【ラブライブ!】凛「猫キャラ飽きたワン」
- 2020.04.13
- SS

花陽「語尾のにゃーに飽きちゃったの? だから今度はワンで犬?」
凛「犬キャラ……違う生き物やるのは面白いけど普通すぎるなあ」
真姫「注文が多いわね」
花陽「ありきたりじゃない生き物のキャラってなんだろう?」
凛「……蚊、とか」
真姫「何でそのチョイスなの……」
花陽「ぴゃあっ!? い、痛いよ凛ちゃん!」
凛「ちゅーっ、ちゅーっ」
真姫「蚊だから血を吸ってるってこと?」
凛「ぷうぅぅぅぅ…………ぅぅぅぅんんん…………………ぅぅぅぅぅうううん」
真姫「無駄にクオリティ高い蚊の羽音口にしながらうろちょろしないで!」
花陽「本物の蚊が飛んでるみたいで気になっちゃうね……」
凛「案外アリな気がするモス!」
真姫「蚊でモスキートだから語尾がモスってこと?」
花陽「絶対猫ちゃんの方が可愛かったよう……腕に痕付いちゃった」
海未「な、何ですか?」
希「凛ちゃんにやたらと纏わりつかれるわあ」
凛「ぷすり」
海未「痛いです。頬を突かないでください」
凛「違うよ、突いたんじゃなくて血を吸う為に針を刺したモス」
海未「モス? なんですかその普段以上に珍妙な語尾は」
花陽「あ、今ね、猫以外の生き物キャラクターを試してるみたいで……」
凛「ちゅーっごくごく」
海未「蚊と言われると、指を差された頬から血を吸われ痒くなってきたような……」
真姫「海未ってプラシーボ効果の影響大きそうよね。でも変に相手して凛を助長させないでよ?」
希「真姫ちゃんは蚊キャラ反対?」
真姫「どう考えてもまともなチョイスじゃないもの」
凛「海未ちゃん吸ったから次は希ちゃんモスー!」
海未「当人は乗り気なようですが。ああ頬痒いです」
花陽「凛ちゃんが気に入ったならそれでいい、のかなあ……?」
花陽「にこちゃんは凛ちゃんの気持ちわかるの?」
にこ「誰だってね、毎度毎度同じ被り物身に付けてたらそのうち新しい私を見つけたくなるものなのよ!」
絵理「にこの場合キャラ付けじゃなくてアイドルの演技じゃないの?」
にこ「似たようなものなの!」
凛「にこちゃんわかってくれるモスー! ぷぅぅぅぅん!」
絵理「だからって蚊の羽音真似されてうろうろされるのはちょっと……」
にこ「あと語尾が絶望的に可愛くない」
凛「可愛げかあ……」
絵理「猫に比べると蚊は可愛げに欠けるものね」
にこ「スクールアイドルなんだから可愛さの追求を疎かにしたら駄目よ!」
凛「そうだよねえ……どうせなら可愛いのにしよっかな」
花陽「凛ちゃんキャラ変えるの? よかったあ……!」
凛「じゃあ蚊をやめるから最後にかよちんの腕にプスーちゅーっちゅーっ」
花陽「い、痛いよう」
ことり「小鳥は? 可愛いよ? チュンチュン♪」
真姫「ことりとお揃いになるし良いんじゃない?」
凛「今は目新しさを感じられる可愛い生き物になりたいの」
ことり「そっかあ……可愛い生き物の真似……ウサギさんは? ぴょんぴょんってフリもしやすいよ?」
花陽「あっ可愛いかも!」
凛「うーん……可愛いけど、ちょっと普通すぎ?」
ことり「じゃあハムスターとかは?」
凛「それも可愛いけど……うううーん」
ことり「難しいねぇ」
真姫「どうしてこんなことに真面目に付き合ってるのか馬鹿らしくなってきたわ……」
花陽「え?」
真姫「は?」
穂乃果「いやー何となく出てきちゃった」
ことり「か、可愛い……かなぁ……?」
穂乃果「くるんって丸まったら可愛くない!?」
