【ラブライブ!】善子「リリーを泣かせてしまった……」
- 2020.04.23
- SS

梨子「……あう」ジワ
善子「え……」サー
善子(【全身の血の気が引く】とはまさに、このことだろう……)
善子(私が悪いのだ)
善子(リリ―の……梨子ちゃんの……)
善子(絵を壊してしまった)
善子(それがいけなかった)
善子(驚いた梨子ちゃんはパニくってキャンバスとか地面に落してしまった)
善子(嫌な音がした……)
梨子「……あっ」
善子(キャンバスを真っ二つにしてしまった)
善子「あ…あ゛っ……あ゛」ブルブル
善子(ふっ震えてる場合じゃないでしょ!謝らなきゃ!)
善子「ご、ごめっ」
梨子「っっ」フルフル
(首を横に振りながら)
梨子「違うの…よっちゃん…違うのっ」ポロポロ
善子「本当に……ごめんなさい!」
梨子「うぅ…ごめん…ごめん…」グスン
善子「何でリリーが謝って……悪いのは私よ」
果南「梨子の叫び声が聞こえたんだが」
善子「皆……」
善子(私は全てを話した)
善子(梨子ちゃんを驚かせて絵を壊した事を)
部室
ダイヤ「だいたいの事は解りました」
梨子「ごめんなさい!私がいけないんです」
梨子「ちょっと驚いて涙が出ただけだから気にしないでねよっちゃん」
善子「ちょ、ちょっと待ってよ!」
善子「そんなんじゃ無かったわ!」
善子「気づかいとかいらないから!私が悪いんだから!」
善子「リリーどうして……」
梨子「……」
善子「……」
梨子「……」
善子「……」
ダイヤ「はああ……」
ダイヤ「梨子さん……貴女がいくら気にしないと言っても善子さんは納得しないですわよ」
果南「梨子。ちょっと、こっちへ」グイ
梨子「!!??」ビク
果南(でもね、きつい言い方すると人が真剣になってるのを邪魔するのは悪い事なんだ)ヒソヒソ
果南(善子も何だかんだ善い子だからね)
果南(責任を凄く感じてるし、気にするなって言っても善子は自分を責めるよ)
梨子(そっ、そんな…よっちゃんは悪くないのに……)
梨子(急に泣き出した私が悪いのに……)
果南(どっちも変な所で頑固だね)
梨子(そんな!罰なんて!)
果南(まぁまぁ、聞きなよ。別に厳しいのじゃなくてもいいんだよ)
果南(少しでも償えたと思わせれば善子も納得するよ)
果南(罰で許すってことだね)
果南(で、はっきり言うよ…そんな遠慮した者同士が上手くダンスできるの?)
梨子(そ、それは……)
果南(これはAqoursの為だと思って……罰を与えるんだ)
梨子(でも罰だなんて……)
果南(だから深く考える必要はないって……例えばゴニュゴニョ)
梨子(そ、それくらいなら……)
ダイヤ「話は、まとまりましたか?」
果南「うん。ばっちし」
梨子「あのね……よっちゃん」
善子「うん…」
梨子「それじゃ……絵を壊した代わりに私のお願い聞いてくれる?」
善子「もちろんよ」
ダイヤ(即答ですわね)
梨子「明日の休みに買い物に付き合って」
善子「ほえ?」
善子「え?いや……いいけど」
果南「よし!この件は解決!明日は楽しんでね」
梨子「そ、それじゃ明日ね!夜に詳しく連絡するから」
善子「う…うん」
善子(こんなのでいいの?)
