【ラブライブ!】凛「一日遅れのハロウィン」
- 2020.04.24
- SS

海未「おはようございま…凛!?その顔はどうしました!?」
凛「大丈夫…凛が悪いから気にしないで」
海未「気にしないでと言われましても…」
希「二人とも遅くなってごめんね、それじゃあ練習を…凛ちゃん!?」
希「その顔どうしたん!?手の跡が残ってるけど…」
凛「凛が悪いからいいの…ちょっとトイレに行ってくるね…」
希「そうなんか…いつもみたいに元気もないし心配やね…」
海未「はい…ですが無理に聞き出すのもどうかと思いまして」
希「うん…でもこのままにしておくのも良くないよね」
海未「希…どうしたらいいでしょうか?」
希「今日は早めに練習切り上げて、凛ちゃんの大好きなラーメンでも食べにいこか。きっと元気になると思うよ」
海未「はい、元気の無い凛を見ているとなんとなく調子が出ないといいますか…」
希「そうやね、じゃあ準備しよか」
凛「え、何で?」
希「久しぶりに三人でラーメン食べに行こうって話してたんよ。凛ちゃんもどうかな?」
凛「凛は……いらない」
海未・希「!?」
海未「凛?どこか体調でも悪いのですか?」
希「お腹の調子でも悪いん?あんまり酷いようだったら練習休みにして病院に…」
凛「病院…」ボソッ
凛「り…凛は元気だから大丈夫!!!早く練習しよっ!!」
海未・希「…」
凛「!?」
希「行っちゃった…何か用事だったんかな?」
海未「凛?どうかしましたか?」
凛「…」
希「凛ちゃん?」
凛「……」
希「もしかして、真姫ちゃんとケンカしちゃったん?」
凛「…うん」
希「そうやね…真姫ちゃんと何があったん?」
凛「…」
希「凛ちゃん、誰にも話さないから教えてくれる?」
海未「凛も真姫と仲直りしたいでしょう?私達が力になりますよ」
凛「希ちゃん…海未ちゃん…ありがとう…」
凛「でも、真姫ちゃんがお菓子持ってきてないっていうから…イタズラしようと思って…」
凛「体育の前にジャージに着替えたんだけど、その時にね…あの…」
海未「大体予想は付きますが…」
凛「凛は、ジャージだけ下ろそうとしたんだけど…その……」
希「もしかして…凛ちゃん…」
凛「ちょっと躓いて…真姫ちゃんの…パンツまで下げちゃって…」
海未「下着まで脱がしてしまったのですか!?」
希「あはは…これは凛ちゃんが悪いね…」
凛「その後に思いっきりビンタされて…」
海未「なるほど…まあ凛が悪いといいますか…何といいますか…」
凛「凛が悪いのは分かってるから…ちゃんと謝りたいなって思って…」
海未「まだ謝ってないのですか?」
凛「うん…目も合わせてくれなくて…」
希「じゃあ、ちゃんと謝らないとね。でも今日は止めておこうか」
凛「で…でも…」
希「今日は真姫ちゃんも怒ってると思うし、明日になったら話を聞いてくれると思うよ」
凛「そうかな…」
海未「確かにケンカをしてしまった日は顔を合わせるのも嫌だと思いますが」
海未「一晩経てば頭も冷えてきっと話を聞いてくれると思いますよ」
希「それは穂乃果ちゃんとの経験かな?」
海未「そ…それは関係無いでしょう!?」
希「ふふっ、そうやね」
海未「全く…希は…」
凛「うん…そうかも…」
海未「納得されるのも困りますが…」
希「じゃあ、今日は練習早く終わらせてラーメンでも食べに行こう?」
希「落ち込んでる凛ちゃん見てるとこっちも寂しくなるし」
海未「そうですね。反省はしないといけませんが、落ち込んでいる凛を見ていると私も寂しくなりますので」
凛「希ちゃん…海未ちゃん…」
凛「ありがとーーう!!」ギュッ
希「あら」
海未「おっと」
希「凛ちゃん、とても反省してるしきっと許してくれるよ」
海未「はい、私達が付いていますから大丈夫ですよ」
