんと真姫ちゃんの予定が空いていることも確認済みにゃ!」
穂乃果「流石リンガベー司令!」
凛「それでは、本日はスピリチャーが実行役。スマイリンがサポート役でお願いにゃ」
穂乃果・希「了解!」ビシッ
穂乃果「ラジャッ!」
凛「スピリチャーは、真姫ちゃんをスピリチャー宅へ誘導。あとは予定通りの行動せよ」
希「イエッサー!」
凛「それでは各自散開!成功を期待する!」ザッ
穂乃果・希「はっ!」ザザザッ
希「…お。真姫ちゃん、ここにおったんやね。」ガラガラ
真姫「あら、希がここに来るのは珍しいわね、何か用?」
希「真姫ちゃん、今日この後予定空いてたりする?」
真姫「確かに空いてるけど…何かあるの?」
希「いやね、もし真姫ちゃんが良かったら、今日ウチと一緒に夕ご飯食べへん?」
真姫「ふぇっ?私と…?」
真姫「いや、別に大丈夫よ!突然だったから少し驚いただけ」アセアセ
希「ほんま?ありがとなー。じゃあ、今からウチの家行こかー」ギュッ
真姫「ふぇえ!?//(何で手繋いでるのー!?)」ドキドキ
真姫「べっ、別になんでもないわよっ//」クルクルッ
希「ふふふ、ほな行こかー」テクテク
……
真姫「あの…ちょっと聞きたいんだけど…//」
希「んー?何ー?」テクテク
真姫「なんで商店街でも手を繋いだままなのよっ!!」
希「…あー、ごめんなぁ。ウチ、真姫ちゃんと手を繋いでいたかっただけなんやけど」シュン
真姫「ふわぁっ!?//」
希「ごめんなぁ。気ぃ遣わせてもうて」パッ
真姫「別に繋いだままでいいけどっ!全然大丈夫なんだけどっ!?」ギュッ
希「……ふふふ、やっぱり真姫ちゃんは優しいなぁ」ニコリ
真姫「ヴェエエ!?べっ、別に普通よ!普通!」ドキドキ
………
凛「こちら、リンガベー。スマイリン、現状を報告せよ。」
穂乃果「こちら、スマイリン。カメラと仕掛けは設置完了。現在はスピリチャーの部屋のクローゼットにて待機中。どーぞー」
凛「了解!そろそろスピリチャーが帰宅する。用心して任務に当たれ。」
穂乃果「了解!」
………
希「ただいまー」ガチャ
真姫「おじゃましまーす」ペコリ
希「どーぞ、あがってってー」スタスタ
希「さて、今日のご飯はさっき商店街で買ってきたトマト使おうか!」ドヤッ
真姫「折角ご飯いただくわけだし、何でもいいわよ」クルクルッ
希「ん~じゃあ、トマトサラダとオムライスかな?折角やからトマトライスで挑戦してみよう!うん!」
真姫「挑戦って……事前に試しておきなさいよ」フフッ
真姫「良いように言わないの」クルクル
希「はーい。…とは言っても、今はトマトライス炊くだけでええかなー。サラダも直前にパパッと作ればええし。」
希「じゃ、炊飯器にお米とトマトを入れて……塩、胡椒、コンソメ?適当に入れとけば大丈夫でしょ」サッサッ
真姫「ちょっと!テキトーにやってない!?本当に大丈夫なの?」アセアセ
希「…まー大丈夫やろ。よほど食べられないものが出来上がることはない!……多分」
真姫「…少しは自信持ちなさいよ…」
真姫「遊ぶって何すんのよ?」
希「んー、ワシワシとか?」ニシシ
真姫「オコトワリシマス!!」
………
希・真姫「ごちそーさまでした!」
希「いやー初めてのトマトライスは上出来だったね。うん!」
真姫「最初はどうなるかと思ったけど美味しかったわよ」
希「ありがとなー。真姫ちゃんちょっと座っといて。食後のあったか~いお茶出すわー」
真姫「え、そのくらい私がやるわよ。何もかもやってもらって悪いわ。」
希「ええんよー、今日は真姫ちゃんがウチの家に遊びに来てくれたんやからねー!…ちゃんとおもてなししたいんよ。……大事な仲間やしね。」ニコリ
真姫(あぁ…あの希が素直に、大事な仲間だなんて…なんだか、嬉しいわね)ジーン
希「…あら?お茶が切れちゃった?」
真姫「え?いや、何もそこまでしてもらわなくても…」ガタンッ
希「真姫ちゃん。せめて、今回だけ張りきらせて!な?」ニコリ
真姫「……分かったわよ」
希「…ありがと。すぐ戻るね」ガチャ バタンッ
真姫「まったく…気遣ってくれるのは嬉しいけど…私を置いてけぼりってどういうつもりよ」プクゥ
…………………
凛「こちら、リンガベー。スマイリン、行動を開始せよ。」
穂乃果「ラジャッ」ピッ
プルルルルル プルルルルル
プルルルルル プルルルルル
真姫(どうしよう…代わりに出た方が良いのかしら?)
