【ラブライブ!】絵里「雪の降る夜は寂しい」
- 2020.04.26
- SS

絵里「ロシアにいる間は冬に雪は当然降るって感じだったけど、東京じゃたまにしか降らないもの」
絵里「実際に雪が降ると嫌になって困るんだけど、積もらないとそれはそれで寂しいものね」クスッ
絵里「雪で遊んだり、ちょっと面倒だけど雪かきなんかもして、懐かしいわ」
絵里「向こうのみんなは元気にしてるのかしら…」
絵里「なんか変な事考えちゃったわね…こんな夜は一人で過ごすのがちょっと寂しかったり…」
絵里「もう…いい年して何考えてるのかしら。子供じゃないのに…」
絵里「海未…」
海未「待ち合わせでしょうか?頭に雪が積もっているようですし」
絵里「ちょっと、考え事をね」
海未「外で考え事ですか?こんなにも寒いのですから、身体によくありませんよ」
絵里「そうね、でも寒いのは慣れてるから大丈夫よ」
海未「そういえば絵里はロシア出身でしたね。日本の冬はあまり寒く感じないのでしょうか?」
海未「絵里?」
絵里「そういう海未は弓道部の帰りかしら?」
海未「ええ、最近顔を出せていなかったものですから…それにしても凄い雪ですね」
絵里「私は慣れてるけどね。海未は雪が嫌いなの?」
海未「嫌いという訳では無いのですが、ここまで雪が降ると、穂乃果が雪で遊ぼうなどと騒ぎますし…」
絵里「ふふっ、穂乃果なら言い出しそうね。海未は雪で遊ぶのいやなの?」
海未「そういう訳では無いのですが、穂乃果は手加減を知らないので、相手にするのが大変で…
海未「私は、もう少し落ち着いて欲しいと思うのですが…その力を勉強の方にも回してほしいものです…」
絵里「ほーんと海未ちゃんは穂乃果のお世話係ね」クスッ
海未「はぁ…その言葉は、ことりに何度も言われて聞き飽きました…」
海未「ですが、幼いころに三人で雪だるまを作ったのはいい思い出ですね」クスッ
絵里「そう…」
海未「構いませんが…」
絵里「もし、私が海未と雪合戦したいって言ったらどうする?」
海未「…はい?」
絵里「ご…ごめんね…変な事聞いて…」
絵里「い…今のは無かったことにして!ほら、寒いし帰りましょう?」
海未「構いませんよ」
絵里「そうね、早く帰らないと風邪ひいちゃうものね」
海未「いえ、そっちではなくて」
絵里「…え?」
海未「雪合戦…構いませんよ?」
海未「ええ、昔を思い出してなんだか懐かしくなってきまして」
海未「それに、絵里なら加減が分かっているので問題ないかなと」
絵里「…」
海未「絵里?」
絵里「それなら公園に行くわよ!」グイッ
海未「ひ…引っ張らないでください!!」
絵里「い~や♪雪は待ってくれないもの!」
絵里「休憩してる暇なんて無いわよ!」
海未「えっ…?」
絵里「だって戦いはすでに始まってるもの!!」
海未「ちょ…まだ準備が…」
絵里「雪合戦は先手必勝よ!」
海未「や…やめ…」
絵里「悔しかったら反撃して来なさい…あっ」
絵里「ご…ごめんね…顔に当てるつもりは無かったんだけど…」
海未「…」
絵里「う…海未?」
海未「いい度胸してますね…絵里…」
絵里「えっ…?ちょ…待って海未!」
海未「雪合戦は先手必勝…でしたよね」
絵里「い…いやああああああ!」
絵里「海未…一つ訂正するわ。日本の冬も寒いわね…」
海未「これだけ雪を被れば当然ですよ…」
絵里「それにしても海未も子供っぽい所あるのね」クスッ
絵里「これじゃあ、穂乃果の事言えないじゃない」
海未「絵里がいきなり仕掛けてくるからですっ!!」
絵里「そういうムキになるところが子供っぽくてかわいいんじゃない♪」
海未「わ…私がかわいい…なんて…」
海未「子供みたいにはしゃいで…」
絵里「あら、私が子供みたいにはしゃぐのはいけない事かしら?」
海未「いや…」
絵里「海未は楽しかった?」
海未「ええ…まあ…」
絵里「きっとそれでいいのよ。真面目な海未ちゃんも品行方正で通ってる私もたまには羽目を外したくなるって事で」
海未「絵里…」
絵里「海未もめんどくさい事考えないで楽しむって事を覚えた方がいいわね」クスッ
海未「それはさておき、絵里が品行方正…ですか?」
