【ラブライブ!】鞠莉「勇気の輝石は砕けない」
- 2020.04.30
- SS

ダイヤ「まあ、こんなところでしょうか」
千歌「待って待って!まだ不安だからもう一回!」
ダイヤ「これで何度目ですか!本番は明日ですよ?体力は温存しておかなくては──」
千歌「本番だからだよぉ…もう私なんか不安で不安で…」
千歌「でもぉ…」
鞠莉「大丈夫、あとは気持ちの問題よ。今日までやってきた自分を信じてあげて?」
千歌「鞠莉ちゃん…」
花丸「うん。こういうときは一番頼りになるよね」
果南「やっぱ先輩は一味違うなあ…」
善子「いやアナタも先輩でしょーが!」
ルビィ「…。」
─────────────
~ ライブ会場 夜 ~
鞠莉「……。」
「そろそろ時間ですよー」
鞠莉「えっ、さっき一晩中開いてるって──」
ルビィ「何してるんですかー?」
鞠莉「ルビィ…」
ルビィ「ホテルから出るとこ見かけてね。ついてきちゃった。」
ルビィ「怖い?」
鞠莉「え…?」
ルビィ「明日のステージ、怖い?」
鞠莉「…。」
ルビィ「…。」
鞠莉「だいたいこの程度のホール!マリーはもっと大勢の前でスピーチしたことだってあるのよ?そんな今さら人前に立つのがどうとかいって──!」
ルビィ「…。」
鞠莉「…ええ、嘘ね。私は──怖いの。明日のライブが怖い。」
鞠莉「褒められるときも、なにするときも…。もし何かあってもそれは私が負えばいい、賞賛も批難も私のものだったから──」
鞠莉「でも、今はもう違う」
鞠莉「私の挙動が、振る舞いが、誰かの足を引っ張ってしまうかもしれない…迷惑をかけてしまうかも……」
鞠莉「それがね、私とってもこわいの」
ルビィ「…。」
鞠莉「何言ってるのよ。リハのときからルビィの目は私みたいに迷ってない。私にだってそれくらい──」
ルビィ「ううん、わかる。わかるの。」
ルビィ「鞠莉ちゃんのことわかるの。」
ルビィ「こんな夜遅くの今だって、段取りを確認してくれているスタッフのみなさん」
ルビィ「そしてステージの上には私たち9人」
ルビィ「色んな人が関わって、その分の願いが乗っていて──」
鞠莉「そうよ、わかってる! わかってるの…! 」
鞠莉「これまでだってただ気づいていなかっただけ。私はたくさんの人に支えられてたの」
鞠莉「だからこそ私は、今の私は── みんな期待を裏切るわけには……!」
ルビィ「そうだね。でもそうじゃないんじゃないかな。」
鞠莉「…。」
ルビィ「誰かがつまづきそうになったらすぐに隣の誰かが手を差し伸べられる、抱きとめてあげられる…そんな距離に頼れる味方がたくさんいてくれるって──そう考えるの。」
ルビィ「そうすればほら、怖いよりもっと頼もしい!って感じ、しないかなぁ?」
鞠莉「ルビィ…。」
『私はダメなんです、昔からそうやって誰かの迷惑になるから──』
『NO WAY!そうやって自分を卑下しないの!アナタを認めた私たちにも失礼よ!』
『でも私にはなんにもないから…』
『もう、しっかりしなさい?アナタ自身のスペシャリティに気付くべきよ。例えば──』
─────────────
鞠莉「ふーん…ルビィも言うようになったじゃない」
ルビィ「鞠莉ちゃんと過ごしてれば多少は、ね?」フフッ
ルビィ「どういたしまして。楽しみだね鞠莉ちゃん」
鞠莉「そうね、緊張はしてるけど──でも今はとってもポジティブなtremblingよ」
ルビィ「とれ…え?」
鞠莉「フフッ、ライブが無事に終わったら英語のオベンキョーね」
ルビィ「あうう…そういえば模試があった……」
それでいてとっても素敵なレディ
みるみる頼もしくなっていくけど──
鞠莉「見てあげようか?」
ルビィ「お願いします…」
鞠莉「素直でよろしい☆」
まだまだ姉の座は譲らないわよ?
終わりですわ
~同時刻 ホテル~
ダイヤ「んああああああ!明日が不安で眠れませんわ!!」ギラギラ
千歌「zzz…あっちがっリーダーはわた……にゃ…zzz…」
内気内気とはいえあんなに赤く燃えてるんだもんなルビィだって
乙
-
前の記事
【ラブライブ!】Aqoursキャスト9人のツイートまとめ!深夜に待機するサン社員たち…ライブはもうすぐそこだよ! 2020.04.30
-
次の記事
【ラブライブ!】Aqoursメンバーの誕生日をお祝いするフィギュア企画「Birthday Figure Project」が始動! 2020.04.30