【ラブライブ!】梨子「ヌーマーズで百合同人誌を買おうとしたらレジ担当がよっちゃんだった」
- 2020.04.24
- SS

梨子「あっ…」
善子「…」
梨子「…」
善子「…」
梨子「…」
善子「…い、いらっしゃいませ?」
梨子「…ど、どうも?」
梨子「…」
梨子「き、今日は何でここに?」
善子「ひ、人手が足りないから手伝ってって店長に頼まれて…」
梨子「…そ、そうなんだ」
善子「…」
梨子「…」
善子「…あっ、お会計しますね」
梨子「…あっ、お願いします」
善子「…1点、2点、3点…」ピッピッピッ
梨子「…」
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
『有名作家達が送る壁クイ大全』
梨子「…」
善子「…」ピッ
『禁断の恋~中2病な後輩との蜜月~』
梨子「…」
善子「…」ピッ
『快楽への堕天~ヨハリリが迷い込む百合の迷路~』
梨子「…」
善子「…以上、26点で14040円です」
梨子「あっはい…これで」スッ
善子「…1万5千円お預かりします」
梨子「…」
善子「…あっ、ポイントカードはお持ちですか?」
梨子「あっ、あります」スッ
善子「お預かりします」ピッ
梨子「…ありがとうございます」
善子「…商品をお詰めしますので少々お待ちください」
梨子「…はい」
善子「…」ガサガサ
梨子「…」
善子「…お待たせ致しました。お気をつけてお持ちください」
梨子「…どうも」
善子「…ありがとうございました。またのお越しをお待ちしています」
梨子「…」スタスタ
善子「…」
梨子(終わった…お終いだ…)
善子「…」
善子(とんでもないものを見てしまった…)
善子「明日からどう接すればいいのよ…」
善子(そもそもリリーちゃんと学校来るのかしら)
善子「ていうか一気に買いすぎなのよ…一冊とかだったらまだ見なかったことにできたのに」
善子「あんな存在感を無視できるわけがないじゃない…」
善子(でも、これでリリーが不登校にでもなったりしたら…)
善子「…どうしよう」
千歌「今日梨子ちゃんお休みなんだー。体調不良だって」
善子「そ、そう」
善子(やっぱり来なかったのね)
千歌「お見舞い行きたいけど、練習あるからすぐには行けないよねえ」
善子「…それ、私が行ってもいいかしら」
善子「ヨハネ。私、実は今日少し用事があって練習休もうと思ってたの。でも少しなら時間あるから」
千歌「ていうか善子ちゃんが体調悪そうだよ…目のクマすっごいよ?」
善子「いや、その、ちょっと調べ物してて。とにかく、私はリリーの家寄ってから帰るわね」
千歌「わかった!皆に言っておくから、梨子ちゃんによろしくねー」
善子「…ええ、任せて頂戴」
善子「…」
善子(リリーの部屋の前まで通してもらったけど、すごく入りづらい)
善子「いや、でも怖じ気づいてる場合じゃないわよね…私が何とかしなきゃ…」
善子「…よしっ」
コンコン
善子「リリー?私よ、ヨハネ。入っていいかしら?」
善子(…返事が返ってこない)
善子(でも、リリーのお母さんは、部屋にいるって言ってたし…)
善子「…リリー?入るわよ?」
ガチャッ
善子(って、部屋の中暗っ)
善子「り、リリー?」
善子(どこにいるのよ…あ)
善子(ベッドの上に、体育座りして頭から毛布被ってるリリーがいた)
善子「り、リリー…大丈夫?」
梨子「…」
善子(目が死んでる…)
善子「お、おーい…リリー?」
梨子「…もう終わりよ」
善子「っ!」ビクッ
梨子「よりによってよっちゃんに見られるなんて」ブツブツ
梨子「せっかく隠してきたのに…」ブツブツ
梨子「引かれた嫌われた軽蔑された引かれた嫌われた軽蔑された引かれた嫌われた軽蔑された引かれた嫌われた軽蔑された」ブツブツ
善子「」
善子(と、とりあえず何とかしないと)
善子「り、リリー!しっかりしなさい!いくらリトルデーモンとはいえ今のあなたはヤバすぎるわ!」ガシッ
梨子「…あれ、よっちゃん?」
善子(今気づいたんかい)
梨子「ふふ…とうとう幻覚まで見え始めたのね…そろそろ死ねるかな…」
善子「幻覚じゃないわよ!しっかりしなさい!」ペシッ
梨子「あうっ」
善子「こっちのセリフよ!今にも死んだ目でなにブツブツ言いまくってるのよ!」
梨子「だ、だって昨日あんなことあったんだよ!?」
善子「そうだけど!さすがにここまで追い詰められてるとは思ってなかったわよ!」