絵里「あら、なにか言いたげね。まだ勝負したりないのかしら?」
海未「い…いえ…そういうわけでは…くしゅん!」
絵里「このままじゃ風邪ひいちゃうわね。私の家すぐそばだし、一度寄って行かない?」
海未「は…はい…そうさせていただきます…」
海未「は…はい…少しサイズが大きいですが大丈夫です」
絵里「良かったわ、ウオッカでも飲んで体温めてね」
海未「お酒ですか!?私達は未成年ですよ!」
絵里「知らないの?ロシアではこうやって体を温めるのよ」
海未「聞いた事はありますが…それとこれとは話が別です!」
絵里「冗談に決まってるでしょ。ほーんと海未ってお堅いんだから。はい、ココアよ」
海未「あ…ありがとうございます…」
海未「いえ、私も楽しかったですし。改まってどうされました?」
絵里「ちょっと恥ずかしいんだけど、聞いてくれる?」
海未「…はい」
絵里「今日は沢山雪が降ったでしょ?だから、ロシアにいた頃の事を思い出してね」
絵里「上手く言えないんだけど、ホームシックってやつかしら?なんとも言えない暗い気分になってて」
海未「そういう事でしたか…」
絵里「でも、一番最初に会ったのが海未で良かったわ」
絵里「1年生には私のこんなところ見せたくないし」
絵里「穂乃果やことりやにこは心配してくれると思うけど、ちょっと大げさな事になりそうだしね」
海未「希には相談されなかったのですか?」
絵里「希も一人暮らしでしょ?何を考えてるのか分からない事も多いけど、ああ見えて寂しがりな所もあるから話しにくくて…」
絵里「そういう似たところもあるから仲良くなったのかもしれないけど」クスッ
絵里「って感じだったの。ごめんね、頼りにならない先輩で」
海未「それは違いますよ、絵里」
絵里「え…?」
海未「絵里の事、頼りにならないなんて一度も思ったことありませんし」
海未「それに、先輩禁止って言ったのは絵里の方じゃありませんか。私でよければいつでもお話聞きますよ」
海未「ええ、構いませんよ」
絵里「それとね、もう一つだけ」
絵里「海未、さっき私がロシアから来たって事忘れてたでしょ?」
海未「そうですね。絵里とは期間こそ短いですが、昔からの付き合いのような感じがして…すみません」
絵里「謝る必要なんてないのよ。ただ嬉しかったから」
海未「嬉しかった…ですか?」
絵里「さっきの海未みたいに、私を普通の日本人として扱ってくれて嬉しいなって思ったの」
絵里「海未にしたら何でも無い一言だったかもしれないけどね。だからありがとうって」
海未「絵里…」
海未「私は、日本人なので分かりませんが、一つだけ言えることがあります」
海未「絵里が何人であろうと、私の大切な友人ですよ」
絵里「なっ…///」
絵里(ああ…でもそういう事かしら)
絵里(大切な事は自分がどこにいるのかじゃないのね…)
絵里(こうして私の事を心配してくれる優しい人がいれば、お互いどこにいても良いって事)
絵里(海未にはめんどくさい事考えない方がって言ったばかりなのに、私の方が色々考えすぎてたのね)
海未「そうですね…この雪ですし、お願いします」
絵里「良かったわ、ロシア料理ご馳走してあげるから。もう少しだけ甘えてもいい?」
海未「はい、話なら何でも聞きますよ」
絵里「あ…亜里沙!雪ついたまま家に入らないの!」
亜里沙「ごめんなさい…海未さん!?」
海未「こんばんは、亜里沙。今日は泊めていただくのでお世話になりますね」
亜里沙「は…はい!ふつつかものですがお願いします!」
絵里「亜里沙、海未とは後で話せるでしょ?先に雪落としてきなさい」
亜里沙「わ…分かった!」
海未「ええ、問題ありませんよ」
海未「亜里沙は一番身近なファンですからね」
海未「それに、絵里に甘えているのはきっと私も同じですから」
海未「いつも頼りにしてますよ。絵里」
絵里「そう…ありがとう」
海未「なんでしょうか?」
絵里「私の友人でいてくれてありがとう」
海未「私の方こそ、ありがとうございます」
絵里「これからもよろしくね…♪」
おわり
もこりんのえりうみは毎回最高すぎる
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