【ラブライブ!】梨子「例えばの話なんだけど」
- 2020.05.01
- SS

千歌「聞いたことはあるかな」
梨子「トンネル効果っていうのはね、あるポテンシャル障壁を乗り越えられるほどのエネルギーを持っていない粒子ががあたかもトンネルを抜けるように障壁を通過する現象のことなの」
千歌「分かるような分からないような……」
千歌「へぇー」
梨子「太陽とかの主系列星の核融合反応とかの物理的現象には欠かせない役割を果たしてるの」
千歌「そうなんだ、知らなかったなぁ」
千歌「え?うーん……百回くらい?」
梨子「六万回って言われてるんだ」
千歌「六万回!?」
梨子「うん、ビックリだよね」
千歌「へぇー……そんなに考えてるんだぁ……」
千歌「そうなの?じゃあ、毎日同じことばっかり考えてるってこと?」
梨子「うん、そうなるね」
千歌「ほぇー……そうなんだー」
千歌「うんうん」
梨子「トンネル効果は確かに低確率だけど実際に起こってる物理現象なんだ」
千歌「うん」
梨子「確率は低いけど、その分たくさんの粒子があれば障壁をすり抜ける粒子も多くなるってこと」
千歌「うん、それは分かるよ」
千歌「すごい数だねぇ」
梨子「うん、すごい数だよね?ってことはトンネル効果で障壁をすり抜ける粒子も増えるってことだよね?」
千歌「うんうん」
梨子「つまり、思考が抜けられなかった脳を通り抜けて他の人に伝わってしまうってこととなんだよ」
千歌「うん……うん?」
梨子「だから、私の『好き』っていう思考が曜ちゃんに伝わったのもこのトンネル効果によるもので間違いない」
千歌「いや絶対違うよ」
千歌「聞いてたよ。聞いてた上で否定してるんだよ」
梨子「考えられない、今の話を否定するなんて……やっぱり千歌ちゃんには難しかったかな」
千歌「なんで私がバカみたいなこと言ってるの?紛うことなき梨子ちゃん自身のせいなのに」
梨子「はい?何言ってるの?脳が核融合反応起こしてるの?」
千歌「腹立つからこめかみトントンするのやめて」
千歌「理論的って……いや、それは無理だけど」
梨子「だったらダメ。この勝負は私の勝ち」
千歌「いつから勝負になったの……理論的に説明は無理だけど、動かぬ証拠は提示できるよ」
梨子「証拠?」
千歌「はい、これ」スマホスッ
梨子『私桜内利子は、曜ちゃんのことが~……全速前進ヨーソロー♡大好きであります♡』ケイレイッ
千歌「ぎゃあああああ!!痛い痛い!!こめかみ指でつつかないで!!」
梨子「トンネル効果ですり抜けさせて海馬から直接記憶を消してやるぅぅぅうう!!」ズンズン!
千歌「いたいいたいいたい!!その前に普通に穴が開くから!!」
千歌「あっ」
梨子「えっと、消去消去」ツルッガシャン
千歌「ちょ、テンパりすぎて落としてるよ……壊さないで私のスマホ。というかもう消しても遅いでしょ」
梨子「え、何で?」
千歌「現実から目を背けないの。分かってるでしょ」
曜「」
千歌「曜ちゃんに見られたの」
梨子「ああああああああ!!」
千歌「やめて!!自分のこめかみつつくのやめて!!死んじゃうから!!」
梨子「消えてぇええ!!記憶よ消えてぇえええ!!」
千歌「消えないから!!残念だけど消えないから!!大体部室であんなことしてる梨子ちゃんが悪いんだよ!!」
千歌「そりゃ練習なんだから入ってくるに決まってるじゃん」
梨子「じゃなんで録画したの?」
千歌「いやだって、ねぇ?撮らないわけないじゃんこんなの」
梨子「ははーん、分かった。それはをネタに私の体を曜ちゃんに無茶苦茶にさせる気ね?エ○同人のように。バッチコイよ」
千歌「何言ってるの?情緒不安定?」
梨子「!!」ビクッ
千歌「あ、曜ちゃん。気が付いた?」
曜「……なんか、私とんでもないもの見たような」
千歌「あのね、曜ちゃんが見たのは梨子ちゃんが」
梨子「ひぃぃやぁぁぁああああ!!」ズヒシッ!
千歌「目がぁぁああ!!」
曜「梨子ちゃん!?何してるの!?」
梨子「大丈夫!トンネル効果が起こる確率は低いから!網膜までは届いてないから!」
千歌「目がぁ!目がぁ!」
曜「いや明らかに貫く勢いだったよ!」
梨子「私今から屋上から万有引力の大きさを身をもって体験してこなきゃいけないから!じゃあね!」ダダッ
曜「あ!待って梨子ちゃーーーん!」
千歌「目がぁ……」
果南「……何あれ」
鞠莉「フゥー!アッツアッツね!」
ダイヤ「そんなことより千歌さんを助けませんと!千歌さーーん!」
ー終わりー
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