只今電話に出ることが出来ません。ピーーッと鳴りましたら~
真姫(…留守電にしてるなら問題無いわね)
ピーーッ
真姫(……あれ?メッセージが入らない?)
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで……
真姫「ひぃい!?」ビクッ
許さない許さない許さない許さない許さない
許さない許さない許さない許さない許さない
許さない許さない許さない許さない許さない
許さない許さない許さない許さない許さない
許さない許さない許さない許さない許さない…
ブツッ ツーッツーッ
真姫「なっ、何なのよ今の…怒りすぎでしょ…」オドオド
………
穂乃果「ラジャッ!」 ピッ
………
真姫(え…もしかして希って、誰かに恨まれてるのかしら?……心配だわ…)
フッ
真姫「……あら?電気が消えた?」
真姫「……あっ、点いた…」
フッ ピカッ フッ ピカッ
真姫「…電球の調子が悪いのかしら?」
真姫(…でも電球が切れかけってわけじゃないみたい…)
真姫(…まるで誰かが操作して点けたり消したりしているみたい…?)ゾクッ
真姫「きゃあぁ!?」ビクッ
真姫「…な、何よ。びっくりしたじゃない。額縁、落ちちゃったわね。…って紐が切れちゃってるじゃない……えっ!?」
真姫は床に落ちてしまった額縁を拾い、紐が切れてることを確認し、他に破損しているところがないか確認していた。
その額縁の裏面には、何か気味の悪いお札が何枚も何枚も重ねられて貼り付けられていた
真姫「はぁ…はぁ…はぁっ…」ガクガクガクガク
真姫(えっ!?どういうこと!?)ブルブルブル
奇妙な電話、電球の点滅、幾重ものお札
立て続けに起こる不気味な現象
流石にこの状況は異常である
と真姫ちゃんは漸く理解したのであった
真姫「ひぃい!?」
それは電子レンジのボタンが押された音
電子レンジは中身が空にも関わらず、何故か突然に加熱をし始めたのだ
真姫「えぇ?何ぃ…何でぇ?…嫌ぁ…やめてよぉ…」ウルウル
真姫「!?」ビクッ
いきなりトイレが流れる音
怖くて確認にいくこともできない
歯がガチガチとぶつかる
心なしか、時計の1秒1秒を刻む針の音がやけに大きく聞こえる
真姫「はぁ……ふぅ……」バクンバクンッ
心臓の鼓動が止まらない
次は何が起こるのか気が気ではない
真姫「きゃあっ!?」
それは玄関からリビングまでを繋ぐ廊下の扉
今明らかに大きな音を立てて、その扉が閉められたのである
真姫「…誰よぉ…誰か…いるのぉ?」ガクガク
真姫「希…なんでしょ?…もうやめなさいよぉ…今なら怒らないからぁ…」ガクガク
扉の向こう側
穂乃果「…」ニヤリ
扉を引っ掻く音
心臓が止まるかと思った
真姫(希!希!お願い!助けてっ!)プルプル
真姫はただただ信頼できる仲間の助けを請う
しかしその願いも虚しく
穂乃果「…」ニヤリ
ガリガリガリガリガリガリッ
真姫「~~~~ッ!?」プルプル
真姫「無理ぃ…もうやぁ…」ウルウル
ブゥン
真姫「ひっ!?…あっ、きゃああああああああ!!?」バタンッ
今度は一人でにテレビの電源が点く
画面に映し出されていたのは、真っ黒な画面の中に、黒髪の白い服の少女
こちらを向いてニヤリと嗤っている
画面に映し出されている少女は、ゆっくりとゆっくりと、こちらへ歩み寄ってくる
真姫「あっ…ああああ…」ブルブルブル
あまりの恐怖に体の震えが止まらない
ああ、私はここで終わるんだ と悟り目を瞑る
希「真姫ちゃん!大丈夫!?」ダキッ
希「良かった…もう大丈夫や!ほんま、ほんまごめんなぁ。1人にしてもうて」ギュウウ
それは信頼する先輩からの抱擁
周りを見ると先ほどの怪奇現象はパタリと途絶えた
助けてもらえた
張り詰めていた恐怖心は安堵に変わり、
真姫「ひぐっ…のっ…のじょみぃ…わだじ…じんじゃうかどっ…うぇぇええええ」ボロボロ
希「ごめんなぁ!ごめんなぁ!」ギュウウ
涙が止まらなかった
希「これドッキリなんや!」テッテレー
……はぁ!?」
真姫「…」ゴゴゴゴゴ
