【ラブライブ!】穂乃果「ことりちゃんにフラれた」【シリアス】
- 2020.04.14
- SS

穂乃果「・・・」ヒリヒリ
ことり「・・・」
ことり「わたしは穂乃果ちゃんの恋人になりたいわけじゃないのっ!」
なんでこうなっちゃったんだろう・・・
でも
ことり「穂乃果ちゃん好きです!」
ことりちゃんに告白された
穂乃果「ごめん。すぐには返事できないよ」
ことり「そう・・・だよね。じゃあ今度聞かせてね?」
そう言って答えるのをはぐらかした
穂乃果「海未ちゃん好きです!」
これでことりちゃんに真っ直ぐに『ごめんなさい』と答えられる
そう思ってた
海未「ごめんなさい」
海未「わたしは絵里のことが好きなので・・・穂乃果の思いに答えることはできません」
海未「でもあなたはわたしにとって大切な存在です」
心にポッカリ穴が空いた気分だった・・・
そしてこの時のわたしにとってはわけのわからないモヤモヤ感があった
あの海未ちゃんが自分から告白した
海未ちゃんの本気を理解した
絵里「そうなの!?///」
絵里ちゃんはびっくりして焦ってた
でもはにかんだ笑顔で
絵里「わたしでよければ♪」
と海未ちゃんに手を伸ばした
二人は恋人になった
『だれかわたしに優しくしてっ!』
心の穴を埋めたくて叫んでた
「穂乃果ちゃん大丈夫?」
そんな時声をかけたのが
ことり「元気なさそうだよ?」
ことりちゃんだった・・・
ことり「穂乃果ちゃん・・・」
ナデナデ
ことりちゃんは優しくわたしに触れた
子供あやすように優しく撫でてくれた
胸に空いた穴が少し埋るのを感じた
ことりちゃんがくれる優しさに今はただ溺れていたかった
だからわたしは
穂乃果「ことりちゃん告白の返事なんだけど・・・」
ことり「うん♪海未ちゃんもおめでとう♪」
海未「ありがとうございます///」
海未(穂乃果もことりという大切な存在得たのですね・・・告白された身としてはすぐ恋人ができたことに複雑さを感じますが・・・)
海未(おめでとうと言わせてもらいます)
海未ちゃんとは少し気まずさがあった
フラれた人もフッた人の関係だから当然だよね
でもそこは海未ちゃんもわかってるらしくみんなの前では普通に振る舞った
ことり「・・・?」
ことり「穂乃果ちゃーん♪」スタスタ
トトト
ことり「早いね~?またせちゃったかな?」
穂乃果「・・・」
ことり「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「へっ?」
穂乃果「あっことりちゃん♪来てたの?」
ことり「うん・・・」
穂乃果「それじゃあ行こっか!」
ことり「うん」
穂乃果「あのときは海未ちゃんが」
ことり「そうだったね♪」クスクス
穂乃果「ことりちゃんそれちょうだい!」
ことり「いいよ~」
ことり「あーん♪」
穂乃果「あーん」パクッ
ことり「おいしい?」
穂乃果「・・・(海未ちゃん)」
ことり「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「えっうん!おいしいよ!」ニコッ
ことり「そうよかった」
ことり「・・・」
穂乃果「スピースピー」
ことり「穂乃果ちゃんやっぱり寝ちゃった・・・」
ことり「でも寝顔もかわいい♪」プニプニ
穂乃果「うぅん・・・海未・・・ちゃん・・・」
ことり「・・・」
穂乃果「今日は楽しかったよ!またデートしようね!」
ことり「うん」
穂乃果「それじゃまた明日ね!」
ことり「バイバ~イ♪」
スタスタ
ことり「穂乃果ちゃん、海未ちゃんの話ばっかり・・・もしかして海未ちゃんのことが?」
ことり「でも海未ちゃんは・・・」
「絵里!恥ずかしいです///」
「いいでしょ?ハグくらい♪」
「告白は海未の方からしたくせに、こういうのはてんでダメなんだから~」
「キスはいつできるのかしら?」
「きっききき!キスぅ!?」
「海未ちょっと声が大きい///」
「すっすみません///」
ことり「~///」カァ~
穂乃果「・・・」
穂乃果「いこうことりちゃん」
ことり「うん///」
ことりはこの時の穂乃果ちゃんの顔をよく覚えてる
照れた様子もない。暗い顔でした
同時に確信しました
穂乃果ちゃんは本当は海未ちゃんが好きなのだと
じゃあことりってなんなのでしょう?