真姫「無いわよ」
花陽「わ、私、虫はちょっと……」
凛「ゴロゴロ……ゴロゴロ……」
真姫「……膝抱えて転がってるの、もしかして……」
凛「ダンゴ虫のキャラゴロ!」
花陽「気にいっちゃったんだ……しかも語尾がゴロ……」
穂乃果「やったあ! 凛ちゃんダンゴ虫、略してリンゴムシの誕生だねっ!」
ことり「あはは……喜んでいいのかなぁ」
花陽「結局ダンゴ虫で決まっちゃったね」
真姫「私たちの前ならいいけど、他人の前で丸まったまま床転がったりしないでよ?」
凛「大丈夫ゴロ。いざとなったらこうやって、やあっ!」
花陽「ぴゃあっ!?」
真姫「意気込んだはいいけど、普通に立ち上がっただけでしょ」
凛「ダンゴ虫みたいに体伸ばせばいいゴロ! これもまたダンゴ虫の姿ゴロ!」
花陽「でも、ダンゴ虫って体伸ばして移動する時も床を這ってるような……あ」
凛「…………よいしょ」
真姫「ちょっと、余計なこと言うからまた床に転がっちゃったじゃないの」
凛「うにょうにょ」
花陽「匍匐全身してる……」
凛「よりリアルさを追求したダンゴ虫スタイルゴロ!」
真姫「もう何だっていいわ……」
希「ええんやない? 見てる分には案外可愛いし」
凛「ゴーロゴーロ」
絵理「先生たちに見つかって奇異の目で見られたり問い質されたりしなければセーフかしら?」
にこ「なんであんたたち割と前向きに受け止めてるのよ……」
凛「にこちゃーん凛と一緒に転がらないゴロ? 楽しいよっ!」
にこ「せめてカーペット敷かれた場所で誘って」
凛「じゃあ高級な絨毯敷いてそうな真姫ちゃんの家でやるゴロー!」
絵理「真姫や花陽も付き合わされて大変でしょうね」
希「オモシロ珍道中の最後は大体笑い話になるし、平気やろ」
穂乃果「ごろごろー!」
海未「穂乃果まで凛の真似をしないでください!」
穂乃果「なんで私だけ怒るのっ!?」
海未「凛は、その、内容はともかく明確な理由あっての言動ですから……」
ことり「新しい自分探し、みたいな?」
凛「リンゴムシがこれからの凛ゴロ!」
ことり「リンゴムシって林檎みたいで美味しそうだねぇ」
穂乃果「林檎で生き物、って言ったら芋虫とか連想しちゃうなあ」
海未「……あ、ちょっと、今下手に生き物の名を口にしては……」
穂乃果「え?」
穂乃果「!?」
ことり「り、凛ちゃんが床に這いつくばって、一旦お尻持ち上げてから上半身を前に押し出して移動してる……」
海未「まさかと思いますが、今やっている生き物は……」
凛「芋虫ニャッキ」
海未「版権的にどうかと思いますけど!? H○K許してくれます!?」
ことり「でも、ちゃんと芋虫みたいな動き方だね。体の真ん中を持ち上げて、上半身を前進させるのって」
穂乃果「可愛いかも!」
海未「え、可愛いですか?」
凛「ニャッキ。ニャッキ」
ことり「……うん……かんわいぃ~♪」
海未「こ、これが可愛いとは……先入観による偏見なのでしょうか、私にはとても……」
真姫「ヴェェエ!?」
花陽「いつの間にか凛ちゃんがN○Kのクレイアニメに出てくるイモムシになってる……!」
真姫「ダンゴ虫どこ行ったのよ」
凛「時代の先端を走る虫は芋虫ニャッキ」
花陽「元々あるキャラクターだからかなあ、割と可愛いかもしれないね」
凛「ホント!? やったにゃ! あ、じゃなくて、やったニャッキ!」
真姫「でも既存のキャラになりきるのって、凛が求めてるキャラ変とは意味合いが違うんじゃない?」