凛「えへへ…二人ともありがとう…」
絵里「どうしたの?真姫」
にこ「なーんか機嫌悪いみたいだけど」
真姫「…別に」
にこ「まーた始まったわね。それで、何があったのよ」
絵里「悩みなら聞いてあげるわよ。それとも花陽や凛の方が話しやすいかしら?」
真姫「!?」
にこ「な…何よ…いきなり驚いて…」
真姫「そ…そんな事…」
にこ「確か、花陽は風邪で休みって聞いたから…凛とケンカしたのね」
真姫「そうじゃないって!」
絵里「それで、何が原因なのかしら?」
真姫「ちょっと…私の話を…」
にこ「大方、凛が何かしたんでしょうけどね。今日はハロウィンだし」
絵里「ちょっとやり過ぎちゃったのかしら?凛っていたずらっ子みたいなところもあるし」
真姫「…っ///」
真姫「にこちゃんのバカ!!」
にこ「なんでにこが怒られるのよ!!」
絵里「真姫もにこも落ち着いて!」
真姫「ごめん…にこちゃん」
にこ「全く…」
真姫「でも、どんなお菓子持っていけばいいのか良く分からなくて…」
真姫「花陽も誘って、放課後に喫茶店に行って食べようと思ってたんだけど…」
真姫「お菓子持ってきてないって言ったら、凛に…その…」
にこ「イタズラされたのね…本当、何されたのよ」
真姫「そ…それは…」
にこ「凛ってば困ったものね」
真姫「うん…でも…」
絵里「まだ何かあるの?」
にこ「何よ、はっきりしないわね」
真姫「凛にイタズラされた後…思いっきり顔をビンタしちゃって…」
絵里「そんな事しちゃったの!?」
にこ「余計に何されたのか気になるわね…というよりアイドルなんだから顔は止めなさいよ…」
絵里「顔とかそういう問題じゃないと思うけど…」
真姫「…」
にこ「まあ、素直に謝って…真姫ちゃんには無理ね」
真姫「意味わかんない…」
絵里「普段なら花陽が仲裁してくれそうなんだけど…今日はお休みなのよね。それで謝るきっかけが無くて困ってるって事かしら」
真姫「い…一応何回も謝ろうとしたのよ…」
真姫「さっきも凛のところ行ったんだけど…でも…凛の顔に私の手の跡がはっきり残ってて…」
真姫「だから…凛の顔見るのも辛くて…それにとても怒ってると思うし」
にこ「あんたねえ…話を聞く限りだと凛が怒るのなんて当り前じゃない。自分が凛にビンタしたならちゃんと謝らないと」
絵里「大丈夫よ。真姫は凛と仲直りしたいけど、ちょっとだけ勇気が出ないだけなんだから」
絵里「ほら、凛のところに行くんでしょ?ついて行ってあげるから行きましょう?」
にこ「本当手が焼けるんだから…花陽の大人しさを見習ってほしいわ…」
絵里(私からしたら、にこと真姫のお世話も大変なんだけど)クスッ
にこ「何笑ってんのよ」
絵里「ふふっ、何でもないわ」
にこ「なんなのよ…」
にこ「さっさと行きましょ」
真姫「ちょ…待ってよ…」
にこ「そんな風にうじうじしてるから謝るチャンスを逃してるんでしょ?」
絵里「にこの言う通りね、こういうのは早く解決しちゃった方がいいわよ」
真姫「だけど…心の準備がまだ…」
にこ「あー!もう!!じれったいわね!!早く行くわよ!!」
真姫「ちょっと引っ張らないでよ!!」
絵里「そうね、早く行きましょう♪」
真姫「え…絵里まで…!」
絵里「あら…希も海未もいないみたいね。どこか行ったのかしら?」
真姫「…」
にこ「あんたねえ…安心してるんじゃないわよ…」
真姫「そんな事…」
絵里「ちょっと希に連絡してみるわね」
海未「何がですか?」
凛「今日練習休みにしちゃって…」
海未「ええ、息抜きは大切ですから。それに、たまには三人で出かけるのもいいと思いまして」
希「今日の海未ちゃんは優しいんやね。穂乃果ちゃんが練習休みたいって言っても絶対許してくれないのに」
