【ラブライブ!】にこ「これ、あげるわ」
- 2020.04.23
- SS

にこ「今日は絵里の誕生日でしょ。だからプレゼントよ」
絵里「ハラショー…ありがとう!にこ!!」
絵里「中身は何かしら?開けてみてもいい?」
にこ「好きにしていいわよ。そんなにいい物じゃないけど」
にこ「そ…そう、良かったわ」
にこ(ここまで喜んでもらえるなんて思っていなかったけど)
絵里「あのね…にこ。ちょっとお願いがあるんだけど…いい?」
にこ「…分かったわよ」
にこ「本当、綺麗な髪をしてるわね。羨ましいわ」
絵里「ふふっ…そうかしら」
にこ「まあ、日本人じゃこんな綺麗な金髪なんてできないし」
絵里「ええ、この髪はおばあさまから貰った大切なものだから。でも、にこの黒髪も綺麗だと思うわ」
にこ「私の事を褒めたって何も出ないわよ。はい終わり」
絵里「ありがとう、にこ」
絵里「…」
にこ「どうしたのよ、あんまりお気に召さなかった?」
絵里「そんな事無いわ!とっても可愛いと思うもの!!」
にこ「ならいいけど」
絵里「ただ…にこにこうして誕生日プレゼントを貰えて嬉しいって思って」
にこ「別に誕生日をお祝いしてあげるなんて普通の事でしょ」
絵里「うまく言えないけど…その普通の事が嬉しいのよ」
にこ「ちょっと話が見えないんだけど…希にもプレゼント貰ってたじゃない」
にこ「何よ、はっきりしないわね」
絵里「にこから貰えて良かったって、何か安心しちゃったわ」
にこ「安心ねえ…そんな薄情じゃないわよ…私は」
絵里「大丈夫、にこは優しいって知ってるもの」
にこ「……何か調子狂うわね」
にこ「まあ、高校生になって誕生日うんぬんって訳でもないけど」
絵里「ううん…友達にお祝いして貰えてとても嬉しいわ」
絵里「にこが私の為にってしてくれたんだもの、私がいくつになっても嬉しいと思う」
にこ「まあ、そんな大げさな物でもないけど」
絵里「ふふっ、そうね」
にこ「何よ…」
絵里(さっき言ったのにね、お祝い事は大切にって。自分では気が付いていないみたいだけど)
絵里(そんな事、言われたら嬉しいじゃない♪私の誕生日を大切にしてくれたんだもの!)
絵里(でも、にこに言ったら怒られそうだし…黙ってるけど♪)
絵里(ああ、そっか…何となく分かったかも)
にこ「何がよ」
絵里「私…心のどこかでにこの事…怖いと思ってたのかもしれない」
にこ「失礼なやつね…昔の絵里の方がよっぽど怖かったわよ」
絵里「まあ…そう言われてしまったら困るんだけど…」
絵里「昔の私って…ほら、にこと…正確にはアイドル研究部の部長さんと相当揉めたでしょ…」
にこ「…」
絵里「だから、本当は一緒にアイドルするの嫌なんじゃないかって…そんな事ずっと心のどこかで考えてたの…」
絵里「にこはアイドルになるって目標があるから…仕方なく私といるんじゃないかって…」
絵里「だから、今日は嬉しかったの…にこが私の誕生日をお祝いしてくれて…」
絵里「そんな事考えてた自分がどうしようもなく馬鹿に感じるぐらいに……」
絵里「…」
絵里「ってごめんね!変な話しちゃって…」
にこ「それに…もう、絵里はμ’sの仲間とかそんなの関係無しに…その…」
にこ「私の友達…なんだから……大切な日をお祝いしてあげるなんて普通でしょ」
にこ「本当、いつもいつも余計な事考えて、私を困らせて…」
にこ「昔も今も、そこだけは変わってないのね…ホントばかなんだから…」
絵里「うん…ごめんね…」
絵里「そうね、ごめんなさい…」
にこ「はぁ…謝らなくていいわよ。私は絵里の誕生日を祝いたかっただけなの。それでいいでしょ」
絵里「うん…ありがとう…にこ」
絵里「それでね、にこにお願いがあるんだけど…」
にこ「希に絶対開けておいてって言われたから大丈夫よ。食事でも行くの?」
絵里「さすが希ね、何でもお見通しなのかしら…」
絵里「それで…食事は食事なんだけど…私の家でね」