希「ウチは可愛い真姫ちゃんの姿が見られた!真姫ちゃんはウチに助けてもらえた!いやー、これはWIN-WINの関係やねーぶぅっ!?」バチーンッ
真姫「…っほんと信じらんないっ!このおバカァ!」プルプル
真姫「私の感動!返しなさーいっ!!」
この日、真姫ちゃんは希を猫ちゃんパンチでポコポコして、帰宅。
希に、この仕返しを必ずすると誓いベッドに入るものの、何故かその日はママと一緒に寝たのだという。
凛プロジェクト おわり
真姫「いや~、ほんと~~なんですよ。」
??「へぇ、そうだったのか。」
??「そんなところ見たこと無かったわね。」
希「………」ダラダラダラダラ
真姫「希先輩にはいつも頼りになって、ほんと尊敬してます」ニコリ
希パパ「いやー、希!良いお友達が出来たな!」ニコニコ
希ママ「ほんと良い子ね~」ニコニコ
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
希(…どうしてこうなった?)ダラダラ
…………
希「はーい、じゃあまたね~」ガチャ
希(久しぶりにお父さんとお母さんが来てくれる!楽しみやなぁ)ウキウキ
真姫(………)
真姫「…ねぇ、絵里。今日の希って何か良いことあったのかしら?」
絵里「ん?そうね…あ、久しぶりに両親に会えると言っていたわ」
真姫「……! ねぇ、絵里。それって詳しく日にちとか言っていなかったかしら?」
絵里「…どうしたの急に?何かあった?」
絵里「…」ピクッ
真姫「それなのに、希は懲りずに私にイタズラを仕掛けてきたの。…これって私も仕返ししても良いわよね」フフフ
絵里「……真姫……
…協力は惜しまないわ」ガシッ
真姫「絵里、あなたは最高よ」ガシッ
こうしてリベンジ同盟は結成された。
希「お父さーんっ!お母さーんっ!久しぶりー」フリフリ
希パパ「おお、久しぶり。待たせて済まなかったね」
希「全然いいよー。お父さんとお母さんはお昼食べた?」
希ママ「まだ食べてないから、どこかのお店入りましょう」ニコリ
希「なら私が美味しいお店紹介してあげるね」ニコリ
希パパ「それは楽しみだなぁ」ワハハ
真姫(……ふぅん、あれが希のご両親みたいね)コソコソ プルルル ガチャ
絵里「ええ…頑張ってきなさい」
ガチャ ツーッツーッ
真姫(それじゃ、真姫ちゃんリベンジスタートよ!)ゴゴゴゴゴ
希「それでね!今μ’sでたくさん練習しててね、今度ライブやるんだよ!」
希ママ「そうなのね!見に行けたら良いんだけど…」
希「大丈夫!こうして時間作ってくれただけでも私は嬉しいよ」ニコリ
希パパ「すまないな…今、学校は楽しいか?」
希「うん!生きてきた中で今が一番楽しいの!…本当に最高の仲間に巡り会えたと思ってる」
希パパ「…そうか、それは本当に良かった。その友達を大切にするんだよ。」
希「うん!」ニコリ
希「あのねっ、まずは絵里ちゃんっていう一番最初に出来た友達は~~~」
真姫(さて、希がこのお店に入って10分くらいたったわね…)チラッ
真姫(良い雰囲気?そんなものは知らないわ!やられたらやり返す!それが真姫ちゃん流でしょ!)ゴゴゴゴゴ
真姫「…さて、行くわ」カランコロン スタスタ
真姫「あれ?もしかして希先輩?」ニコリ
希「……………え?」
希ママ「こちらこそ初めまして、西木野さん。…もしかして、μ’sのお友達の方かしら?」
希「あっ、あははっ…そ、そう!真姫ちゃんはね、1年生でμ’sのメンバーの子なの!」
真姫「はい!希先輩には日頃から親切にしていただいているので、お礼をしたいと思っていたのですが、『まさか偶然にも』希先輩のお父様とお母様にもお会いできて良かったです。いつも本当にありがとうございます」ペコリ
希パパ「いやいや、こちらこそ希と仲良くやっていただいてありがとう!」ニコリ
希ママ「…とても礼儀正しいお友達なのね」ニコリ
希「あははー、そうでしょ?自慢の友達なんだー」ダラダラダラダラ
希(何?何なの、この感じ?真姫ちゃんいつもと様子も話し方も違うし…すっご~い嫌な感じがするんだけど……)ダラダラダラダラ
希ママ「いえいえ、大丈夫よ。もしお時間良かったら、立ち話もなんですし希の隣に座ったらどう?」