梨子「だ、だって…よっちゃんに、あんな本買ってるの、見られ…」ジワッ
善子「え、ちょ、泣かないでよ!とりあえず落ち着きなさい!」
善子「…落ち着いた?」
梨子「う、うん。なんとか」
善子「…ていうか、昨日の本散らかってるじゃない。ちゃんと片付けなさいよ」
梨子「い、いや…全部読んだんだけどね」
善子「学校休んでまでなにやってんのよ!」
梨子「げ、現実逃避だったの!それに、一度読み始めたら止まらなくて…読み終わったら死にたくなって、片付けどころじゃ…」
善子「メンタル強いのか弱いのかはっきりしなさいよ」
梨子「ち、ちょっとまって違う!私は、あくまで創作物として好きなだけだから!」
善子「いや、でも…」
梨子「本当だから!お願い信じて!」
善子「と、とにかく。そういう趣味があるっていうことはわかったわよ」
梨子(言い方がちょっとしか変わってない…)
梨子「で、でも、気持ち悪いって思ってるでしょ?」
善子「思ってたらわざわざ家に来たりしないわよ。とにかく、私はリリーの趣味を理解したし、このことは誰にも話さないわ。だから、明日からはちゃんと学校来なさい」
梨子「ほ、ほんとに?私、死ななくても大丈夫なの?」
善子「そっちの方が大問題よ!」
善子「うん、それでいいわ」
善子(ただ…)
善子「いいんだけど…どうしてもリリーに確認したいことがあるっていうか…」
善子(せっかくまとまりかけたのに、聞くのは…いやでもさすがにスルーできない)
梨子「な、なに?」
善子「…この本は、一体どういう…」ユビサシ
『快楽への堕天~ヨハリリが迷い込む百合の迷路~』
梨子「」
梨子「…」ダラダラ
善子「…昨日少し、調べたんだけど」
梨子「…」ダラダラ
善子「…最近、実在するスクールアイドルをモチーフにした同人が流行ってるらしくて」
梨子「…」ダラダラ
梨子「…」ダラダラ
善子「…ヨハリリって、これ、ヨハネとリリーの略じゃあ」
梨子「違うの」
善子「…」
梨子「違うのよ」
善子「…表紙のキャラ、心なしか私とリリーにそっくりに見えるんだけど」
梨子「…」ダラダ
梨子「ごめんなさい!」ドゲザ
善子「っ! や、やっぱりリリーそういう…」
梨子「待って違うの!あくまで創作物として!物語として好きなの!本当に!」
善子「説得力が欠片もないわよ!」アトズサリ
梨子「き、距離とらないでよ!話を聞いて!」
善子「い、今のリリーは全く信用できないわ!」
梨子「も、元はと言えば、よっちゃんが可愛いのがいけないんでしょ!?」
善子「なに逆ギレしてるのよ!」
善子「しないわよ!同性の後輩よ!?」
梨子「同性だからよ!」
善子「もうその発言がアウトじゃない!」
梨子「うっ…違うもん!私レズじゃないよ!LoveじゃなくてLike!」
善子「信じられるわけないでしょ!」
梨子「ち、違うもん…」
善子「いや、もう信じるも信じないもないような気がするのだけど」
梨子「だ、だめだよ!誤解されたままじゃあ永遠に気まずいままじゃない!」
善子「いやそんなこと言われても…」
梨子「そ、そんなぁ…」
梨子「し、証拠?」
善子「そう。リリーはレズじゃないっていう」
梨子「い、一体何を見せれば…」
善子「…リリーが一番好きなシチュエーションってなに?」
梨子「ど、どうしたの急に!?」
善子「いいから!」
善子「…確か、壁ドンと顎クイを組み合わせたやつだったわよね?」
梨子「う、うん」コクリ
善子(…まあ、そのくらいなら、まだマトモと言えなくもない範囲よね)
善子「よし…リリー!」
梨子「な、なに?」
善子「私に壁クイしてみなさい!」
梨子「!?」
善子「リリーがノンケなら、私に壁クイしても平常心を保てるはずよ!」
梨子「で、でも…」
善子「証拠には、もうこれしかないもの…!私も覚悟を決めたわ。私に壁クイして、理性を保ってみせなさい!」
梨子「…」
梨子(保てる気がしない)
梨子「ほ、ほんとにやるの?」
善子「もう今更引く気はないわ」
梨子(なんでそんなに無駄にかっこよく…)
梨子「…じ、じゃあ、やるよ?」
善子「ええ…言っとくけど、ちゃんと真剣にやるのよ?手を抜いたらそれはそれでアウトだからね?」
梨子「わ、わかったよ…」
善子(私が知ってるリリーなら、真剣にやろうとしても恥ずかしがっちゃうはず…)
善子(さあ、どうくるの、リ)
バン!