数分後
ダイヤ「でもちょっと気になりますわね」
ダイヤ「梨子さんが何故泣いたのか……」
ダイヤ「言動からして苦労して描いた絵が壊されたから泣いたとは感じませんでした」
果南「ああ、憶測でしかないけどその描いた絵に答えがあると思うよ」
果南「ほら」バッ
ダイヤ「これは…………成程……あの梨子さんなら……納得ですわ」
果南「善子が善い人なら梨子は……優しいんだよ」
休みの日
梨子「おはよう!よっちゃん」
善子「ふっ!流石リリー……集合時間より前に来るなんて」
梨子「そんな事言ったら、よっちゃんもでしょ?」
梨子「それに私より先に居たよね……ごめんね、待たせちゃって」
善子「いや!別に!……このヨハネもリリーと一緒に着いたのよ!」
善子「さ、さぁ!殲滅を開始しましょう!」ズンズン
梨子「買い物に行くだけだよ……」テクテク
善子(絵を壊した責任もあるから、奢ろうとしたけど全て断られた)
善子(こうやって買い物付き合ってるけど……)
善子(なにか梨子ちゃんが喜ぶ事をしたい……)
梨子「え?冷たい?」
善子「こ、これは嫌な予感が……」
ポツポツボタボタザアアアアアアアア
梨子「あ、雨!?」
善子「馬鹿な!未来予知が外れただと!?」
梨子「天気予報の事だね……って言ってる場合じゃないわね」
善子「くっ!我が故郷に帰るしかない……」
梨子「ええと……ごめん。ちょっと解らない」
善子「もう!ここ私の家の近くだから寄らない!?」
梨子「そ、そうね……」
梨子「お邪魔します……」ポタポタ
善子「はぁ……はぁ……雨振り過ぎよ……」ポタポタ
善子「ああ、もう……お風呂入る?」
梨子「いいの?」
善子「風邪ひいちゃうし……」
善子「ん?電話…」ピ
善子「え?……うん……うん…解った」ブチ
梨子「?」
善子「親がちょっと帰れないって……」テクテク
(冷蔵庫)ガチャ
善子「ええと、食べれるのあったかな……」
梨子「よ、よかったら何か作るわ」
善子「え…でも」
梨子「お風呂貸して貰うんだし、そのお礼に……」
善子(もう、こんな時間か……)
善子(お風呂入って、ご飯作ってなんてしたら時間が……)
善子「あの……その」
梨子「?」
善子「良かったら……トま…とと……と///」
梨子「とと?」
善子「と、泊まっていかない!?」
善子「リリーが良かったら……親も居ないし…」
梨子「あ、有難う…お母さんに連絡するね」
善子「そ、そう……お風呂の準備するわ」テクテク
善子(アレ?何でだろう?)ドクドク
善子(ドキドキして……なんか緊張する)
善子「待たせたわね。お風呂どうぞ」
梨子「あ、有難う」
善子「……」
梨子「……」
善子「……」
梨子「……」
梨子「よっちゃんも濡れてるよね」
善子「まぁ、そうね」
梨子「待たせてるのも悪いから」
梨子「一緒に入らない?」
善子「……………………ん?」
善子「え……でも」
梨子「そ、その……いくら女性同士でも駄目とかなら別にいいの!」
梨子「よっちゃんが、よければ……」
善子「い、いや!入るっ入るわ!」
スルスル
善子「っ///」
善子(な、何よ!梨子ちゃんが服を脱ぐ音が聞こえてるだけじゃない!)ドキドキ
善子(なのに何でこんなに心臓が……)ドキドキ
善子「ええい!清めの儀式を始めましょう!」ガチャ
梨子「わわ、ちょっと待ってよ!」
善子「先手必勝!」
善子「ジャンケンぽん!」ヨハネキョキ
梨子「え!?」グー
梨子「……何?いきなり」
善子「このヨハネに勝利するとは……褒美として選ぶがいい!」
梨子「先にシャワーかお風呂って事?」
善子「そうよ!」
梨子「じゃ、じゃあ…先にシャワーを……」
善子「それじゃ、私はお風呂に」
善子「………」
梨子「……」シャアアア
善子「……///」ドキドキドキ
梨子「……」
善子「……///」ドキドキ
善子(って!何、梨子ちゃんをガン見してるの!私!)ブクブク
善子(でも……改めて見ると……)
梨子「?よっちゃん?」
善子(不思議……綺麗でもあり……可愛さを感じる)
梨子「どうしたの?」
善子「ふあぁ!?な、なななっ何でもない!///」カアァァ
梨子「お風呂有難うね」
善子「いいわよ別に」
梨子「もう、こんな時間ね……ご飯にする?」
善子「そうね、丁度いい時間だわ」
梨子「台所借りるね」
善子「作ってもらうばかりじゃ、悪いわ」
善子「私も手伝うわ」
数分後
梨子「それじゃ、これをお願いできる?」
善子「フッ!この生贄を切り刻めばいいのね」
梨子「生贄じゃなくて食材だよ……」
善子「任せなさい」トトトトトン
善子(ふむふむ、なかなか美味しそうな料理ね)
善子(流石梨子ちゃんね)
善子(でもここに堕天使のパワーを足せば最強になるかもしれない)キュポン
善子(ものは試し!)ガシッ!