希「!?」ビクッ
真姫「えっ、ご一緒させてもらってもよろしいのですか?」パァア
希パパ「勿論!構わないよ」ニコリ
希ママ「私も希のお友達とお話ししてみたかったの!学校でのお話も聞いてみたいし!希、良いわよね?」
希「えっ!?う、うんっ!勿論!」アセアセ
真姫「ありがとうございます!先輩、隣失礼しますね?」スッ
希「うっ…うん……」
真姫「…それにしても、希先輩」
希「…ふぇっ!?え、何?」
真姫「いつもと随分話し方が違うんですね?」ニコリ
希「…………へ?」ダラダラ
真姫「ええ、希先輩は私たちの前で、いつも関西弁を喋られていますので。先輩は関西出身ではなかったのですか?」
希パパ「いや、転勤で関西で住んでいたこともあるが、出身という訳ではないんだ」
真姫「そうだったんですね!標準語の先輩もギャップがあって素敵です」ニコリ
希「何よ希、それなら私たちの前でも、いつも通り話せば良いのよ?」ニコリ
希「」
希(うわああああああああああああああなんか晒されるううううああああああ)ダラダラダラダラ
希はここに真姫が現れたことが、この前の仕返しであることを理解した
希ママ「あら!それは希のモノマネかしら!」ホホエミ
真姫「はい!先輩はタロット占いをしていらっしゃって、それも良く当たるので、本当にカードがお告げをしてるみたいなんですよ!」キャッキャッ
希パパ「へぇ。希、占いが出来たのか!」
真姫「…それで、希先輩のカードにまつわる可愛い話があるんですよ!」ニコリ
希「真姫ちゃん!?話聞いてる!?ねぇ!」ガタンッ
真姫「希先輩はとても優しいので、みんなの意見を優先させてあげようとするあまり、自分の意見を誰にも言わずに押し殺してしまうんです。」
真姫「でも、たまーに、どうしても自分の意見を通したいときは、『ガードがそう告げるんや』ってまるでカードのお告げかのように装うことで、みんなに自分の意見を伝えようとしてるんです!そんな素直になれない先輩が可愛くて!」キャッキャッ
希「ぎゃあああああああああああ」ガツンッ
希パパママ「!?」ビクッ
希「…な、なんでもないんよ大丈夫大丈夫まだ大丈夫…」ブツブツブツブツ
希(くぅう、なんか今のを親に晒されるのもこそばゆいし、真姫ちゃんにバレていたってのも辛いぃ)ダラダラダラダラ
真姫「あっ…そう言えば、先ほど先輩が違う話に変えた方がいいと仰ってましたが…もしかして、先輩の大好きなワシワシについてのお話の方が…」
希「いやー!真姫ちゃん!タロット占いの話しよ!!ウチタロット好きやから、めちゃめちゃ話したいわー!聞いて聞いてー!あんな、ウチの大好きなカードはな~…」
希(ほ、本気や!?親の前でワシワシの話とか…(社会的に)殺しにきてるやん!?)ガクガク
希「あんな、お父さん。この世には、知ってはいけないことと、知らなくても良いことの2つしか無くてな?そんなことを気にしとらんとウチのタロット占いの話を…」
真姫「それは女性の胸をわしづか…」
希「うっひょおおおおおおおおいい!!」ガタンッ
希パパママ「!?」
希ママ「どっ、どうしたのよ!?希!いきなり奇声なんて上げて!?」
希「あははー何でもないんよー。真姫ちゃん、お願いやから別の話にしよな?な?」
真姫「そうですね…分かりました。おっぱいをワシワシする話は、また今度にしましょう」ワシワシのポーズ
希(あ…終わった…)
希パパ「そうだな。鷲掴みの話はまた今度にしよう」ニコニコ
希「うぐううううううううううううっ!!」グサリ
希(ヤバイ…これはエグいぃ。死にたくなるレベルの精神攻撃や……)
希「い、いやー、確かにね?さっきの話にもあったけど、ウチもなかなか素直になれないんだけどね?真姫ちゃんも全然素直じゃないやん!」ニヤニヤ
希ママ「あら、そうなの?西木野さんは全然そんな風には見えないけど」
希「いやー、そうなんよ!夏の合宿の時もね、真姫ちゃん本当はみんなと一緒に遊びたいのにねっ!クールな真姫ちゃんのプライドが邪魔しちゃって、なかなか輪に入っていかないっていう時期もあったんよ!