穂乃果「う~ん曇っててすっきりしない天気だなぁ~」
ことり「そうだね」
穂乃果「ボールとかフリスビーいろいろもってきたよ?なにで遊ぼっか?」
ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
わたしには自覚がなかった
自分が思ってる以上に
海未ちゃんのことを口にしていることが
ことり「ねぇ穂乃果ちゃん・・・」
穂乃果「なに?」
ことり「別れよっか」
穂乃果「えっ・・・」
穂乃果「なんでっ
穂乃果「・・・」ヒリヒリ
ことり「・・・」
ことり「わたしは穂乃果ちゃんの恋人になりたいわけじゃないの!」
ことり「ただの恋人でいるなんていやなの!」
穂乃果「・・・」
ことり「好きな人の一番でいたい。これってあたりまえだよね?」
ことり「ことりは穂乃果ちゃんの一番になっているって思えないの・・・」
穂乃果「それは・・・」
ことり「うれしかったよ?付き合おうっていってくれて・・・」
ことり「でも穂乃果ちゃんどこか上の空でわたしのこと見てくれなくて」
ことり「わかっちゃった。穂乃果ちゃんはことりを通して海未ちゃんを見てるって!」
穂乃果「あの・・・」
ことり「帰るね・・・」
穂乃果「・・・」
ことりちゃんに声をかけることができなかった
ことりちゃんの優しさに甘えてた
甘えてたのにことりちゃんには優しくしてなかったんだわたし・・・
穂乃果「雨・・・降りそうだな・・・」キーコ
穂乃果「ことりちゃんになんて言ったらいいんだろう」
「穂乃果?」
その声は今聞きたくなかったかもしれない
海未「どうしたのです?ひとりでブランコになど乗って・・・ことりは?」
穂乃果「・・・それはね」
ーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーー
海未ちゃんに全部話した
海未「穂乃果・・・」
海未「歯を食いしばりなさいっ!!!」
バチンッ!
ドサッ
穂乃果「っ!」ヒリヒリ
海未ちゃんは拳を作ったけどそれをやめて
海未「穂乃果すみません」
えっ?なんで海未ちゃんが謝るの?
海未「わたしの中にあったモヤモヤがなんなのか今わかりました」
海未「あなたの告白に中途半端な優しさを示したわたしのせいです」
穂乃果「そんなことない!これはわたしがことりちゃんを!」
海未「っ!」
海未「わたしには今絵里がいます。あなたと付き合うことはありません!」
穂乃果「・・・」
言おうとする瞬間海未ちゃんが歯を食いしばった
そっか・・・あたりまえだよね
断る方だってつらいんだ
穂乃果「うん。ことりちゃんの何倍も痛い」
本当はわたしがことりちゃんフッて苦しい思いしないといけなかったんだ
でもそれを結果ことりちゃんに押し付けてしまった
海未「ことりは優しいです。もしかしたら早い段階であなたの気持ちにも気づいていたかもしれません」
穂乃果「・・・」
それってどんなに辛かったんだろう
ことりちゃん・・・
海未「でもことりにこれ以上ただ甘えるだけなら・・・親友としても嫌いになりそうです・・・!」
穂乃果「っ!」
そう言って海未ちゃんは帰っていく
海未「ごめんなさい・・・」ボソッ
海未(ちゃんとフッてあげられなくて、ことりにまで迷惑をかけてごめんなさい・・・)ポロポロ
海未ちゃんがなにかいった気がした、でも聞き取れなかった
ポツン ポツン
ザー
ザー
穂乃果「雨・・・ちょうどいいかもしれない・・・」
海未「いけません。今穂乃果に優しくしては・・・」
海未「・・・」
ポツン ポツン
穂乃果「・・・」キーコ キーコ
ビチャ
ビチャ
穂乃果(足音が近づいてくる・・・)
スッ
「あんまり濡れると風邪引いちゃうよ?」
傘をさしてくれる人がいた
穂乃果「ことり・・・ちゃん?」
ことり「匿名希望の方からのメールで傷心中の女の子が公園でずぶ濡れになってるかもしれないとのことだったので」
ことり「やってきました」
穂乃果「怒って・・・ないの?」
ことり「さっきよりはね」
穂乃果「・・・」
ことり「だからって穂乃果ちゃんが風邪を引いていい理由にはならないから」
ことり「嫌いになったなんてことり言ったかな?」
穂乃果「えっ?」
穂乃果「だってわたしフラれて」
ことり「別れの理由って必ずしも嫌いが理由になるのかな?」
ことり「怒ってはいるけど穂乃果ちゃんのことは大好きだよ?」
穂乃果「なに・・・それ」
思わせ振りに付き合って嫌な思いさせて
それでも穂乃果のことを好きだとことりちゃんは言う
わたしがことりちゃんに嫌われた方がことりちゃんは幸せになれるのではないだろうか?