善子「!!!!?」
梨子「切るだけでいいの」
梨子「ヨハネで言うと切り刻むだけで」
善子「は、はい……すみません」
善子(え、笑顔が恐い!)
善子「ここは素直にやろうっと」トトトトン
善子「うあっ!痛っっ!?」
善子(滑った!手は……よかった危なかった)
善子(掠ってはいたけど、血は出てない……不幸中の幸いか)
梨子「よ、よっちゃん!」
梨子「ああ!大丈夫!?」アタフタ
善子「ええ、こんなの大丈………
梨子「」ペロ
善子「ぶ……」
善子「」
善子「」
善子(ふおおおおおおおおっっ!!!?////)
善子(梨子ちゃんに指舐められて!?ええ!?)
梨子「だ、大丈夫!?」
善子(いろんな意味で大丈夫じゃないよ!!!!)ドキドキドキドキ
善子「だ!だいじょうびぃ!いえ、大丈夫よ!」///
梨子「本当に?」
善子「だ、だいたい血はでてないの!」
梨子「そう…よかった」ニコ
善子(……でも本当に心配してくれて、今は心の底から安心してくれたんだね……)
善子(それからご飯を食べてTVを見ながら話をして時間を潰していった)
梨子「それじゃ、おやすみ」
善子「おやすみ……」
善子(今日はそもそも梨子ちゃんの絵を壊した償いの日のはず……)
善子(これじゃ……いつも通りの遊びみたいになってしまう……)
善子(そうよ!そんなの嫌よ!あんなに優しい梨子ちゃんを泣かせたんだ)
善子(何か……出来ることないの?)
梨子「?」
善子「その……」
善子(勇気を出すのよ!私はヨハネ!)
善子「今日は、お泊り会みたいな感じになったけど……」
善子「昨日の償いをちゃんとさせて欲しいの」
梨子「よっちゃん……だから、よっちゃんは悪くないの」
善子「どうして……」
梨子「今日は、お買いものに付き合ってくれただけで、いいの」
梨子「ううん。それ以上に泊めてくれたし」
梨子「何かするなら私の方よ。お礼しなきゃ」
善子(自分が悪いんだって……そんなの納得できない……)
善子(私が悪いのは絶対だ……)
善子「納得できない……涙を流してたじゃない!」
梨子「そ、それは……だから驚いて」
善子「あの時の顔は悲しそうな顔をしてたわ……」
善子「お願いよ……」
善子「壊しといて……リリーを泣かせて図々しいのは解ってるけど……」
善子「償わせてよ……」
梨子(こんなにも悲しそうな顔を……)
~~~~~
果南(善子は責任を凄く感じてるし、気にするなって言っても自分を責めるよ)
果南(このままじゃ、お互い遠慮した関係になると思うよ)
果南(で、はっきり言うよ…そんな遠慮した者同士が上手くダンス出来るの?)