…っていうか、真姫ちゃん本当は今でもなかなか素直になれないやんなぁ?」ニヤニヤ
真姫「……………」ニヤリ
真姫「…ええ、そうなんです。希先輩の言う通り、私は素直に自分の気持ちを伝えることが出来ませんでした」
希「……………はっ?」
希(誰やコイツ!チョロ真姫ちゃんどこ行ったんや!?)ガクガク
真姫「その合宿の後から、少しずつ…私なりに、素直になれたのかな と思います。本当に…先輩には感謝しきれないんです」ウルウル
希パパママ「…」ジーン
真姫「その時にかけてくれた先輩の言葉のお陰で、今の私があるんです。」ニヤリ
希(!?えっ!?何かヤバい気がする!!)ダラダラ
『希パワーたーーっぷり注入!はーい、プシュッ☆!』」プシュッ
希「うぎゃあああああああああああ真姫ちゃんお願いもうやめてぇぇえええええ!!」
その日以降、希が両親から電話をもらう度に、電話越しからパワー注入されるようになったとか
真姫ちゃんリベンジ 希編 おしまい
希・凛「わー!!」パチパチ
穂乃果「穂乃果は何をしようか迷いました。真姫ちゃんの可愛さを引き出すにはどうすれば良いか?真姫ちゃんはチョロ可愛い。しかしっ!それだけが真姫ちゃんの可愛さではない!分かるな、凛二等兵?」ビシッ
凛「そうにゃ!そうにゃ!分かるにゃ~!」
希・凛「イェーイ!」
穂乃果「では只今より、スマイリンプロジェクトを発令する!リンガベーは実行担当。スピリチャーはリンガベーの支援担当でよろしくっす」ビシッ
希・凛「ラジャッ」ビシッ
穂乃果「じゃあ、リンガベーは、ことりちゃん特製の例の衣装で、真姫ちゃんの元へと向かうように!」
凛「アイアイサー!」ビシッ
…………
ガラガラガラ
凛「真姫ちゃん!ここにいたんだね!」
真姫「あら、凛。穂乃果と希との用は終わったの?」
凛「…真姫ちゃん真姫ちゃぁーん!」ギュー
真姫「ヴェエエ!?りっ、凛!?こらっ、離れなさいよぉ//」グイッグイッ
凛「真姫ちゃん今日もいい匂いだにゃー」クンクン
真姫「ひゃああ!?//恥ずかしいからやめなさいっ!」
真姫「そんなわけないでしょ!真姫ちゃんは全てにおいて完璧よっ!」キリッ
凛「だよねっ!さすが真姫ちゃんだにゃ!だったら凛が匂い嗅ぐのも別に問題ないよね?」ギュッ
真姫「…いやっ、う、ううぅ…//」
凛「…そんな恥ずかしいなら…えいっ!」ギュッ
真姫(ヤバいヤバい!フルーティないい匂いするし、胸の感触がががが…)
凛「えへへ…これでおあいこでしょ?//」テレテレ
真姫「//」ボフッ
穂乃果「おおー凛ちゃん体張ってくれてるねー」
希「何だかんだ言っても、やっぱりチョロ真姫ちゃんも見たいやんなー」◯REC
真姫「ふわあぁ~?//」チョローン
凛「……何でもないにゃー!それっ!」コチョコチョ
真姫「きゃああっ!?」
真姫「うひゃひゃっ//ちょっ、お願い…あんっ…や…めてぇ…」ジタバタッ ゴツッ
凛「にゃははっ!って、きゃあっ!」バタンッ ゴンッ
真姫「はぁ…はぁ…ごめんね凛、倒しちゃった……?」クルッ
凛「いててて…」尻尾フリフリ
真姫「……………はっ?」
凛「!?」ビクッ
凛「…………………真姫ちゃん、見ちゃった?」
真姫「え、ええ………もしかして、何かの変装?コスプレ?」
凛「!?…そ、そう!そうなんだ!いやーことりちゃんに頼んで作ってもらったんだ!す、凄いでしょっ!?ねっ!?」アセアセ
真姫「…え、ええ。そうね…」
真姫(何?凄い焦ってるわね。……見ちゃいけないものだったのかしら…)
真姫「!?」
凛「あっ………………」耳ピコピコ
真姫「えっ!?いきなり頭から、猫の耳が…?動いてるし……」
凛「………………………ひぐっ、うぇえ」ボロボロボロ
真姫「!?」
凛「うわあああああああああああああん…りっ、りん…も…お…おじまっ…い…だよぉ…」ボロボロボロ
真姫「凛!大丈夫だからっ!私はその凛の猫コスプレとっても可愛いと思うわ!!」アセアセ
凛「ちがう…のぉ…もう…りんはぁ…おわりだよお…うええええええええ」ボロボロボロ
真姫「大丈夫だって!私は凛の味方だからっ!ねっ!?だから泣き止んでぇ」オロオロ
……………………
凛「…………………………………ん」ウツムキ
真姫(うーん、元気印の凛があれほど取り乱していたんだから、さっきのは余程の事だったのかしら…なんて声をかけたらいいのかしら……)
真姫(…それより、さっきまでの耳と尻尾もいつの間にか無くなってるし………一体?)