花陽「そっか。元は新しいキャラクターイメージを探す目的で、今やってるのはモノマネだもんね」
凛「確かにそうかも……? じゃあまた考え直しかー、難しいにゃ……ッキ」
真姫「次が決まるまで暫定的に芋虫のままなのね」
凛「んー……」
真姫「ただ猫に飽きただけ? それとも理由があるの?」
凛「……凛ね、みんなのお陰でちゃんと女の子らしくなれてすっごく嬉しかったの」
花陽「凛ちゃんは可愛いもん、女の子らしくなれるのは当然だよ」
凛「えへへ、ありがと。でね、もしやろうと思えば何にだって変身できるんだって思ったんだ」
真姫「猫キャラ以外にもなれる、ってこと?」
凛「凛はいつの間にか猫キャラしてたけど、別のキャラの凛ってなんだろうって気になっちゃった」
真姫「新しい自分探しっていうのもあながち間違いじゃなかったわけね」
凛「そういうわけじゃない、かなあ」
真姫「自分が変われることを知って試したくなったんでしょ。一種の変身願望みたいな」
花陽「勿論凛ちゃんが変わりたいなら良いけど、猫キャラのままでも良い気がするなあ」
凛「そう? 変じゃない?」
真姫「私は猫みたいな凛しか知らないし、何も違和感ないわ」
花陽「それにいつも凛ちゃんが言ってくれるように、私はこっちの凛ちゃんが好きにゃ、だよ」
真姫「猫キャラ以外をやってた凛も好きにゃ、だけどね」
凛「……そっか……へへ」
花陽「あ! わかった!」
真姫「どうしたのよ」
花陽「猫以外生き物を探したくて、でも猫みたいにしっくりこないなら、こういうのはどうかなあ……」
凛「にゃ」
希「いつもとおんなじやん」
真姫「違うのよ。今の凛はこれまでのような単なる猫キャラじゃないわ」
穂乃果「どこがー? 全然わかんないや」
ことり「実は黒ぶちじゃなくて三毛猫でした! とか?」
花陽「今の凛ちゃんはね、『猫キャラをしている凛ちゃん』のキャラをしてるんだよ」
真姫「言うなれば、人間っていう生き物のキャラね」
絵理「……何というか……哲学?」
海未「難易度が高すぎます……」
凛「気に入ったにゃ! いつもと違って新鮮な気持ち! なのにいつもみたいにしっくりくる!」
花陽「それに可愛いよ!」
真姫「凛の語尾はにゃじゃないとね」
花陽「何歌ってるの? 猫の歌?」
真姫「わかった、猫真似してる凛ソングでしょ」
凛「ただの猫の鳴き真似だよっ。猫キャラ楽しいにゃー!」
花陽「納得できてよかったね」
真姫「これからはずっと猫真似している自分のキャラを続けるの?」
凛「どうかなあ。普通に猫キャラでいいかも」
花陽「もう別の生き物は満足しちゃった?」
凛「だってかよちんも真姫ちゃんも猫の凛が好きって言ってくれたもん!」
真姫「……そうね。凛はそのままでいいわ」
花陽「うん。凛ちゃんは猫ちゃんが一番可愛いよ!」
真姫「また犬から始まるの? 今回みたいな騒動はもう懲り懲り」
凛「嫌そうな顔しちゃってー、真姫ちゃんだって最後まで付き合ってくれたじゃーん」
花陽「大変だったけど、みんなで考えたのは楽しかったなあ」
凛「だよねっ! また色々やってみよ!」
真姫「はいはいわかったわよ」
花陽「ふふっ、そしたらまた三人で新しい生き物探そうね」
凛「楽しみにゃー!」
おわり
読んでくれた方ありがとうございました
ニャッキとか懐かし過ぎて
まとまってて面白かった
凛ちゃんかわいくて良かった
めっちゃ面白かった
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