善子「っ!!」ビクッ
梨子「…」ジー
善子(や、やっぱり、私が知ってるリリーじゃあ)メソラシ
梨子「なに余所見してるの?」クイッ
善子「!?」ドキッ
梨子「ダメじゃない、私だけを見てなきゃ」
善子(顔が、近い…)
善子「っ…あ、赤くなってなんか」
梨子「だったらちゃんと私を見て?ほーら」ボソッ
善子「ーっ」ゾクッ
善子(リリーの眼…綺麗…)
善子(睫毛が長い)
善子(肌が透き通るみたい)
善子(リリーって、こんなに可愛かったんだ…)
善子「ち、ちが…これは、リリーが」
梨子「あら、今私なんかよりもずーっとのぼせてるのは誰かしら?」
善子(っっ!なにこれ…リリーの声が、匂いが、私の身体に…)
梨子「ふふっ…いい顔だよ、堕天使さん?」
善子「~っ」メソラシ
善子「っえ…」ドキッ
善子(え、まって、うそ、リリーの顔がどんどん近づいて…)
梨子「可愛いよ、よっちゃん…」
善子(私、このままじゃ、リリーと…!)
梨子「…」
善子「っ…」ドキドキドキドキ
善子「…あ」
善子(そ、そうだった…)
梨子「ど、どうよっちゃん!これでわかったでしょ!」
梨子(怯えるよっちゃん可愛いすぎて本当にキスしようとしちゃってたヤバイヤバイ)ドキドキ
善子「え、ええ!よくわかったわ!」
善子(な、なにこの気持ち…なんか、残念、みたいな…)ドキドキ
善子「…」ソワソワ
梨子「ち、ちょっと外の空気吸いに行ってくるね!」
梨子(今にも理性飛びそうだし…)
善子「わ、私もそうするわ!」
善子(だめ、早く落ち着かなきゃ…って)
善子「ぅわあっ!」ドタ!
梨子「え?きゃあっ!」ドサッ!
善子「…っ」
梨子「」
梨子(なんか押し倒したみたいな体勢に…!)
善子「…」ジー
梨子「…」ジー
梨子(何より私の理性がヤバイ!)
梨子「ご、ごめんねよっちゃん!すすすすぐどくから!」
梨子(もうほんとに取り返しが)
キュッ
梨子「!?」
梨子「よ、よっちゃん?」
善子「…」ウルウル
梨子(待って待って待ってまずいまずいまずいなにこれなにこれなにこれ)
梨子(可愛すぎるでしょう…も、もしかして誘われて…)
梨子(い、いや、冷静になるのよ梨子!これはきっと、さっきのテストの続き…)
善子「…」ウルウル
梨子(…なの?本当に?)
善子「…」ドキドキ
梨子(ふ、雰囲気に流されちゃだめ…理性を…)
善子「…」ドキドキドキドキ
梨子「…」ドキドキドキドキ
善子「リリー………♡」
梨子「──」プツン
千歌「あー、今日も練習つっかれたー!」
千歌「って、梨子ちゃんの部屋、カーテンちょっと開いてる」
千歌「まだ起きてるのかな…でも部屋の中暗いし…ん?」
千歌(なんか、脱ぎ散らかしてある制服が2着あるような…)ジー
千歌(暗くてよく見えない…)ジー
美渡「千歌ー?ご飯だから降りてきなー!」
千歌「あっ、はーい!」
千歌(…なんだったんだろ、気のせいかな)
千歌「ま、いっか!ご飯ご飯~」
最高すぎるだろ…
二人で堕天待ったなしの語呂の良さ
好き
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