凛「……………ねぇ、真姫ちゃん。一生に一度のお願いがあるの。」
凛「………今日、一緒に帰ってくれないかな?」ニコリ
真姫「…!?」ズキッ
真姫(……何、今の?何で…何で………
……そんな悲しそうに笑うのよ?)ズキズキ
凛「………………それでいいの。ありがとね、真姫ちゃん。」
真姫(ああっ!もう!あんたはそんな儚い感じの女の子じゃないでしょっ!?いつもの元気はどうしたのよ!)モヤモヤ
……………
真姫「………………」モヤモヤ
凛「………………………」ウツムキ
真姫(きっ、気まずい…さっきから全然元気ないし…何話したらいいのかしら……!?)
真姫「…りっ、凛?ほら、その、えーっと……そ、そう!ラーメン!ラーメン食べに行かないかしら?」クルクルッ
真姫「そっ、そうよね!ごめんねっ!」クルクルッ
真姫(あんたねぇ!折角この真姫ちゃんが誘ってあげたのにっ!断るなんて、失礼しちゃうわね!………べっ、別にショックなんて受けてないんだからっ!)ズーン
凛「……ねぇ、真姫ちゃん。……猫又って知ってる?」
真姫「………えっ?猫又?」
真姫「……知ってはいるけど……ど、どうしてそんなことを聞くのよ?」オソルオソル
凛「……………………凛が、その猫又だ。って言ったら、真姫ちゃんは信じてくれる?」
真姫「!?」
凛「…………やっぱり、突拍子無かったよね。ごめんね」ニコリ
真姫(!?…また、その顔!?…うそでしょ…でもさっきの尻尾と耳…ほんとに…?ほんとなの?)グルグル
凛「今から話すことは全部嘘だと思ってくれていいから。てきとうに聞いててね。」
凛「凛は猫又。人の姿に変身できる化け猫。そして、その素性は人間に知られてはいけないの」
凛「素性を知られてしまった猫又は………それを隠すために、その人間を襲い殺さなければいけないの。」
真姫「…」ゾクッ
凛「…だけど、真姫ちゃんを襲えないなら、凛はどうしてもやらなきゃいけないことがあるの」
真姫「……やらなきゃいけないこと?」
凛「…………………」
再びの沈黙。
そして、2人はいつもの分かれ道で足を止める。
真姫「…………り、凛?」
凛「ねぇ、真姫ちゃん」ギュッ
真姫「!?ちょっ、凛!?ここ外だからっ!人に見られちゃう!//…それにちょっと痛いっ」
凛「…………」ギュウウウウ
凛がより力を込めて密着する。
凛「音ノ木坂に入って、かよちんの次に出来た大切な親友…それが真姫ちゃん。そして、μ’sのみんな合わせて8人。凛の、最高の最高の親友であり仲間だよ!」ギュウウ
止めて
どうしてそれをそんな泣きそうな声で話すのよ
どうしてそれをこんな時に話しているのよ
意味わかんない
何で過去形なのよ?
凛「だからねっ…こんな凛の最後の我が儘聞いてくれてありがとう。今まで本当にありがとにゃ!…これから、どんなことがあっても凛はみんなの事を忘れない…からっ!」
最後の我が儘って何?
今までありがとうって何?