海未「穂乃果は私が見ていないとだらしないから怒っているんです…」
希「なるほどなあ」ニヤニヤ
海未「な…なんですか…!?」
希「ん?なんでもないよ?」
海未「本当に希は…」
希「今日、凛ちゃんは真姫ちゃんとケーキ食べる予定だったんよね」
凛「うん…でも、凛一人で食べちゃったよ…?」
海未「ええ、そういう事なので、明日の為に改めてこちらに」
凛「え…でも…」
希「凛ちゃん、明日何の日か分かる?」
凛「え…?明日は11月1日だけど…」
海未「ふふっ、分かりませんか?凛にとって大切な日ですよ?」
海未「そうですよ、これは一日早いですが私達からのバースデーケーキです」
凛「えっ…?ここは凛の好きなケーキ屋さんだけど…」
希「凛ちゃんへのお祝いと、真姫ちゃんと仲直りできるようにってウチらからのプレゼント」
凛「ふ…二人とも…」
海未「凛はどのケーキが良いですか?」
凛「これがいいかな…」
希「わかったよ。今日は予約だけして、明日練習中に抜け出して買いに来るから、楽しみにしててね」
凛「いいの…?」
海未「はい、明日の練習は短めにする予定なので、真姫との時間も沢山とれるようにしますから」
凛「あ…ありがとう…海未ちゃん…希ちゃん…」
希「可愛い凛ちゃんのためだからね…あら?電話?」
にこ「希たちはどこに行ったのよ」
絵里「今日はみんなでお出かけなんですって」
にこ「なるほどねえ、折角だし私達もどこか行きましょうよ」
絵里「いいわね、行きたい場所ある?」
にこ「明日、凛の誕生日でしょ?ちょっと行きたい場所があるのよ」
絵里「何かいい場所知ってるの?」
にこ「この前、凛と話してた時にちょっとね」
真姫「…」
にこ「当然だけどアンタも行くんだからね」
真姫「なんで…」
にこ「まあ、凛の誕生日放っておくならいいけど、私と絵里だけで行くし」
絵里「そうね、私はお祝いして貰ったばかりだし、当然行くわよ」
絵里「ふふっ、どうするの?」
真姫「…行くわ」ボソッ
にこ「それでいいのよ、ついてきなさい」
真姫「…」フン
絵里(本当…この二人のお世話は大変ね…)
絵里(たまに二人の世界に入るからちょっと寂しかったりするんだけど)フフッ
海未「すみません、弓道部のミーティングに行かないといけないので」
絵里「分かったわ、いってらっしゃい」
絵里「そういえば、花陽はいないの?風邪は治ったみたいだから学校には来てたけど…」
真姫・凛「花陽(かよちん)は…」
真姫・凛「…」
絵里「どうしたの?」
真姫「…飼育委員の仕事があるんだって」
希「どうしたん?」
絵里「先生に頼まれた仕事があるのよ、少し抜けるわね」
希「ウチも手伝おうか?」
絵里「一人で大丈夫だから、ありがとう」
希「そう?じゃあ、いってらっしゃい」
絵里「あら、花陽じゃない。体調はどう?」
花陽「ええええ絵里ちゃん!?」
絵里「ごめんね、驚かせちゃったかしら?」
花陽「そ…そんな事無いよ!!」
絵里「そう…?あら?何持ってるのかしら?」
花陽「う…うん…そうなんだ…」
絵里「ふふっ、みんな考えることは同じなのね」
花陽「絵里ちゃんも?」
絵里「これから予約してた物を取りに行くところなの。練習が終わるまでには戻るから」
花陽「絵里ちゃんも?海未ちゃんもさっきそういって出て行ったよ」
絵里「そうだったの?」
花陽「うん、そろそろ練習しに行くね」
絵里「分かったわ、私も急がないと…」
絵里(海未も…ね。本当にみんな考えることは一緒なんだから)クスッ
絵里「後は二人が仲直りすれば大丈夫ね」
絵里「そういえば…この袋どこかで見た気がするけど…テレビか何かで見たかしら?」
絵里「まあいいわ、早く帰りましょうか」
海未(あら…?あれは…絵里でしょうか?)
