【ラブライブ!】絵里(28)「はっぴーばーすでーわたし・・」
- 2020.04.26
- SS

疲れたわ。
今日もこんなに遅くなっちゃった・・
いつも上司にセクハラまがいのことされるし・・
今日は私の誕生日だってのに誰も祝ってくれる人もいない。
ずっと仕事一筋で来たから恋人なんて今まで出来たことないし。
最近の幸せはお酒飲みながらネットゲームするだけ・・・
寂しいわね・・
せめてにこや希でも来てくれたら嬉しかったんだけど
にこも希も仕事だからしょうがないわよね・・
二人とも忙しいんだもの・・・
ケーキ屋さんにでもいきましょうか・・
ケーキ屋——
あ、美味しそう。
せっかくだしホールで買いましょうか。
今日くらいやけ食いしてもいいわよね。
絵里「すいません。このケーキください。」
店員「はい。」
絵里「あの・・えりちゃん 誕生日おめでとうって書いてもらえますか」
きっと私の年だと子供の誕生日にケーキを買っていくように見えているのでしょうね・・
疲れたわ・・
ガサガサ
絵里(買ってきた お惣菜とケーキを出して・・)
絵里(蝋燭に火をつけて・・ふふ、火がぼんやりと揺らめいて綺麗ね・・)
雰囲気を出すために電気消しましょう。
絵里「はっぴーばーすでーとぅーみー」
絵里「はっぴーばぁーすでぇーとぅーみー」
絵里「はっぴーばーすでーでぃあえりちゃーん」
絵里「あは 絵里ちゃん お誕生日おめでとう。今年もよろしくね 絵里ちゃん」
絵里「ふふ、あははは」
—————–クローゼットの中
にこ「ちょっと希 どうすんのよこれ・・・」
希「これはエリチ暗いなぁ・・・」
希「まぁ、面白いし、もうちょい見てようやん」
にこ「えぇぇ・・にこは早く出た方が良いと思うけど・・」
希「良いから 良いから」
—————–
やっぱり暗いのは怖いわね・・・
もう明かりつけましょう。
ガタッ
ヒッ 何かしら今の音。
希「ん?これ なんやろ。」ガサゴソ
にこ「ちょっと狭いんだから動かないでよ」
希「ちょっとだけやって」ニヤリ
ガタッ
希「や・・やばっ アカン やってもうた」
にこ「バカッ 希なにしてんのよ!」
あっちの方から物音が・・・したわよね?
・・
・・・・ガタッ ガタッ
なんだ風の音か。
怖い時って過敏に反応しちゃうわよね・・
ふぅ 電気もつけたしもう安心ね
にこ「し・・死ぬかと思った・・・ちょうど良く強風が吹いてくれて助かったわ・・」
希「あ・・危ないとこやった・・」
にこ「ったく・・何してんのよ。バレたらサプライズパーティーにならないじゃない。気をつけてよね」
希「すまん。にこっち・・ただな理由があるんよ」
にこ「・・・何よ」
にこ「おお・・・スケスケの黒ショーツ・・・」
希「なんてスケベな下着なんや・・」
にこ「このセクシーランジェリーを見せる相手いるのかしら・・・」ジロジロ
にこ「ってこのショーツ 値札がつきっぱなしじゃない」
希「・・・完全に未使用品やね」
にこ「いつか来るときに備えて買ったのが・・・哀しいわね」
希「このパンツさんが陽の目を浴びる時はくるんやろか・・」
電子レンジであっためて・・
ガチャ
バタン
チーン
もぐもぐ
ハフハフ
あ、美味しい
・・・・
何か音ないとさみしいわね・・テレビでも見ようかしら。
ピッ
ふふ・・
面白いわ
絵里「あはは。面白い 面白い」
ぐびっ
ケプッ
にこ「なんか寂しい食卓ね・・テレビ見ながら独り言いってるし」
希「にこっちは、まだこころちゃん達と一緒に暮らしてるからわからんかもしれんけど一人暮らしの20代後半ってこんなもんなんよ。」
にこ「ふーん。そういや希も1人暮らしだものね。やっぱり独り言言ったりするの?」
希「まぁ多少はな。なんか無性に口から声出さんと息苦しくなったりするんよ。」
にこ「へぇ~。・・さて、そろそろここから出ないとね。絵里が満腹になったら、せっかく用意した料理やケーキ、お酒も無駄になるわよ。」
希「せやね。さぁえりちを喜ばせてあげるとするか。・・あ、ちょい待ち。なんかえりちの様子がおかしい・・・」
絵里「なんで私ばっかり・・・」
絵里「なんでこうなのよ・・・誕生日だってのに」
うぐっ
うぐっ
———–
にこ「ちょっと・・希 絵里が泣き出したわよ・・・」
希「情緒不安定になっとるね・・・」
にこ「きっと仕事とか色々鬱憤が溜まってんでしょうね・・・」
絵里「良いわよ・・1人だって楽しく盛り上げて見せるんだから・・」
—————–
にこ「ついに泣きながら歌い始めたわよ・・・」
希「また歌ってるのがHappy Makerってのが悲惨さがアップしとるね・・・」
にこ「幸せになりたいのね・・」
希「またしても出るタイミングを失ってしもた・・・」
・・・・・
にこ「いつまでこうしてればいいのかしら・・」
希「にこっち・・うちは大変なことに気づいてしまった・・・・」
にこ「・・・今度は何よ」
希「このパンツな、大事なところに穴が空いとるんや」
にこ「おお・・スケベぇ・・・」
希「ええよ」
にこ「なんで希パンツ頭に被ってるのよ」
希「いや なんとなくどんなもんかと・・履くわけにいかんし、被るしかないやん?」
にこ「どんな理屈よそれ・・」
ピンポーン
希「あ、誰か来たみたいや」
まさか、にこや希が来てくれたのかしら!
亜里沙「お姉ちゃん誕生日おめでとうっ!」
絵里「あ、ありさ」
絵里「やっぱり持つべきものは、家族よね!」ポロポロ
亜里沙「お、お姉ちゃんなんで泣いてるの」
絵里「誰も来てくれなくて寂しかったのよ」うるうる
亜里沙「あれ?にこさんや希さんは来てないの?」
絵里「残念なことに今日仕事みたいで」
亜里沙「うーん。おかしいなぁ。サプライズパーティにしたいからってここの鍵貸してたのに」
絵里「へ・・」
絵里「・・・・・・」
てくてく
絵里「・・・・・・・」
ガラッ
希「・・・は、ハッピーバースデー えりち!」パーン
にこ「お、おめでとう!」パーン
絵里「・・・・・」
にこ 希「・・・・・・・」ごくり
にこ「・・初めから・・かな」にこっ
絵里「ふふ・・・ふふふふ」バタッ
亜里沙「あぁ・・お姉ちゃんが倒れた!」
希「えりち えりちいいいい!!!」
おわり
乙
続きはよ
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