…みんなの事を忘れないって何よ!
そして凛は真姫から離れる
真姫「待って!」ガシッ
こんなの私の柄じゃないわね
真姫ちゃんがこんな大声張り上げるなんて
真姫「さっき言ってた、やらなきゃいけないことって何よ?その悲しそうな顔は一体何なのよ!?それに、今までありがとうとか!最後の我が儘とか!一生に一度のお願いとか!何で…何で……
…ま、まるであなたが私たちの前から居なくなる…みたいな雰囲気出してるのよ?」ワナワナ
凛「……………」ウツムキ
凛「……………」
真姫「…ね、ねぇ。お願いよ凛。私たちは親友って言ってくれたじゃない……黙ってないで教えなさいよ。」フルフル
瞬間、凛は私の手を振り払う
そして、凛は全速力で駆け抜けて行った
凛「……………」タタタッ
凛は振り返ることもなく言葉を返すわけでもなく、ただただ突き進む。
真姫はスタートで既に距離を付けられてしまった上に、元々の運動神経が凛には及ばないので、徐々に差をつけられてしまった。
真姫「はぁ…はぁ…凛!…私が足遅いの…はぁ…しってる…でしょっ!お願い……止まってぇ……」
ここで追いつくことが出来なければ、凛ともう2度と会えなくなる気がした
真姫「あなた…さっき全部嘘って…言ってた…じゃない!…はぁ…なのに……これは…何なのよぉ!」
凛の姿はみるみる小さくなる
真姫「嫌よぉ!…凛!…あなたのこと…絶対誰にも…バラさない…からぁ!…お願い!」
遥か遠くの凛が、角を曲がる
その角に真姫が追いついたときには、完全に凛の姿は見えなくなっていた
真姫「もうどこに隠れたか分からないわよ。真姫ちゃん降参よ。あなたの勝ちでいいから……いい…から…
……私の前から……いなくならないでよぉ…」ボロボロ
真姫「何…っでぇ…何で凛がぁ…いなぐならなぎゃあ…いけないのぉ…」ボロボロ
真姫「いやぁ…こんなの…いっ…やあああああああああああ」ボロボロ
凛「………」タッタッタッ
………………………
凛「………………………うん」
穂乃果「おつかれさま。スマイリンプロジェクト、あとはネタバラシでお終いだよ」
凛「……………………………」
穂乃果「…?どうかした?」
凛「……ちょっと頭冷やしてくるにゃ」ブチッ
穂乃果「……………やりすぎちゃったかな、うん」
希「………せやね。ウチら反省やね。」
……………………………………………
凛「………………はぁ」
真姫ちゃんの声がまだ頭の中で響いているような感じ
あんな真姫ちゃん初めて見た
凛「………最低だにゃ」
ノリノリでやってたけど…今更ながら罪悪感を拭えない
凛「…どんな顔して、真姫ちゃんにドッキリでした なんて言えばいいんだろ…」
……………………………
街を彷徨う1人の少女
私は今まで欲しいものを与えられてきた
そしてそれを大切にしてきた
だけどね、未だかつて大切なものを奪われてきた なんてことはないの
こんなの許せるわけないでしょ!
やられたらやり返すのが真姫ちゃん流
奪われたなら奪い返すのが真姫ちゃん流よ!
だからね、凛
…あなたは私から逃げられるわけないじゃない
真姫「…どこにいるか知らないけど、絶対見つけ出して、ふん捕まえてやるんだからっ!」ゴゴゴゴゴ
…………………
凛(…流石に暗くなってきた。お母さんにメールはしたけど、そろそろ帰らなきゃ……)はぁ
タタタタッ ガシッ
凛「にゃっ!?だ、誰!?」ジタバタ
真姫「…はぁ、こんなところに居たのね…」ギュウウ
凛「どうしてここがっ!?」
真姫「あんたねぇ、私に3時間も走り回させたのよ…もう逃がさないわよ…」ゴゴゴゴゴ
凛「…真姫ちゃん、その…お、怒ってる?」
真姫「ええ!本当言いたいことが山ほどあるわ!」ニコリ
凛「ひぃっ!?」ビクッ
今度は私が凛を強く抱きしめる
凛「真姫ちゃん!?ちょっと痛いよ!?」パンパンッ
真姫「ふふ、これでおあいこ ってやつよ」ギュウウ
真姫「凛。よく聞きなさい。…私はその尻尾や耳の事情なんか知らないから、今日のことがあんたにとっては重大なことかもしれないわね。」
真姫「あなたに尻尾生えようが!猫耳出てこようが!あげくの果てには猫又なんて妖怪だろうがっ!私の親友である事には変わりないでしょう!?」フルフル
真姫「親友だったら、協力させなさいよっ!あなたを助けさせなさいよっ!1人勝手に解決させようとしないでよっ!一緒に笑いあえる道を探しましょうよ!私何でもやってやるわよっ!