海未(まずいです…花陽だけではなく…絵里も私と同じ袋を…)
海未(店員さんは、同じ制服の子が同じケーキを買ったと言っていたので…確実に被ってしまいましたね…)
海未(今更、どうにもできませんし…素直に渡すとしますか…)
海未(それにしても、みんな考えることは一緒だったのですね)フフッ
希「おかえりなさい、海未ちゃん。練習終わったから3人ともどこかいっちゃったよ」
海未「そうですか…分かりました」
海未「凛、それでは、真姫のところに行きましょうか」
凛「うん、海未ちゃん、希ちゃんありがとう!凛、行ってくる」
真姫「…」
にこ「ほら、アンタも言う事あるんでしょ?」
絵里「そんなに急かさないの。二人のペースでね」
凛「昨日は…その…ごめんなさい!!」
凛「凛、真姫ちゃんと…仲直りしたいの…昨日はちゃんと謝れなかったから」
凛「本当にごめんなさい!」
真姫「わ…私も…顔が腫れるぐらいビンタして…ごめん」
真姫「まだ、少し赤いし…痛くない?」
凛「凛は…大丈夫…」
真姫「私も…少しやりすぎたわ…本当にごめんなさい…」
凛「凛は…悪い事したから…」
真姫「そんな事関係ないわ…昨日から私の右手、ずっと痛いの…」
真姫「私の手がずっと痛くなるほど力を入れて叩いて…凛に嫌われたらどうしようって…ずっと悩んでたの…」
真姫「凛は私の友達…だから…」
凛「真姫ちゃん…」
凛「凛は…真姫ちゃんの友達…だよ…ずっと」
真姫「…ありがとう、凛」
凛「うん…」
凛・真姫「……」
海未「…あっ」
凛「あのね、昨日お菓子一緒に食べられなかったから…これ…」
凛「希ちゃんと海未ちゃんに貰ったバースデーケーキ…一緒に食べよう?」
真姫「え…あっ…その袋…」
絵里「私も持ってるわ…同じもの……」
凛「えっ?」
真姫「凛が好きなケーキ屋さん、にこちゃんから聞いて…私も同じ事考えたの」
真姫「凛が良かったら…昨日出来なかったハロウィンの続きをしようって思ってたんだけど…」
ことり「ことり達から、ケーキのプレゼントだよっ♪」
花陽「凛ちゃんの好きなケーキ買ってきた……んだけど……」
穂乃果「花陽ちゃん?あれ!?なんで凛ちゃんと絵里ちゃんが同じ袋持ってるの!?」
ことり「もしかして…みんな同じお店のケーキ買っちゃったの!?」
海未「そのようですね…恐らく中身も同じかと…」
凛「みんな、ありがとう!でも…同じケーキを何個も食べられないよ」
真姫「…何言ってるのよ、凛」
真姫「昨日…出来なかったハロウィンの分と…今日の凛の誕生日の分を食べればこれぐらい…その…」
凛「真姫ちゃん…」
真姫「ほら、切り分けてあげるから離れて」
凛「はーい!!」
真姫「ほんと、凛ったら返事だけは一人前なんだから」
凛「それって褒めてるのー?」
真姫「それぐらい元気な方が凛らしいって事よ」フフッ
おわり
にこ「やれやれ、本当に手が焼ける後輩たちね」
絵里「後輩じゃなくても手が焼ける子もいるけど」フフッ
にこ「…何か言いたげね」
絵里「別に…何でもないわよ♪」フフッ
希「まあ、これで一件落着かな」
海未「そのようですね…穂乃果?」
海未「あれほど言いましたよね…甘いものは厳禁だと…」
穂乃果「ナ…ナンノコトカナー…」
ことり「きょ…今日は凛ちゃんの誕生日だし…ね。海未ちゃん…」
花陽「そ…そうだよ…今日ぐらい良いと思うけど…」
海未「前回から〇キロ太っていたとしても…?」
ことり「そんなに!?」
花陽「あはは…」
穂乃果「…」ダッ
ことり「穂乃果ちゃん!?どこ行くの!?」
海未「待ちなさい!穂乃果!!」
希「そうやね…でも、にこっちも割と手が焼けるタイプだと思うよ?」
にこ「…うるさいわよ」
絵里「真姫といつもケンカしてるんだから、私の身にもなって欲しいわね」
にこ「…」フン
おわり
凛ちゃんおめでとう
凛ちゃんおめでとう
後輩の面倒見る先輩ってやっぱいいもんだよな
乙です
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