~~~~~~
梨子(果南さんの言ってる通りだ…)
梨子(駄目だよね……本当によっちゃんが悪くないのなら……)
梨子(ちゃんと理由を言わなきゃ………)
善子「……」
梨子「聞いてくれる?」
善子「うん……」
梨子「笑わない?」
善子「え?……ええ」
梨子「あのね……あの時描いてた絵はね……
梨子「よっちゃんなの」
善子「え!?……えええええええっ!?」
善子「真っ二つになったわね」
梨子「うん……それで…その……頭の中に浮かんじゃったの……」
梨子「死んじゃったよっちゃん……一瞬だけだったけど……」
梨子「もの凄く恐かったの……よっちゃんが居なくなるんじゃないかって……」
梨子「お、おかしいよね?絵なのに……」
善子(それは、つまり私は私を真っ二つにしたのか?……まぁ、それよしも)
梨子「え?」
善子「素直に言ってくれて……」
善子(私が全然大丈夫なのに心配してくれる優しい梨子ちゃん……)
善子「その……聞いていい?」
梨子「うん」
善子「何で私を描いてたの?」
梨子「よっちゃんはね私の知らない世界に連れていってくれたの」
梨子「最初ね……Guilty Kissのユニット組んだ時不安だったの」
梨子「地味な私が居ていいのかな?って」
梨子「でも、よっちゃんは私に似合う服を考えてくれたり、いろいろしてくれた」
梨子「物凄く……感謝してるの」
梨子「いつもして貰ってばかりだから……お返ししたくて」
善子「リリー……」
善子「例えそれが私の絵であっても、【リリ―が描いた絵】を壊した事には変わりはないわ」
善子「やっぱり……なにか、お詫びをしたいわ」
梨子「そ、そんな……」
梨子(いや違う……このままじゃ、昨日の繰り返しになっちゃう)
梨子(果南さんの言う……「罰で許す」か…)
梨子「よっちゃん……ちょっと辛いと思うけど…お願いを聞いてくれる?」
善子「ええ、もちろんよ」
梨子「明日ね……」
翌日
梨子「大丈夫?辛くなったら言ってね?」
善子「大丈夫よ!このヨハネに不可能はないわ!」
梨子「20分事に休憩とるからね」カキカキ
善子(梨子ちゃんがお願いしてきた事……「絵のモデル」になる事)
善子(また優しい梨子ちゃんが遠慮して言ってきたのかと思ったけど)
善子(本人のいう通り……思ったよりきつい)
善子「……」
梨子「……」カキカキ
善子「……」
梨子「……」カキカキ
善子「……」
善子(首を動かしたい!ちょっと立ちたい!でも駄目!)
善子(じっとしてるのが、こんなにきついなんて……)
善子(正直20分事の休憩がなかったら、動いてしまいそうだった)
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
数時間後
梨子「有難う……完成したわ」
善子「どれどれ」ヒョイ
善子「あ……」
善子(そこに居るのは私…私の絵だ)
善子(でもその絵には描いた人の優しさを感じた)
梨子「ど、どうかな……」
善子「すごい…凄いよ梨子ちゃん……ゴホン!……リリー!やるわね!」
梨子「あ、有難うね」
梨子「でも、ちょっと安心しちゃった」
梨子「これで……壊れたものは治ったよね」
善子(私が居なくなるかもって……)
善子「リリー手を貸して」パシ
梨子「え?」
チュ
梨子「よ、よっっよっちゃん!!?///」
善子「契約完了よ……この契約によりヨハネはリリーから離れる事はないわ」
善子「居なくならないから安心してね」
善子「ちょ!そんなに照れないでよ!こっちまで恥ずかしくなってきたじゃない!」
梨子「手にキスしたのはよっちゃんじゃない!///」
善子「なっなっな///」
善子(指をなめてきたのに普通の顔してたのに!何で恥ずかしがるのよ!)
梨子「でも……その有難う」
梨子「やっぱり、嬉しいわ」ニコ
善子「……そう……よかった」
善子(その笑顔を見て……私は梨子ちゃんを、もう二度と泣かせないと心に誓った)
終わり
G`sネタでした
また、よしりこ書いてほしい
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