だから、だから…お願いよ。勝手に…居なくならないでぇ…」ウルウル
凛「…………」ズキッ
なのに本当にごめんなさい
凛「真姫ちゃん…本当にごめんね。」
真姫「…嫌よぉ。ずっと傍にいてくれなきゃ嫌」ギュウウ
凛「……本当にごめんなさい。これ、ドッキリ…なの。」
真姫「……え?ドッキリ…?」ピクッ
真姫「………じゃ、じゃあ…凛が猫又とかも嘘…なのよね?…居なくなったり…しないのね?」
凛「うん」ビクビク
真姫「………………………………………………
…こんのバカァアアアアアアアア!!」ブワッ
凛「!?」ビクゥッ
真姫「今もぉ…凛を…せっどぐでき…ながったら…って…不安で…不安でぇ…。ドッギリでぇ…ほんとっ…よがっだよぉ…」ボロボロ
凛「!?」ブワッ
凛「まぎぢゃん…ごめんでぇええ…ほんどっ…ごめん…なざ…いっ……」ボロボロ
真姫「ばかぁ…ほんとっ…凛はぁ…ばがなん…だがらっ…」ボロボロ
凛「ごめんなざいぃぃ…」ボロボロ
……………………
凛「今回は調子に乗りすぎたにゃ。罰は甘んじて受け入れるにゃ」土下座
まぁ、ドッキリで良かったとは言っても
ドッキリでこんなことされたのはめちゃめちゃ腹が立つわけで
やられたらやり返すのが真姫ちゃん流なんだから
凛には、とびっきりの罰をプレゼントしてあげなくちゃね♡
真姫「そうね。謝るだけじゃ真姫ちゃんも許せない。それに、私は凛の一生のお願いも聞いてあげたんだから……凛にはそれ相応の罰を与えるわ」クルクル
凛「はい…なんなりと」シュン
真姫「…………………
………これから凛には、私とずっと、ずーっと一緒に居てもらうんだからっ//」ぷいっ
凛「…へ?」キョトン
真姫「もちろん、花陽も一緒の予定よ。3人一緒。あなた達は、私の初めての親友なんだから……次、勝手に居なくなったら、今度こそ許してあげないからっ//」クルクル
凛「…ま、真姫ちゃーん!!」ダキッ
凛「真姫ちゃん!凛はその罰絶対守ってみせる!絶対にっ!」ギュウウ スリスリ
言ったわね?この猫娘
口だけの子は真姫ちゃん許してあげないわよ?
それに、本当に『それだけで』済むと思っているのかしらね。うふふ。
凛「勿論!凛はずっとずっと真姫ちゃんと一緒にいるにゃ!」スリスリ
真姫「分かったわ。その約束ちゃんと守ってもらうわね。………ところで、凛。
私は東大の医学部に進学することに決めたの」クルクル
あら、この子分かっていないのね?
真姫「ええ、絶対受かってみせるわ。…ただ、凛が他の大学じゃ、『ずっと一緒にいる』とは言えないわよねぇ?」ニヤリ
凛「うんうん…ん?…………え、はあああああああ!?」
真姫「まぁ、学科が別なのは許してあげるわよ」クルクル
凛「そんなっ!だとしても!真姫ちゃんは知ってるでしょ!?凛がお馬鹿なのはっ!」
真姫「馬鹿というよりもあなたは勉強をサボってきただけ。だから、『私とずっと一緒にいる』と約束したからには……
…これから毎日12時間の勉強をしてもらうわ」ニコリ
凛「」
真姫「さぁ、今日はこのまま凛の家にお邪魔させてもらうわよ。これから!毎日!一緒に、たーっぷりと…お勉強しましょうね?」ニヤリ
凛「だっ、ダレカタスケテーーー!!?」
こうして、3人のいたずらプロジェクトは幕を閉じた。
その後も3人からの軽いイタズラは続いたものの、なんだかんだやり返しつつ、いつまでも仲良く一緒に過ごしたとか。
穂乃果プロジェクト&真姫ちゃんリベンジ
おしまい
これにて完結にさせていただこうと思います。
乙乙
おつおつ
なにはともあれ乙
とても良かったです乙
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