だからあえて嫌われようと思った
ことり「うん」
穂乃果「だから今すごい傷心中なんだよ」
ことり「うん」
穂乃果「だから今優しくしたらコロッと落ちちゃうかもしれないよ?」
こんなこと言えばことりちゃんもさすがに嫌いに
ことり「じゃあお言葉に甘えて」
穂乃果「!?」
穂乃果「なん・・・で?」
ことり「さっきことりは穂乃果ちゃんをふりました」
ことり「だからここにいるのは親友のことりです!」
ことり「恋人がいるのに傷心中っておかしくないかな?」
ことり「だから恋人でなく親友のことりが穂乃果ちゃんに優しくしてあげます」
穂乃果「そんなの・・・詭弁だよ・・・」ウルウル
ことり「詭弁でいいの!」
そういえば海未ちゃんにフラれてすぐことりちゃんと付き合ったから泣いてない?
穂乃果「っ!」ジワッ
ことり「辛いことがあったらいっぱい泣いて・・・それから元気だそう?」
ことり「ことりが全部受け止めてあげるから」
穂乃果「うわわあぁぁぁぁーーーーーんん!!!!」ポロポロ
穂乃果「海未じゃんずぎだっだよーー!!」ポロポロ
穂乃果「ごどりじゃんごめんっ!グス・・・ごべんれ・・・!」ポロポロ
ことり「穂乃果ちゃん・・・」ギュッ
濡れた服からことりちゃんの体温がしっかり伝わるまでことりちゃんは抱き締めてくれていた
海未「穂乃果はこれでもう大丈夫・・・」
絵里「どうしたのこんなところで?」
海未「絵里!」
海未「っ!」ジワッ
ポフッ
絵里「あら///どうしたの?」
海未「しばらく・・・このままでいさせてください」グスン
海未「恋ってこんなに苦いのですね・・・」ポロポロ
絵里「・・・」ギュッ
絵里「あとでちゃんと聞かせてね?」ナデナデ
海未「はいぃ・・・」ポロポロ
ことりちゃんといっしょにいるわたしを見て、海未ちゃんは苦笑だったけど笑ってくれた
けどね
絵里「・・・」ジー
穂乃果「だっ大丈夫だよっ!海未ちゃんとったりしないからっ!」アセアセ
絵里「約束よ?」
さすがに絵里ちゃんにも話したらしく、釘刺されちゃった・・・
傷心中の穂乃果に優しくするっていってたけど
あの日からとくになにかしてくるわけでもないんだよね・・・
なんかモヤモヤする
ことりちゃんの行動ひとつひとつにこっちは「来るか!?」なんて構えたりするのに
ことり「穂乃果ちゃんいっしょに帰ろう♪」
てんでいつもどおりで
いやまて穂乃果よ!
よく考えたらことりちゃんのことばっかり考えてない?
これがことりちゃんの作戦!?
あえてなにもしないで穂乃果に意識させるつもり!?
ことり「?」
ーーーーー
ーーー
ことりちゃんはずっと隣にいてくれた
笑って、優しくして、つらい時は抱き締めて
だからわたしもことりちゃんに優しくしてあげたくて
ことりちゃんを目で追ってた
ほんとの意味で心が癒されていくのを感じてる
ずっと変わらない笑顔をわたしにむけてくれる
トクン トクン
ことり「なぁに?」
穂乃果「わたしとっ!」
咽が詰まる感覚を覚えた
わたし今怖がってるんだ
これからの言葉を受け入れてもらえるか
これは自分が本気って気持ちの表れのはずだよね・・・
前とは違う・・・
今度は真っ直ぐな気持ちで!
穂乃果「ことりちゃんっ!」
穂乃果「わたしともう一度恋人になってください!」
ニコッ♪
ことり「よろこんで♪」ポロポロ
ことり「言ったからにはもう他の人のこと話しちゃいやだよ?」
穂乃果「うん。今度は真っ直ぐことりちゃんだけを見るよ」
ことり「見てくれないとまたフッちゃう・・・グスン・・・からね?」ポロポロ
穂乃果「うん」
転んで、もたれかかって、それでも手を引かれて
辛くて儚くて
あったかい
これが恋
もう離さない
本当の好きをことりちゃんが教えてくれたから
おしまい
ひさびさに甘さゼロ
穂乃果ちゃん今回はさげキャラでごめんね
愛やね
シリアスめちゃよかった!
乙
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