にこ「別にいいけど…こういう時はどこかに外食行くんじゃないの?」
絵里「私の家で、パーティーをね」
にこ「そういう事だったの。じゃあお邪魔させてもらうわ」
絵里「本当!?じゃあ楽しみにしててね!!」
にこ「…?」
にこ(パーティーって私が楽しみにするものじゃないと思うけど…良く分からないわ)
希「やっぱり、にこっちも来たんやね」
絵里「本当に希はすごいわね…なんでもお見通しなのかしら」
希「どうかな?でも二人の事だから絶対一緒だと思ってたよ♪」
にこ「それよりも、私プレゼントあげちゃったけど…何も持ってないのに参加してもいいの?」
希「あら?えりち?」
絵里「ふふっ、にこには内緒なの♪」
希「なるほどね…分かったよ」クスッ
にこ「なんなのよ…」
にこ「お…お邪魔します…」
希「それじゃあ、お言葉に甘えよっかな」
にこ「ちょっと希…いくらなんでも…」
絵里「いいのよ、にこも思う存分くつろいで!!」
にこ「う…うん…」
絵里「ほら、にこは座って待ってて」
希「にこっち、大人しく待ってよ」
にこ「で…でも…」
希「えりちがいいって言ってるんやし、のんびりしてよ」
にこ「わ…分かったわ…」
希「そうやね」
にこ「私達がこんなにくつろいでていいのかしら?」
希「だから大丈夫だっていってるやん?」
希「えりちー、にこっちがお腹すいたって」
にこ「ばっ…そんな事言ってないでしょ!!」
絵里「ふふっ…クッキー焼いておいたの。食べて待っててね」
にこ「あ…ありがとう…」
希「今年も来たよー。楽しみやね」
亜里沙「はい!私も毎年楽しみなんです!!」
亜里沙「お姉ちゃん!早くしてね」
絵里「はいはい、ちょっと待っててね」フフッ
にこ「…?」
にこ「あら、いい匂いするわね…これはパイかしら?」
希「う~ん、今年も美味しそうやね♪」
亜里沙「いただきまーす!」
絵里「ふふっ…まだあるから焦らなくても大丈夫よ」
絵里「ええ、二人とも食べてね」
にこ「じゃ…じゃあ…いただきます」
絵里「どう…?美味しい?」ニコニコ
にこ「うん…美味しいじゃない!」
希「今年も美味しいなあ…去年から楽しみだったんよ」
絵里「そう言ってもらえると嬉しいわ!他にも色々あるから食べてね♪」
にこ「私も…って絵里!全然食べてないじゃない!」
にこ「自分の誕生日なんだから…もう少し…あーなんて言えばいいのかしら…」
絵里「これでいいのよ、にこ」
絵里「ロシアではね、誕生日を迎えた人がおもてなしする習慣があるの」
絵里「ケーキじゃなくてパイなのもロシア流なのよ」
にこ「そうだったのね…」
絵里「今日の誕生日、にこや希、亜里沙にお祝いして貰って本当に嬉しかったの」
絵里「この習慣はきっと幸せのお裾分けってところかしら?」
絵里「本当は穂乃果達にも来てほしかったけど…家にそんな入れないし、準備も大変だから…」
絵里「でも…今年は絶対に、にこに来てほしかったの…それだけは間違い無く言えるわ!」
にこ「そ…そう…///良かったわ…」
希「えりちー、ウチは?」
絵里「希もありがとう、亜里沙もね」
亜里沙「えへへ…今度作り方教えてね」
絵里「次の亜里沙の誕生日にね」
亜里沙「うん!」
絵里「だめよ、希は食べるだけでいいんだから」
希「ふふっ…そう言うと思ってたよ」
絵里「そう?来年も楽しみにしててね♪」
希「そうやね」
絵里「にこも、来年また…ね?」
にこ「分かったわよ、楽しみにしてるから」
絵里「ええ、またよろしくね」
にこ「そうね、今日は…楽しかったわ。色々と」
絵里「ええ、私もよ。ありがとう、にこ」
にこ「…」
絵里「どうしたの?」
にこ「最後に一つだけ…大事な事言い忘れてたわ…」
絵里「何かしら?」
「誕生日おめでとう、絵里」
おわり
癒された
にこえりはいいぞ
良き誕生日SSかな
浄化の涙が出てくる
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